みなさんは「いい国（1192）作ろう、鎌倉幕府」という語呂合わせを聞いたことがありますか？ でも、最近の教科書では「鎌倉幕府の成立は1185年」と書かれています。
「えっ！？ いつの間に変わったの？」
「どうして変わったの？」
「テストでは何年で答えたらいいの？」
こんな疑問を持っている人も多いはず。今回は、鎌倉幕府の成立年が変わった理由や、テストでの注意点を分かりやすく解説します。
鎌倉幕府の年号1185年はいつから教科書で変わるのか
昔は「1192年」が常識だったけど、今は「1185年」が主流になっているよ。この変化には、歴史の研究が進んだことが関係しているんだ。では、詳しく見ていきましょう。
鎌倉幕府の成立年が1185年に変更されたのはいつから？
鎌倉幕府の成立年が「1185年」として教科書に載るようになったのは、2000年代後半からです。
2012年ごろから一部の教科書で「1192年」ではなく「1185年」という記述が増え、2017年度以降は多くの教科書で1185年が採用されるようになります。
この変更の背景には、文部科学省の学習指導要領の改訂があります。教科書の記述は4年に1度見直されるけど、歴史の研究が進むにつれて、新しい事実が分かることもあります。
つまり、「昔はこう習ったけど、今はこう考えられている」ということがよくあるのです！
ぜ鎌倉幕府の成立年が1192年から1185年に変わったのか？
かつては「源頼朝が征夷大将軍になった1192年＝幕府の成立」と考えられていました。
でも、近年の研究で、「征夷大将軍になる前から、頼朝はすでに全国の武士を支配していた」と分かってきました。
特に1185年に、頼朝は朝廷に認められて「守護・地頭」を全国に置く権利を手に入れます。これによって、実質的に武士の政権が確立したと考えらます。
だから、今の教科書では「武士の政治が本格的に始まったのは1185年」としているのです。
教科書によって鎌倉幕府の成立年が異なるのはなぜか
実は、教科書によって「鎌倉幕府の成立年」が違うこともあります。なぜかというと、「鎌倉幕府の成立」をどう考えるかによって、年号が変わるからです。
- 1180年説：「鎌倉に幕府の拠点ができた年」
- 1183年説：「朝廷が頼朝の東国支配を認めた年」
- 1185年説（最新の主流説）：「守護・地頭の設置により全国支配を確立した年」
- 1192年説（以前の説）：「正式に征夷大将軍になった年」
このように、歴史の考え方が変わると、教科書の記述も変わるのです。
テストでは「鎌倉幕府の成立年」はどう答えるべきか
「じゃあ、テストでは何年で答えればいいの？」って思いませんか？
基本的には、今の教科書に合わせて「1185年」と答えればOK！
でも、先生によっては「昔の説も知っておいてね」と言うかもしれない。
だから、「幕府の成立は、守護・地頭の設置をもって1185年とされることが多いが、征夷大将軍の就任を基準にする場合は1192年と考えられる」と理解しておきましょう。
鎌倉幕府成立年を覚える語呂合わせ
みんなは「語呂合わせ」で年号を覚えるのが得意かな？ 鎌倉幕府にはいくつかの語呂合わせがあるよ！
- 「いい箱（1185）作ろう鎌倉幕府」 → 最新の主流説！
- 「いい国（1192）作ろう鎌倉幕府」 → かつての定説！
- 「いい宮（1183）」 → 右近衛大将になった年！
- 「いい橋（1184）」 → 東国支配が公認された年！
いろんな語呂合わせを知っておくと、テストで役に立つかもしれないです。
鎌倉幕府1185年が教科書でいつから変更の後に
鎌倉幕府の成立年が変わったことで、他にも注意すべきポイントがあるよ。ここでは、関連する歴史の流れやテストに出やすいポイントを解説します。
鎌倉幕府の成立を示す重要な出来事
鎌倉幕府ができるまでには、いくつかの重要な出来事があったよ！
- 1180年：頼朝が鎌倉に侍所を設置し、東国の武士をまとめ始める
- 1183年：朝廷が頼朝の支配を認める
- 1185年：壇ノ浦の戦いで平氏が滅亡し、頼朝が全国支配を確立
- 1190年：頼朝が右近衛大将に就任
- 1192年：頼朝が征夷大将軍になる（かつての定説）
このように、鎌倉幕府の成立にはいくつかの段階があるんだ！
鎌倉幕府の成立年は今後また変わる可能性がある？
「1185年」が主流になったとはいえ、これが最終決定というわけではないです。歴史の研究は日々進んでいるから、今後また新たな発見があれば、「1185年」よりも別の年が有力になる可能性もあります。
例えば、これまでに「鎌倉幕府成立」の説は以下のように変わってきました。
- 1950年代以前：「1192年」説が定着
- 1980年代：「1185年」説が研究者の間で広まる
- 2000年代：「1185年」が教科書に掲載され始める
