「関東学園大学がやばい」というワードを検索したあなた。

「ここに進学して大丈夫なのか?」
「廃校になったりしないのか?」

と不安を抱えているのではないでしょうか。

SNSや知恵袋などでは、偏差値が低い、定員割れ、Fラン大学というネガティブなキーワードとともに語られることが多い関東学園大学。しかし、実際のところ本当に「やばい大学」なのでしょうか?

本記事では、偏差値・定員割れ状況・学部再編の実情・卒業生の進路など、最新の公的データと客観的な視点から、関東学園大学のリアルな姿に迫ります。

進学を迷っている方も、保護者の方も、ぜひ冷静な判断材料としてお役立てください。

関東学園大学はやばい?評判や偏差値・定員割れの現実

「やばい」と言われる大学に共通するのは、偏差値の低さや定員割れ、将来性の不安などです。関東学園大学も例外ではなく、ネット上では厳しい評価を受ける場面もあります。ただし、一部の情報が誇張されていることも少なくありません。ここではまず、実際に「やばい」とされる根拠を一つずつ丁寧に検証していきましょう。

関東学園大学が「やばい」と言われる理由

関東学園大学が「やばい」と話題にされる背景には、ネット上の風評とレッテル張りが大きく影響しています。とくにSNSや知恵袋など匿名性の高い場では、「Fラン大学」「BF(ボーダーフリー)」といったワードとともに扱われることが多く、実態以上にネガティブなイメージが広がっているのが現状です。

特に「白鴎落ちたら上武、上武落ちたら関東学園」というような、地域内での大学序列を揶揄する声が散見され、群馬県周辺の私立大学の中でも最下層に見なされる傾向があります。

引用:Yahoo知恵袋

さらに、2010年に法学部の募集を停止し、大学院の修士課程も閉鎖されたという経緯が「学生が集まらず経営が危ういのではないか」という誤解を招いています。こうした事例が「やばい大学」という印象を強めているのです。

ただし、これらはあくまでも一部の主観的な意見であり、実際には就職支援制度の充実や教育改革の取り組みなど、改善の動きもあります。SNSの声に惑わされず、客観的なデータに基づいて大学の価値を判断することが大切です。

偏差値はいくつ?Fランク大学に分類されるのか

関東学園大学の最新偏差値データを見ると、全体としてかなり低水準であることが分かります。特に経済学部の経営学科では偏差値が「BF(ボーダーフリー)」とされており、事実上「偏差値が付かない=受験者全員が合格圏内」と見なされている状況です。経済学科についても偏差値は35.0にとどまっています。以下は、最新の学部別偏差値一覧です。

学部名学科名偏差値
経済学部経済学科35.0
経済学部経営学科BF(ボーダーフリー)

引用:スタディサプリ進路

一般的に偏差値40未満の大学は、いわゆる「Fラン大学」と分類されやすく、特にBF判定の学科は「誰でも入れる」「学力不問」といった印象を持たれやすい傾向があります。そのため、偏差値という客観的な指標から見ても、関東学園大学が“やばい”と言われる一因は否定できません。

ただし、偏差値だけでは大学の価値をすべて測ることはできず、教育内容や支援制度も併せて評価すべきです。

定員割れの状況と入試難易度の推移

関東学園大学は、近年深刻な定員割れに直面しています。文部科学省の「大学ポートレート」によると、2024年度の定員充足率はわずか74.2%であり、定員190人に対して実際の入学者は141人にとどまりました。この数値は、全国の私立大学の中でも下位に位置し、大学経営の安定性に影響を及ぼす水準です。

年度学部定員入学者充足率
2024年度経済学部19014174.2%

このような定員割れが続くと、私学助成金の減額リスクが生じ、教育環境の維持や教員確保に悪影響を与える可能性があります。さらに、倍率が非公表であることも受験生に不安を与え、志願者数の減少につながっていると考えられます。

下記の動画でも赤裸々に現状が語られています。

入試の難易度も年々下がり、BF(ボーダーフリー)学科の存在が物語るように、学力面での選抜が機能していないと指摘されることもあります。大学のブランド維持には、抜本的な改革と魅力的な教育プログラムの提示が求められています。

法学部廃止や大学院縮縮小:学部整理の背景

関東学園大学はかつて、経済学部に加えて法学部や大学院を擁する総合的な私立大学を目指していました。

しかし、現在では経済学部のみの単科大学となっています。法学部は2010年に募集停止、大学院(経済学研究科・法学研究科)についても2014年までに新規募集を停止し、段階的に縮小されました。

