「もっと表現力を豊かにしてほしい」「同じ言葉ばかり使ってしまう」——そんな悩みを持つ保護者の方におすすめなのが、類語辞典です。特に小学生の時期は、語彙力が急激に伸びる大切なタイミング。この時期に“言い換え力”や“ニュアンスの違い”を理解できれば、作文や読解力だけでなく、日常の会話力も自然と高まります。

しかし、一口に「類語辞典」といっても、内容や対象年齢はさまざま。初めての1冊にふさわしいものから、より深く学べるものまで、目的に合った選び方が重要です。

この記事では、現役教育者の視点から「小学生でも分かりやすいおすすめ類語辞典6選」を厳選してご紹介します。後半では、類語辞典の選び方や、語彙力を伸ばす活用法についても詳しく解説していきます。

おすすめ類語辞典6選!小学生でも分かりやすい良書

はじめて類語辞典を手に取る小学生でも、「なるほど!」と感じられるような工夫がされた辞典は意外と多く存在します。ここでは、わかりやすさ・使いやすさ・実用性の3つを軸に、子どもでも楽しみながら学べる類語辞典を厳選して6冊ご紹介します。

おすすめ①:新明解類語辞典

「嬉しい」「楽しい」「すごい」——子どもの作文を読むたびに、そんな言葉ばかり並んでいませんか?もしそうなら、危機感を持ってください。語彙が少ないまま成長すると、伝える力・考える力の土台が育ちません。

そんな不安を抱える親御さんに、ぜひ手渡してほしいのが『新明解類語辞典』です。

この辞典は、ただの言い換え集ではありません。「この言葉は、どんな場面で使えば効果的か?」「なぜこの語がふさわしいのか?」——そんな“言葉の使いどころ”まで丁寧に解説してくれる、まさに“日本語の地図”。

文章表現・創作文・詩・短歌など、多彩なジャンルに活用できる約5万6700項目を収録。四季の情感あふれる語彙も多数掲載されており、読んでいるだけで表現のセンスが磨かれます。

対象は中学年〜高学年向けですが、内容は大人顔負け。むしろ、親子で使える実用書としても優秀です。作文力、感受性、言葉選びのすべてを底上げしてくれる1冊——これからの国語力を本気で育てたいなら、迷わず手に取るべきです。

三省堂
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おすすめ②:感情増幅類語辞典

「うれしかった」「びっくりした」「悲しかった」——その表現、もう限界です。
感情表現がいつまでも単調なままだと、作文も読書感想文も、誰の心にも届きません。でも、それは“才能がない”のではなく、ただ「語彙の引き出しが少ない」だけ。

そんな壁を打ち破ってくれるのが、『感情増幅類語辞典』。この本のすごさは、「感情そのもの」ではなく、「その感情が爆発する“きっかけ”」にフォーカスしている点です。

たとえば、「寒さ」「空腹」「束縛」「混乱」——こうした52の〈感情ブースター〉を通して、「なぜその感情が生まれたのか」をリアルに描けるようになります。これにより、子どもの文章にも深みと説得力が加わり、まるで一人の人間のようなキャラクターや自分自身の内面が、しっかりと伝わるようになるのです。

「作文が書けない」「感情表現が単調」と感じたら、それは本書を使うべきサイン。書けないのは“心が動いていない”からではありません。“言葉”を持っていないだけです。今、子どもの語彙と感情のアンテナを、もう一段上に引き上げてあげませんか?

著:アンジェラ・アッカーマン, 著:ベッカ・パグリッシ, 翻訳:新田享子
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おすすめ③:使い方の分かる 類語例解辞典

「“見る”って、いつ“観察する”って言い換えるの?」
「“優しい”と“親切”って、何が違うの?」

——そんな“言葉の使い分け”でつまずいているお子さんにこそ必要なのが、この『使い方の分かる 類語例解辞典』です。

この辞典は、単なる言い換え表ではありません。約2万5000語の語彙を6000のグループに整理し、それぞれの意味の共通点・違いを、具体的な例文や“類語対比表”を使って徹底的にわかりやすく解説してくれます。

たとえば「見る」という言葉ひとつとっても、「ながめる」「観察する」「見守る」「確認する」…使い方次第で、意味も印象もまったく変わります。本書を使えば、そのニュアンスの違いがスッと頭に入り、自分の言葉として使えるようになるのです。

この“例文ありき”の構成は、小学生〜中学生の表現力強化に最適。作文が苦手な子が、「どの言葉を選べばいいか分からない」という悩みから解放されます。

表現力のなさは、“国語の点数”だけでなく、“将来の伝える力”にも直結する問題です。今のうちに、言葉の「正しい使い方」を身につけることが、未来の自信につながります。

小学館
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おすすめ④:場面設定類語辞典

――体育館裏でカツアゲ。夜の海で愛の告白。
その“テンプレ描写”、まだ使いますか?

