小学生の国語を伸ばす上で、「読解力が上がるドリルや問題集が欲しい!」と考えられている保護者さんも多いとおもいます。
実際、国語の読解力がなければ、中学以降の勉強で成功することはほぼ無理。自力で参考書などを読み進める自走力がつかないからです。
そのため、小学生のウチからきちんと読解力を上げておく訓練をして欲しいと思います。
そこで本記事では、小学生の国語教材で読解力が伸びるおすすめドリル問題集を塾長が厳選して紹介します。読解用の問題集選びで迷われている方必見の内容になっております。
小学生国語:読解力を伸ばすドリル問題集おすすめ7選
では早速、小学生の国語教材で読解力を伸ばすのに役立つおすすめのドリルや問題集を厳選して紹介していきます。ザ・ドリルっぽいものから、読解のテクニック系の本まで全ジャンル網羅的に紹介していきます。
おすすめ①:ロジカル国語(くもん出版)
まず最初におすすめしたいのが、くもん出版から出ている「ロジカル国語」です。

このドリルは、何と言っても「解きやすい&薄い」というのが最大の魅力。国語の読解練習を始めてするようなお子さんにもおすすめ出来る王道の教材です。
国語の教科書に採用されるような有名な文章も多く掲載されており、読解力はもちろん色々な作品を知るいい機会にもなります。
問題のレベルとしてもかなり取り組みやすく、1日1題コツコツ進めていくのにめちゃくちゃ向いている教材です。このドリルであれば、ほとんどの子は挫折せずにスイスイ進めることができます。
早い子だと1ヶ月とかで全部やり切れるので、「問題集を1冊やりきった!」という達成感を短い期間で感じてもらうこともできます。塾長として責任を持っておすすめ出来る1冊です。
おすすめ②:文章読解にぐーんと強くなる
2冊目におすすめしたいのが、同じくくもん出版から出ている「文章読解にぐーんと強くなる」です。

こちらのシリーズは、最初に紹介した「ロジカル国語」のワンランク上のレベルの問題集です。ロジカル国語をやりきったお子さんに、2冊目のドリルとして買い与えて欲しい問題集です。
内容的には標準的なので、難しすぎて挫折するという心配はほとんどありません。少なくとも、保護者さんが横についてあげれば、普通にスイスイ解けていく問題集です。
なので、もともと国語がそこまで苦手でない子は、ロジカル国語を飛ばして「文章読解にぐーんと強くなる」からスタートしても問題ないでしょう。
いずれにせよ、くもんが出している小学生用の読解問題集の中でも神教材と呼べるドリルです。
おすすめ③:国語文章読解ギガドリル
3つ目におすすめしたいのが、「国語文章読解ギガドリル」です。

最近登場した新参問題集って漢字ですが、これも結構よく作り込まれていると思っています。
最大の特徴としては「圧倒的なボリューム」です。くもんの問題集の2倍ぐらいはページ数があって、かなりのやりごたえです。料金も少し上がりますが、その分量が多い問題集って感じです。
構成としては、同じ題材を2回繰り返しやらせる仕組みです。1回目は簡単な読解問題だけにして、2回目で深く突っ込んだ問題を出す的な。こうすることで、同じ文章を強制的に2回読ませます。
読解力というのは、一度話の内容を理解した後、もう一度考えながら読むと上がりやすいです。そういう意味では、結構科学的にも理にかなった構成と言える最強の問題集です。
おすすめ④:読解はかせ
4つ目におすすめなのが、「読解はかせ」です。

