「東京六大学」という言葉を聞いたことはあっても、「どこの大学?」「何がすごいの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
特に受験生や保護者の方にとっては、東京六大学の位置付けや、人気のMARCHとの違いを正しく理解しておきたいところです。
本記事では、東京六大学とは何かを詳しく解説し、それぞれの大学の特徴、歴史、偏差値、そしてMARCHとの違いまで徹底的にまとめました。進路選びに役立つ情報を満載していますので、ぜひ最後までご覧ください!
東京六大学とはどこのこと?歴史・メンバー・偏差値

東京六大学は、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、立教大学、法政大学、東京大学の6校を指す伝統的な大学群です。単に学問面だけでなく、スポーツ、特に野球を通じた交流から強い結びつきが生まれ、現在に至っています。
それぞれが日本の高等教育界を代表する名門大学として知られており、偏差値やブランド力でも高い評価を受けています。
東京六大学とは?なぜこの6校なのか
東京六大学とは、東京都内を拠点とする名門6校、すなわち東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、立教大学、法政大学によって構成される大学グループです。
その起源は1910年代の大学野球にあり、特に早稲田大学と慶應義塾大学による「早慶戦」が盛り上がりを見せたことがきっかけでした。その後、明治大学、立教大学、法政大学、そして東京大学が加わり、1925年に現在の「東京六大学野球連盟」が結成され、正式にこの6校が「東京六大学」と呼ばれるようになりました。
もともとは野球を中心としたスポーツリーグとしての括りでしたが、各大学の高い学問的レベル、社会への影響力も相まって、「東京六大学出身」という肩書き自体が社会的なブランドとなっていきました。
特に政財界、法曹界、学界など、各分野で六大学出身者がリーダーとして活躍してきたことも、東京六大学の価値を押し上げています。現在では、単なるスポーツの枠を超え、日本国内で最も権威ある大学グループの一つとして広く認知されています。
東京六大学に含まれる大学一覧
それでは、東京六大学に含まれる各大学の基本データを一覧表で確認してみましょう。
大学名 | 所在地 | 学部数 | 主な偏差値帯 |
---|---|---|---|
東京大学 | 東京都文京区 | 10学部 | 67.5〜72.5 |
早稲田大学 | 東京都新宿区 | 13学部 | 62.5〜70.0 |
慶應義塾大学 | 東京都港区 | 10学部 | 57.5〜72.5 |
明治大学 | 東京都千代田区 | 10学部 | 55.0〜65.0 |
立教大学 | 東京都豊島区 | 10学部 | 55.0〜65.0 |
法政大学 | 東京都千代田区 | 15学部 | 52.5〜65.0 |
東京六大学がすごいと言われる理由
東京六大学が「すごい」と称される理由は、単なる野球の実績にとどまりません。まず特筆すべきは、その圧倒的な歴史の深さです。
6校すべてが創立100年以上を誇り、日本の近代国家形成に大きな役割を果たしてきました。例えば東京大学は明治時代から官僚や学者を多数輩出し、早稲田大学・慶應義塾大学は政治・経済界で数多くのリーダーを生み出してきました。明治大学、立教大学、法政大学もまた、文化人や企業経営者など幅広い分野で著名な卒業生を送り出しています。
また、伝統の「早慶戦」や「東京六大学野球リーグ」は、スポーツの枠を超えて社会現象となり、六大学の名声を国内外に広める大きな役割を果たしてきました。さらに、近年では各大学が国際化に力を注ぎ、グローバルリーダーの育成に取り組んでいます。
これら、歴史・スポーツ・社会的影響力の三本柱が揃っているからこそ、東京六大学は「すごい」と広く認識されているのです。
東京六大学野球の歴史と影響力
東京六大学野球は、日本における大学スポーツ文化の象徴的存在です。正式なリーグ結成は1925年、明治神宮外苑に建設された神宮球場の完成と同時に本格化しました。神宮球場は六大学野球のホームグラウンドとなり、現在でも春季・秋季リーグ戦が開催され、年間延べ20万人以上の観客を集める人気イベントとなっています。
特に六大学野球は、プロ野球黎明期における人材育成に大きく貢献しました。以下は、六大学出身の著名プロ野球選手の一部です。
選手名 | 出身大学 | 主な実績 |
---|---|---|
