「連立方程式の文章題って難しい!」と感じている中学生のみなさん、安心してください。

文章題を解くコツや裏ワザを知るだけで、複雑に思える問題もスムーズに解けるようになります。

この記事では、塾長である私が、文章題の裏ワザや解き方のコツを丁寧に解説します。

基本の理解から応用力の高め方まで、一緒に攻略していきましょう!

連立方程式の文章題を攻略!解き方の裏ワザ

文章題を苦手とする理由を克服!問題文の読み解き方

連立方程式の文章題が苦手な理由は、多くの生徒が問題文の「意味を読み取る」ことに苦戦しているからです。文章題では、日本語の文章を数式に変換するスキルが求められます。

このスキルを身につけるためには、以下のポイントを押さえましょう:

①問題文の最後に注目する

文章題の最後には「求めるべきもの」が書かれていることが多いです。たとえば、「鉛筆と消しゴムの個数を求めなさい」という文があれば、鉛筆と消しゴムの個数をそれぞれ x と y に置く準備をしましょう。

②必要な情報と不要な情報を見分ける

問題文の中には解答に直接関係しない情報が含まれることがあります。「鉛筆は赤色」などの情報は、計算には不要です。こうした不要な部分を意識的に省くことで、効率よく問題を解けます。

文章題の構造を理解!解きやすいパターン分類の裏ワザ

文章題を得意になるためには、問題をパターンに分類して考えることが重要です。

よく出る3つのパターンを覚えておきましょう:

割合と人数

割合の増減が絡む問題では、元の値に注目して式を立てます。たとえば、あるクラスで男子の65%が、女子の40%が通学中にバスを利用したという場合、以下のように表せます:

0.65x+0.4y=80

数量と代金

たとえば、「鉛筆 x 本と消しゴム y 個を購入し、合計金額が800円だった」という問題では、個数と価格を掛けた式を作ります。

50x+70y=800

速さと時間

速さ×時間=距離という基本公式を使います。「往復の距離」や「途中で速さが変わる場合」なども、この公式に当てはめて整理します。

文章題の情報整理術!表や図を活用する方法

文章題の情報整理術!表や図を活用する方法

文章題を解くとき、表や図を使うと情報が整理され、解きやすくなります。以下のように工夫してみましょう:

  • 表を使う:個数や代金の関係を整理する場合、縦横に情報を整理する表を使います。たとえば、「鉛筆と消しゴムの問題」を表にすると次のようになります:
商品個数 (x,y)単価合計金額
鉛筆x50円50x
消しゴムy70円70y
合計800円
  • 図を使う:速さと時間を扱う問題では、移動のルートを図示すると分かりやすくなります。たとえば、「学校→図書館→公園」の問題では、直線の上に距離や速さを書き込んで情報を可視化しましょう。

数字が複雑な文章題を解きやすくする簡略化のコツ

文章題の中には、扱う数字が大きかったり、小数が含まれていたりして難しく感じるものがあります。

こうした場合、次のように簡略化するのがコツです:

①小数を整数に変換する

たとえば、次の式では両辺に100を掛けて小数を消します。

0.97x+1.05y=362→97x+105y=36200

②分母を消す

分数を含む式は、全体に分母を掛けて整理します。

問題に迷わない!文章題を解く際のチェックリスト

文章題を解くときは、次のチェックリストを使うとミスが減ります:

  1. 求めるものを確認する:「最終的に何を求めるのか」を明確にします。
  2. 単位をそろえる:式を立てる際に、単位が一致しているか確認します。
  3. 問題文を分割して読む:一文ずつ区切って情報を整理します。
  4. 式を2つ作る:連立方程式に必要な2つの式を見落とさないようにしましょう。
  5. 最終チェックをする:求めた値を元の問題に代入して確認します。

連立方程式の文章題裏ワザ:応用力を身につけるために

連立方程式の文章題を得意にするには、基本を押さえた上で応用力をつける練習が重要です。

ここでは、具体的な応用パターンとその解き方を、例題とともに詳しく解説していきます。

速さと時間の文章題を解くときのコツ

速さと時間を扱う問題は、「速さ × 時間 = 距離」の公式を正確に使いこなすことが鍵です。特に、移動ルートが複数に分かれる場合や速さが途中で変わる場合は、図や表を活用することで解きやすくなります。

速さと距離の例題

問題:学校から公園までの距離は12kmです。学校から途中の図書館までは時速4km、図書館から公園までは時速6kmで移動した場合、合計で3時間かかりました。学校から図書館、図書館から公園までのそれぞれの距離を求めなさい。