こちら実は塾専用の教材なのですが、言わずと知れた神テキスト。自塾でも採用しているテキストで、本当に読解向きのいい教材だと思います。だから、おすすめ度でいくと実はこれが第1位。
じゃあなんで最初におすすめしなかった?と言われると、こちらは塾用教材なので一般的な本屋さんでは販売できない非売品だから。基本的には塾経由でしか購入できないものだからです。
しかし、今だけ?かもしれませんが、Amazonでは取扱いがありポチれる状況です。塾で購入する際の正規の値段よりやや割高ですが、それでも手に入るだけありがたい環境です。
読解はかせは3部構成で、
・基礎編:小4以降
・上:小4or小5以降
・下:小5or小6以降
・社会編:小6以降
ぐらいの位置付けです。
個人的には読解はかせの社会編も結構おすすめで、歴史や地理をテーマにしt文章読解なので、社会の勉強にもなるというのが一石二鳥です。自塾でも小6の夏期講習で毎年使っています。
おすすめ⑤:ろんり de 国語
続いても塾用教材からのおすすめです。それが「ろんり de 国語」です。

こちらも塾用教材なので、市販されていません。しかし同様に、Amazonであれば今だけは何とか購入できるようです。
こちらの教材は、文章読解をする上で必要な読解技術を磨くのに特化した教材で、塾業界にいる人であればほぼ全員が神教材と崇める昔からある名作です。
接続語の理解や指示語の理解など、細かい読解スキルを分野別に練習できます。また、小学生が学校では絶対やらないであろう「品詞の理解」にまで踏み込んでいるのもありがたい。
この教材のいいところは、読解力を上げるだけでなく、中学生になった時の英語の理解にも役立つこと。英語は品詞が分からない子って高確率で苦戦するからです。
そのため、読解力向上を目的とした国文法の教材としておすすめです。
おすすめ⑥:ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集
次におすすめなのが、「ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集〔小学生版〕」です。

ふくしま式の国語も、塾業界にいる人で国語を指導しているならみんな知ってる神教材。かなり昔からある名作で、国語の読解テクニックの全てが詰まっている教材です。
ただし先に言っておきますが、この教材は人を選ぶと思います。
出来ない子は全く出来ずに終わるのでは?というのが正直な感想。だから、おすすめとしては記事の後半に持ってきました。
しかし、読解テクニックを習得するという目的であれば、これ以上理にかなったテキストは他にないんですよ。中学以降もずっと使えるテクニックが多く、指導者としては結構おすすめしたいと思っています。
一度購入してみて、子供に合わなかったら損切りしてもいいや…ぐらいの気持ちで購入するといいと思います。
おすすめ⑦:はじめての論理国語
最後に紹介したいのが、出口先生の名作「はじめての論理国語」です。