現代の子どもたちが書く作文や創作は、驚くほど“薄っぺらい場面”で溢れています。それもそのはず、「何を書けばいいか分からない」「どんな場所で話を動かせばいいか分からない」——つまり、語彙以前に“場面の設計力”が育っていないのです。そんな悩みに終止符を打つのが、この『場面設定類語辞典』です。

本書では、「郊外」「都市」などのテーマに沿って、なんと225のリアルなシチュエーションを徹底解説。見えるもの、聞こえる音、匂い、温度、空気感…五感を通じた情報がぎっしり詰まっており、作文や創作に没入感と“本物の空気”を吹き込んでくれます。

「どこで」「どう描くか」が分からない限り、どんなに言葉を覚えても、文章は読まれません。

子どもの文章が“背景ゼロのセリフ劇”になってしまっているなら、それは“場面が描けていない”サイン。本書があれば、描写が変わり、表現が生き、読ませる文章に一変します。今こそ、言葉に“舞台”を与えてあげてください。

著:アンジェラ・アッカーマン, 著:ベッカ・パグリッシ, 翻訳:滝本杏奈
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おすすめ⑤:例解学習類語辞典 似たことば・仲間のことば

「いつも“すごい”ばかりで語彙が広がらない」
「辞典を持たせたいけど、うちの子には難しすぎるかも…」

そんな悩みを持つ保護者に、まず手に取っていただきたいのがこの1冊。
『例解学習類語辞典 似たことば・仲間のことば』は、日本で初めて“小学生のため”に作られた本格派の類語辞典です。

最大の魅力は、「ことばを“増やす”だけでなく、“使い分け”を理解させてくれる」点。「歩く」と「さんぽする」、「わらう」と「にやける」、「やさしい」と「しんせつ」——似ているようで意味が異なる言葉の違いを、イラスト・会話形式・例文でやさしく説明してくれます。

約9,500語を収録し、ふりがな・カラー図解付きで、辞典ビギナーの子どもでも“ひとりで読める”工夫が満載。さらに、爆笑・失笑・抱腹絶倒などの感情表現や、擬態語・慣用句までしっかり網羅。作文力だけでなく、表現力・理解力・感受性まで育ちます。

国語力は“早期の語彙習得”がカギ。言葉が少ないまま成長すると、思考力もコミュニケーションも伸びません。子どもの未来に、本気で語彙の土台を築くなら、この辞典がその第一歩です。

小学館
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おすすめ⑥:トラウマ類語辞典

読書好き、創作好きなお子さんがぶつかる壁——それが「感情の深掘り」です。

ただ「悲しい」では、人の心は動きません。その裏にある“理由”と“過去”を描けてこそ、読者は共感し、文章に引き込まれるのです。『トラウマ類語辞典』は、そんな深みのある表現を支えるための、まさに“心理描写の辞書”。100を超える「心の傷=トラウマ」を収録し、それがキャラクターの言動・性格・物語展開にどう影響するのかを徹底的に解説しています。

「捨てられた」「裏切られた」「信じてもらえなかった」——小説でも、日記でも、作文でも。登場人物や自分の内面を本気で描きたいなら、感情の“起点”が書けなければ始まりません。

正直に言います。この辞典なしでは、子どもの表現力は“感情の表面”で止まります。ですが、これを使えば、「キャラの心の闇」すら“言葉にできる”ようになるのです。感情表現を“格上げ”したいと思ったその瞬間が、伸びしろの分岐点です。本気で書きたい子にこそ、本気の一冊を。

著:アンジェラ・アッカーマン, 著:ベッカ・パグリッシ, 翻訳:新田享子
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おすすめ類語辞典の後に:選び方や類語学習のコツ

ここまで、小学生でも分かりやすい類語辞典を6冊ご紹介してきました。しかし、辞典は選んで終わりではありません。年齢や学習レベルに合った選び方、日々の学習での活用法、そして語彙力を伸ばすための工夫があってこそ、類語辞典の価値は最大限に発揮されます。

