「日本大学医学部って“やばい”の?」と検索した方の多くは、その難易度や評判に不安を感じているのではないでしょうか。
偏差値が高く、倍率も高い上に、再受験生に厳しいという噂もあります。さらに学費が高額である点も、検討中の受験生や保護者にとっては大きな懸念材料でしょう。
本記事では、日本大学医学部がやばいのかを、入試難易度、偏差値、倍率、再受験事情、学費、予備校情報までを徹底的に解説します。現役生はもちろん、再受験生や浪人生にとっても有益な内容となるよう、最新データと専門家の見解を交えながら、分かりやすくお伝えします。
日本大学医学部はやばい?偏差値や再受験に厳しいのか
日大医学部が「やばい」と言われるのは、単なる噂ではなく、その入試制度や統計データ、受験環境に根拠があります。特に注目されるのは高い偏差値、厳しい再受験者への評価、そして都心に位置する立地の影響です。ここではそれらをデータとともに詳しく見ていきます。
日本大学医学部の偏差値は?他大学との比較
日本大学医学部の2024年度の偏差値は67.5で、私立医学部の中では中堅〜上位層に位置します。以下の比較表を見ると、最難関である慶應義塾大学(72.5)には届かないものの、昭和大学や東京医科大学とは僅差であり、十分にハイレベルな入試と言えるでしょう。
大学名 | 偏差値(2024年度) |
---|---|
慶應義塾大学医学部 | 72.5 |
東京慈恵会医科大学 | 70.0 |
順天堂大学医学部 | 69.0 |
昭和大学医学部 | 66.5 |
日本大学医学部 | 67.5 |
東邦大学医学部 | 66.0 |
この偏差値は、上位10〜15%の学力層でなければ合格は難しいことを意味します。したがって、安易な気持ちで挑むと不合格は免れません。しっかりとした学習計画と戦略が不可欠です。
倍率がやばい?N方式の実質倍率と合格最低点を分析
日本大学医学部の一般選抜N方式は、非常に高倍率で知られています。2024年度の第1期では実質倍率19.20倍、第2期は驚異の92.13倍という厳しい競争率です。
以下に各方式のデータをまとめました。
入試方式 | 志願倍率 | 実質倍率 | 一次試験最低点(400点満点) | 総合最低点(580点満点) |
---|---|---|---|---|
第1期 | 21.77倍 | 19.20倍 | 227.41点 | 334.86点 |
第2期 | 102.60倍 | 92.13倍 | 非公開 | 非公開 |
一次では標準化得点により評価されるため、素点ベースで6割前後の得点率がボーダーラインとなります。特にN方式は全学部統一問題で行われるため、ミスを最小限に抑え、短時間で高得点を取る精密な得点戦略が不可欠です。単なる学力だけでは突破できない、実践力重視の試験です。
再受験生に厳しい?年齢別合格率と合格者データの真実
日本大学医学部は、再受験生にとって厳しい門となっています。文部科学省の緊急調査結果によれば、22歳以上の合格率は1%未満という年もあるほどです。たとえば平成30年度は再受験者の合格率がわずか0.9%で、現役生(18歳)と比べるとその差は歴然です。
年齢別合格者数(平成30年度)
年齢 | 合格者数 |
---|---|
18歳(現役) | 46名 |
19歳 | 86名 |
20歳 | 43名 |
21歳 | 14名 |
22歳以上 | 8名 |
さらに、22歳以上の受験者数は876名にも関わらず、合格者数は8名という厳しい現実。再受験そのものが不可能ではありませんが、年齢が上がるほど合格は狭き門になるため、面接・志望理由の練り込み、科目の得点力など、戦略的な対策が必要不可欠です。
学費がやばい?6年間でかかる総費用と奨学金制度
日本大学医学部の学費は6年間で合計33,380,000円と、私立医学部の中では中間~やや高額な部類に位置します。初年度は6,420,000円、2年次以降は年間約5,390,000円が必要となるため、早期の資金計画が重要です。以下に、学納金の詳細を表にまとめます。
日本大学医学部 学納金一覧(6年制)
項目 | 初年度 | 2年次〜6年次(各年) | 合計(6年間) |
