「関西学院大学って東京でいうとどの大学レベル?」

関西地方では“関関同立”の一角として知られる名門・関西学院大学ですが、関東ではその知名度や評価がやや曖昧になりがちです。特に東京の受験生や保護者からは「関学ってどれくらいのレベル?」「青学や成城と比べてどうなの?」といった声も多く見受けられます。

本記事では、関西学院大学の偏差値・推薦比率・就職力・ブランドイメージなど、最新のデータや評判をもとに「東京でいうとどの大学が近いのか?」を徹底検証します。

大学選びで後悔しないためにも、関西学院大学の“本当の実力”を正しく理解していきましょう。

関西学院大学を東京でいうと?同じレベルの大学を比較

関西学院大学の知名度や実力は、関西では高く評価される一方で、東京圏ではイメージが伝わりにくいことがあります。ここでは、偏差値・推薦比率・世間の声などをもとに、首都圏の大学と比較しながらその立ち位置を明確にしていきます。

関西学院大学と東京の大学の偏差値・イメージ比較表

偏差値を基準に、東京の大学と比較してみましょう。以下は代表的な学部の偏差値と対応する東京の大学の例です。

学部名(関学)偏差値(河合塾)東京で近い大学・学部例特徴・共通点
国際学部60.0~70.0青山学院(国際政治経済)、上智(総合グローバル)英語重視、留学制度、国際色豊か
法学部52.5~57.5法政大学(法)、中央大学(法)実務法教育、首都圏私大の中堅上位
経済学部52.5~57.5明治大学(経済)、中央大学(経済)商社・金融志向、就職力も良好
商学部52.5~55.0明治学院大学(経済系)、成城大学(経済)規模感・知名度・進学層が類似
文学部50.0~55.0日本大学、成城大学、青山学院(文)総合人文教育、ミッション系の共通点

関学の国際学部は青学・上智クラス、他の文系学部は成城大学や法政・明学の中堅〜上位層と同レベルに位置づけられます。とくに、ミッション系大学としての学風やイメージ、おしゃれなキャンパス国際教育への注力などを総合すると、

「青山学院大学+成城・法政の中間的ポジション」

というのが、最もバランスの取れた結論です。

このポジションは、偏差値だけでなくブランド力・学習環境・就職実績も加味した「総合的なイメージ評価」に基づいており、受験生や保護者の大学選びの参考になります。

関西学院大学の全体的な偏差値と位置づけ

関西学院大学の偏差値は学部によって異なりますが、全体的に見れば「50.0~70.0」という幅で推移しており、私立大学の中では中堅上位から難関レベルに位置付けられます。特に注目されているのは国際学部で、選考方式によっては偏差値が70.0に達するケースもあり、全国的に見ても優秀な受験生が集まっていることがうかがえます。

「関関同立」と呼ばれる関西私大四天王の中では、同志社大学がやや抜きん出ているとされがちですが、関西学院大学も偏差値や就職実績の面で見劣りするわけではなく、特に商学部・経済学部・法学部などは安定した人気を誇っています。

また、過去には「推薦学院」と揶揄されるほど推薦入試の比率が高く、その点がブランド力に陰を落としていましたが、現在では一般選抜比率が54%を超え、難関私大としてのイメージ回復に努めている段階です。

推薦入学が多いと“Fラン”?実際の一般選抜比率と改善の流れ

かつて関西学院大学は、「推薦学院大学」や「Fラン予備軍」と揶揄されることがありました。その大きな要因となっていたのが、推薦入試の比率の高さです。

2020年度には、一般選抜での入学者比率がわずか34.6%と、関関同立の中では最低水準でした。その結果、「学力不問で入れる大学」といった誤解が広まり、SNSや掲示板などでもネガティブな意見が目立っていました。

某学歴系Youtuberが、やばすぎる発言をしています。汗

しかし、関西学院大学はこの状況に強い危機感を抱き、2021年度以降、一般選抜枠の拡大を本格化させました。その成果として、2024年度には一般選抜比率が54.3%にまで回復。これは同志社大学の53%をも上回る数字であり、「推薦だらけ」という印象は大きく改善されています。

