「世界史の勉強、どうも苦手…」
「教科書だけじゃ流れがつかめない!」
そんな悩みを抱えていませんか?
実は、世界史の成績を上げる上で「資料集(図説)」の使い方は非常に重要です。ただし、書店に並ぶ資料集は種類が豊富で、どれを選べば良いのか迷ってしまう方も多いはず。資料集にはそれぞれ特長があり、図や地図の豊富さ、解説の丁寧さ、入試対応力などに違いがあります。
本記事では、塾長の視点から「世界史資料集おすすめランキング5選」を徹底比較。さらに、選んだ資料集を最大限活用するための“使い方のコツ”まで丁寧にご紹介します。
読み終えた頃には、自分にぴったりの資料集が見つかり、世界史の理解がグッと深まるはずです!
世界史資料集図説おすすめランキング5選
世界史の成績アップには「教科書+資料集」の併用が鉄則。ここでは、数ある世界史資料集の中から、特に評判が高く、入試対策や定期テストに強い図説を厳選してご紹介します。それぞれの強みやおすすめの使い方も解説しますので、購入の参考にしてください。
おすすめ1位:詳説世界史図録(山川出版社)
「どうせ資料集なんて、どれも似たようなものでしょ?」
――そう思っているなら、それだけで受験に差がつきます。
『詳説世界史図録』は、数ある世界史資料集の中でも別格の存在。山川出版社が誇る王道の教科書『詳説世界史B』に完全準拠しており、ページ対応・節構成までピタリと一致。つまり、「教科書で習ったあの話、図で見たい!」が一瞬で叶う仕組みになっているのです。

特に強いのが、文化史・宗教・美術といった“差がつく分野”。建築、絵画、宗教アイコン、文字史料までフルカラーで網羅され、ただ眺めているだけでも記憶に残る構成です。巻頭には「世界地図」「年表」「同時代の世界」特集もあり、空間と時間のつながりを視覚的に整理できます。
「図録で得点が変わるなんて…」と甘く見てはいけません。共通テスト・二次試験では、まさにこの“図・史料”の読み解きが勝負を分けます。
この1冊を持っているか、いないか――その差は、想像以上に大きいのです。
フルカラー・高品質なのに価格は抑えめ。資料集としても、受験対策ツールとしても、一切の無駄がない圧倒的完成度を誇ります。難関大・国公立志望者はもちろん、すべての受験生にとって“持っていないと損”な1冊です。今すぐ、机の上に置いてください。
おすすめ2位:最新世界史図説タペストリー(帝国書院)
「世界史って難しそう…」そんな先入観を、図でやさしく壊してくれる一冊が『最新世界史図説タペストリー』です。

フルカラー356ページの圧倒的ボリュームながら、見やすさと使いやすさはトップクラス。難解な歴史も“ビジュアルの力”でスッと頭に入る構成になっています。ページをめくるたびに目に飛び込んでくるのは、美しい地図、人物肖像、王家の系図、建築物、そして特集コラム。受験対策の教材とは思えないほど、知的好奇心をくすぐられる内容です。
特に秀逸なのが、「同時多発的に何が起きていたか」が視覚的にわかる点。たとえばフランス革命期と同時進行していた世界の動きが、地域別に整理されており、流れを“俯瞰”できるのが本書の大きな強みです。「この時期にこの国では何が?」と、歴史を“つなげて理解”できるようになります。
歴史が苦手な人ほど、本書を手に取ってください。文章で挫折した人でも、「図からなら分かる」と感じられる設計です。しかもこのクオリティで、価格は1,000円以下。正直、ありえないコスパです。
「資料集は持っているけど、うまく活用できていない」
「教科書が難しくて、どうも頭に入ってこない」
そんな悩みを持つあなたにこそ、心からおすすめしたい1冊です。
おすすめ3位:明解世界史図説 エスカリエ(浜島書店)
「ただ暗記するだけの世界史なんて、つまらない」
そう感じているあなたにぴったりなのが、『明解世界史図説 エスカリエ』です。

この資料集の真骨頂は、歴史を“読み解く力”を養える点にあります。ページを開けば、1つのテーマに対して複数の資料が並び、「これらはどう関係しているのか?」と、思考を促す構成。丸暗記型の学習では通用しない共通テストや私大入試にも、確かな“対応力”を身につけることができます。
