暑い季節になると、炭酸飲料が恋しくなりますよね。中でも「サイダー」と「ソーダ」はコンビニやスーパーでよく目にする定番ドリンク。
しかし、「この2つって何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?じつは、味や用途、言葉の由来にまでしっかりとした違いがあります。
本記事では、「サイダー」と「ソーダ」の違いを一覧で比較しながら、ラムネやサワーなど関連飲料との違いまで詳しく解説します。読み終わる頃には、自信を持って使い分けられるようになりますよ。
サイダーとソーダの違いを解説!意味・特徴・種類

「サイダー」と「ソーダ」は、どちらも炭酸飲料として広く親しまれている言葉ですが、意味や使われ方には明確な違いがあります。ここでは、それぞれの定義や語源、特徴を整理しながら、代表的な種類まで詳しくご紹介します。
「違いがよくわからない…」という方も、このセクションを読めばスッキリ理解できるはずです。
サイダーとソーダの違い比較表
まずは、サイダーとソーダの違いを分かりやすく一覧表で見てみましょう。
比較項目 | サイダー | ソーダ |
---|---|---|
味の有無 | あり(甘味・酸味・香料あり) | なし(基本的に無味) |
用途 | そのまま飲む清涼飲料 | アルコールやジュースの割材 |
語源 | フランス語「cidre(シードル)」=リンゴ酒 | 英語「soda」=炭酸ナトリウムの俗称 |
容器 | ペットボトル・缶・瓶 | ペットボトル・瓶・業務用ボンベ |
海外での呼び方 | cider=リンゴ酒(英・米) | soda/soda water/soda pop(米) |
このように、味の有無や使われ方、言葉の成り立ちまで、サイダーとソーダには明確な違いがあります。
サイダーとは?意味・語源・特徴
サイダーとは、炭酸水に甘味や酸味、香料を加えた清涼飲料です。語源はフランス語の「cidre(シードル)」で、本来はリンゴ酒を指します。しかし、日本では非アルコールの炭酸飲料として独自に発展し、現在の「サイダー」となりました。
特徴としては、爽やかな甘さとフルーティーな香りがあり、子どもから大人まで幅広く愛される飲み物です。特に「三ツ矢サイダー」のように、リンゴやパイナップルの香料をベースにしたものが代表的。現在ではレモン系や無果汁タイプなど、多様なフレーバーも登場しています。
ソーダとは?炭酸水の意味・由来・使い方
ソーダとは、二酸化炭素を水に溶かしただけの、無味無臭の炭酸水のことを指します。英語の「soda」は、もともと炭酸ナトリウム(重曹)を意味する言葉で、日本語では「曹達(そうだ)」と表記されることもあります。
現代では、ミネラルウォーターに炭酸を加えたものが主流で、「ソーダ水」として飲料やアルコールの割材としてよく使われます。たとえば、ウイスキーの「ハイボール」や焼酎の「ソーダ割り」などがその一例です。味付きではないため、レモンやミントなどを加えてアレンジすることもあります。
代表的なサイダーの種類5選
ここでは、広く親しまれている代表的なサイダーを5つ紹介します。
- 三ツ矢サイダー(アサヒ)
すっきりとした甘味と爽快感。スーパーやコンビニで全国展開。 - キリンレモン(キリン)
レモンの香りが特徴的。無果汁ながらも自然な味わい。 - サッポロリボンシトロン(サッポロ)
やさしい甘さで昔ながらの味わい。北海道発祥。 - ウィルキンソンタンサンレモン(アサヒ)
レモンフレーバーで炭酸強め。大人向けのサイダー風味。 - 青森りんごサイダー(地域限定)
青森県産のりんご果汁を使用。お土産やご当地商品として人気。
代表的なソーダの種類5選
次に、代表的なソーダ(無味炭酸水)を紹介します。
- ウィルキンソン炭酸(アサヒ)
強炭酸でお酒の割材に最適。無味。 - サントリー天然水スパークリング
天然水ベースで飲みやすい。レモンフレーバーもあり。 - VOX炭酸水(フレーバーあり)
強炭酸×フレーバー多彩。美容・健康志向ユーザーに人気。 - ライフガードスパークリング
エナジードリンク系の甘味付き炭酸水。変わり種として人気。 - 業務用ソーダ水(ボンベ・シロップ使用)
飲食店やバーで使われるプロ向け。割材専用でカクテルに使用される。


