「三平方の定理って、公式が分かっていても計算が大変…」
「平方根の処理で時間がかかってしまう!」
そんな悩みを持っていませんか?
この記事では、塾講師である私が、三平方の定理を効率よく解く裏ワザを徹底解説します!難しい計算も時短できる方法や、覚えておくと便利な直角三角形の比を分かりやすく説明します。
最後にはテストや受験で役立つ練習問題もご紹介!さあ、数学がもっと楽しくなるコツを一緒に学びましょう。
三平方の定理裏ワザ:効率的な計算方法を徹底解説
三平方の定理は、直角三角形の性質を利用して辺の長さを計算する便利な公式です。しかし、平方根や二乗計算が面倒だと感じる人も多いのではないでしょうか?
ここでは、「簡単・速い・間違えにくい」をテーマに、三平方の定理の裏ワザを紹介していきます。
三平方の定理の基本:公式と使い方
まずは基本から!
三平方の定理は、以下の公式で表されます。

c² = a² + b²
ここで、
- c:直角を挟む辺に対する斜辺(最も長い辺)
- a, b:直角を挟む2辺の長さ
例えば、直角三角形で a = 3, b = 4 のとき、斜辺 c の長さを求めるには次のように計算します。
1.二乗の和を計算します。
c² = 3² + 4²
c² = 9 + 16
c² = 25
2.平方根をとります。
c = √25
c = 5
結果、斜辺の長さは 5 となります。この公式はどんな直角三角形にも使えます。
なぜ三平方の定理に裏ワザが必要なのか?メリットを解説
「三平方の定理の計算は簡単」と思われがちですが、実際には次のような課題があります。
- 大きな数を二乗するときに時間がかかる
- 平方根の計算ミスが起こりやすい
- 試験中に余計な時間を取られる
そこで、効率よく計算する裏ワザが役立ちます。
特に、「斜辺を求める方法」と「直角を挟む辺を求める方法」の2つを簡略化することで、計算スピードが大幅にアップします!
「斜辺を求める」時短計算のコツ:和と差を使った裏ワザ
斜辺を求める際、次の公式を使うと二乗の計算を避けることができます。
c² = (a + b)(a – b)
なお、この裏技は河野玄人さんもYoutubeで解説しています。
具体例
問題:直角三角形の2辺が a = 10, b = 6 のとき、斜辺 c を求めてみましょう。
1.和と差を求めます。
a + b = 10 + 6 = 16
a – b = 10 – 6 = 4
2.上記を公式に代入します。
c² = (a + b)(a – b)
c² = 16 × 4
c² = 64
3.平方根をとります。
c = √64
c = 8
結果、斜辺の長さは 8 です。この方法を使えば、二乗計算をせずに答えを出せます!
特別な直角三角形を覚える:3辺の比7パターンで簡単に計算
試験でよく出る特別な直角三角形には「比」を覚えるだけで計算が簡単になるものがあります。
以下の7パターンは必ず暗記しておきましょう。
- 3:4:5
- 5:12:13
- 8:15:17
- 7:24:25
- 1:√2:2(45°-45°-90°の三角形)
- 1:2:√3(30°-60°-90°の三角形)
- 1:√5:2
これらの比を知っているだけで、平方根の計算が不要になります。
次の例で確認してみましょう。
例題:3辺の比が 5:12:13 の直角三角形で、斜辺の長さが 26 の場合、他の辺の長さを求めなさい。
- 比を使った計算
比を2倍すると、三角形の3辺は次のようになります。- 5 × 2 = 10
- 12 × 2 = 24
- 13 × 2 = 26
結果、他の2辺の長さは 10 と 24 です。
初心者でもできる!因数分解を使った三平方の定理の計算法
因数分解を活用することで、計算をさらに簡単にする方法を紹介します。
例えば、次のような問題を考えます。
問題:斜辺 c = 25, 一辺 a = 7 の場合、もう一つの辺 b を求める
1.公式を因数分解します。
b² = c² – a²
b² = (c + a)(c – a)
2.数値を代入します。
b² = (25 + 7)(25 – 7)
b² = 32 × 18
3.平方根をとります。
b = √(32 × 18)
b = √576
b = 24
結果、もう一つの辺の長さは 24 です。この方法なら計算ミスも減ります!
三平方の定理裏ワザを実践!活用術
ここからは、三平方の定理の裏ワザを実際の問題でどのように活用するか解説します。
テストや受験でよく出る応用問題や、計算スピードを上げるための練習方法も紹介します!