年度組織名状態
1990年法学部 設置開設
2009年大学院法学研究科募集停止
2010年法学部募集停止
2014年大学院経済学研究科募集停止

これらの学部整理の背景には、全国的な少子化による志願者減少、定員割れの慢性化、専門教員の確保困難といった複合的な要因があります。特に法学部は、公務員や法曹を目指す学生にとって重要な進路であり、その廃止は進学先としての魅力を損なう結果となりました。

経営上の合理化とはいえ、外部からは「学部が減る=縮小・衰退」というイメージが強く、「やばい大学」との評価につながりやすい要素となっています。今後の大学再建には、新たな魅力ある教育プログラムの導入が鍵となるでしょう。

キャンパス・学生数の実態|定員と入学者数の乖離

関東学園大学では、2024年時点の在籍学生数は467名となっており、過去3年にわたり漸減傾向にあります。一方で、大学の収容定員は760名で据え置かれているため、定員充足率は約61.4%にとどまり、大学全体として「定員割れ」が常態化している状況です。特に経営学科ではボーダーフリー(BF)となっており、志願者が集まりにくい傾向が顕著です。

以下に過去3年の入学者数と在籍者数を表にまとめました。

年度入学者数在籍者数収容定員定員充足率(在籍ベース)
2022105人502人760人約66.0%
2023117人492人760人約64.7%
2024141人467人760人約61.4%

引用:大学ポートレート

このように、入学者数はわずかに増加しているものの、在籍者全体は減少傾向であり、充足率は年々低下しています。キャンパスの雰囲気についても「活気がない」「人が少ない」といった声がSNSや掲示板で散見され、地方私立の単科大学特有の閉塞感が、「やばい」というイメージにつながっていると考えられます。

今後の志願者動向次第では、さらに厳しい局面を迎えるリスクも否定できません。

関東学園大学は廃校リスクでやばい?将来性と就職力

ここまでで、関東学園大学の偏差値や定員割れといった実態を明らかにしてきました。では、この大学には「廃校リスク」まであるのでしょうか?ここからは大学経営の持続性や就職力、教育内容、地域性などを総合的に見て、将来的な展望を探っていきます。

関東短期大学は2020年に廃止:大学にも同じ危機がある?

関東学園大学と同じ学校法人が運営していた「関東短期大学」は、2020年に学生募集を停止し、正式に廃校となりました。この廃止は、少子化による志願者数の減少、教育需要の変化、そして経営的な体力の低下が重なった結果とされています。

現在、関東学園大学も同様に定員割れが慢性化しており、2024年度の入学者数は141人と、定員の約74.2%しか充足できていません。このような状況は、経営の持続可能性に直結する問題であり、グループ校がすでに廃止された実績を踏まえると、同大学も今後「統合」や「学部再編」「募集停止」といった選択を迫られる可能性は否定できません。

地域の教育拠点としての役割を維持するためにも、抜本的な改革が求められる段階にあるといえるでしょう。

就職率98.1%は本当?就職先と内定実績の実情

関東学園大学の2023年度卒業生における就職率は、98.1%という非常に高い数字を記録しています。これは、卒業者145人のうち、就職を希望した116人中113人が内定を得た結果です。以下に実際の進路状況を整理します。

年度学部卒業者数就職希望者数就職者数進学者数就職率
2023経済学部145人116人113人4人98.1%

引用:パスナビ

主な就職先には、東建コーポレーション、ベイシア、カインズ、ベルク、しののめ信用金庫、ALSOK群馬、小諸市役所、埼玉県警察本部、西入間広域消防組合などが含まれています。

これらは地域に根差した企業や自治体が中心であり、首都圏の大手上場企業や外資系企業への就職は少ない傾向です。就職率の高さは確かに評価できますが、「どの業界か」「どの職種か」「将来性はあるか」といった観点でも冷静に検討する必要があります。表面的な数字だけでなく、質の面にも目を向けましょう。

学費・奨学金・免除制度は?学費が高いと感じる理由

関東学園大学の2025年度における初年度納入金は、合計で1,389,000円です。この金額には入学金や授業料、施設費、諸会費などがすべて含まれています。以下の表に詳細をまとめます。

費目金額(円)
入学金276,000
授業料(年額)750,000
施設・教育充実費318,000
諸会費(自治会等)45,000
合計1,389,000

参照:河合塾Kei-net

2年目以降は入学金が不要となるため、年間学費は約111万円程度になります。地方私大としては「標準的」とされる学費ですが、「偏差値や大学のブランド力に対して高い」と感じる受験生・保護者の声もあります。