さらに注目したいのは、美術史との連動。「アートにTRIP」というコーナーでは、世界的な名画や建築が大きなビジュアルで紹介され、歴史の背景とアートが“つながる体験”ができます。見て学び、感じて記憶に残る、まさに“教養と受験”を同時に叶える一冊です。
しかも、全244ページフルカラーでこの価格(定価:870円前後)。情報量、構成力、ビジュアル…どれをとっても、価格以上の価値があります。今の入試は「考えない受験生」を容赦なく振り落とします。
受験生として、“使える資料集”をまだ持っていないなら、この一冊を今すぐ手に入れてください。
おすすめ4位:小学生でもわかる世界史(学研プラス)
「世界史は苦手。でも、なんとなく気になる…」
そんな“学びにブランクのある人”にこそ読んでほしいのが、『小学生でもわかる世界史』です。

タイトルに“小学生”とありますが、実はこの本、社会人や受験生の“世界史リハビリ”にうってつけ。会話調の語り口、思わずクスッと笑える表現、イラストと図解の親しみやすさで、「あれ? 世界史ってこんなにわかりやすかったっけ?」と驚くほど、歴史の流れが自然に頭に入ってきます。
特にすごいのは、「ある時代に別の地域では何が起きていたのか?」という“並行する世界の動き”を重視しているところ。難解な政治制度や文化の説明はあえてバッサリ捨て、世界の勢力図がどう動いたのかという“ダイナミックな流れ”に絞り込んでいるのが秀逸です。
「細かいことはいいから、とにかく世界史の流れをつかみたい!」
そう思っているあなたにとって、本書はまさに“救いの一冊”。しかも、最後までサラッと読めて、気づけば世界史の全体像が頭にインストールされています。受験の導入本としてはもちろん、教養としてもう一度世界史を学び直したい大人にも、自信を持っておすすめできる一冊です。
※こちらKindleなら無料で読めます。
おすすめ5位:世界史探究 流れ図で攻略 詳説世界史(山川出版)
「世界史の勉強って、いつも“点”ばかりでつながらない…」
そんな悩みを抱えている人にこそ必要なのが、『世界史探究 流れ図で攻略 詳説世界史』です。

この資料集は、88の重要テーマを“見開き1テーマ”で徹底整理。左ページには歴史の展開をひと目でつかめる「流れ図」、右ページには基本事項を確認する演習問題。しかも、図と解説が同じ色でリンクされているので、「どこが重要か」「なぜつながるか」がビジュアル的にスッと頭に入ります。
例えば、「第一次世界大戦→パリ講和会議→国際連盟」…この因果関係も、文章だけで覚えようとすれば混乱しがち。でも本書なら、矢印と色分けによって“歴史の物語”として流れがつかめるようになります。
流れを知らずに暗記ばかりしていると、どこかで必ずつまずきます。理解と定着を同時に進めるには、もう「流れ図学習」しかありません。
この一冊を開いた瞬間から、「世界史ってこういうことだったのか!」と目からウロコが落ちるはず。点を線に、線を物語に変える――受験生にとって、これ以上ない“流れの武器”になる1冊です。

世界史資料集図説おすすめランキングの後に:使い方のコツ
せっかく資料集を手に入れても、ただ「眺めるだけ」では効果は半減です。世界史は“流れと構造”を理解する科目です。資料集を“図で補完する辞書”としてだけではなく、“積極的に思考する道具”として活用すれば、得点力は格段に向上します。ここでは、実際の塾指導でも実践されている効果的な使い方をご紹介します。
資料集は「授業の板書補完ツール」として使うのが基本
世界史の授業では、先生の板書や口頭説明に追いつくことで精一杯という生徒も多く、「ノートに写す=理解した」と錯覚しがちです。しかし実際には、授業ではカットされてしまう情報が数多く存在します。そこで活躍するのが、資料集です。
資料集は、授業で省略された「図」「地図」「肖像」「制度」「文化財」などの視覚情報を“あとから補完する”ための最強ツールです。授業で聞いたキーワードを資料集で引き、図解や写真とともに確認することで、知識が「平面的な記号」から「立体的な理解」へと変わっていきます。
特に、学校採用率の高い『詳説世界史図録』(山川出版社)は、教科書の章立てと完全連携しており、板書と資料集の対応がスムーズです。以下は、授業と資料集の役割を比較した表です。
学習要素 | 授業(板書・口頭) | 資料集で補完できる内容 |