ここからは、類語辞典を選ぶポイントや、効果的な使い方、教材との組み合わせ方など、保護者が押さえておきたい「語彙力アップのコツ」をご紹介します。

小学生向け類語辞典の選び方|年齢・目的別に解説

類語辞典を選ぶ際には、「学年」と「学習目的」によって適した内容が異なります。低学年には“楽しさ”や“親しみやすさ”が、高学年には“表現の深さ”や“実用性”が求められます。以下の表に、学年別の選び方のポイントを整理しました。

学年特徴・語彙力の発達段階おすすめの辞典タイプ主な用途
1〜2年生(低学年)ひらがな中心・語彙数は約2,000語程度ふりがな付き・イラスト入り辞典言葉に親しむ/楽しく学ぶ
3〜4年生(中学年)語彙が急増(約3,000~5,000語)・短文を自力で書ける例文豊富・場面別で引ける辞典作文/読書感想文の補助
5〜6年生(高学年)語彙力が飛躍的に伸び(約6,000語以上)、論理的文章が可能類語の意味比較/感情表現に強い辞典創作文/国語力強化

特に小学校高学年では、「似た言葉の違い」に気づけるようになってくるため、語彙の使い分けが学べる類語辞典が大きな力を発揮します。子どもの成長段階に合わせて、辞典も“ステップアップ”させることが、語彙力の伸びを後押しする秘訣です。

類語辞典で語彙力を伸ばす効果的な使い方

類語辞典を手にしても、ただ「調べて終わり」では語彙力はなかなか定着しません。語彙力を本当に伸ばすには、「調べたあとに実際に使う」ことがカギです。以下の表では、家庭や学校で実践できる効果的な活用法を紹介します。

活用法方法・ルール効果
類語を使った作文覚えた類語を1つでも作文・日記に使う語彙の定着率が上がる(※学習心理学でも「出力」が記憶強化に有効とされる)
言い換えチャレンジ同じ言葉を3つ以上の類語に書き換える(例:「たのしい」→「にぎやか」「夢中になれる」「心がはずむ」)ニュアンスの違いを理解しやすくなる
音読トレーニング類語と例文を声に出して読む(1日5分程度)読解力と会話力の向上につながる
親子ディスカッション今日覚えた類語を使って会話する実践的な語彙運用力が身につく

子どもの語彙は「知っている」だけでは意味がありません。「使ってみる」「言い換えてみる」「声に出す」ことで、はじめて“使える語彙”になります。類語辞典を“動かす学習ツール”として活用すれば、語彙力は確実に伸びていきます。

学校の宿題や作文対策にも!類語辞典の活用事例

類語辞典は、単なる「調べる道具」ではなく、国語の宿題や作文力の強化に直結する“実践型の学習ツール”です。特に読書感想文や自由作文などの課題で、「語彙が足りない」「表現がワンパターン」という悩みを抱える子にとっては、強力なサポーターになります。

以下に、実際の活用事例をまとめました。

活用シーン活用方法得られる効果
読書感想文「よかった」→「感動した」「胸が熱くなった」「共感した」などに言い換え表現の幅が広がり、文章に深みが出る
自由作文テーマに合う類語を5つ以上使うルールで書く意識的に語彙を使い分ける力が育つ
言い換えゲーム1つの語を何通りに言い換えられるか親子で競う(例:「寒い」→「肌寒い」「凍える」「身が縮む」など)語彙の引き出しが増え、楽しく記憶に定着
日常会話学んだ類語を会話の中で実践的に使ってみる表現力と会話力の強化につながる

文部科学省が示す調査では、小学6年生の平均語彙数は約8,000語とされています【引用:国立国語研究所『日本語の語彙量に関する調査』】。語彙は“使ってこそ”意味がある——類語辞典はその実践の第一歩です。

類語辞典とセットで使いたい!語彙力アップに役立つ教材

類語辞典は単体でも語彙力アップに役立ちますが、他の教材と組み合わせることで学習効果はさらに倍増します。特に小学生の段階では、「調べて終わり」ではなく、「調べた言葉を使う」アウトプットの練習が欠かせません。