一方で、関東学園大学では成績優秀者向けの授業料減免制度や、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度、さらには独自の経済支援策も整備されています。ただし、制度の利用には審査や条件があるため、誰でも恩恵を受けられるわけではありません。

学費の「高さ」は、大学の教育内容や将来のリターンと照らし合わせて慎重に判断する必要があります。進学コストと学習環境のバランスを見極めることが大切です。

地域密着の大学が抱える人口減少と志願者減のリスク

関東学園大学は群馬県太田市に位置する地方私立大学として、地域密着型の教育と運営を展開しています。地元の高校生や企業との連携、地域イベントへの参加などに力を入れており、地域社会と一体化した取り組みを進めています。しかしその一方で、「地元専用の大学」といった印象を与えてしまい、全国的な知名度の低さが受験生離れの一因ともなっています。

さらに深刻なのが、地方における18歳人口の減少です。特に地方都市では若年層の人口が年々減少しており、それに伴って私立大学の志願者数も全国的に減少傾向にあります。関東学園大学も例外ではなく、慢性的な定員割れが続く背景には、こうした構造的な人口動態の変化が大きく影響しています。

今後、地元高校とのパイプだけではなく、首都圏からの学生獲得や、社会人向けの再教育プログラムの開発など、多様な層を呼び込む戦略が必要不可欠です。地方密着という強みをどう全国的な魅力に変換していくかが、今後の生き残りを左右するカギとなるでしょう。

学生支援制度と「コンピテンシー教育」は再起の鍵となるか

関東学園大学では、「知識だけでなく社会で活きる力を育てる」ことを目標に、コンピテンシー教育を導入しています。これは、主体性・協調性・課題解決能力など、社会人基礎力を重視した育成方針で、北関東エリアの大学では先進的な取り組みの一つです。地域企業・公共団体との連携を通じて、学生が実際にプロジェクトに関わることにより、実践的なスキルが身につく仕組みになっています。

教育支援の取り組み内容
コンピテンシー教育社会対応力(6つの力)を育成するプログラムを導入。地域企業と連携した実践型学習を実施。
公務員・警察官対策筆記試験対策講座、面接指導、ES添削を含むサポートが提供される。
個別進路相談キャリアセンターによる1対1の就職・進学相談制度を設置。
就職支援イベント学内合同企業説明会、OBOG訪問企画などを定期開催。

加えて、就職支援面では、公務員志望の学生向けに専門講座や模擬試験対策が設けられており、地元の自治体や金融機関への就職実績にもつながっています。学生数が少ないぶん、一人ひとりに寄り添った支援ができる体制が整っているのも、地方私立大学ならではの強みと言えるでしょう。

こうした教育方針とサポート体制は、偏差値だけでは測れない大学の「価値」を高める要因であり、今後の再起に向けた武器になりうると考えられます。

関東学園大学の今後に期待できる点

ここまでの内容を総合すると、関東学園大学には課題も多く存在しますが、全てが「やばい」「進学すべきでない」というわけではありません。小規模校ならではの面倒見の良さ、地域密着による就職先の確保、そして特色ある教育プログラムが評価されています。大手難関大学と同じ土俵で比べるのではなく、自分の目標に合った学びができるかどうかが進学判断の鍵となります。

学費・立地・偏差値といった表面的な数値だけでなく、「自分が何を学びたいのか」「どんな環境が合っているのか」を考えた上で、冷静な進路選択を心がけましょう。

総括:関東学園大学はやばい?まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

  • SNSや掲示板で「やばい大学」と評されるが、一部誇張もある
  • 偏差値は経済学科35.0、経営学科はBF(ボーダーフリー)
    • 一般的にFラン大学と見なされる水準
  • 2024年度の定員充足率は74.2%と深刻な定員割れ
    • 経営難の懸念や将来性への不安が浮上
  • 過去に法学部・大学院を相次いで廃止した経緯あり
    • 学部整理が「縮小・衰退」の印象を与えている
  • 学生数も年々減少し、キャンパスに活気がないとの声多数
  • 同法人の関東短期大学は2020年に廃校、大学にも同様のリスクあり
  • 就職率は高水準(98.1%)だが、地元中小企業・公務員が中心
  • 学費は初年度約138.9万円で「高い」との声もある
    • 奨学金制度・授業料減免制度あり
  • 地方人口減に伴い、今後も志願者減が続く懸念
  • 「コンピテンシー教育」や手厚い就職支援が大学の再起の鍵
  • すべてが「やばい」とは限らず、目的と相性に応じて進学検討を