今日は昔のお札にもなった有名人「新渡戸稲造(にとべいなぞう)」の名言について分かりやすく解説していきます。

彼の言葉には、今の時代にも通じる深い意味がたくさん込められています。

この記事を読めば、新渡戸稲造がどんな人だったのか、そして彼が残した名言にどんな思いが込められているのか、しっかり学べますよ!

新渡戸稲造の名言一覧と意味をわかりやすく紹介

新渡戸稲造は「武士道」の著者として知られ、たくさんの名言を残しています。特に「勇気」や「誠実さ」、「学問の本質」などをテーマにした言葉が有名です。ここでは、そんな彼の代表的な名言と、その意味をひとつひとつ解説していきます!

新渡戸稲造の名言一覧

新渡戸稲造の名言は以下の通りです。

番号名言
1信実と誠実となくしては、礼儀は茶番であり芝居である。
2武士道は知識を重んじるものではない。重んずるものは行動である。
3いわゆる十分に力を出す者に限って、おのれに十二分の力があり、十二分の力を出した者が、おのれに十五分の力があることがわかってくる。
4武士道精神は損得勘定をとらない。むしろ足らざることを誇りにする。
5バックボーンたる精神を捨てれば、それに代わるものとして登場するのは、目に見える物質主義となるのは必然である。
6真の学問は筆記できるものではない。真の学問は行と行との間にある。
7もっとも勇気ある者はもっとも心優しい者であり、愛ある者は勇敢である。
8勇気を修養するものは、進む方の勇ばかりではなく、退いて守る方の沈勇もまたこれを養うよう心掛けねばならぬ。両者がそろって真の勇気が成る。
9勇気が人の精神に宿っている姿は、沈着、すなわち心の落ち着きとしてあらわれる。
10立ち止まることも勇気である。
11自分の意思で進み、自分の意思で止まる。
12人は逆境とか災難とかいうことを、兎角過大視する弊がある。

信実と誠実となくしては、礼儀は茶番であり芝居である

この言葉は、「本当の気持ちや誠実さがなければ、どんなにきれいな礼儀もただの作り物にすぎない」という意味です。

たとえば、表面だけ「ありがとう」と言っても、心がこもっていなければ相手に伝わりませんよね? 新渡戸は「心の中にある誠意」がとても大事だと考えていたのです。

礼儀作法の形だけではなく、そこにこめる思いやりや正直さがなければ意味がないという教えです。

武士道は知識を重んじるものではない。重んずるものは行動である

新渡戸稲造は「武士道」という本を書いたことで世界に知られています。この言葉は、その「武士道」の精神を表した名言です。

つまり、「どれだけたくさんの知識を持っていても、それを行動に移さなければ意味がない」ということです。たとえば、「人に親切にしましょう」と知っていても、実際に誰かを助けなければ、ただの知識のままです。

新渡戸は、考えるだけでなく“行動すること”が大切だと教えてくれています。

立ち止まることも勇気である

みんなが前に進もうとしているときに、あえて「立ち止まる」というのはとても勇気がいることです。

この言葉は、「止まること=弱さ」ではなく、「自分の信念を持って止まることも立派な勇気だよ」と教えてくれているのです。

例えば、友だちが悪いことをしようとしているときに、「自分はやらない」とその場から離れるのは、とても勇気のいる行動です。新渡戸は、進む勇気だけではなく、「止まる勇気」も同じくらい大切だと伝えています。

もっとも勇気ある者はもっとも心優しい者であり、愛ある者は勇敢である

この名言は、「本当に勇気のある人は、心が優しくて、他人を思いやれる人だ」という意味です。

強い人=怖い人、と思っている人もいるかもしれませんが、新渡戸は「強さとは愛のある優しさのこと」と考えていました。たとえば、誰かを助けるために行動する人や、困っている人に手を差し伸べる人は、とても勇敢ですよね。