---|---|---|---|
入学金 | 1,000,000円 | ― | 1,000,000円 |
授業料 | 2,500,000円 | 2,500,000円 | 15,000,000円 |
実験実習料 | 350,000円 | 350,000円 | 2,100,000円 |
施設設備資金 | 1,500,000円 | 1,500,000円 | 9,000,000円 |
教育充実料 | 1,000,000円 | 1,000,000円 | 6,000,000円 |
諸会費等 | 70,000円 | 年間40,000〜50,000円 | 280,000円 |
合計 | 6,420,000円 | 5,390,000円前後 | 33,380,000円 |
引用:日本大学医学部公式
このように、年間500万円を超える学費は負担が大きいため、日本大学では複数の奨学金制度を用意しています。
主な奨学金制度(給付型・貸与型)
名称 | 金額(年額) | 形式 | 主な条件 |
---|---|---|---|
医学部土岐奨学金 | 200,000円 | 給付型 | 学業成績・人物ともに優れている者 |
医学部永澤奨学金 | 200,000円 | 給付型 | 学業優秀者 |
医学部特定医療奨学金 | 600,000円 | 貸与型 | 小児・救急・周産期医療志望の5・6年生 |
同窓会60周年記念医学奨学金 | 300,000円 | 給付型 | 経済困難で人物優秀な学生 |
これらの支援制度を活用することで、経済的負担を軽減しながら学業に集中することが可能です。学費に不安がある方は、出願前から奨学金の選定・申請準備を進めることをおすすめします。
日大医学部の入試方式(N方式)とは?特徴と他方式との違い
日本大学医学部は、2022年度より「N全学統一方式(N方式)」を採用しています。これは、日大全体で同一日程・同一問題で行われる統一入試で、複数学部を同時に併願できる点が最大の特徴です。ただし、医学部は定員90名に対し志願者数が1,900人を超える年もあり、倍率は非常に高水準となります。
入試形式の違いを以下に表で整理します。
N方式(全学統一方式)と旧A方式の比較
項目 | N方式(現在) | A方式(廃止済) |
---|---|---|
実施時期 | 第1期:2月初旬/第2期:3月初旬 | 1月末〜2月上旬 |
問題形式 | 一次:マーク式/二次:記述・面接 | 学部独自問題(記述中心) |
特徴 | 全学統一問題で併願しやすい | 医学部専門の高度な出題あり |
併願可否 | 同日程で複数学部に出願可能 | 医学部単独(併願不可) |
合格判定 | 標準化得点による相対評価 | 素点ベースの絶対評価に近い傾向 |
N方式は一見「チャンスが広がる」ように思えますが、医学部受験生にとっては他学部との競争も加わるため、より高い得点率が必要です。マーク式と記述式両方に強くなる必要があるため、過去問演習と形式別対策の両立が求められます。
キャンパスや立地はどう?東京都板橋区のアクセスと雰囲気
日本大学医学部のキャンパスは東京都板橋区大谷口上町に位置し、最寄駅の「中板橋駅」から徒歩約12分、または池袋駅からバスで約30分とアクセス性の良い場所にあります。
山手線圏内に通学しやすく、首都圏在住の受験生にとって通いやすい点が強みです。附属病院が徒歩圏内にあり、4年次からの臨床実習もスムーズに進められるのが特徴です。
以下にアクセス情報を整理します。
項目 | 詳細内容 |
---|---|
キャンパス所在地 | 東京都板橋区大谷口上町30-1 |
最寄駅 | 東武東上線「中板橋駅」徒歩約12分 |
バスアクセス | 池袋駅西口からバス約30分+徒歩 |
附属病院 | 同敷地または隣接、移動不要 |
周辺環境 | 住宅街・閑静なエリア、生活はしやすいが遊び場は少なめ |
立地面では、落ち着いた環境で勉学に集中しやすい反面、カフェや遊び場など都会的な刺激に乏しいとの声もあります。とはいえ、徒歩圏にコンビニや飲食店もあり、日常生活には不自由しません。都会すぎず、静かすぎない——医学生にちょうどよい環境と言えるでしょう。
