今回は「男子普通選挙」と「普通選挙法」の違いについて、分かりやすく解説していきます。
学校のテストや調べ学習でよく出てくるこの2つの用語、似ているようで実は意味が少し違うんです。
「言葉の違い」だけでなく、「それぞれが何をさしているのか」「どうして重要なのか」も、しっかり学んでいきましょう!
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男子普通選挙と普通選挙法の違い!意味や背景を比較
「男子普通選挙」と「普通選挙法」の違いをしっかりと理解していますか?これらは日本の選挙制度にとって非常に重要な歴史的な概念ですが、混同されがちです。ここでは、この2つの違いを簡単に解説し、それぞれの成立背景や役割を比較します。
男子普通選挙と普通選挙法の違い比較表
まずは、2つの言葉の違いを分かりやすく表にまとめてみましょう。
| 用語 | 意味 | 内容の特徴 |
|---|---|---|
| 男子普通選挙 | 男子だけに選挙権がある選挙制度 | 1928年に初めて実施された制度 |
| 普通選挙法 | 男子普通選挙を決めた法律(1925年成立) | 満25歳以上の男子に選挙権を与える法律 |
このように、「男子普通選挙」は制度の名前で、「普通選挙法」はその制度をつくった法律の名前なんですね。つまり、「法律(普通選挙法)」によって「制度(男子普通選挙)」がスタートした、という関係です。
男子普通選挙とは?1925年に実現した歴史と背景をやさしく解説
男子普通選挙とは、文字通り「男子だけ」が投票できる選挙のことです。今でこそ男女平等ですが、昔は違いました。それまでは、投票できる人が「お金をたくさん納めた人」などに限られていました。これを「制限選挙」といいます。
そんな中、国民が「もっと多くの人に選挙権を!」と声を上げたことで、大正14年(1925年)に法律が変わり、納税額の制限がなくなりました。ただし、まだ男子だけの制度だったので「男子普通選挙」と呼ばれています。この制度は、大正デモクラシーという民主主義の広がりとともに生まれました。
普通選挙法とは?正式名称や成立経緯を簡単に解説
普通選挙法とは、1925年に成立した選挙に関する法律のことです。正式には「衆議院議員選挙法の改正法」といいます。この法律によって、25歳以上の男子すべてに選挙権が与えられることになりました。
それまでの選挙では、一定額以上の税金を納めていないと投票できませんでした。でも、この普通選挙法ではその納税条件が取り除かれたのです。ただし、女性にはまだ選挙権がなかったため、「男子普通選挙」が実現しただけでした。
また、この法律ができたのと同じタイミングで「治安維持法」も成立しています。これは社会主義などを取り締まるための法律で、自由な言論活動をおさえるものでもありました。
男子普通選挙と普通選挙法の関係性
男子普通選挙と普通選挙法は、とても深い関係にあります。「普通選挙法」という法律ができたからこそ、「男子普通選挙」という制度が始まりました。つまり、普通選挙法は男子普通選挙の“ルールブック”なのです。
よくある間違いは、「男子普通選挙=法律」と思ってしまうことですが、そうではありません。「男子普通選挙」は実際に行われた選挙の仕組み、「普通選挙法」はその仕組みを作るための法律です。
この2つはセットで覚えると、とても理解しやすくなります!
「男子普通選挙」と「普通選挙法」の使い分けポイント
学校のテストでよく出るのが、「男子普通選挙」と「普通選挙法」の違いです。ポイントは以下の通りです。
- 普通選挙法:1925年にできた法律。男子に選挙権を与えると決めた。
- 男子普通選挙:その法律に基づいて実施された選挙制度。1928年が最初。
また、「男子普通選挙は1925年に始まった」と書くと×になることがあります。正しくは「制度を決めたのが1925年」「実際に行われたのが1928年」です。覚え方のコツは、「法(普通選挙法)が先、選挙(男子普通選挙)が後」と覚えることです。
男子普通選挙と普通選挙法の違いの後に:背景とその後
前半では「男子普通選挙」と「普通選挙法」の違いについて分かりやすく整理しましたね。ここからは、その制度や法律が生まれた社会の背景や、その後どう変わっていったかを深掘りして学んでいきましょう!
