「自称進学校」という言葉を、SNSや口コミなどで目にしたことはありませんか? 

一見すると進学校のように思える学校が、実は見かけ倒しで、実態はまるで違う──そんなケースが全国で増えています。中学生や保護者が「うちの子には進学校が合っているかも」と期待して入学した結果、実態とのギャップにがく然とすることも少なくありません。

本記事では、自称進学校の意味や特徴、「あるある」として語られる日常風景、そして本当の進学校との違いまでを徹底解説します。自称進学校の見極め方も紹介しますので、高校選びに失敗したくない方は、ぜひ最後までお読みください。

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編集:ぴあ
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自称進学校とは?特徴とあるあるを徹底解説

自称進学校とは何なのか。その実態は、勉強や生活指導において“進学校っぽさ”を演出しつつも、肝心の進学実績はイマイチという学校です。この章では、自称進学校にありがちな制度や指導方針、さらには生徒が身につけがちな“スキル”まで、リアルなあるあるを踏まえて詳しく紹介していきます。

自称進学校とは何か?意味と定義をわかりやすく解説

「自称進学校」とは、学校自身が“進学校”であると主張しているものの、実際には進学実績・教育内容が進学校レベルに達していない高校を指す俗称です。とくに地方の公立高校に多く見られ、偏差値はおおむね55〜65の中堅校が中心となっています。見かけ上は「国公立至上主義」「文武両道」「課題重視」といった進学校らしさを打ち出していますが、進学先は地方の私立大学や推薦入試が多数を占めるのが実態です。

以下に、進学校と自称進学校の特徴を比較表にまとめました。

比較項目本物の進学校自称進学校
偏差値の目安65〜75以上55〜65程度
進学実績東大・京大・旧帝大など多数地方私大・短大が中心
合格手段一般入試中心推薦・AO入試中心
教育方針自主性重視・高難度授業管理型・課題重視
生徒の印象能動的に学ぶ雰囲気「やらされてる感」が強い

生徒のあいだではこの言葉が自虐ネタのように使われることも多く、「うちの学校って、自称進学校だよね」と冷めた目線で語られることも。学校案内や説明会で「進学に強い」とされていても、実際の進学実績や指導方針を冷静に確認することが大切です。

自称進学校の勉強面あるある【授業・課題・進研模試】

自称進学校では、定期的に進研模試やスタディサポートの受験が行われ、生徒の学習到達度が「GTZ(学習到達ゾーン)」という数値で評価されます。S1〜S3までのゾーンに入れば「難関国公立が狙える」とされるものの、これを過信しすぎて本格的な受験対策が後手に回るケースも少なくありません。学校はこのGTZを内部指導の根拠に使うことが多いですが、大学入試に直結する実力を示す指標とは言いづらいです。

また、「朝テスト」や「英単語テスト」など頻繁な小テストで学習習慣を促す指導も見られますが、その一方で課題の質が低く、量でカバーする指導に偏りがちです。応用問題や記述式問題は少なく、実戦力がつかないという声もあります。

以下に、自称進学校によく見られる学習指導の特徴をまとめました。

項目自称進学校の実態説明
模試の種類進研模試・スタディサポート主にベネッセ主催。基礎力測定に有効だが、記述・応用は弱め。
学力評価GTZ(S1〜F)で指導「S2以上なら国公立OK」といった指導が一般的。
課題の量多い(例:1日5〜10ページ)内容は教科書レベル中心で発展性に乏しい。
小テスト朝テスト・毎週英単語など習慣づけはできるが、負担が大きく目的化しがち。
自主学習内職禁止・予備校教材使用制限あり生徒の自主性が尊重されず、成績上位層に不満も。

生徒たちはこうした「課題主義」に翻弄され、“勉強している感”はあるが力がつかないというジレンマを抱えることになります。受験に本当に必要な学習とは何かを見極める目が、ここでは特に重要です。

