みなさん、「マゼラン」という名前を聞いたことがありますか？歴史の授業で「世界一周を成し遂げた探検家」として習った人も多いでしょう。
でも実は、マゼラン本人は世界一周を完遂できていないのです！
えっ、どういうこと？と思った人もいるかもしれませんね。
今回は、そんなマゼランがどんな人物だったのか、どんな航海をしたのか、そしてどんな功績を残したのかを分かりやすく解説します。
彼が成し遂げた偉業や、その影響までしっかり理解できる内容になっていますので、ぜひ最後まで読んでくださいね！
マゼランは何した人？生涯と功績を簡単に解説
マゼランは、大航海時代を代表する探検家の一人です。彼は1519年にスペイン王の命を受け、世界一周を目指す航海へ出発しました。
航海の途中で亡くなってしまいましたが、彼の船団はついに世界一周を達成し、人類史に残る大きな功績を残しました。それでは、彼の生涯や偉業を詳しく見ていきましょう。
マゼランとは？ポルトガル生まれの大航海時代の探検家
マゼランは、1480年頃にポルトガルのサブローザという町で生まれました。本名は「フェルナン・デ・マガリャンイス」といいます。当時のポルトガルは、大航海時代の真っ只中で、新しい航路を求める探検が盛んに行われていました。マゼランも若い頃から船に乗り、東南アジアへ向かう貿易航海に参加していました。
しかし、ある出来事をきっかけにマゼランは母国ポルトガルを去ることになります。それは、ポルトガル王との意見の対立です。新しい航路を開拓する計画を提案したものの、王に拒否されてしまったのです。
そこで彼はスペインに移り、国王カルロス1世の支援を受けて世界一周の航海に挑戦することになりました。
マゼランの最大の功績！世界一周航海の概要
マゼランの航海は1519年9月にスペインのセビリアから始まりました。彼の目標は「西回りでモルッカ諸島（香辛料の産地）に到達する」ことでした。当時、ポルトガルは東回りの航路を独占していたため、スペインは西回りでのルートを開拓しようと考えていたのです。
マゼランの船団は、5隻・約250人の乗組員で構成されていました。大西洋を渡り、南アメリカ大陸を南下し、現在「マゼラン海峡」と呼ばれる場所を通過しました。その後、太平洋を横断してフィリピンに到着。
しかし、ここでマゼランは現地の首長ラプラプとの戦いで命を落としてしまいます。その後、指揮を引き継いだフアン・セバスティアン・エルカーノが、1522年にスペインに帰還し、世界一周を成し遂げたのです。
マゼラン海峡の発見！南米大陸を突破した功績
マゼラン海峡とは、南アメリカ大陸の最南端にある海峡のことです。ここを通ることで、大西洋から太平洋へと抜けることができます。マゼランの航海以前は、このような航路は知られていませんでした。
しかし、この海峡を見つけるまでの道のりはとても過酷なものでした。氷点下の寒さや強風に苦しみ、船員たちは何度も反乱を起こしそうになりました。それでもマゼランは冷静に指揮をとり、約1ヶ月かけて海峡を突破することに成功しました。
こうして、世界地図に「マゼラン海峡」が刻まれることになったのです。
フィリピンでの戦いとマゼランの死
1521年、マゼランの船団はフィリピンのセブ島に到着しました。ここでマゼランは現地の王と協力関係を築き、キリスト教の布教を始めます。しかし、セブ島の対岸にあるマクタン島の首長ラプラプは、マゼランの支配に従おうとはしませんでした。
マゼランは、わずか50人ほどの兵を率いてマクタン島に上陸しました。しかし、ラプラプ率いる約1500人の兵士に囲まれ、多勢に無勢の戦いとなってしまいます。結局、マゼランは戦いの中で命を落とし、その場に倒れました。
彼の死後、船団の生存者たちは急いで出航し、航海を続けました。
マゼランの船団が成し遂げた世界一周の結末
マゼランを失った後、指揮を引き継いだエルカーノが航海を続けました。フィリピンを出発した彼らは、インド洋を渡り、アフリカ最南端の喜望峰を回ってスペインへ帰還しました。こうして、史上初の世界一周が達成されたのです。
帰還したのは、出発時の5隻の船のうち1隻「ビクトリア号」のみ。乗組員もわずか18人にまで減っていました。それでも彼らの航海は、人類の歴史に大きな影響を与えました。これによって、世界の大きさや海の繋がりがより明確になり、地理学や航海技術の発展につながったのです。
マゼランは何した人か簡単に：功績や世界一周の航路
マゼランの航海は、単に「世界一周」という偉業を成し遂げたことにとどまりません。彼の航路がどのようなものであったのか、そして彼の探検が後の世界にどのような影響を与えたのかを詳しく見ていきましょう。
マゼランの航路をわかりやすく解説
マゼランの航海ルートを簡単に整理すると、以下のようになります。
- 1519年9月：スペインのセビリアを出発
- 大西洋横断：南米大陸の東岸に到達
- 1520年11月：マゼラン海峡を通過（南米大陸の南端）
- 1521年3月：太平洋を横断し、グアム島に到達
- 1521年4月：フィリピンのセブ島に到達し、現地と接触
- 1521年4月27日：マクタン島での戦闘でマゼランが戦死
- 1522年9月：生き残った船員がスペインに帰還し、世界一周を達成