何というか、小学生の読解問題集の先生で有名なのって、ふくしま式の福嶋先生か出口式国語の出口先生って感じなんですよね。
で、こちらはその出口先生の読解問題集ってことになります。
国語の問題の解き方を磨く問題集という意味では、福嶋式とかなり似ていますが、2人とも読解の公式がバラバラなのでどちらかに絞って欲しいです。両方やるのは逆に良くないです。
こういうのって相性の問題もあるので、まずはやってみて出口先生が合いそうなら出口先生縛りで問題集を増やしていくといいと思います。
小学生の国語で読解力を伸ばすドリル問題集おすすめが分かったら
ここまでは、塾講師目線で小学生の国語読解力アップでおすすめできる問題集を紹介してきました。ここからは、小学生の読解力について、自分が思うことを追加情報で書いていきます。
大前提:国語の読解力は「語彙力」に支えられている
国語の読解力を上げたいと思った時、多くの人は読解力を上げるための問題集を探そうとします。それ自体は間違えではないのですが、読解力というのはそう単純なものではないです。
そもそも読解ができる人というのは、「知ってる言葉の量が多い」という共通項があります。逆に言うと、読解が出来ない子はストックしている言葉があまりにも少ない…
この状態で読解テクニック的なものを磨こうとしても、正直上滑りすることは想像でいますよね?
読解とは思考。思考は言葉を接続させて組み立てるもの。言葉の力が弱い人間は思考ができず、読解力も低い。
この本質から目を背けてはダメで、どこまで行っても語彙力強化は必修科目だと思って欲しいです。
語彙力は親子の会話の中で育んでいくもの
学習塾をやっていると、小学校4年生ぐらいで同年代の子供なのにもうすでに埋めようのない語彙力格差を痛感することがあります。当然ですが、そのままそれが学力格差となっており、指導法云々でどうこうできるレベルではない局面に日々向き合うことになります。
でもどうしてそんな格差が開くのか?
一つは「遺伝」でしょう。生まれ持っての脳の出来が違うと言うのは残酷だけど絶対にある。本をたくさん読んでいる子も、結局は本を好きになれるという才能があるからです。
だから、本を読ませて語彙力を上げようとしても、子供が根本的に賢くないと本から逃げるから語彙力など身につかないという負のループに入る。これはもう仕方のない個体差です。
でも、後天的に差がついている部分も少なからずあります。
それが、親の格差です。
語彙力の豊富な子供は、親御さんから言葉を無意識に吸収しているってことです。親の語彙力が豊富で、親の言葉選びが知的だと、日々そんな親の言葉のシャワーを浴びることになるので、結果的に子供も賢くなる。
そして当然ですが、その逆もある。親の言葉がイマイチだと、子供の使う言葉もイマイチ。環境が悪すぎるわけです。
じゃあ、今まで勉強してこず学歴があるわけでもない保護者の子供は終わりなのか?と言われると、必ずしもそうではありません。親であるあなた自身が勉強して賢くなればいいのです。
そもそも、子供に勉強しろと言ってる親に限って、自分は勉強していません。子供に本を読めと言う親に限って、本人が本を読んでいません。
「まずは親のあなたが本を読め。」と言われても、さすがに文句言えないと思います。
ここでドキッとした人は、とりあえずあなた自身の語彙力を増やすための読書をしてください。おすすめ本はこちらです。
こちらはAmazonのkindleでも読めます。Kindle unlimitedの会員なら無料で読めます。Kindle unlimitedは3ヶ月無料期間があるので、登録すれば誰でも無料で読めます。
総括:【小学生国語】読解力upドリルおすすめ7選まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
小学生の国語力を伸ばすには「読解力」が超重要
- 読解力は中学以降の学習の基礎。
- 自走力(自分で読み進める力)に直結。
- 読解力を鍛えるドリルは早期からの対策が効果的。
読解力アップにおすすめの国語ドリル7選
- ロジカル国語(くもん出版)
- 薄くて取り組みやすい。
- 小4〜小6まであり、初学者向け。
- 文章読解にぐーんと強くなる(くもん出版)
- ロジカル国語の発展版。
- 普通レベルで、読解に少し慣れた子向け。
- 国語文章読解ギガドリル(文英堂)
- ボリュームが多く、同じ文章を2回読む構成。
- 読解力を深める仕掛けが多い。
- 読解はかせ(都麦出版)
- 塾専用教材だがAmazonでも入手可。
- 社会編などもあり、社会の勉強にもなる。
- ろんり de 国語(都麦出版)
- 接続語や品詞理解など、読解スキルを体系的に学べる。
- 英語の理解にもつながる基礎が身につく。
- ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集
- 読解テクニック重視。中学以降にも活用可能。
- 難易度高めで子どもを選ぶ。
- はじめての論理国語(出口式)
- 出口先生の読解メソッド。
- ふくしま式との併用は非推奨。相性を見て選ぶ。
読解力の本質は「語彙力」にあり
- 語彙力が少ない子は読解力も伸びにくい。
- 読解力は思考力に直結し、思考には言葉が不可欠。
- 語彙は親子の会話で自然と身につくもの。
語彙格差の背景
- 生まれ持った知能差(遺伝)もあるが、環境も大きい。
- 親の語彙力や読書習慣が子どもに影響する。
- 「子どもに勉強させたいなら、まず親が学ぶべき」
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