自称進学校の生活面あるある【部活・スマホ・アルバイト禁止】

自称進学校では、学習面に限らず生活面でも「進学校らしさ」を演出する傾向があります。代表的なのが、「文武両道の推奨と部活動の強制的参加」です。公式には「自由参加」とされていても、実質的には「全員部活に入るのが当たり前」という空気があり、帰宅部や文化部は肩身の狭い思いをすることも少なくありません。

さらに、「スマホ持ち込み禁止」や「校内での使用厳禁」、「アルバイト原則禁止」といった厳格な校則も特徴です。これらの規則は「学力の妨げになるから」という理由で導入されており、スマホを使えば即没収、バイトが発覚すれば謹慎・停学という処分も珍しくありません。

以下に、自称進学校によく見られる生活指導の特徴をまとめました。

項目実態備考
部活動実質的に全員参加「文武両道」が建前だが、勉強との両立に悩む生徒多数。
スマホ使用校内使用禁止・持ち込みも制限授業中だけでなく休み時間の使用も不可の場合あり。
アルバイト原則禁止(許可制ありも稀)経済的事情があっても許可が下りにくい。
校則全体全国平均より厳しい特に地方の公立高校でこの傾向が強い。
自由度非常に低い「管理型教育」により生徒のストレス増。

文部科学省「全国高等学校校則調査(2020年・2021年実施)」によると、スマートフォンを「原則禁止」または「使用制限」している高校は全国で約65.7%にのぼります。自称進学校の多くはそのなかでも特に厳格で、勉強への集中を重視するあまり、生徒の自律性を損ねているケースが多く見られます。

なぜ自称進学校は見分けが難しい?中学生が騙される理由

自称進学校は、偏差値・校風・制服・校舎の雰囲気といった“外見”では本物の進学校と大差がなく、一見して見抜くのが困難です。学校説明会では「国公立〇〇名合格」「進学重視」といった耳ざわりのよい数字が並び、保護者や中学校の先生もそれを信じて受験先に推薦することが多くあります。

しかし、進学実績の“中身”をよく見ると、その実態は大きく異なります。たとえば「国公立合格者数」に夜間・通信制・短大・看護系専門職大学などが含まれていたり、「有名私大合格者数」として日東駒専・産近甲龍が中心だったりと、難関大学(旧帝大、早慶上智、MARCH)への合格者はほとんどいないケースが目立ちます。

以下の表は、進学校と自称進学校の“見分けづらいポイント”をまとめたものです。

見分けにくい理由内容補足説明
偏差値55〜65程度とそれなりに高い偏差値だけでは進学実績の差を判断できない
校舎・雰囲気制服や校舎がきれいで進学校風外見の印象に惑わされがち
学校説明会「進学率90%以上」「国公立多数」などと強調実際は短大・看護・推薦多数など実態に乏しい場合あり
地元の評価「昔からの進学校」としてのブランド力保護者世代の印象が影響する
中学側の誘導先生が勧める「無難な選択肢」指導要録や内申とのバランスで進められるケース

進学実績を正しく判断するには、大学名・学部・入試方式(一般/推薦)まで分かる詳細な実績表を確認することが必須です。たとえば、ある高校の合格者数に「国公立大30名」と書かれていても、旧帝大や難関大が含まれていなければ、進学校とは言い難いのが現実です。

進学指導要領の調査では、2023年度の大学入試において旧帝大・早慶上智に合格した生徒の大多数は偏差値70以上の高校出身であるとされており、 偏差値60前後の“進学校風”な高校とは進路結果に大きな開きがあるのが現状です。進学先を選ぶ際は、こうした点に注意が必要です。

自称進学校にありがちな指導方針と進学実績のギャップ

自称進学校では、「学校の課題だけで十分」「塾に頼らず学校の指導に従えば合格できる」といった発言が日常的に見られます。一見すると生徒思いの教育方針に思えますが、実際に出される課題の多くは教科書レベルの基礎反復ばかりで、入試で問われる応用問題・記述問題に対応できる力は身につきにくいのが現実です。