日本大学医学部の入試難易度はやばい!受験の特徴
日大医学部は単に偏差値が高いだけでなく、問題形式や出題傾向にもクセがあり、一般的な私立医学部とは違った対策が求められます。特に英語と数学の二次試験、そして面接の重要性が高く、受験生の総合力が試されます。
ここでは、科目別の傾向と対策、さらに現役・浪人・再受験それぞれの合格戦略まで網羅的に解説します。
英語の出題傾向と対策ポイント|一次・二次での違いも分析
日本大学医学部の英語は、一次・二次試験ともにマークシート形式で各60分。旧センター試験に類似した出題が多く、速読と正確な読解力が勝敗を分けます。一次では基本的な文法力、語彙力、読解力をバランス良く問われ、二次ではより長文の精読力と構文理解が問われる構成です。
以下に一次・二次試験の比較をまとめました。
項目 | 一次試験 | 二次試験 |
---|---|---|
試験時間 | 60分 | 60分 |
出題形式 | マークシート | マークシート |
主な問題形式 | 文法・語法、整序問題、会話文、空所補充、長文読解 | 長文読解(3題)、空所補充、内容一致問題など |
難易度 | 基本〜標準(センター試験相当) | 標準〜やや難(英文設問あり、処理速度が重要) |
対策ポイント | 語彙・文法の徹底、過去問によるタイム管理 | 読解力強化、速読演習、英文設問への慣れが必須 |
一次では「速く正確に解く」、二次では「深く読み取る力」が問われます。特に二次では設問もすべて英語で構成されており、英語で問いを読み解く訓練が必須です。過去問を時間制限付きで繰り返し解くことで、感覚と処理スピードを養いましょう。
数学はマークと記述!頻出分野とミス防止の勉強法を伝授
日本大学医学部の数学は、一次試験(マーク式)と二次試験(記述式)で構成され、それぞれ異なる能力が求められます。一次では典型問題を短時間で正確に処理するスキルが必要です。二次では自分の考えを明確に表現できる記述力が重視されます。
以下に各試験の比較と対策ポイントをまとめました。
試験区分 | 試験形式 | 試験時間 | 大問数 | 頻出分野 | 対策ポイント |
---|---|---|---|---|---|
一次試験 | マーク式 | 60分 | 6題 | 微分積分、確率、数列、ベクトル | 基本問題の高速処理・ミスを防ぐ練習 |
二次試験 | 記述式 | 60分 | 3題 | 微積・ベクトル・整数問題など | A方式過去問で記述訓練・論理的な答案作成を意識 |
一次試験は標準的な問題の取りこぼし防止が鍵です。解き慣れた問題こそ丁寧に、スピード重視で対応しましょう。一方、二次試験では答案の構成力と論理展開の明快さが問われるため、部分点を意識した記述練習が効果的です。
理科(化学・物理・生物)の傾向と受験科目の選び方
日本大学医学部の理科は、「物理・化学・生物」から2科目を選択。全問マークシート方式で、試験時間は2科目合計120分です。どの科目も難易度は標準的でありながら、設問数が多く、処理スピードと正確性が求められます。
以下に、各科目の出題傾向と対策のポイントをまとめました。
科目 | 主な出題範囲 | 特徴と対策ポイント |
---|---|---|
物理 | 力学・波動・電磁気(毎年出題) | 基本問題中心。計算スピードとケアレスミス防止が鍵 |
化学 | 理論化学中心。無機・有機・高分子も出題 | 広範な出題。基礎知識の正確さと計算処理能力が求められる |
生物 | 遺伝、代謝、進化、図表読解、実験考察 | 実験・考察系が多め。図やグラフの読解力が重要 |
自分の得意不得意を見極めて科目選択することが重要です。苦手科目を選ぶと得点率が大きく下がる可能性があるため、得意な2科目で確実に高得点を狙う戦略が基本となります。
面接では何を聞かれる?志望動機の掘り下げと過去問例
日本大学医学部の面接は個人面接形式で、所要時間はおおよそ15〜20分。受験生の人柄・動機・医療への理解が問われ、柔らかい雰囲気の中にも、論理性や熱意が見られています。特に、志望動機が曖昧な場合は深堀りされることが多く、想定問答の準備が不可欠です。
