「福岡教育大学ってやばいって聞いたけど大丈夫?」
「Fランって本当?」
そんな不安を抱いて検索する人が近年増えています。
SNSやネット掲示板では、福岡教育大学に対する否定的な意見も散見される一方で、実は隠れた“実力校”としての評価も存在します。
この記事では、「やばい」と言われる理由の真相を客観的なデータと実例を交えて解説しつつ、福岡教育大学が持つ本当の価値と魅力に迫ります。
教育界を支える人材を数多く輩出してきた実績ある国立大学が、なぜ誤解されてしまうのか――その背景を丁寧に読み解きます。
福岡教育大学がやばいと言われる理由!評判と真実

福岡教育大学は、九州で唯一の国立教育大学として多くの教員を輩出してきた実績があります。しかし一方で、「やばい」「Fラン」など否定的な印象を持たれることもあり、そのギャップが話題になることも少なくありません。
まずは、こうした“ネガティブな評価”の背景にある事実や噂について、具体的に見ていきましょう。
なぜ「福岡教育大学 やばい」と検索されるのか
「福岡教育大学 やばい」と検索される背景には、主に以下2つの理由が挙げられます。
主な要因 | 内容 | 発生時期・備考 |
---|---|---|
不祥事・報道 | 2023年に教員が覚せい剤取締法違反で逮捕され、SNSやニュースで話題化。 | 2023年10月報道(公式HP参照) |
偏差値が高くないとの誤解 | 学科によって偏差値が45〜52.5程度で、「Fラン」と誤認されることがある。 | 実際は学科ごとに難易度差あり |
特に、覚せい剤事件などがニュースとなった影響で、「やばい大学ではないか」と疑問視する声が広がりました。また、教育系単科大学のため、他大学と比べて全国的な知名度が低く、偏差値だけで判断されやすい側面もあります。
しかし実際には、教員就職率76.4%(2023年度)という全国トップクラスの実績を誇る大学であり、「やばい」という評価は一面的に過ぎるといえます。
福岡教育大学の偏差値は低い?難関学科とのギャップを解説
「福岡教育大学は偏差値が低くてやばい」「Fランではないか」といった声がインターネット上で散見されますが、これは一面的な評価にすぎません。実際には学科ごとに難易度は大きく異なり、共通テスト得点率が60%を超える学科も複数存在します。
以下は代表的な学科ごとの偏差値と共通テスト得点率です。
【福岡教育大学の主な学科と偏差値・得点率】
学科名 | 偏差値 | 共通テスト得点率 |
---|---|---|
中等教育(国語) | 52.5 | 65% |
中等教育(数学) | 47.5~50.0 | 63~64% |
中等教育(理科) | 47.5 | 56~58% |
中等教育(英語) | 50.0 | 63% |
初等教育(理数教育) | 45.0 | 53~56% |
初等-人文・社会教育(英語) | 47.5 | 58% |
引用:スタディサプリ進路
このように、福岡教育大学は決して“誰でも入れる”大学ではなく、専攻によっては共通テストで6割以上の得点を求められる学科もあります。特に中等教育課程の国語や英語、数学などは人気が高く、実質倍率も高い傾向があります。
教育系進路を本気で目指す学生が集まる大学であるという事実を踏まえると、「やばい」「Fラン」といった評価は根拠に乏しいと言えるでしょう。
教員の不祥事は「やばい」印象を与えた
2023年10月、福岡教育大学の教授が覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで逮捕されるという重大な事件が発生しました。このニュースは全国紙やテレビでも取り上げられ、「教員養成の国立大学でこのような事件が?」という驚きとともに、「福岡教育大学 やばい」というキーワードでの検索が急増しました。
事件の概要は以下のとおりです。
発生日 | 内容 | 関連リンク |
---|---|---|
2023年10月 | 福岡教育大学の教授が覚せい剤使用で逮捕 | 福岡教育大学公式HP |