試験で役立つ「よく出るパターン」の応用問題と解法
試験では三平方の定理の「基本公式」だけでなく、応用力が求められます。
特に、「斜辺」や「直角を挟む辺」を効率よく求めるスキルは、得点アップに直結します。
例題1:
直角三角形の2辺の長さが 8cm と 6cm の場合、斜辺の長さを求めなさい。
1.基本公式を利用します。
c² = a² + b² c² = 8² + 6² c² = 64 + 36 c² = 100
2.平方根をとります。
c = √100
c = 10
結果、斜辺の長さは 10cm です。
例題2:
斜辺の長さが 13cm、一辺が 12cm の場合、残りの辺の長さを求めなさい。
1.因数分解の裏ワザを利用します。
b² = c² – a²
b² = (c + a)(c – a)
2.数値を代入します。
b² = (13 + 12)(13 – 12)
b² = 25 × 1
b² = 25
3.平方根をとります。
b = √25
b = 5
結果、もう一つの辺の長さは 5cm です。
円錐や立体図形にも応用!空間図形の裏ワザ解説
三平方の定理は、平面図形だけでなく空間図形の計算にも活用できます。
特に、高校入試や模試では円錐や直方体の問題が頻出です。
例題:
円錐の底面半径が 6cm、母線の長さが 10cm の場合、高さを求めなさい。
1.三平方の定理を適用します。
円錐の断面図を見ると、半径、高さ、母線が直角三角形を形成します。
c² = a² + b²
ここで、
- c = 10cm(母線)
- a = 6cm(半径)
- b(高さ)
2.公式に代入します。
10² = 6² + b²
100 = 36 + b²
b² = 100 – 36
b² = 64
3.平方根をとります。
b = √64
b = 8
結果、高さは 8cm です。
計算ミスを防ぐためのポイントとチェックリスト
計算ミスを防ぐには、以下のポイントを押さえましょう。
- 斜辺を間違えない
斜辺は「直角に対する辺」かつ「最も長い辺」です。問題文を確認する際に注意しましょう。 - 平方根の計算に注意
平方根を取る際に、計算ミスが多発します。
例えばこんなの↓
√(16 + 9) ≠ √16 + √9
平方根は、足し算や引き算では分解できない点に注意!
3.因数分解で簡略化
和と差の公式を使って計算を簡略化することで、計算ミスを減らせます。
三平方の定理の裏ワザを覚えるための効率的な学習方法
三平方の定理の裏ワザを覚えるためには、以下の方法を試してみましょう:
- 比を暗記する
比の7パターンをカードに書き、クイズ形式で覚えましょう。 - 例題を繰り返し解く
裏ワザを使った解法を何度も練習して、感覚的に使えるようにする。 - 間違えた箇所をノートにまとめる
ミスの原因を分析し、計算の弱点を克服しましょう。
受験で差がつく!計算スピードアップのための練習問題集
以下の練習問題を解きながら、裏ワザをマスターしましょう。
- 基本問題
- 直角三角形で、2辺が 9cm と 12cm の場合、斜辺の長さを求めなさい。
- 斜辺が 17cm、一辺が 8cm の場合、残りの辺を求めなさい。
- 応用問題
- 円錐の底面半径が 7cm、高さが 24cm の場合、母線の長さを求めなさい。
- 直方体の長さ 8cm、幅 6cm、高さ 10cm の対角線の長さを求めなさい。
- 時間短縮トレーニング
制限時間を設けて、比や裏ワザを使って答えを導きましょう。
総括:三平方の定理裏ワザまとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
- 三平方の定理の基本を復習
- 公式:c²=a²+b²
- 斜辺 c は直角を挟む最も長い辺。
- 裏ワザの必要性とメリット
- 計算ミスの防止。
- 二乗や平方根計算を効率化。
- 試験での時間短縮に貢献。
- 効率的な計算方法:和と差を使う裏ワザ
- 公式:c²=(a+b)(a−b)
- 例題を通じて簡略化手順を解説。
- 特別な直角三角形の比を活用
- 重要な比7パターンを暗記すると計算が楽に。
- 例:3:4:5、5:12:13、8:15:17 など。
- 重要な比7パターンを暗記すると計算が楽に。
- 因数分解を用いた解法
- 因数分解の公式 b²=(c+a)(c−a)を使い、計算を簡略化。
- 空間図形への応用
- 円錐や直方体など、立体問題での三平方の定理の活用例を解説。
- 高校入試や模試で頻出。
- 計算ミスを防ぐポイント
- 斜辺の位置確認。
- 平方根計算のルールに注意。
- 裏ワザの活用で計算工程を簡略化。
- 裏ワザをマスターする学習法
- 比の暗記や例題練習で効率的に習得。
- ミスをノートにまとめて反復学習。
- 練習問題の提案
- 基本問題から応用問題まで、実践的な内容を紹介。
- 時間短縮トレーニングを推奨。
- まとめ
- 三平方の定理の裏ワザを使うことで、計算が簡単かつ速くなる。
- 試験や受験対策に効果的なスキル。