長嶋茂雄 | 立教大学 | 読売ジャイアンツ、巨人軍監督 |
王貞治 | 早稲田実業(六大学出身ではないが神宮に深く関係) | 世界本塁打記録保持者 |
斎藤佑樹 | 早稲田大学 | 北海道日本ハムファイターズで活躍 |
六大学野球は、単なるスポーツ大会にとどまらず、学校間の友情や競争心を育み、日本中に大学スポーツ文化を広める礎となりました。その影響力は、今なお健在です。
東京六大学出身の有名人・著名人一覧
東京六大学は、各界で活躍する数多くの有名人・著名人を輩出しています。政治、経済、文化、スポーツなど、ジャンルを問わずリーダーとなった卒業生が目立ちます。特に早稲田大学や慶應義塾大学は政財界に強い影響力を持ち、東京大学は学術・官僚分野で圧倒的な存在感を示しています。
主な出身者を一覧にまとめると、次のようになります。
分野 | 氏名 | 出身大学 | 主な実績 |
---|---|---|---|
政治 | 大隈重信 | 早稲田大学創設者 | 元内閣総理大臣 |
経済 | 孫正義 | 慶應義塾大学(中退後渡米) | ソフトバンクグループ創業者・会長 |
文化 | 村上春樹 | 立教大学 | 世界的ベストセラー作家 |
科学 | 毛利衛 | 東京大学大学院修了 | 宇宙飛行士(日本人初のスペースシャトル搭乗) |
スポーツ | 長嶋茂雄 | 立教大学 | 巨人軍スター選手・元監督 |
このように、東京六大学出身者は日本だけでなく世界でも活躍しており、進学先としての大きな魅力の一つとなっています。
東京六大学とはどこか:MARCHの違い

東京六大学とMARCH(マーチ)は、どちらも首都圏を代表する有名大学群ですが、その成り立ちや難易度、イメージには大きな違いがあります。特に進学先を選ぶ際には、両者の違いを正確に理解しておくことが重要です。
ここでは、MARCHの構成大学、偏差値、就職実績、学費などを詳しく比較しながら解説していきます。
MARCHとは?それぞれの大学を簡単に
MARCH(マーチ)は、以下の5大学の頭文字を取った名称です。東京六大学にも含まれている明治・立教・法政が共通しており、さらに青山学院大学、中央大学が加わっています。
大学名 | 所在地 | 主な偏差値帯 |
---|---|---|
明治大学 | 東京都千代田区 | 55.0〜65.0 |
青山学院大学 | 東京都渋谷区 | 55.0〜65.0 |
立教大学 | 東京都豊島区 | 55.0〜65.0 |
中央大学 | 東京都八王子市(法学部は文京区) | 50.0〜62.5 |
法政大学 | 東京都千代田区 | 52.5〜65.0 |
いずれも首都圏にキャンパスを置く歴史ある大学であり、全国的な知名度と人気を誇っています。
東京六大学とMARCH:偏差値や入試難易度の違い
東京六大学とMARCHでは、入試難易度に明確な違いが見られます。特に東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学の3校は、全国トップレベルの学力を求められます。一方、MARCHは私立大学群の中では高い人気と実力を誇るものの、早慶や東大に比べると若干難易度が下がる傾向にあります。
両グループの主な偏差値帯を比較すると、以下の通りです。
大学群 | 主な大学 | 主な偏差値帯 |
---|---|---|
東京六大学 | 東京大学 | 67.5〜72.5 |
〃 | 早稲田大学 | 62.5〜70.0 |
〃 | 慶應義塾大学 | 57.5〜72.5 |
〃 | 明治大学 | 55.0〜65.0 |
〃 | 立教大学 | 55.0〜65.0 |
〃 | 法政大学 | 52.5〜65.0 |
MARCH | 明治大学 | 55.0〜65.0 |
〃 | 青山学院大学 | 55.0〜65.0 |
〃 | 立教大学 | 555.0〜65.0 |
〃 | 中央大学 | 50.0〜62.5 |
〃 | 法政大学 | 52.5〜65.0 |
この表からも、特に「東京大学」と「早慶」の偏差値帯がMARCHより明確に高いことがわかります。受験生にとっては、目指す大学によって求められる学力に大きな差があることを意識することが重要です。
イメージ・ブランド力の違い
東京六大学とMARCHでは、社会におけるイメージ・ブランド力に差が見られます。特に東京六大学、なかでも東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学は、政財界・学界などで絶大な信頼と実績を誇り、「東京六大学卒」という肩書きだけで評価される場面も少なくありません。