しかし大学側は、事件直後に迅速な対応を行いました。公式HPにて謝罪文を掲載するとともに、該当教員が担当していた授業については、学生に不利益が生じないよう代替措置を実施。さらに、再発防止策の検討も同時に行われています。
一部の個人による不正行為は、大学全体の本質を表すものではありません。福岡教育大学は九州唯一の国立教育大学として、信頼回復のための努力を続けており、教育機関としての役割を果たし続けています。
学長人事・教員削減・内部告発問題
福岡教育大学では、2004年の国立大学法人化以降、学長主導による大学改革が進められました。しかし、その過程で「人事の透明性欠如」や「教員削減」などが重なり、学内外から批判の声が上がっています。
特に2013年以降、以下のような問題が続発しました。
年度 | 内容 |
---|---|
2013年 | 教員昇進の抑制、給与減額(労働争議に発展) |
2014年 | 学長選考で意向投票を廃止。副学長8人に倍増 |
2016年 | 教科選修制の廃止(カリキュラム再編) |
2021年頃 | 基礎研究費が2013年比で4分の1〜5分の1に削減 |
また、労働組合との交渉を経ずに退職金を大幅に削減したことから、不当労働行為として裁判沙汰にも発展。大学の学長選考会議が、現学長の指名した人物で構成されていることもあり、「学内民主主義の崩壊」とする声も少なくありません。
このような体制の硬直化が「大学内部がやばい」という印象に繋がっているのは否定できない現状です。
「Fラン」「レベルが低い」と言われる誤解の正体
「福岡教育大学はFラン」などという声も一部で見られますが、これは明確な誤解です。そもそも「Fラン」とは、偏差値で評価ができず定員割れを起こしている一部の私立大学に対する俗称であり、国立大学である福岡教育大学には該当しません。
実際の入試データを見ると、同大学の入試倍率は学科によっては高く、「誰でも入れる大学」ではないことが分かります。
福岡教育大学の入試倍率と合格難易度(2024年度参考)
学科名 | 倍率 | 合格最低点(例) |
---|---|---|
中等教育(保健体育) | 3.1倍 | 1030点/1500点中 |
初等教育(小学校) | 1.6倍 | 687点/1110点中 |
特に保健体育専攻の3倍超えは、地方国立大学としては難関の部類です。また、教育大学の特性上、学力だけでなく教員としての適性や人間性が問われるため、受験対策も多角的に準備する必要があります。印象だけで「Fラン」と断じるのは早計であり、正しいデータに基づいた評価が求められます。
福岡教育大学がやばいは誤解!本当にすごい大学

「やばい」という噂が独り歩きする一方で、福岡教育大学は実際には教員養成の分野で全国的に高く評価されている国立大学です。ここでは、学科構成・就職実績・附属校の充実度・卒業生の活躍など、福岡教育大学の“本当の実力”に迫ります。
福岡教育大学の教育学部とは?専門課程と学科構成を一覧で紹介
福岡教育大学は、教育学部のみの単科大学ですが、その中には初等教育・中等教育・特別支援教育など幅広い分野が設けられており、教員養成に特化した体制が整っています。
専攻区分 | 主な学科 | 備考 |
---|---|---|
初等教育 | 小学校教育、人文・社会、理数、芸術実技(音楽・美術・体育)など | 教員免許取得可 |
中等教育 | 国語、社会、数学、理科、英語、保健体育、技術、家庭、音楽、美術、書道など | 中高の教員免許対応 |
特別支援教育 | 初等・中等教育部 | 特別支援学校の免許も取得可能 |
このように、一般的な教育大学よりも多様なコースを持ち、それぞれの教育現場に対応した実践的な指導が行われています。
教員就職率は全国トップクラス!卒業後の進路と実績
福岡教育大学は「教員養成のプロフェッショナル大学」として知られており、その強みは就職実績にも明確に現れています。