解き方の手順

  1. 速さと時間の公式を適用する。
  2. 距離を x(学校から図書館までの距離)、y(図書館から公園までの距離)とする。
  3. 条件を連立方程式にまとめる。

連立方程式

解答 式を解いていくと、学校から図書館までの距離は8km、図書館から公園までの距離は4kmと求められます。

割合の文章題をスムーズに解くテクニック

割合の問題では、元の値に注目しながら式を立てることがポイントです。特に「全体の何%」や「増減率」が絡む問題では、丁寧に計算を進めることが必要です。

割合の例題

問題:ある学校の生徒数は男子200人、女子150人です。今年は男子が5%減少し、女子が10%増加した結果、全体の生徒数が変化しました。今年の男子と女子の人数を求めなさい。

解き方の手順

  1. 男子の人数を x、女子の人数を y と置く。
  2. 男子と女子の人数の増減を反映した式を作成する。

連立方程式

解答 計算すると、今年の男子の人数は190人、女子の人数は165人になります。

個数と代金に関する文章題の処理術

個数や単価を扱う問題では、各条件を丁寧に整理することが求められます。特に「割引」や「セット購入」などの要素が加わる場合には、条件を段階的に解きほぐしていきましょう。

個数と代金の例題

問題:ある文房具店で鉛筆1本50円、消しゴム1個80円です。鉛筆と消しゴムを合わせて20個購入したところ、総額は1120円でした。それぞれ何個ずつ購入したかを求めなさい。

解き方の手順

  1. 鉛筆の個数を x、消しゴムの個数を y とする。
  2. 与えられた条件を基に式を立てる。

解答 計算すると、鉛筆を12本、消しゴムを8個購入したことが分かります。

複雑な条件が多い文章題をシンプルにする方法

文章題が複雑で条件が多い場合、情報を整理して「必要な部分だけ」抽出するスキルが必要です。以下に、その具体的な方法を解説します。

複雑な条件の例題

問題:旅行プランで、A地点からB地点まではタクシーで移動し、B地点からC地点までは電車で移動します。タクシーの料金は1kmあたり100円、電車の料金は一律500円です。全体の移動距離は50kmで、移動費は合計で3000円でした。それぞれの移動距離を求めなさい。

解き方の手順

  1. タクシーでの移動距離を x、電車での移動距離を y とする。
  2. 条件を連立方程式で表す。

連立方程式

解答 計算すると、タクシーの移動距離は25km、電車の移動距離も25kmとなります。

テストで差がつく!応用問題を制するための練習方法

応用問題を得意にするには、効率的な練習が不可欠です。このセクションでは、練習方法や学力アップのためのコツを紹介します。

練習方法
  1. パターン別に練習する:速さ・割合・個数など、テーマごとに問題を集中的に解く。
  2. 間違い直しを徹底する:間違えた問題を解説と照らし合わせながら復習。
  3. タイマーを使って練習:本番を意識して時間を計りながら解くことで、解答スピードを上げる。

文章題の練習をしたい人は、中2数学の以下の問題集がおすすめです。

\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

総括:連立方程式の文章題裏ワザまとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

  1. 連立方程式の文章題が苦手な理由と克服法
    • 問題文の最後に注目して「求めるもの」を把握する。
    • 必要な情報と不要な情報を分けることで解答を効率化。
  2. 文章題のパターン分類と解法
    • よく出るパターンは「割合と人数」「数量と代金」「速さと時間」。
    • 各パターンに共通する考え方を学び、問題を分類して取り組む。
  3. 情報整理のコツ
    • 表や図を活用して情報を視覚化すると解きやすくなる。
    • 特に速さと時間の問題はルート図を使うと効果的。
  4. 複雑な数字を扱う問題の簡略化方法
    • 小数は整数に変換し、分母がある場合は全体に掛けて整理する。
    • 数字をシンプルにすることで計算ミスを防ぐ。
  5. 応用問題を解く際の実践的テクニック
    • 速さと時間:速さ×時間=距離の公式を正確に活用。
    • 割合:増減の基準となる「元の値」に注目して計算。
    • 個数と代金:条件を整理し、優先順位を決めて解く。
  6. 練習方法と学力向上のコツ
    • 問題をパターン別に練習し、ミスを振り返る。
    • タイマーを使い、時間を意識した練習を行う。
  7. 最終チェックリストでミスを防ぐ
    • 問題文の確認、単位の整合性、式の正確さを見直すことでミスを減らす。