一方、MARCHも就職活動において非常に強く、特に総合職・一般職での人気は高いです。
実際の就職率データは以下の通りです。
大学名 | 就職率(最新データ) | 引用元 |
---|---|---|
明治大学 | 約97.1% | 明治大学キャリア支援センター |
早稲田大学 | 約97.6% | 早稲田大学キャリアセンター |
このように、MARCHと東京六大学の一部(早稲田大学など)では、就職率の差はそれほど大きくありません。ただし、業界によっては「学閥」が色濃く残っており、特に官僚機構や大手メガバンクなどでは東大・早慶出身者が優遇されるケースも見られます。
進路によっては、東京六大学出身の「ブランド力」が大きな武器になるでしょう。
学費の比較:東京六大学とMARCH
次に学費面を比較してみましょう。東京六大学は国立大学(東京大学)と私立大学(早稲田・慶應・明治・立教・法政)を含んでいるため、学費には大きな開きがあります。
大学名 | 年間学費(例:文系学部) |
---|---|
東京大学 | 約54万円(国立) |
早稲田大学 | 約130万円(私立) |
明治大学 | 約120万円(私立) |
中央大学 | 約120万円(私立) |
国立である東京大学は圧倒的に学費が安く、経済的なメリットも大きいです。一方、私立は年間120〜130万円程度が目安となり、学部によってはさらに高額になる場合もあります。
東京六大学とMARCHはどちらがすごいのか
「東京六大学」と「MARCH」は、それぞれに異なる魅力を持っています。結論としては、進学の目的や重視するポイントによって、どちらが「すごい」と感じるかが変わってきます。以下に、両者の特徴を表にまとめました。
項目 | 東京六大学(東大・早慶含む) | MARCH |
---|---|---|
偏差値 | 約55〜72.5(東大は最高クラス) | 約55〜67.5 |
社会的評価 | 圧倒的に高い(特に東大・早慶) | 高評価だが六大学には劣る場合も |
就職率 | 例:早稲田大学 約97.6% | 例:明治大学 約97.1% |
学費 | 国立:約54万円、私立:約120〜130万円 | 私立:約120万円前後 |
ブランド力 | 国内外で非常に強い | 国内では安定したブランド |
進路選びでは、「将来どの業界で活躍したいか」「どのような学生生活を送りたいか」という視点が重要です。
難関官僚・大手企業志向なら東京六大学(特に東大・早慶)、学びたい学部やコストバランスを重視するならMARCHも非常に良い選択肢です。どちらを選んでも、自身の努力次第で未来は大きく開けることを忘れないでください。
総括:東京六大学とはどこのこと?まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
- 東京六大学は、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、立教大学、法政大学の6校で構成される伝統的な大学群。
- 起源は1925年に始まった東京六大学野球連盟にあり、当初はスポーツ交流がメイン。
- 東京六大学のブランド力は高く、政財界、文化界などでリーダーを輩出しており、「東京六大学卒」という肩書きには強い社会的評価がある。
- 各大学の特徴や偏差値は、東京大学が最も高く(67.5〜72.5)、早稲田や慶應も高い評価を受けている。
- 東京六大学野球は日本の大学スポーツ文化を象徴し、神宮球場がその聖地。
- 有名な卒業生:大隈重信(政治)、孫正義(経済)、村上春樹(文化)、毛利衛(科学)、長嶋茂雄(スポーツ)など。
- MARCHは、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学の5大学を指し、東京六大学にはない学生層も多く、人気と安定した評価を誇る。
- 偏差値や入試難易度:東京六大学の方が難易度が高く、MARCHは安定しているがやや低い。
- 就職率:東京六大学(例:早稲田大学97.6%)とMARCH(例:明治大学97.1%)はどちらも高いが、東京六大学は特に企業就職において有利な場合が多い。
- 学費:東京六大学は国立(東京大学)の学費が安く(約54万円)、私立の早稲田・慶應などは年間約120〜130万円程度。
- 選択肢のアドバイス:トップエリート志向なら東京六大学が、コストパフォーマンスを重視するならMARCHが良い選択肢となる。