2023年度の実績によると、教育学部の卒業者606名のうち571名が就職を希望し、そのうち560名が就職を実現しています。特に注目すべきは教員への就職数で、463名が教職に就いており、教員就職率は約81.1%(463/571)に達しています。
【福岡教育大学 教育学部の就職実績(2023年4月~2024年3月卒)】
卒業者数 | 就職希望者数 | 就職者数 | 教員就職者数 | 教員就職率 |
---|---|---|---|---|
606人 | 571人 | 560人 | 463人 | 約81.1% |
主な教員就職先は以下の通りです。
- 小学校教員:296人
- 中学校教員:89人
- 高校教員:40人
- 特別支援学校教員:38人
このような高い教員就職率は、全国の教育系大学の中でもトップクラス。教育現場に即したカリキュラムや豊富な実習機会が、即戦力となる人材を育成している証といえるでしょう。教員志望者にとって、極めて有力な進学先といえます。
附属校の多さは実践力の証!実習機会が多いのが魅力
福岡教育大学の大きな特長は、全国的にも珍しい規模で附属学校を多数抱えている点です。福岡市、小倉(北九州市)、久留米市には小学校と中学校、さらに幼稚園もあり、教員を目指す学生の教育実習の場として非常に活用されています。
校種 | 学校名 | 所在地 |
---|---|---|
小学校 | 附属福岡小学校 | 福岡市 |
中学校 | 附属福岡中学校 | 福岡市 |
小学校 | 附属小倉小学校 | 北九州市 |
中学校 | 附属小倉中学校 | 北九州市 |
小学校 | 附属久留米小学校 | 久留米市 |
中学校 | 附属久留米中学校 | 久留米市 |
幼稚園 | 附属幼稚園 | 福岡市 |
これらの附属校では、授業観察から実際の授業実践までを段階的に体験できるため、学生は早期から現場感覚を養うことができます。実践力を重視する教育大学において、これほど豊富な実習機会が提供されていることは大きなアドバンテージです。
福岡教育大学出身の有名人と卒業生の進路
福岡教育大学は教育の専門機関として知られる一方、各界で活躍する多彩な卒業生を輩出してきた大学でもあります。とくに著名なのは、歌手で俳優の武田鉄矢さんですが、それ以外にもスポーツ、政治、文化など多方面での実績が光ります。
福岡教育大学の主な出身有名人一覧
名前 | 職業 | 卒業後の実績 |
---|---|---|
武田鉄矢 | 歌手・俳優 | 海援隊ボーカル・映画『3年B組金八先生』などで活躍 |
中原秀人 | サッカー選手 | Jリーグ所属クラブでプレー |
津山ちなみ | 漫画家 | 『動物のお医者さん』の作者として人気 |
神本美恵子 | 政治家 | 元参議院議員(立憲民主党) |
郡司琢哉 | アナウンサー | 熊本放送所属、報道番組で活躍 |
大村孟 | プロ野球選手 | 東京ヤクルトスワローズ所属 |
中野大輔 | 体操選手 | アテネ五輪男子代表(大学院修了) |
このように、教育界だけでなく社会の第一線で活躍する人材が多数います。福岡教育大学が持つ人材育成力の高さと幅広い可能性のある教育環境が、こうした多彩な進路を支えているのです。
総括:福岡教育大学がやばいのは大誤解まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
- 「やばい」と言われる理由は主に不祥事(2023年の教授逮捕)と偏差値の誤解。
- 福岡教育大学の偏差値は45.0〜52.5で、学科によっては共通テスト得点率65%の難関も。
- 教員就職率は全国トップレベル。2023年度は463人が教員に就職(就職率約81.1%)。
- 附属校が福岡・北九州・久留米にあり、教育実習の機会が豊富。
- 教員だけでなく、武田鉄矢や中原秀人など、各分野で著名な卒業生も多数輩出。
- 「Fラン」という評価は誤解であり、倍率も高く、志望者の意識も高い。
- 法人化以降、学内改革での混乱もあったが、大学全体の評価には直結しない。
- 教育界に貢献する実績ある国立大学であり、「やばい」は一面的な印象にすぎない。