今回は「三角関数っていつから習うの?」「どんな公式があるの?」といった疑問にお答えします。

三角関数は、高校数学で必ず学ぶ重要な単元。

ちょっと難しそう…と思うかもしれませんが、公式や計算方法を一つ一つ理解すれば、必ずマスターできますよ!

この記事では、初心者でも分かるように授業風に解説していきますので、一緒に学びましょう!

三角関数いつ習う?高校での学習時期と基礎を解説

三角関数を学ぶタイミングは、主に高校2年生の数学Ⅱで登場します。

高校数学の中でも、三角関数は図形や関数の計算で多く使うので、「この先ずっと役立つ知識」として学んでいきます。

三角関数を学ぶタイミングは高校2年生が基本

高校で学ぶ三角関数は、三角比の延長線上にあります。中学で「三角比」を習ったことを覚えていますか?

たとえば、直角三角形の辺の比率で、

という公式を学びましたね。

この三角比を、より広い範囲で活用できるようにしたのが「三角関数」です。

高校2年生で学ぶ理由は、この段階で「関数」や「座標平面」の知識が土台として身についているからです。

文系と理系で三角関数の扱いに違いはある?

文系と理系では、数学のカリキュラムに違いがあります。

文系では基礎的な三角関数だけを学びますが、理系ではより高度な内容に進みます。例えば以下のような内容です。

  • 文系:三角関数の基本公式と簡単なグラフ
  • 理系:三角関数の微分や積分、合成公式の応用

理系を目指す場合は、三角関数をしっかり理解しておくことが非常に重要です。

三角関数を学ぶ理由とは?数学Ⅱの重要単元

三角関数を学ぶ理由は、大きく分けて2つあります。

  1. 日常生活や科学技術で活用される
    測量や建築で使われるのはもちろん、音波や光波、電波の分析にも三角関数が使われています。
  2. 他の単元と深く関わる
    例えば、ベクトルや微積分の計算でも三角関数を使うことがあります。高校数学の中でも「基礎中の基礎」と言える単元です。

中学で学ぶ三角比と三角関数の関係

中学で学んだ三角比と三角関数は、計算の仕組みこそ同じですが、定義が少し異なります。

中学では「直角三角形」の中だけで扱っていた三角比ですが、高校では「単位円」を使い、すべての角度に対応できるようにします。

たとえば、角度が 90°を超えたときも、以下のように三角関数を計算できます。

単位円を使うと、どんな角度にも対応できるのが三角関数の魅力です!

高校入試で必要?三角関数が登場する場面

高校入試では、三角関数そのものは出題されません。ただし、中学で学ぶ三角比を使った問題がよく出題されます。

以下は典型的な例です。

例題: 高さ10mの塔があり、地上から見上げた角度が30° でした。このとき、塔から地上の観測点までの距離を求めなさい。

このように、三角比の計算を確実にしておくと、三角関数の理解もスムーズになります。

三角関数いつ習うか分かった後に:公式や合成を分かりやすく

三角関数の公式は、計算問題で頻出する重要事項です。

ここでは、基本公式から合成公式まで分かりやすく解説します。

角関数の基本公式一覧【覚え方と使い方】

三角関数の基本公式をまとめます。以下の公式は必ず覚えておきましょう!

1.加法定理

2.倍角の公式

3.三角関数の相互関係

これらの公式は、三角関数の計算に不可欠です。

三角関数の合成とは?公式と具体例を解説

三角関数の合成とは、以下のように複数の三角関数を1つにまとめることです。

合成公式(sinの場合)

ただし、 αは以下の関係を満たします。

具体例:

ここで、αを求めると、

加法定理とその応用例【公式の背景を理解】

加法定理は三角関数の基礎中の基礎で、合成公式や微分・積分の計算にも欠かせません。公式は次の通りです。

加法定理

これらは、単位円上の座標を考えることで導き出すことができます。

具体例: 例えば、sin⁡(45°+30°)を計算してみましょう。

値を代入すると、

計算式は次のようになります。

このように、加法定理は異なる角度を持つ三角関数の計算に役立ちます!

三角関数の微分・積分の基礎と応用範囲

三角関数の微分と積分は、数学Ⅲや物理で重要な役割を果たします。まずは公式を確認しましょう。

微分公式

積分公式

以下の式を計算してみましょう。

ステップ1:積分公式を利用します。

ステップ2:積分定数 C を追加することを忘れないようにします。

微分と積分は、グラフや面積の計算にも応用できるため、基礎をしっかり押さえておきましょう!

三角関数を学ぶ上でつまずきやすいポイントと克服方法

三角関数は多くの生徒が苦手意識を持ちやすい単元ですが、ポイントを押さえれば理解が進みます。

  1. つまずきやすいポイント:
    • 単位円と角度の関係を理解できない
    • 合成公式や加法定理を暗記で終わらせてしまう
    • 公式を使う場面がイメージできない
  2. 克服方法:
    • 単位円の図を活用する:角度がどの象限にあるかを視覚的に把握しましょう。
    • 公式の導出を繰り返す:公式を暗記ではなく、自分で導けるように練習することで応用力がつきます。
    • 具体的な例題を解く:問題に触れることで、公式の使い方を身に付けましょう。

総括:三角関数いつ習う?のまとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

三角関数を学ぶタイミング

  • 三角関数は高校2年生の数学Ⅱで学ぶ。
  • 三角比の延長として学び、単位円を使うことですべての角度に対応する。

文系と理系での扱いの違い

  • 文系:基本的な三角関数の公式や簡単なグラフを学ぶ。
  • 理系:微分・積分、合成公式の応用など高度な内容を学ぶ。

三角関数を学ぶ理由

  • 日常生活や科学技術(測量、建築、音波解析など)で活用される。
  • 他の単元(ベクトル、微積分)との関連が強い重要単元。

中学で学ぶ三角比との違い

  • 中学:直角三角形内の計算に限定される。
  • 高校:単位円を使い、すべての角度(90°以上や負の角度)に対応できる。

高校入試との関係

  • 三角関数そのものは出題されないが、中学で学ぶ三角比が頻出。

三角関数の基本公式

  • 加法定理、倍角の公式、三角関数の相互関係が中心。
  • 計算に不可欠であり、しっかりと暗記する必要がある。

三角関数の合成

  • 複数の三角関数を1つにまとめる方法(合成公式)が重要。

加法定理の応用

  • 異なる角度を持つ三角関数の計算に活用される。
  • 単位円を用いた視覚的な理解がポイント。

微分・積分の基礎と応用

  • 微分と積分の公式を覚えることで、物理や数学Ⅲでの応用が可能。
  • グラフや面積の計算にも役立つ。

つまずきやすいポイントと克服方法

  • 単位円と角度の関係、公式の暗記だけに頼らない。
  • 公式の導出を繰り返し、具体例を通じて理解を深める。

総括

  • 三角関数は高校数学の基礎であり、多くの場面で役立つ。
  • 基礎を固め、応用力をつけることが重要。