この名言からは、「本当の勇気とは、やさしさとつながっている」という大切なことを学ぶことができます。

新渡戸稲造の名言から学べること|現代に生かす人生訓

新渡戸稲造の名言は、昔の人だけでなく、今を生きる私たちにも深い気づきを与えてくれます。勉強や仕事、人間関係で悩んだとき、彼の言葉が心を支えてくれるかもしれません。ここからは、彼の言葉から学べる「人生のヒント」を、塾長がやさしく解説していきます。

真の学問は筆記できるものではない。真の学問は行と行との間にある

この名言は、「本当の学問はノートに書いたことだけではなく、その奥にある考え方や感じ方にある」という意味です。

つまり、教科書の知識を覚えるだけではなく、「なぜそうなるのか?」「どんな意味があるのか?」と、自分の頭で考えることが大切なのです。新渡戸は、学問とは人生にどう生かすかを考えることだと説いています。

学校の勉強だけじゃなく、生き方そのものが「学び」だという考え方ですね。

勇気が人の精神に宿っている姿は、沈着、すなわち心の落ち着きとしてあらわれる

勇気と聞くと「大声で叫ぶ」「戦う」など派手なイメージがあるかもしれませんが、新渡戸は「本当の勇気は静かに落ち着いていること」だと教えてくれています。

たとえば、緊張する場面でもあわてず、冷静に判断できる人は本当に勇気のある人です。周りが慌てていても、自分を見失わない強さこそが“沈着”であり、それが精神的な勇気だというのです。

静かだけど芯のある勇気、かっこいいですね!

人は逆境とか災難とかいうことを、兎角過大視する弊がある

この名言は、「人は困難に直面すると、ついそれを大げさに考えてしまいがちだ」という意味です。

でも実は、多くの問題は落ち着いて見つめ直せば、思ったほど大変じゃないことも多いんです。新渡戸は、災難を乗り越えるにはまず“心の持ちよう”が大切だと教えてくれています。

落ち着いて行動することで、ピンチをチャンスに変える力が生まれるんですね。防災の話にも通じる名言です。

いわゆる十分に力を出す者に限って、おのれに十二分の力があり

この名言は、「全力を出した人だけが、自分の本当の力に気づける」という教えです。

新渡戸は、人は思っている以上の力を秘めていると信じていました。でも、それは本気で取り組んだときにしか見えません。たとえば、「もう無理!」と思っても、あと少し頑張ると予想外の成果が出たりしますよね?

限界の先にある力を信じて、一歩前に進む勇気が大切だと教えてくれる言葉です。

武士道精神は損得勘定をとらない。むしろ足らざることを誇りにする

今の社会では「得をすること」が大切にされがちですが、新渡戸は逆のことを言っています。

この言葉は、「損をしてでも正しいことをするのが、武士道の精神だ」という意味です。たとえば、自分が損しても誰かのために行動する姿は、とても立派ですよね。新渡戸は、「損しても恥ずかしくない。むしろそれを誇りに思おう」と伝えているのです。

お金や利益より大切なことがある。それが武士道であり、新渡戸が生きた道です。

総括:新渡戸稲造の心に刺さる名言集まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

番号名言
1信実と誠実となくしては、礼儀は茶番であり芝居である。
2武士道は知識を重んじるものではない。重んずるものは行動である。
3いわゆる十分に力を出す者に限って、おのれに十二分の力があり、十二分の力を出した者が、おのれに十五分の力があることがわかってくる。
4武士道精神は損得勘定をとらない。むしろ足らざることを誇りにする。
5バックボーンたる精神を捨てれば、それに代わるものとして登場するのは、目に見える物質主義となるのは必然である。
6真の学問は筆記できるものではない。真の学問は行と行との間にある。
7もっとも勇気ある者はもっとも心優しい者であり、愛ある者は勇敢である。
8勇気を修養するものは、進む方の勇ばかりではなく、退いて守る方の沈勇もまたこれを養うよう心掛けねばならぬ。両者がそろって真の勇気が成る。
9勇気が人の精神に宿っている姿は、沈着、すなわち心の落ち着きとしてあらわれる。
10立ち止まることも勇気である。
11自分の意思で進み、自分の意思で止まる。
12人は逆境とか災難とかいうことを、兎角過大視する弊がある。