この航海は、人類史において初めて地球が「一つの球体」であることを実証した旅でした。マゼラン本人は最後まで旅を完遂できませんでしたが、その探検が歴史に残した影響は計り知れません。
マゼランの航海が世界に与えた影響とは？
マゼランの航海は、多くの面で世界に影響を与えました。その主な影響を3つ紹介します。
1. 地球が丸いことの証明
この航海によって、「地球が球体である」ということが実証されました。これまで地球が平らであると信じていた人々も、この結果を受けて新たな地理観を持つようになりました。
2. 新たな航路の確立
マゼランが発見した航路によって、スペインやポルトガルなどのヨーロッパ諸国がより遠い地域へ進出することが可能になりました。これが後の植民地化の流れへとつながっていきます。
3. グローバル貿易の発展
マゼランの航海をきっかけに、世界の貿易ルートが大きく変わりました。ヨーロッパとアジア、アメリカ大陸がより密接に結びつくようになり、交易が活発になったのです。
マゼランの航海が大航海時代に与えた影響
マゼランの航海は、大航海時代（15世紀～17世紀）の中でも特に重要な出来事の一つでした。この時代には、ヴァスコ・ダ・ガマやコロンブスなど、多くの探検家が新しい航路を開拓していましたが、マゼランの旅は特別な意味を持っていました。
なぜなら、彼の航海によって、ヨーロッパがアジアや南アメリカと直接つながることが可能になったからです。特に、香辛料貿易はヨーロッパ経済に大きな影響を与え、これが植民地獲得競争へと発展していきました。
また、マゼラン海峡を通る航路が発見されたことで、南アメリカを回る新たな貿易ルートが開かれました。これは、後の世界地図の発展にも大きく貢献しました。
マゼランの航海にまつわる豆知識！
マゼランの航海に関連する興味深い豆知識を紹介します。
1. 太平洋の名前の由来はマゼラン！
マゼランは、太平洋を横断する際、大きな嵐に遭遇しませんでした。そのため、この海を「マール・パシフィコ（平穏な海）」と名付けました。これが今の「太平洋（Pacific Ocean）」の名前の由来となっています。
2. 実はマゼランは世界一周していない！
一般的に「マゼランが世界一周を成し遂げた」と言われますが、実は彼自身はフィリピンで戦死してしまったため、世界一周を完遂したわけではありません。最後まで航海を続けたのは、エルカーノ率いる生き残った船員たちでした。
3. マゼランを倒したラプラプはフィリピンの英雄！
マゼランと戦ったマクタン島の首長ラプラプは、現在でもフィリピンの国民的英雄として知られています。フィリピンでは彼の銅像が建てられており、毎年4月27日には「ラプラプの日」として彼の功績を称える祭りが行われています。
テストに出る！マゼランに関する重要用語まとめ
マゼランに関する知識をしっかりと復習するために、テストに出やすい重要用語をまとめました。
- マゼラン（フェルディナンド・マゼラン）
→ ポルトガル出身の探検家で、スペインの支援を受けて世界一周航海を開始。 - マゼラン海峡
→ 南アメリカ大陸の最南端にある海峡で、マゼランが発見した。 - 太平洋（Pacific Ocean）
→ マゼランが「平穏な海」と名付けたことから、この名前がついた。 - ラプラプ
→ フィリピン・マクタン島の首長で、マゼランを討ち取った人物。 - エルカーノ
→ マゼランの死後、指揮を引き継ぎ、世界一周を完遂した航海士。
これらの用語をしっかり覚えておけば、テストでも役立つこと間違いなしです！
総括：マゼランは何した人か簡単に解説まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
1. マゼランとはどんな人物？
- ポルトガル出身の探検家（本名：フェルナン・デ・マガリャンイス）
- 1519年にスペイン王カルロス1世の命を受け、世界一周航海に出発
- 航海の途中で戦死したため、自身は世界一周を達成していない
2. マゼランの最大の功績
- 世界一周航海を指揮（航海を完遂したのは部下のエルカーノ）
- マゼラン海峡を発見し、大西洋から太平洋への新航路を開拓
- 太平洋を初めて横断（「平穏な海」と名付け、後の「太平洋」の由来に）
3. 世界一周航路の流れ
- 1519年9月：スペインのセビリアを出発
- 1520年11月：南アメリカ最南端のマゼラン海峡を通過
- 1521年3月：グアム島に到着
- 1521年4月：フィリピンのセブ島に到着
- 1521年4月27日：マクタン島での戦闘でマゼランが戦死
- 1522年9月：生存者18人のみがスペインへ帰還し、世界一周を完遂
4. フィリピンでの戦死
- フィリピンのセブ島で布教活動を開始
- マクタン島の首長ラプラプが抵抗し、戦闘が勃発
- マゼランは部下50人で攻撃するも、ラプラプの軍（約1500人）に敗れ戦死
5. マゼランの航海がもたらした影響
- 地球が球体であることを証明
- 新たな貿易ルートの確立（ヨーロッパとアジアを結ぶルートが発展）
- 植民地化の進展（ヨーロッパ各国の進出が加速）
- グローバル貿易の発展（香辛料貿易の拡大）
6. マゼランに関する豆知識
- 「太平洋（Pacific Ocean）」の命名者
- 実は世界一周を達成していない
- フィリピンではラプラプが国民的英雄として崇められている