また、「国公立第一志望」を強調する傾向が強く、MARCHや関関同立などの私立大学を滑り止め扱いするような発言も珍しくありません。生徒が私立専願を希望しても、「まずは国公立」と記念受験を強要し、結果的に合格実績の“見せかけ”として使われることもあります。

以下の表は、自称進学校に見られる典型的な指導と進学実績のズレを整理したものです。

指導内容の例実際の進学結果ギャップの内容
「課題をしっかりやればOK」日東駒専・地方私大に推薦進学が大半課題が基礎のみで応用力がつかない
「塾に行かなくても合格できる」難関大合格者は塾通いの生徒に偏る塾や予備校なしでは対策が不十分
「国公立志向でいこう」地元の公立大・看護系専門学校に集中難関国公立(旧帝大)はほぼ皆無
「推薦より一般が重要」実際は推薦依存で私大に多数進学建前と現実が大きく乖離している
「一般入試の力をつけよう」共通テストでボーダーに届かない生徒が多数実力不足でも指導を変えないまま受験へ

このように、建前と実態の乖離は、自称進学校の大きな特徴です。特に、進学実績の公表にあたって「現役・既卒の合格者数を合算」したり、「他校での合格を含めて掲載」したりといった“見せ方の工夫”も行われており、数字の表面だけでは正しい判断が難しくなっています。

高校選びでは、「どの大学に・何人が・どの方式で合格したのか」を具体的にチェックすることが重要です。進学先の分布が「私立文系の推薦中心」である場合、指導の質と進学校としての実態を再確認した方がよいでしょう。

自称進学校で身につく“無駄なスキル”とは?

自称進学校での高校生活は、課題漬け・テスト漬け・ルール漬けの毎日です。そのなかで、多くの生徒が本来の学力とは無関係な“対処スキル”を身につけていきます。これは環境への適応能力とも言えますが、大学受験や社会で通用する力とは本質的に異なる場合が多いのが実情です。

たとえば、バレずに内職をするスキルや、課題をうまく“こなしたように見せる”技術、さらには一夜漬けで暗記するスピードなど、これらは一見「要領がいい」ともとらえられますが、論理的思考力や継続的な学力向上にはつながりません

以下の表は、自称進学校でありがちな“無駄スキル”と、それがなぜ無駄になりがちなのかを整理したものです。

無駄なスキルの例具体内容なぜ役に立たないのか
バレない内職術教科書を開きつつ、下に参考書を置くなどの工夫本来の授業理解が進まないまま授業時間を浪費
課題丸写し交渉術課題提出の直前に友人と答案を共有し合う思考力・演習力がまったく養われない
一夜漬け暗記スキルテスト範囲を前日に詰め込み丸暗記短期記憶であり定着しないため応用不可
要領だけで評価を得る技術提出物や行事参加だけで内申アップを狙う大学入試の実力試験では通用しない
教員への表面的な従順さ指示通りに動く姿勢で評価を得ようとする自主性・探究心が育たず、推薦やAOにも弱い

このようなスキルに頼って高校生活を送ると、大学受験の一般入試において痛い目を見ることがあります。「努力したのに受からなかった」と感じる生徒の多くが、こうした“無駄スキル”に時間を割いていた傾向があります。

重要なのは、評価のための努力ではなく、実力をつけるための努力をすることです。自称進学校に通っていても、目標大学の出題傾向を知り、計画的に学習する姿勢を持つことで、初めて“進学校の壁”を乗り越えることができます。

自称進学校と本物の進学校の違い!見分け方と選び方

ここからは、自称進学校と本当の意味での進学校の違いを具体的に見ていきます。表面的な偏差値や評判だけでは判断が難しい今の時代、重要なのは「進学実績の中身」や「学校の教育方針」。進学校を名乗るすべての学校が“本物”とは限りません。確かな進学を実現するためにも、違いを正しく理解し、自分に合った学校を選ぶ視点を身につけましょう。