関西学院大学の知名度は東京では低い

関西学院大学は、関西圏においては「西の慶應」と称されるほどの高いブランド力を持ち、特に兵庫県や大阪府を中心とした地域では名門私立大学として広く知られています。美しいキャンパス、キリスト教系の伝統、そして企業との強いパイプにより、地元では安定した人気と信頼を獲得しています。しかしながら、関東圏における知名度は必ずしも高いとは言えません。

その大きな理由の一つが、「関東学院大学」との混同です。名称が似ているため、首都圏では「偏差値の低い大学」と誤解されてしまうケースもあります。また、東京の受験生にとっては、青山学院大学、立教大学、明治大学といった全国区の私立大学がより選ばれやすく、関学は比較対象として浮かびにくいのが現実です。

加えて、関西学院大学がキャンパスを展開している西宮・三田という立地は、東京在住者にはなじみが薄く、通学や住環境のイメージが湧きにくいという点も影響しています。関学としては、これらの地理的・文化的ギャップを埋めるためにも、関東での広報戦略や進学説明会の強化が今後の鍵となるでしょう。

全国的にブランド力を拡張していくには、就職実績の発信や国際教育のアピールなど、戦略的なブランディングが求められます。

東京で言うとどの大学に近い?SNS・掲示板の口コミを調査

実際にSNSや掲示板(Yahoo!知恵袋、5ch、YouTubeのコメント欄など)を調査すると、「関学は青学の西バージョン」「見た目は立教、偏差値は成城くらい」「就職は法政にやや劣るかも」といった声が散見されます。

特に「推薦が多い」という批判や、「キャンパスが綺麗でおしゃれ」「関西の富裕層が多い」といった肯定的な声が入り混じっており、大学の実力とは別に“イメージ先行”の評価が多い印象です。

関西学院大学が東京でいうと:偏差値や就職力など

関西学院大学の評価は、偏差値だけでなく「就職力」や「キャンパス環境」「理系・国際系学部の質」など多角的に見る必要があります。ここからは、関学の“実力”を構成する要素を具体的なデータを交えて解説していきます。

関西学院大学の学部一覧&偏差値

以下は、関学の学部別偏差値です。

学部名偏差値範囲
文学部50.0~55.0
教育学部50.0~52.5
神学部50.0~52.5
社会学部52.5~57.5
人間福祉学部50.0~52.5
国際学部60.0~70.0
法学部52.5~57.5
総合政策学部50.0~55.0
経済学部52.5~57.5
商学部52.5~55.0
理学部50.0~52.5
工学部50.0~55.0
生命環境学部50.0~55.0
建築学部52.5

引用:スタディサプリ進路

関西学院大学の就職力は強い?主な就職先と企業評価をチェック

関西学院大学は就職面でも高い評価を受けており、関西圏では「就職に強い大学」として定評があります。特に法学部、経済学部、商学部、総合政策学部などの文系学部では、安定した就職実績を維持しています。実際、2023年4月〜2024年3月卒の卒業者データによると、ほとんどの学部で就職希望者のほぼ全員が就職しており、非常に高い就職率を記録しています。

以下に、学部別の主な就職先とあわせて、卒業者数・就職者数などの実績を表形式で整理しました。

学部名卒業者数就職希望者数就職者数主な就職先(抜粋)
法学部632人539人539人国家公務員(17人)、国税専門官(13人)、日本生命、大阪市職員、兵庫県職員など
経済学部668人609人606人キーエンス、三井住友銀行、りそなG、国税専門官、東京海上日動火災保険など
商学部627人579人578人あずさ監査法人(9人)、三井住友信託銀行(8人)、東京海上日動火災保険(7人)など
総合政策学部554人475人474人国家公務員、大和ハウス工業、キーエンス、三菱電機など
国際学部294人251人251人楽天グループ(4人)、三菱電機、東京海上日動火災保険など

