今日はフランスの植民地一覧について分かりやすく解説していきますよ。
歴史の授業で「植民地」という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、フランスは昔、たくさんの国や地域を支配していたのです。
では、フランスの植民地とはどんなものだったのでしょうか?また、その国々は今どうなっているのでしょう?
これから一緒に学んでいきましょう!
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フランス植民地一覧表!フランスが植民地にした国まとめ
フランスは16世紀から20世紀まで、世界中の多くの国や地域を支配していました。これを「フランス植民地帝国」と呼びます。フランスはアフリカ、アジア、アメリカ、カリブ海、オセアニアなど、広い範囲で植民地を持っていました。
では、実際にどの国や地域がフランスの植民地だったのか、詳しく見ていきましょう!
フランス植民地一覧表|フランスが支配した国と地域を網羅
フランスが支配していた植民地は、地域ごとに分けると次のようになります。
| 地域 | 植民地の名称 | 現在の国名 |
|---|---|---|
| 北アフリカ | フランス領アルジェリア | アルジェリア |
| 北アフリカ | フランス保護領モロッコ | モロッコ |
| 北アフリカ | フランス保護領チュニジア | チュニジア |
| 西アフリカ | フランス領西アフリカ | モーリタニア、セネガル、マリ、ギニア、コートジボワール、ニジェール、ブルキナファソ、ベナン |
| 赤道アフリカ | フランス領赤道アフリカ | チャド、中央アフリカ共和国、コンゴ共和国、ガボン |
| アフリカ | フランス領カメルーン | カメルーン |
| アフリカ | フランス領トーゴ | トーゴ |
| アフリカ | フランス領マダガスカル | マダガスカル |
| アフリカ | フランス領コモロ | コモロ |
| アフリカ | フランス領ジブチ(アファル・イッサ) | ジブチ |
| アメリカ | フランス領ハイチ(サン=ドマング) | ハイチ |
| アメリカ | フランス領ギアナ | フランス(海外県) |
| アメリカ | フランス領カナダ(ヌーベルフランス) | カナダ |
| アメリカ | フランス領ルイジアナ | アメリカ合衆国 |
| アジア | フランス領インド | インド(ポンディシェリなど) |
| アジア | フランス領インドシナ | ベトナム、ラオス、カンボジア |
| アジア | フランス委任統治領シリア | シリア |
| アジア | フランス委任統治領レバノン | レバノン |
| オセアニア | フランス領ニューカレドニア | フランス(特別自治体) |
| オセアニア | フランス領タヒチ(フランス領ポリネシア) | フランス(海外準県) |
| オセアニア | フランス領バヌアツ(ニューヘブリディーズ) | バヌアツ |
フランス植民地帝国とは?その歴史と拡大の流れ
フランスは、2つの大きな時代に分けて植民地を拡大しました。
第一次フランス植民地帝国(16世紀~18世紀)
この時代、フランスはアメリカ大陸に進出し、カナダのケベックやルイジアナを支配しました。また、カリブ海のハイチでは、砂糖のプランテーション(大農園)を作り、たくさんの利益を得ました。さらに、インドにも進出し、ポンディシェリなどの植民地を持っていました。しかし、18世紀後半になると、イギリスとの戦争(七年戦争)に負け、多くの植民地を失いました。
第二次フランス植民地帝国(19世紀~20世紀)
19世紀になると、フランスはアフリカや東南アジアに進出し、広大な植民地を作りました。特に、アルジェリアを1830年に占領し、植民地化しました。また、東南アジアでは、ベトナム・ラオス・カンボジアをまとめて「フランス領インドシナ」とし、大きな植民地にしました。
フランスのアフリカ植民地|広大な領土と現在の国々
フランスはアフリカに広大な植民地を持っていました。フランスの植民地は、西アフリカと中央アフリカに多く存在していました。
フランス領西アフリカ(AOF)
「フランス領西アフリカ」とは、フランスが支配していたアフリカの西部地域のことです。次のような国々が含まれています。
- セネガル
- マリ
- コートジボワール
- ニジェール
- ブルキナファソ
これらの国々は、フランスの支配のもとで鉄道や港などのインフラが整備されました。しかし、現地の人々はフランスのために働かされ、厳しい生活を強いられました。
フランス領赤道アフリカ(AEF)