---|---|---|
国名・王朝名 | アケメネス朝ペルシア | 地図、王の肖像、ペルセポリス宮殿の写真など |
文化・宗教 | ヒンドゥー教の成立 | 神像、寺院の構造図、信仰分布図 |
戦争・外交 | 三十年戦争の概要 | 勢力図、条約文書、戦況図 |
経済・交易 | 地中海交易圏の成立 | 商品流通図、港湾都市マップ、貿易品リスト |
授業後は、板書だけを見直すのではなく、必ず関連ページを資料集で開いて「視覚で補強する」ことが重要です。これを習慣化すれば、歴史がストーリーとして記憶に残り、成績アップにも直結します。
定期テスト前には「地図と流れ図」で時代背景を整理する
定期テストで高得点を狙うには、「いつ・どこで・なぜ起きたか」を立体的に理解することが不可欠です。ですが、教科書の文章だけでは時間の流れや空間的広がりがつかみにくく、情報が“バラバラ”になりがちです。
そんなときに力を発揮するのが、資料集に載っている「地図」と「流れ図」です。たとえば帝国書院の『最新世界史図説タペストリー』には、三十年戦争(1618~1648年)の勢力図が色分けで整理されており、プロテスタント諸侯とカトリック諸侯の対立構造がひと目でわかります。さらに、隣接するページに「時系列の流れ図」も配置されているため、出来事の因果関係や条約の内容も俯瞰的に理解可能です。
以下に、資料集の構成がどのようにテスト対策に役立つかを整理しました。
資料の種類 | 役立つ内容例 | 学習効果 |
---|---|---|
地図 | 三十年戦争の勢力図、ナポレオン戦争地図 | 「どこで」起きたかが空間で理解できる |
年表 | 十字軍遠征、産業革命、冷戦の時系列 | 「いつ」起きたか、時代の流れを把握 |
流れ図 | ルネサンス→宗教改革→三十年戦争など | 出来事の「なぜ」が論理的につながる |
対比表・系図 | 君主と法制度の関係、帝国の分裂と統一 | 視覚的に「構造」が理解できる |
テスト直前には、これらのページをコピーしてノートに貼り、教科書の情報と結びつけて確認しましょう。単なる丸暗記ではなく、「地図を見て説明できるか?」を意識することで、論述問題にも対応できる実力が身につきます。
教科書×資料集×一問一答の三点学習法で効率アップ
世界史は「覚えることが多い」と思われがちですが、覚え方を間違えると非効率になる一方です。そこでおすすめしたいのが、「教科書 × 資料集 × 一問一答」の“三点学習法”。これは塾や予備校でも定番の学習スタイルで、最も効率よく成績を伸ばせる方法の一つです。
この方法のポイントは、「理解 → 記憶 → 定着」の順にステップを踏むこと。まず教科書で大枠をつかみ、次に資料集で視覚的な理解を加え、最後に一問一答でアウトプット。脳の処理の順番に合った学び方なので、自然と知識が身につきます。
以下に、ナポレオン時代の学習を例に三点法の進め方を表にまとめました。
ステップ | 使用ツール | 具体的な学習内容例 | 学習目的 |
---|---|---|---|
①インプット | 教科書 | ナポレオンの即位、対外政策、内政改革の文章を読む | 歴史の流れを「文章」で理解 |
②視覚補強 | 資料集 | ナポレオンの肖像、戦争マップ、ウィーン会議の勢力図を見る | 視覚情報で理解を深める |
③アウトプット | 一問一答集 | 「ナポレオン法典とは?」「大陸封鎖令の目的は?」に解答 | 知識を記憶・定着させる |
この三点学習を繰り返せば、単なる暗記では到達できない「説明できる世界史力」が身につきます。共通テストや記述問題でも安定した得点を狙えるようになるので、今すぐ自分の学習スタイルに取り入れてみてください。
文化史・美術史・宗教史の「図像暗記」には資料集が不可欠
共通テストや私大入試で差がつくジャンル――それが「文化史」「美術史」「宗教史」です。これらの分野は、建築様式・宗教アイコン・美術作品など、文章だけではイメージしにくい情報が多く、苦手とする受験生も少なくありません。
しかし、図像を使って“見て覚える”だけで、記憶の定着度は格段に向上します。実際、筑波大学の研究でも「視覚教材の使用で記憶保持率が最大1.6倍向上する」と報告されています。