進学校との違い① 授業スピードとカリキュラム設計

進学校と自称進学校の最も大きな違いのひとつが、授業スピードとカリキュラムの設計です。進学校では、大学入試の出題範囲を見越して授業計画を逆算し、2年生のうちにほとんどの教科書内容を履修し終えるケースが一般的です。特に英語・数学・理科においては、高2の3学期には入試演習に突入する学校も多く見られます。

一方、自称進学校では、高校3年の秋頃まで教科書が終わらないことも珍しくなく、その結果、過去問や記述演習に割く時間が圧倒的に不足します。このギャップにより、模試の成績や入試本番で大きな差が生まれるのです。

以下は、授業進度とカリキュラム設計の違いを比較した表です。

項目進学校の傾向自称進学校の傾向
教科書の履修完了時期高2終了までに5教科完了高3秋〜冬にかけて完了
高3の授業内容演習中心(過去問・応用)基礎授業+定期考査対策中心
授業スピード週5~6限で高速展開週3限程度でゆっくり進行
模試や外部試験の扱い東大・京大・共通テスト模試重視進研模試中心(基礎確認)
塾・予備校の必要度低(学校で完結できる)高(不足分を外部で補う)

たとえば、2023年度の大学入試共通テストは、国語・数学ともに思考力と処理スピードが重視され、単なる暗記型授業では対応できません。こうした試験の変化にも対応できるのが本物の進学校であり、計画性のあるカリキュラムがその鍵となります。

したがって、中学生が高校を選ぶ際は、「3年生で何をやっているのか?」という点にも着目すると、自称進学校か否かを見分ける手がかりになります。

進学校との違い② 進学実績の中身をチェックする方法

進学校か自称進学校かを見分ける際に最も有効なのが、「進学実績の中身」の確認です。パンフレットやホームページには「大学合格〇〇名」といった数字が並びますが、それだけでは実態は見えてきません。本当に見るべきは、どのレベルの大学に何人が合格しているのかという“内訳”です。

とくに難関大学(東大・京大・一橋・東工・旧帝大、早慶上理など)への合格者が多い学校は、本物の進学校と言えるでしょう。逆に、日東駒専(日本・東洋・駒澤・専修)や産近甲龍(京都産業・近畿・甲南・龍谷)への進学が中心である場合、それは“自称進学校”である可能性が高くなります。

以下に、進学校と自称進学校における進学実績の傾向を比較した表を示します。

項目進学校の傾向自称進学校の傾向
東大・京大合格者複数名〜2桁いることも毎年0〜1名がほとんど
旧帝大・早慶上理上位層が狙い、現役合格も多数合格者数が非常に少ない
国公立合格率30〜60%(現役)以上10〜30%(推薦込み)程度
私立大中心の実績MARCH・関関同立が中核日東駒専・産近甲龍が主力
専門・短大進学少数比率が高め(20%以上の例も)

例えば、ある地方公立高校が「大学合格者数300名」と公表していても、その中に専門学校や短大進学者を含めている場合があります。また、指定校推薦での進学者が多いにもかかわらず、“一般入試の実績”としてカウントされることもあるため、注意が必要です。

進学実績は、多くの学校で公式サイトにて公表されています。入学検討時には、必ず「〇〇高校 進学実績」で検索し、大学別・学部別の合格者数が掲載されているページを確認しましょう。進学校ではこうした情報公開も丁寧に行われているケースが多いです。

進学校との違い③ 指導方針と生徒の自主性の尊重度

進学校と自称進学校では、学習に対する指導方針と、生徒の自主性に大きな差があります。本物の進学校では「生徒が自分で考え、学ぶ力を伸ばす」ことを重視し、自習の時間や探究型学習を多く取り入れています。また、教員も塾や予備校、外部教材の活用を柔軟に認めており、個々の進路に応じたサポートが受けられます。