なぜ男子だけ?当時の社会背景と女性参政権の不在理由
「男子普通選挙」と聞くと、「どうして女子はだめだったの?」という疑問がわきますよね。これは、当時の社会の考え方が大きく関係しています。
1920年代の日本では、まだ「女性は政治にかかわるべきでない」という考え方が強くありました。女性は家を守る存在、という古い価値観が根づいていたのです。政治活動も制限されていて、女性は演説や政治集会にも参加できませんでした。
そんな中でも市川房枝さんたちは「婦選獲得同盟」をつくり、女性にも選挙権を与える運動を続けていました。けれども、1925年の普通選挙法ではその声は反映されず、男子に限った制度になってしまったのです。
普通選挙法の制定と同時に成立した治安維持法とは?
実は、男子普通選挙が実現した影で、もうひとつ重要な法律ができていました。それが「治安維持法(ちあんいじほう)」です。
この法律は、共産主義や社会主義などの運動を取りしまるために作られたものです。国民に選挙権を広げる一方で、「政府に反対する考えを取りしまろう」という動きも同時に進んでいたのです。
「選挙の自由」が広がるとともに、「言論の自由」には制限がかかっていた――このふたつがセットで成立していたことも、歴史を学ぶうえでとても大切なポイントです。
男子普通選挙で何が変わった?有権者数の急増
1928年、ついに日本で初めて男子普通選挙が実施されました。この選挙では、なんと約1240万人の男性が有権者として投票できるようになり、それまでの約4倍に急増しました。
それまでの制限選挙では、お金持ちの一部の人しか投票できませんでした。でも、男子普通選挙によって、普通の労働者や農民も国の政治に参加できるようになったのです。
この結果、無産政党(むさんせいとう)と呼ばれる、労働者や農民のための政党も議席を獲得しました。国会の中に「ふつうの人の声」が届くようになった大きな一歩だったのです。
戦後の完全な普通選挙へ!1945年の婦人参政権実現
日本で「本当の意味での普通選挙」が実現したのは、第二次世界大戦が終わった後、1945年のことです。この年に選挙法が改正され、ついに女性にも選挙権が与えられました。
そして1946年、女性が初めて選挙に参加した歴史的な選挙が行われました。このときは約40人の女性が国会議員になり、日本の政治に新しい風が吹き込まれたのです。
この変化は、日本国憲法の「法の下の平等」「男女平等」の考え方に基づいています。男子普通選挙から、ようやく誰もが平等に投票できる本物の「普通選挙」へと進化したのです。
現代の普通選挙と当時の男子普通選挙の違い
今の日本では、18歳以上のすべての国民が男女問わず選挙に参加できます。これは2016年から始まった制度で、「若者にも政治に関心をもってもらいたい」という考えから実現しました。
これに比べて、1928年の男子普通選挙では「25歳以上の男子」だけが対象でした。選挙に参加できる人の数も、性別や年齢で大きく制限されていたんです。
また、現代ではスマートフォンやネットで選挙情報が手に入り、若い人の意見が社会に届きやすくなっています。こうした変化も、「普通選挙」の意味が少しずつ広がり、進化してきた証なのです。
総括:男子普通選挙と普通選挙法の違いまとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
| 用語 | 意味 | 内容の特徴 |
|---|---|---|
| 男子普通選挙 | 男子だけに選挙権がある選挙制度 | 1928年に初めて実施された制度 |
| 普通選挙法 | 男子普通選挙を決めた法律(1925年成立) | 満25歳以上の男子に選挙権を与える法律 |
- 男子普通選挙と普通選挙法の違いは?
→ 男子普通選挙は制度の名前、普通選挙法はその制度を定めた法律。 - 男子普通選挙とは?
→ 1928年に初実施。25歳以上の男子に納税制限なしで選挙権を与えた制度。 - 普通選挙法とは?
→ 1925年に制定された法律。男子普通選挙を定めた法律で、納税要件を撤廃。 - 両者の関係性は?
→ 法律(普通選挙法)によって制度(男子普通選挙)が実現された。 - テスト対策の使い分けポイントは?
→ 法律が1925年、選挙制度の実施は1928年。「法が先、選挙が後」で覚える。 - なぜ男子だけ?女性参政権がなかった背景
→ 当時の性別差別的な社会通念と、女性の政治参加が制限されていたため。 - 同時に制定された治安維持法とは?
→ 社会主義などを取り締まる法律。言論の自由には制限があった。 - 1928年の男子普通選挙の影響は?
→ 有権者が4倍に増加。労働者・農民の声が政治に届くようになった。 - 1945年に婦人参政権が実現
→ 戦後、日本で男女の完全な普通選挙がスタート。1946年に初の女性議員も。 - 現代の普通選挙との違いは?
→ 現代は18歳以上のすべての国民が対象。性別や年齢による制限なし。