引用:パスナビ

このように、大手企業や公的機関への就職率が非常に高いことから、関西学院大学は単なる“おしゃれ大学”ではなく、実力派の就職先実績を持つ大学といえます。

また、三大メガバンク(みずほ・三井住友・三菱UFJ)への就職者数でも全国9位にランクインしたことがあり(※2023年卒、大学通信調査)、これは中央大学や法政大学といった東京の有名私大に匹敵する結果です。

キャンパスが不便:西宮上ケ原・三田・神戸三田のアクセス事情

関西学院大学の代表的なキャンパスは「西宮上ケ原キャンパス」ですが、最寄駅の阪急甲東園・仁川からは徒歩で20分前後と、アクセスにやや難があります。また、バスは片道210円と高く、毎日の通学には負担を感じる学生も多いです。

三田キャンパス(理工・生命環境系)や神戸三田キャンパスも含めると、立地の不便さが敬遠理由の一つに挙げられています。

ただし、西宮上ケ原キャンパスは「日本一美しいキャンパス」と称されるほどの景観を誇り、在学生・卒業生からは愛着を持たれている場所でもあります。

関西学院大学の理系学部の評判

関西学院大学の理系学部(理学部・工学部・生命環境学部)は、偏差値帯が50.0~55.0と文系学部と比較するとやや控えめな印象があります。特に情報工学・知能工学といった分野では、企業からの評価が高く、理系の中でも注目度が上がってきています。

以下は、学部別の偏差値と代表的な就職先の一覧です。

学部名偏差値主な就職先(抜粋)
理学部50.0~52.5日本IBM、NEC、楽天グループ
工学部50.0~55.0三菱電機、日本電気、関西電力
生命環境学部50.0~55.0アース環境サービス、環境計量協会、地方自治体等

引用:スタディサプリ進路

就職者の多くは、IT・製造・インフラ系企業に進んでおり、特に情報系の専攻では「実務で通用する」人材育成が行われています。偏差値的には立命館大学や近畿大学の理系学部と比べてやや見劣りする場面もありますが、分野特化で実績を出す「実力校」としての評価も高まりつつあります。

関西学院大学の国際学部は別格?英語重視と偏差値70.0の実力

関西学院大学の中でも飛び抜けた偏差値と評価を誇るのが「国際学部」です。特に「全学部1科目型」や「英語重視入試」では偏差値が70.0に到達しており、全国の私立大学の中でも最上位にランクされています。

この学部は、入試時点から高い英語力が求められることに加え、在学中にも1年間の海外留学が必修というカリキュラムが組まれています。TOEFL・IELTS対策、国際交流イベント、ダブルディグリープログラムなど、グローバル人材育成に本気で取り組んでいる点が大きな魅力です。

就職先も外資系企業やグローバル展開企業、さらには国際機関やNPOなど、進路の幅が広いことも特徴。東京の大学でいうと、青山学院大学の国際政治経済学部、上智大学の国際教養学部、ICU(国際基督教大学)と並び立つ存在といえるでしょう。「関学=西の青学」と言われるゆえんも、国際学部の存在感が大きく影響しています。

総括:関西学院大学を東京でいうと?同じレベルの大学まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

  • 関西学院大学は関西では有名な私立大学だが、東京では知名度がやや低い。
  • 東京でのレベル感としては「青山学院大学+成城大学+法政大学の中間的ポジション」とされる。
  • 特に国際学部は偏差値70.0と全国でもトップレベルで、青学・上智・ICUに匹敵。
  • 文系学部(法・経済・商・文など)は、法政・成城・明学と同程度の偏差値・就職実績。
  • かつて「推薦が多すぎる」と批判されたが、現在は一般選抜比率が54.3%まで改善
  • 就職実績も強く、メガバンクや大手企業、公務員への就職が多い。
  • 理系学部は偏差値や知名度では劣るが、情報系や環境系などは実践力重視で企業評価は高い。
  • 西宮上ケ原キャンパスは「日本一美しい」とも称されるが、立地アクセスはやや不便。
  • 東京では「関東学院大学」と混同されやすく、知名度やブランドの誤解がある。
  • SNSや掲示板では、「西の青学」「成城っぽい」「立教っぽい」などの声が多い。