サイダーとソーダの違いの後に:関連飲料との違い

サイダーやソーダに加えて、「ラムネ」や「サワー」などの関連飲料も混同されやすい存在です。ここでは、これらの飲み物との違いをわかりやすく解説します。味や容器、使い方の違いを知ることで、炭酸飲料への理解がより深まり、飲み比べの楽しみも広がることでしょう。
ラムネとの違いは?味・容器・由来でサイダーと比較
ラムネとサイダーは非常に似ていますが、元々は味や容器、由来に違いがあります。ラムネは「レモネード(lemonade)」が語源で、レモンやライムの香りをつけた炭酸飲料として始まりました。一方、サイダーはリンゴ酒「シードル(cidre)」が語源で、リンゴ系の風味をもって誕生した経緯があります。
また、大きな違いは「容器の形」です。ラムネは独特のビー玉入り瓶(Codd瓶)を使用し、内側から炭酸圧でビー玉が栓の役割を果たします。

サイダーは王冠やペットボトルなど、一般的な容器が多く使用されます。近年では味や香料の違いが曖昧になりつつあり、容器の違いで区別されることが増えています。
サワーとは?ソーダとの関係・アルコールとの違い
サワーとは、一般的に「リキュールや焼酎などのアルコール」と「ソーダ(水または炭酸水)」を混ぜたカクテルのことを指します。「レモンサワー」や「グレープフルーツサワー」などが代表的ですね。
ソーダとの違いは「アルコールが含まれているかどうか」にあります。ソーダ自体は無味でノンアルコールですが、サワーはアルコールベースの飲料であり、味付き炭酸水とリキュールを組み合わせた“お酒”です。
飲食店での「ソーダ割り」はソーダを用いた飲み方であり、サワーもその応用と考えられます。
炭酸水・スパークリングウォーターとの違い
炭酸水やスパークリングウォーターとソーダの違いは、主に「原水」と「炭酸の強さ」「ミネラル成分の有無」にあります。
種類 | 味の有無 | 原水 | 特徴 |
---|---|---|---|
ソーダ | 無味 | 水道水や精製水 | 強めの炭酸、割材用に使われることが多い |
炭酸水 | 無味 | ミネラルウォーターなど | 弱〜中程度の炭酸、自然派志向が多い |
スパークリングウォーター | 無味または微フレーバー | 天然炭酸水 or 炭酸注入水 | 海外製に多く、ナチュラル志向、微炭酸も |
一般的に「炭酸水=ソーダ」と思われがちですが、飲料としての成分や用途には微妙な違いが存在します。
海外での「サイダー」と「ソーダ」の意味の違い
日本での「サイダー」は甘い炭酸飲料を意味しますが、海外ではまったく異なる意味を持っています。
例えば、アメリカやカナダでは「cider」と言えば、りんご果汁や「発酵していないリンゴジュース(sweet cider)」を指すことが一般的です。一方で、「hard cider(ハードサイダー)」というとアルコールを含むリンゴ酒になります。
また、「soda」や「soda pop」という言葉は、コーラやジンジャーエールなどの甘い炭酸飲料全般を指します。つまり、日本で言う「サイダー」は、英語圏では「soda pop」と呼ばれるのが一般的です。海外で「cider」を注文するとお酒が出てくる可能性があるため、注意が必要です。
炭酸飲料の歴史と日本での進化
日本に炭酸飲料が伝わったのは1853年、ペリーが浦賀に来航した際、アメリカ船に積まれていた「炭酸レモネード」を幕府の役人が試飲したのが最初とされています。栓を開けたときの音に驚き、役人が刀に手をかけたという逸話も残っています。
その後、1868年には横浜の外国人居留地で「シャンペンサイダー」が製造され、日本初の国産炭酸飲料が誕生しました。明治時代には「三ツ矢サイダー」が登場し、現在でも定番の炭酸飲料として親しまれています。
こうした経緯から、日本では炭酸飲料が「サイダー」という名で広まり、独自の清涼飲料文化を築いてきたのです。
総括:サイダーとソーダの違いまとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
比較項目 | サイダー | ソーダ |
---|---|---|
味の有無 | あり(甘味・酸味・香料あり) | なし(基本的に無味) |
用途 | そのまま飲む清涼飲料 | アルコールやジュースの割材 |
語源 | フランス語「cidre(シードル)」=リンゴ酒 | 英語「soda」=炭酸ナトリウムの俗称 |
容器 | ペットボトル・缶・瓶 | ペットボトル・瓶・業務用ボンベ |
海外での呼び方 | cider=リンゴ酒(英・米) | soda/soda water/soda pop(米) |