“努力は夢中に勝てない”
こんな言葉を聞いたことはありませんか?
この言葉を言い換えると「努力する者は楽しむ者に勝てない」と言うことになると思います。
後述しますが、この発言は古代中国の思想家でもある孔子が言った有名なセリフでもあり、中学生の国語の教科書にも載っています。
そのため、塾で指導している時に、この言葉を解説していて”確かにな”と思ってしまう機会がすごく多いです。
そこで本記事では、努力は夢中に勝てない理由について自分なりの解釈を混ぜて解説します。努力する者は楽しむ者に勝てないは真実であることをお伝えします。
努力は夢中に勝てない理由!努力する者は楽しむ者に勝てない

まず最初に、「努力は夢中に勝てない」「努力する者は楽しむ者に勝てない」と言う言葉が意味することを解説します。
また、この言葉を言い出した(であろう)孔子先生の意見についても解説していきます。
出発点は古代中国の思想家:孔子
「努力は夢中に勝てない」「努力する者は楽しむ者に勝てない」
このような言葉は現代では結構言われているような気がします。誰もが一度は耳にした言葉なのではないでしょうか?
ちなみに、この言葉を言い出したのはおそらく“孔子”だと思います。
以下が孔子が実際に『論語』の中で言っているフレーズです。
原文↓
知之者不如好之者、好之者不如樂之者
書き下し文↓
これを知る者はこれを好む者に如かず、これを好む者はこれを楽しむ者に如かず
日本語訳↓
学ぶことにおいて、知識がある者は、そのことを好きな者にはかなわない。また、そのことを好きな者は、そのことを楽しんでいる者にはかなわない
これはつまり、成功するパターンには明白に順番があるってことです。
楽しんでいる人 > 好きな人 > 知識がある人
こんな感じで、上位互換・下位互換の関係があると言うことを言っているのではないでしょうか?
“好きこそ物の上手なれ”
と言うことわざもありますが、それよりも「楽しんでいるもの(=夢中になっているもの)」には敵わないと言うことでしょう。
夢中になってる人=最強
これが、孔子から学びたいことの1つではないでしょうか?
努力と夢中の違いについて
ここで、努力と夢中について、改めて考えてみたいと思います。それぞれ、どう言う状態を指している言葉なのでしょうか?
まず、「努力」について考えてみます。
努力とは一般的に、何か達成したい目標があり、そのために他にできることを犠牲にしでも何かしらの作業をしている状態を言うと思います。
勉強で言えば、ゲームやスマホを犠牲にしてテスト勉強するみたいな感じ。これは確実に努力している状態と言えるのではないでしょうか?
一方で「夢中」とはどのような状態か?
これは、「没頭」と言う言葉で置き換えるのが適切ではないか?と思います。何か他のことを犠牲にしてやってるわけじゃない。今やってることがとにかく一番優先順位が高い状態。
気付いたら時間を忘れてずっとやってた…みたいな状態だと思います。
勉強だとこうはならなくても、ゲームだとこう言う状態になることは決して珍しくない。勉強は努力でゲームは夢中みたいな感じです。
夢中になることのメリット
しかし、努力にせよ夢中にせよ、やってる内容は変わらないと言えば変わりません。
例えば勉強であれば、解いている問題は同じ方程式です。努力であろうが夢中であろうが、解いた問題に差はない。導かれる答えも同じです。
でも、どうして両者には差が開いてしまうのか?って話です。
その理由は、夢中になっている人は「脳の中の潜在意識を使えているから」でしょう。
そもそも人間の脳は、本来持っている力の3%程度しか使われていないと言われています。全てのパワー使うと、燃料切れ起こして死んでしまうので、脳内で勝手にストッパーがかかります。
だから、己の能力に蓋をして生きているのが人間です。
でも、脳が没頭状態に入ると、普段使えていない”無意識”を使うことができると言われています。脳の残りの97%の力を引き出せるのはこの瞬間しかありません。
なので、夢中になっている人と、努力している人では、脳の使われ方がまるで違う。
数学で同じ問題を解いているとしても、その1問から学べることや感じることが全く違う。その差が積み重なれば、当然ですが埋めようのない差がついてしまうってことだと思います。
なお、人間の脳のことについて書かれている書籍では、苫米地先生の本がかなりしっくりきます。昔かなり読みましたが、本当におすすめです。
努力は夢中に勝てないことが分かった後に:人生にどう活かす?