たとえば以下のような歴史用語は、文章だけでは区別しにくく、資料集の図像と照らし合わせることで初めて“理解に落とし込める”知識へと変わります。
項目 | 見分けポイント | 資料集での活用例 |
---|---|---|
ギリシャ建築3様式 | 柱の形・装飾の違い(ドーリア・イオニア・コリント) | 写真比較で一目で判別できる |
ロマネスク建築 vs ゴシック建築 | アーチの形・窓の大きさ・装飾の精巧さ | 建物外観・内部構造の図解ページを活用 |
仏像の印相(手の形) | 合掌・施無畏・説法など手のジェスチャーで区別 | 手の形一覧と意味の解説図が視覚暗記に最適 |
キリスト教の宗派アイコン | 聖人・十字架・色彩などの宗派ごとの違い | カトリック・プロテスタントの図像比較 |
赤シートを使って図像の名称を隠したり、自作のビジュアル暗記帳に貼り付けたりすることで、ゲーム感覚で覚えることも可能です。文字だけで限界を感じていた人ほど、資料集を使った“図像記憶”の効果を実感できるでしょう。
模試や共通テスト対策では「史資料の読み取り問題」に慣れる
共通テストでは、文章や図版を読み解く「史資料問題」が増加傾向にあります。2024年度の大学入学共通テストでは、世界史Bの大問6のうち約60%が資料読解型(写真・史料文・表の読み取り)で構成されていました。
このような問題に強くなるには、普段から「資料を読む訓練」が欠かせません。資料集は、単なる図鑑ではなく、まさに“史資料読解のトレーニングブック”です。
特に『詳説世界史図録』(山川出版社)や『明解世界史図説 エスカリエ』(浜島書店)には、以下のような多様な史料が掲載されており、キャプションや問いが「読み取る力」を鍛えてくれます。
史資料の種類 | 掲載例 | 読み取りポイント |
---|---|---|
碑文・石版文書 | ハンムラビ法典、アショーカ王碑文 | 統治理念・宗教・法制度の背景 |
外交文書・条約 | パリ講和条約、ベルリン会議議定書 | 交渉内容・当事国の思惑 |
歴史的記録文書 | カエサルの『ガリア戦記』、史記 | 作者の立場と時代背景を想像する |
絵画・建築・図像史料 | ペルセポリス、ヴェルサイユ宮殿、宗教画 | 権力・文化・宗派の表現方法の比較 |
これらの資料を「ただ見る」のではなく、「なぜ描かれたのか」「誰に向けて書かれたのか」を考えながら読むことで、設問の意図を読み解く力が身につきます。
受験のカギは、“視覚資料をどう読むか”にかかっています。早いうちから資料集を「問いを持って読む」習慣をつければ、模試・本番での得点力は確実に伸びるでしょう。
総括:世界史資料集図説おすすめランキングまとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
- 世界史が苦手な人には資料集(図説)の活用が不可欠
- 教科書だけでは理解が難しい「流れ・構造・ビジュアル」を補える
- おすすめ世界史資料集ランキング5選
- 詳説世界史図録(山川出版社)
→ 教科書『詳説世界史B』と完全連携、文化史・宗教史に強く、難関大受験者向け - 最新世界史図説タペストリー(帝国書院)
→ 図像美と情報量が特徴。苦手な人でも直感的に理解できる構成 - 明解世界史図説 エスカリエ(浜島書店)
→ 思考力・読解力が問われる入試に対応、美術史の連携も魅力 - 小学生でもわかる世界史(学研プラス)
→ リハビリ用や導入本として最適、大人の学び直しにも対応 - 世界史探究 流れ図で攻略 詳説世界史(清水書院)
→ 流れ図+演習で「歴史のつながり」を視覚で習得できる構成
- 詳説世界史図録(山川出版社)
- 資料集を使った効果的な学習法(使い方のコツ)
- 授業の板書を視覚的に補完するツールとして使う
- 定期テスト前は地図・流れ図で時代背景を整理
- 教科書×資料集×一問一答の三点学習法で効率UP
- 文化史・宗教史・美術史は図像で覚えると差がつく
- 共通テストや模試では「史資料の読み取り問題」がカギ
- 誰が・なぜ・何を書いたかを考える習慣が重要
※全保護者さんに読んで欲しい「勉強法や子育て本のおすすめ」を以下の記事で紹介中。Kindle Unlimitedを使うと全て”無料”で読むことができます。