「フランス領赤道アフリカ」には、現在の中央アフリカの国々が含まれています。
- チャド
- ガボン
- コンゴ共和国
- 中央アフリカ共和国
フランスは、これらの地域でゴムや木材をたくさん採取し、ヨーロッパに輸出しました。
フランスのアジア植民地|インドシナ半島からインドまで
アジアでもフランスは植民地を持っていました。特に東南アジアの「フランス領インドシナ」は重要な植民地でした。
フランス領インドシナ(1887年~1954年)
フランス領インドシナは、現在のベトナム・ラオス・カンボジアのことです。フランスは、ベトナムを3つの地域(コーチシナ、トンキン、アンナン)に分けて支配しました。
フランスは、インドシナの人々にフランス語を学ばせ、フランスの文化を押し付けました。しかし、現地の人々は独立を求めて戦い、最終的に1954年にフランスはインドシナを失いました。
フランスのアメリカ・カリブ植民地|ルイジアナ、ハイチなどの影響
フランスはアメリカ大陸やカリブ海にも植民地を持っていました。
ルイジアナ(1682年~1803年)
ルイジアナは、現在のアメリカのミシシッピ川流域の広大な土地です。しかし、1803年にフランスはアメリカにこの土地を売却しました(ルイジアナ買収)。
ハイチ(1697年~1804年)
ハイチは、かつて「サン=ドマング」と呼ばれ、フランスの最も重要な植民地でした。しかし、1791年に黒人奴隷が反乱を起こし、1804年に世界初の黒人共和国として独立しました。
フランスの植民地一覧の後に:影響と独立運動の歴史
フランスは世界各地に植民地を築きましたが、その支配がずっと続いたわけではありません。20世紀に入ると、多くの植民地が独立を求めるようになりました。
独立運動がどのように起こったのか、フランス植民地が現在の国々にどのような影響を与えたのかを見ていきましょう。
フランス植民地の独立運動|世界中で広がった解放の波
フランスの植民地支配は、20世紀に入ると徐々に終わりを迎えました。そのきっかけとなったのが、第二次世界大戦です。フランス本国が戦争で弱体化すると、多くの植民地が独立を求めるようになりました。
アジアでの独立運動
- ベトナム独立戦争(1946年~1954年):ベトナムの指導者ホー・チ・ミンがフランスと戦い、最終的に1954年に独立。
- カンボジア・ラオス(1953年独立):フランスの影響を受けながらも、独自に独立を達成。
アフリカでの独立運動
- アルジェリア戦争(1954年~1962年):フランスの植民地の中で最も激しい独立戦争となり、最終的に1962年に独立。
- セネガル、マリ、コートジボワール(1960年独立):フランス領西アフリカの国々が次々と独立。
- チャド、コンゴ、中央アフリカ(1960年独立):フランス領赤道アフリカも同じく独立の波が広がった。
カリブ海・南米での独立運動
- ハイチ革命(1791年~1804年):フランスの植民地支配から世界で初めて黒人が独立した国。
- フランス領ギアナ(現在もフランスの海外領土):独立せず、現在もフランスの一部として残る。
フランスは植民地を手放したものの、一部の国や地域には強い影響を残しました。
フランス植民地の文化と影響|言語・経済・政治に残る名残
フランスの植民地であった国々には、今でもフランスの影響が色濃く残っています。その影響は、言語・経済・政治の面で見ることができます。
言語の影響
フランスは植民地支配をしていた国々にフランス語を広めました。現在でもフランス語を公用語としている国が多くあります。
- アフリカ:セネガル、コートジボワール、マリ、ニジェールなどの国では今でもフランス語が公用語。
- カナダのケベック州:フランス語が話されており、文化もフランスに近い。
- カリブ海・太平洋の島々:マルティニーク、タヒチなどではフランス語が今でも日常的に使われる。
経済の影響
フランスの植民地時代、多くの国々はフランスとの貿易関係を築きました。現在でもフランスとの経済的なつながりが強い国が多いです。
- CFAフラン:西アフリカや中央アフリカの多くの国では、フランスと関係の深い「CFAフラン」という通貨を使用。
- フランス企業の進出:アフリカ諸国にはフランス企業が多く進出し、経済活動を行っている。
政治の影響
フランスの植民地だった国々は、フランス流の法律や政治制度を採用していることが多いです。
- 大統領制:フランスの影響で、大統領が権力を持つ国が多い。
- フランスの軍事支援:フランスは今でも旧植民地の安全保障を支援している国が多い(例えば、マリやチャド)。
フランスの海外領土|今でもフランスに属する地域とは?