ここまでは、「努力は夢中に勝てない」と言う言葉の真意について考えきました。
ここからは、努力は夢中に勝てないことが分かった上で、その知識をどうやって人生に活かしていくべきかを考えてみたいと思います。
夢中になってる奴には絶対に敵わない:諦めも肝心
正直なところ、努力ごときではどうしようもならないことが人生には多いと思います。
その典型的な例が、「夢中になってる奴と勝負しても勝てない」ってこと。
これは、人生の教訓にしてもいいと思うんですよね。夢中ってなろうと思って慣れるもんじゃないから、その時点で勝敗ついちゃうって言うか…
だから、そう言う局面が来たら諦めも肝心。こう言う時に思い出すのは、ワンピースのクラッカーの名言。

ワンピースは悪役キャラに世の中の残酷な現実を言わせている作品。だから、敵キャラのセリフを分析すると、結構ヒトとして成長出来る気がします。
クラッカーのセリフは以下の巻↓に収録されています。
話を戻すと、夢中になってるやつには敵わないってことです。
頑張らなきゃ…とか思ってもダメ。そう言う次元だと全然2流ってことなのです。
なお、自分の事を信じ切っているルフィは、クラッカーを倒しますね。ルフィはサンジを救出するために“夢中”になっていたわけでね…
うん、人生で大事なことの5割はワンピースで学べると思うわ。笑
大事なことは努力ではなく夢中になれることに出会うこと
努力は夢中に勝てない。
であれば、人間がすべきことは一体何なのか?ってことが自ずと見えてくる気がします。
・夢中になれることを探す
結局はここに尽きると思います。
正直、「努力」ってめちゃくちゃコスパが悪い。頑張らないと出来ないことって、コスパだけの観点で見れば最悪ってことになりますからね。
このことは、ブルーロックの凪の以下の名言がドンピシャで刺さります。

この発言は嫌味すぎるのですが、真実ではあります。
人は本来、自分の強みが発揮できるとことで輝いた方がいい。苦手なこととかは、人生において得意にはならないですからね…
そう言う意味では、凪のセリフを一度真面目に考え直してもOKだと思います。
・自分は今、夢中になれることをしているか?
・努力しなければいけないことにトライしてないか?
こう言う発想が時には大事なのかな?と思ったりします。
総括:努力は夢中に勝てない理由!努力する者は楽しむ者に勝てないは真実
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
孔子の言葉
「努力は夢中に勝てない」「努力する者は楽しむ者に勝てない」は、孔子の『論語』の言葉が元になっている。
- 「知る者は好む者に如かず、好む者は楽しむ者に如かず」という言葉は、楽しんでいる人が最も強いという意味。
努力と夢中の違い
- 努力:目標達成のために他のことを犠牲にし、意識的に頑張ること。
- 夢中:何かに没頭し、他のことを忘れるほど自然に取り組む状態。
- 努力は「やらなければならない」ことで、夢中は「やりたい」ことである。
夢中の強さの理由
- 夢中になると脳の潜在意識を活用できる。
- 普段使えていない脳の97%が引き出されるため、圧倒的な成長が可能。
- 同じ作業をしても、夢中になっている人のほうが深く学び、成果を上げる。
夢中になっている人に敵わない理由
- 夢中は本質的に「楽しむ」状態であり、努力が持つ負荷を感じない。
- 努力ごときでは、夢中で取り組んでいる人の圧倒的な集中力に勝てない。
- 勝負の時点で差が生じているため、夢中の人には太刀打ちできない。
夢中を人生に活かす方法
- 夢中になれることを探す:努力を要することよりも、自然に没頭できることに目を向ける。
- 苦手な分野に注力しない:得意な分野で輝くほうが成果を出しやすい。
- 自分の「強み」を知る:夢中になれる対象を見つけるため、自分の好きなことや得意なことを深掘りする。
夢中の重要性を教える名言
- ワンピースのルフィやブルーロックの凪など、夢中になっているキャラクターの行動が強さを物語っている。
総括
- 努力は夢中に勝てないのは真実。夢中になれるものを見つけ、それを人生に活かすことが成功への鍵。