- 2017年以降：「1185年」が主流の説として定着
このように、歴史の考え方は変化することがある。だから、歴史の年号を覚えるときは「なぜその年号が採用されているのか？」という理由も理解しておくことが大事です！
高校・大学受験で「鎌倉幕府成立年」はどう出題される？
中学や高校の日本史の試験では、年号そのものを問う問題も出ますが、それよりも「どのような出来事が鎌倉幕府の成立につながったのか？」という流れを問う問題が増えています。
例えば、次のような問題が出題されることがあります。
問題例1：「鎌倉幕府が成立したとされる1185年に、頼朝が朝廷から認められた権利は何か？」
→ 答え：守護・地頭の設置権
問題例2：「かつて鎌倉幕府の成立は1192年とされていたが、現在1185年とされる理由を説明しなさい。」
→ 答え例：1185年に頼朝は朝廷から守護・地頭の設置を認められ、全国の武士を支配する体制が確立したから。1192年は征夷大将軍に任命された年だが、それ以前に実質的な武家政権が成立していたため、1185年を鎌倉幕府の成立年とするのが主流になった。
つまり、「なぜ1185年なのか？」という理由を説明できるようにしておくことが大事です！
鎌倉幕府と関連する重要な用語をチェック
鎌倉幕府の成立に関係する重要な用語もチェックしておこう。テストや受験でもよく出題されるから、しっかり覚えておきましょう！
✅ 侍所（さむらいどころ）：1180年に設置。御家人（武士たち）をまとめる役所。
✅ 公文所（くもんじょ）→のちの政所（まんどころ）：1184年に設置。幕府の政治・財政を担当する役所。
✅ 問注所（もんちゅうじょ）：1184年に設置。裁判や訴訟を担当する役所。
✅ 守護（しゅご）：1185年、各国の治安維持を担当する役職として設置。
✅ 地頭（じとう）：1185年、各荘園や公領の管理・年貢の徴収を担当する役職として設置。
✅ 征夷大将軍（せいいたいしょうぐん）：1192年、頼朝が朝廷から与えられた官職。
「鎌倉幕府の成立＝武士による支配の確立」と考えられるようになったのは、この守護・地頭の設置が決定的な出来事だったからです。
1192年を基準にした時代区分の影響
かつては「1192年＝鎌倉時代の始まり」とされていましたが、1185年が主流になることで「時代区分」の考え方も変わってきました。
✅ 旧来の区分：「平安時代（794年～1192年）」→「鎌倉時代（1192年～1333年）」
✅ 現在の主流の区分：「平安時代（794年～1185年）」→「鎌倉時代（1185年～1333年）」
つまり、「平安時代の終わりはいつ？」と聞かれたら、今は「1185年」と答えるのが一般的になっています。
こういう変化もあるから、「教科書の改訂があると、時代の区切りも変わる」ということを知っておくといいでしょう。
総括：鎌倉幕府の年号1185年はいつから教科書で変わる？まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
✅ 変更時期
- 2012年頃から一部の教科書で「1185年」の記述が増加
- 2017年度以降、多くの教科書で「1185年」が主流に
✅ 変更理由
- かつては「1192年＝征夷大将軍就任」を基準にしていた
- 1185年に「守護・地頭の設置」を認められ、全国の武士を支配する体制が確立したため
✅ 鎌倉幕府成立年の異なる説
- 1180年説：鎌倉に侍所を設置（頼朝が拠点を持つ）
- 1183年説：朝廷が頼朝の東国支配を承認
- 1185年説（現在の主流）：守護・地頭を設置し、武家政権が確立
- 1192年説（旧説）：頼朝が征夷大将軍に就任
✅ テストでの答え方
- 1185年が基本（現在の教科書基準）
- 先生によっては1192年も説明できるようにしておく
✅ 覚え方（語呂合わせ）
- 「いい箱（1185）作ろう鎌倉幕府」→ 最新の主流説
- 「いい国（1192）作ろう鎌倉幕府」→ かつての定説
✅ 関連用語
- 侍所（1180年）：武士をまとめる役所
- 公文所・問注所（1184年）：幕府の政治・裁判を担当
- 守護・地頭（1185年）：全国の土地・治安管理を担当
- 征夷大将軍（1192年）：朝廷から任命された官職
✅ 時代区分の変更
- 旧区分：「平安時代（794年～1192年）」→「鎌倉時代（1192年～1333年）」
- 新区分：「平安時代（794年～1185年）」→「鎌倉時代（1185年～1333年）」
✅ 今後の可能性
- 研究が進めば「鎌倉幕府成立年」が再び変わる可能性あり
「鎌倉幕府の成立年＝1185年」は、武家政権の確立を重視する新しい歴史の見方。今後の研究次第でさらに変化するかもしれないため、流れを理解しておくことが重要。