現在、フランスの植民地の多くは独立しましたが、一部の地域は今でもフランスの一部として残っています。これを「フランスの海外領土」と呼びます。
フランスの海外県(フランス本国と同じ扱いの地域)
- フランス領ギアナ(南米)
- グアドループ(カリブ海)
- マルティニーク(カリブ海)
- レユニオン(インド洋)
- マヨット(インド洋)
フランスの海外準県(やや独立性がある地域)
- ニューカレドニア(太平洋)
- フランス領ポリネシア(タヒチなど)
これらの地域はフランスの支配が続いており、独立を求める動きもあります。
フランス植民地の負の遺産|植民地政策の影響とは?
フランスの植民地支配は、多くの国々に発展のきっかけを与えましたが、同時に負の遺産も残しました。
人種差別と奴隷制
フランスはカリブ海のハイチやアフリカの植民地で、多くの黒人奴隷を使役していました。現在でも人種差別の問題は残っています。
経済格差
フランスは植民地を搾取し、資源をフランス本国に運びました。その影響で、植民地だった国々は独立後も貧困に苦しむ国が多いです。
政治的不安定
フランスから独立した国々の中には、政治が不安定で内戦が続く国もあります。例えば、マリやチャドでは今でも紛争が続いています。
総括:フランス植民地一覧表まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
| 地域 | 植民地の名称 | 現在の国名 |
|---|---|---|
| 北アフリカ | フランス領アルジェリア | アルジェリア |
| 北アフリカ | フランス保護領モロッコ | モロッコ |
| 北アフリカ | フランス保護領チュニジア | チュニジア |
| 西アフリカ | フランス領西アフリカ | モーリタニア、セネガル、マリ、ギニア、コートジボワール、ニジェール、ブルキナファソ、ベナン |
| 赤道アフリカ | フランス領赤道アフリカ | チャド、中央アフリカ共和国、コンゴ共和国、ガボン |
| アフリカ | フランス領カメルーン | カメルーン |
| アフリカ | フランス領トーゴ | トーゴ |
| アフリカ | フランス領マダガスカル | マダガスカル |
| アフリカ | フランス領コモロ | コモロ |
| アフリカ | フランス領ジブチ(アファル・イッサ) | ジブチ |
| アメリカ | フランス領ハイチ(サン=ドマング) | ハイチ |
| アメリカ | フランス領ギアナ | フランス(海外県) |
| アメリカ | フランス領カナダ(ヌーベルフランス) | カナダ |
| アメリカ | フランス領ルイジアナ | アメリカ合衆国 |
| アジア | フランス領インド | インド(ポンディシェリなど) |
| アジア | フランス領インドシナ | ベトナム、ラオス、カンボジア |
| アジア | フランス委任統治領シリア | シリア |
| アジア | フランス委任統治領レバノン | レバノン |
| オセアニア | フランス領ニューカレドニア | フランス(特別自治体) |
| オセアニア | フランス領タヒチ(フランス領ポリネシア) | フランス(海外準県) |
| オセアニア | フランス領バヌアツ(ニューヘブリディーズ) | バヌアツ |