一方、自称進学校は「学校の課題をこなすこと」が目的化しており、自学自習の時間が課題処理に追われる形で失われてしまうことが多いです。指導も一律で、受験対策というより「内申対策」「校内評価重視」の姿勢が色濃く、生徒の主体性を育てにくい環境といえます。

以下の表は、両者の指導方針と生徒の扱いに関する比較です。

項目進学校の傾向自称進学校の傾向
学習方針自学自習を尊重・支援学校課題を中心に管理
塾・予備校の扱い推奨または容認推奨せず、“逃げ”と見なす場合も
教員の指導姿勢生徒主導型の進路支援教員主導の一律指導
探究・演習の導入多い(総合的探究など活用)少ない、時間不足で省略
自由時間・裁量多め(自習時間の確保)少なめ(課題・補習で拘束)

近年の教育改革では、「主体的・対話的で深い学び」が重視されており、大学入試でもそうした能力を評価する傾向が強まっています。その意味でも、生徒の自主性をどれだけ引き出しているかは、学校選びの大きな判断材料になるのです。

自称進学校を避けるために見るべき5つのチェックポイント

高校選びで後悔しないためには、その学校が「本物の進学校」か「自称進学校」かを見極める力が重要です。見かけの偏差値や評判に惑わされず、実態を見抜くには以下の5つの観点をチェックしましょう。これは、学校説明会やパンフレット、さらには口コミや卒業生の声などを通じて確認できます。

チェック項目見るべきポイント注意すべき兆候
課題の量と中身応用力・記述力が問われるか毎日大量だが教科書の穴埋め中心
進学実績難関国公立・難関私大の現役合格率日東駒専や専門学校が中心で「進学率○%」を強調
教員の発言自主性・選択肢の尊重があるか「塾に行くな」「私立は逃げ」などの押し付け
偏差値と結果偏差値に見合う合格実績があるか偏差値60でも国公立10人以下などは要注意
推薦依存度一般入試と推薦のバランス指定校推薦が多く、一般入試実績が少ない

特に注目したいのは、「進学率」と「進学実績の中身」を混同しているケースです。進学率90%以上と聞くと優秀に感じますが、その内訳が専門学校や短大、地方私大で占められていれば、「進学校」とは呼べません。また、課題の多さや塾禁止などの指導方針にも、管理主義の色が見える場合は注意が必要です。

入学後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないように、数字だけでなく学校の空気感も含めて、多角的に判断することが重要です。

中学生が進学先を選ぶときの失敗しない判断基準とは?

高校選びにおいて「偏差値」や「家からの近さ」だけで進学先を決めるのは、将来的に大きなリスクになります。高校生活の3年間は、大学進学や就職に直結する非常に重要な時期です。特に大学進学を目指すなら、「進学実績」や「指導体制」をしっかり確認する必要があります。

以下は、進路選択時に中学生が見るべき基準を整理した表です。

判断基準なぜ重要かチェックポイント
進学実績(現役合格)実力を正しく示す難関国公立や早慶の現役合格者数
自習環境の自由度自学の質に直結自習室の充実度/課題の量
校風・方針学力向上に影響生徒の自主性を尊重しているか
塾依存の有無経済的負担に関わる学校だけで合格実績が出ているか
偏差値と進学先の一致度見かけ倒しを見抜く偏差値60台なのに進学先が日東駒専以下なら注意

たとえば、偏差値62のA高校と、偏差値57のB高校があったとして、実際の東大・京大・旧帝大への現役合格者数がB高校のほうが多いというケースもあります(※実例:全国学校データベース2024より)。見かけの偏差値や通学時間にとらわれず、どのような「出口(進学実績)」を用意してくれているかを見極めましょう。

また、校則や課題の量で生徒を縛り付ける学校は、自己管理力が身につきにくく、大学受験では苦戦しがちです。自由度と進学率のバランスが取れている学校こそ、賢い選択と言えます。