以下に、よく出る質問と意図をまとめました。
質問内容 | 評価されるポイント |
---|---|
なぜ医師になりたいのか | 医療への動機の明確さ・継続性 |
なぜ日本大学を選んだのか | 学校研究の深さ・自分との適合性 |
医療の現場で直面する課題とは? | 社会的関心・課題解決への意欲 |
今までで一番努力したことは? | 継続力・目標への姿勢 |
再受験・浪人の理由とその経緯(再受験者) | 成熟度・自己分析力・学び直しの覚悟 |
模擬面接や志望理由書のブラッシュアップを通じて、具体性のある発言ができるように仕上げておくことが合格の鍵です。
現役・浪人・再受験それぞれの合格戦略
日本大学医学部の合格には、年齢や背景に応じた戦略が求められます。現役・浪人・再受験それぞれの立場で課題や強みが異なるため、それを踏まえた対策が重要です。
立場 | 合格戦略のポイント |
---|---|
現役生 | 基礎固めを最優先。学校の授業を軸に、早期に過去問で形式に慣れること。 |
浪人生 | 得点を取りこぼさないためのミス防止と記述力強化。生活リズムを整え継続学習。 |
再受験生 | 面接対策と志望動機の練り込みが重要。社会経験を前向きに語れる準備を。 |
特に再受験生は、年齢によって面接で厳しく問われる傾向があるため、志望理由書の整合性や覚悟の強さが合否を分ける要因になります。
また、ブランクや独学による不安を感じる場合は、医学部専門予備校の利用も選択肢に入れておくと良いでしょう。年齢に応じた自己分析と戦略の最適化が、確実な合格への鍵となります。
日大医学部に強い予備校・塾の選び方とおすすめ校舎
日本大学医学部は、全学統一型(N方式)に対応した出題傾向と、記述+面接を含む2段階選抜が特徴のため、傾向に精通した予備校を選ぶことが合格の鍵です。特に合格実績が豊富な以下の専門予備校が注目されています。
予備校名 | 特徴/強み | 日大合格実績(2025) |
---|---|---|
メルリックス学院 | 大学別講座と個別面接対策に特化 | 20名以上 |
YMS | 大学別模試・二次対策が充実 | 11名 |
メビオ | 関西拠点だがオンライン対応+模試で全国対応可 | 非公表 |
富士学院 | 少人数制・地方校舎あり | 5名 |
選び方のポイントは「①大学別模試の有無」「②面接練習の質」「③過去問対策の量と質」。また、通える場所に校舎があるか、またはオンライン受講が可能かどうかも重要です。
日大対策に強い予備校は傾向分析と対策法が確立されており、独学より効率的に得点力を伸ばせます。自分に合ったサポート体制を整えることが、最終合格への近道となります。
総括:日本大学医学部の難易度がやばい!まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
- 偏差値67.5で私立医学部の中堅上位。昭和大学や東邦大学と並ぶレベル。
- N方式の倍率が高い:2024年の第1期は19.2倍、第2期は92.1倍。得点率6割以上が合格の目安。
- 再受験生に厳しい:22歳以上の合格率は1%未満の年もある(例:平成30年度は0.9%)。
- 学費は6年間で約3,338万円。初年度は約642万円、奨学金制度も多数あり。
- N方式は全学部共通問題を使用。併願しやすいが競争は激しい。一次はマーク式、二次は記述+面接。
- キャンパスは東京都板橋区。アクセスは良好だが、落ち着いた住宅街に位置。
- 英語はセンター試験に近い構成。二次は英文設問が多く、速読力が重要。
- 数学は一次がマーク、二次が記述。頻出分野は微積・確率・ベクトル。
- 理科は物理・化学・生物から2科目選択。出題は標準レベル、処理スピードが必要。
- 面接は志望動機と医療への理解を深掘りされる。再受験生は特に論理性が問われる。
- 現役・浪人・再受験で戦略を変えるべき。特に再受験生は面接と志望理由が鍵。
- おすすめ予備校はメルリックス、YMS、メビオ、富士学院。大学別模試や面接対策が充実。