以下は、類語辞典と相性が良く、実際の家庭学習や塾でも取り入れられているおすすめ教材の一覧です。

教材名特徴対象学年(目安)
語彙力ワークブック(ベネッセ・学研など)類語・対義語・意味の違いを問う問題演習が豊富小学3年〜6年
国語読解パズルシリーズクロスワードや言い換え問題を“遊び”として学べる構成小学2年〜5年
ことば絵カード(言葉の森シリーズ)イラストで言葉を視覚的に理解。初学習期に最適小学1年〜3年
子ども向け国語アプリ(例:「ことばの学校」)類語練習や言い換え問題を音声・タップ操作で繰り返し練習小学2年〜中学1年

これらの教材は、視覚・聴覚・体感を使って語彙を身につける点で、辞典だけでは補えない学習スタイルを提供します。特に、アプリ教材は近年人気が高く、国語力の「すき間学習」にも最適です。

「辞典で調べて終わり」から、「調べて使う」「見て感じる」へ——。複数教材の併用が、語彙を“使える力”へと変えていく鍵になります。

親子でできる!類語学習の習慣づけアイデア

語彙力を本当の意味で定着させるには、短期的な暗記ではなく「継続的なインプットとアウトプット」が不可欠です。そのためには、親子で取り組める“楽しい習慣化”が大きな効果を生みます。

以下は、家庭で簡単に実践できる習慣づけアイデアをまとめたものです。

実践方法内容得られる効果
ことばノート毎日1語、類語を辞典で調べて例文を書き残す(1日5分でOK)語彙の可視化/記録による達成感が得られる
言い換えチャレンジ「今日は“うれしい”禁止」などテーマ語を使わずに会話言い換え力/発想力の向上
言葉集め探検新聞・本・ネットから類語を5語探すゲーム(週末がおすすめ)語彙感度を高める/親子の会話のきっかけに
類語しりとり通常のしりとりではなく、類語でつなげていく(例:「大きい」→「巨大」→「広大」など)語彙の即時反応力が育つ/語彙のネットワーク化

学習の専門機関によると、子どもは毎日平均5〜10語の新しい語を吸収しているとされます(参考:東京大学教育学部調査)。この吸収力の高い時期に、楽しく“習慣”として語彙を増やす環境を用意できれば、語彙力の伸びは加速度的になります。

まずは「続けられること」「楽しめること」から始めることが、最大の語彙教育です。

総括:おすすめ類語辞典6選まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

◆ リード・導入部分

  • 小学生の語彙力を伸ばすには、類語辞典の活用が効果的。
  • 同じ言葉ばかり使う子に「言い換え力」を育てるのが重要。
  • 類語辞典は年齢や目的に合ったものを選ぶべき。

◆ おすすめ類語辞典6選

  1. 新明解類語辞典(三省堂)
    • 約5万6,700語収録。
    • 言葉の使い方・場面別の解説が丁寧。
    • 中学年〜高学年向けで親子でも使える本格辞典。
  2. 感情増幅類語辞典(フィルムアート社)
    • 感情が爆発する“きっかけ=感情ブースター”を52種類掲載。
    • 表現の深みを出したい子どもに最適。
  3. 使い方の分かる 類語例解辞典(小学館)
    • 約25,000語を6,000グループに分類。
    • 類語の使い分けが分かる例文・対比表つき。
  4. 場面設定類語辞典(フィルムアート社)
    • 都市・郊外など225のシーンを詳細に解説。
    • 描写に困る子の創作を支援し、文章のリアリティを高める。
  5. 例解学習類語辞典 似たことば・仲間のことば(小学館)
    • 小学生向けに作られた辞典。9,500語収録。
    • カラー図解・ふりがなつきで低学年から使用可能。
  6. トラウマ類語辞典(フィルムアート社)
    • 「心の傷」がキャラや物語に与える影響を100以上の事例で解説。
    • 表現力の“深掘り”をしたい中学年以降に推奨。

◆ 類語辞典の選び方と活用法

  • 学年別おすすめ辞典の選び方表あり(低・中・高学年ごとに適した辞典を紹介)
  • 語彙力を伸ばす使い方
    • 作文に1語使う、音読する、言い換え練習など
  • 宿題・作文への活用例
    • 感想文・自由作文・会話・ゲームなどで表現力UP
  • おすすめ教材との併用
    • 絵カード、ワークブック、国語アプリとの組み合わせが効果的
  • 親子でできる習慣化アイデア
    • ことばノート、言い換えチャレンジ、語集め、類語しりとり