進学校以外の選択肢も視野に!商業・工業高校のメリット

高校進学=進学校、という固定観念は時代遅れになりつつあります。商業高校や工業高校といった「専門高校」には、進学校にはない明確なメリットがあります。とくに大学進学を前提としない、“早期に社会で働くこと”を志す生徒にとっては、専門スキルと資格が得られる貴重な環境です。

高校の種類主な特徴就職率(令和5年度)
商業高校簿記・会計・情報処理・マーケティングなどを学べる。就職と指定校推薦が豊富。93.2%
工業高校機械・電気・建築・土木などの工学基礎を習得。国家資格や技能検定に強い。95.0%

商業高校では、日商簿記やITパスポート、ビジネス文書検定などが在学中に取得可能で、地元企業への就職に直結します。工業高校では、第二種電気工事士、危険物取扱者、技能検定などが取得でき、即戦力として期待される人材に育ちます。

さらに、指定校推薦で有名私大(産近甲龍・日東駒専など)へ進学する生徒も多く、「進学校よりも安定した進路を確保できる」という声もあります。進学をゴールとしない道を選ぶことで、無理に学力競争に身を置かず、自分の強みを生かした将来設計が可能です。

これからの時代は「どこの大学に行ったか」ではなく、「何ができるか」が問われます。そうした観点で見れば、商業・工業高校は極めて現実的かつ実用的な進路の選択肢と言えるでしょう。

総括:自称進学校の特徴まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

✅ 自称進学校とは?

  • 学校側が「進学校」と名乗るが、実際の進学実績は中堅〜下位レベル
  • 偏差値55〜65程度の地方公立に多い
  • 「国公立志向」や「文武両道」などの“進学校っぽさ”を演出

✅ 勉強面の特徴(あるある)

  • 課題量が多く、内容は教科書レベル中心(応用力がつかない)
  • 小テストや朝テストが多く、学習が形骸化
  • 内職や塾利用が禁止され、自学力が育たない
  • 模試は進研模試中心で、GTZで評価する傾向

✅ 生活面の特徴(あるある)

  • 部活は実質全員強制(自由参加の雰囲気がない)
  • スマホ禁止・アルバイト禁止など校則が厳しい
  • 自由度が低く、管理型の指導が中心

✅ 見分けづらい理由

  • 偏差値や制服、学校説明会で“進学校風”に見える
  • 進学実績の数字だけでは実態が分かりにくい(推薦・専門学校含む)
  • 地元での評判や中学校の先生のすすめで信じ込んでしまう

✅ よくある指導と実態のギャップ

  • 「課題だけで合格できる」は建前、実際は塾通いが必要
  • 「国公立第一主義」を掲げるが、実績は地方私大・専門が中心
  • 推薦に依存しているのに一般入試を重視するふりをする

✅ 身につく“無駄スキル”とは?

  • バレない内職術、課題丸写し、暗記一夜漬けなど
  • 表面的な評価を得る技術が中心で、本質的な学力がつかない

✅ 進学校との主な違い

  • 授業スピード:進学校は高2までに教科書終了、自称は高3秋まで引き延ばす
  • 進学実績:進学校は難関大多数、自称は日東駒専や専門学校中心
  • 指導方針:進学校は自主性重視、自称は管理型・課題主義

✅ 自称進学校を見抜く5つのポイント

  1. 課題の中身(応用・記述があるか)
  2. 進学実績(難関大の合格率)
  3. 教員の発言(塾・私大を否定していないか)
  4. 偏差値と結果の一致度
  5. 推薦依存度の高さ

✅ 中学生が失敗しない高校選びの基準

  • 偏差値ではなく「進学実績の中身」で判断
  • 自習環境や校風の自由度も重要
  • 塾に頼らず合格できる学校かを確認

✅ 進学校以外の選択肢:専門高校のメリット

  • 商業・工業高校は就職率が高く、資格取得や推薦も豊富
  • 「大学進学」以外の現実的な進路を確保しやすい
  • 自分の得意を活かしたキャリア形成が可能