「九州共立大学って、なんか“恥ずかしい大学”らしい…?」

SNSや掲示板などでこのような意見を目にして、不安に思う受験生や保護者も多いのではないでしょうか。特に、「Fラン」「就職に弱い」「地元の人しか行かない」など、根拠の薄い情報がネット上で拡散されているケースもあります。

しかし、こうしたイメージは果たして本当に事実なのでしょうか?

進学は人生を左右する大きな選択です。だからこそ、誤解や風評に惑わされず、実際のデータや実績に基づいた判断が必要です。

この記事では「九州共立大学=恥ずかしい」という偏見を丁寧に検証し、その実態を明らかにしていきます。

九州共立大学は恥ずかしい?Fランややばいと噂される理由

一部のネット上では、九州共立大学に対する否定的な声が散見されます。「Fラン大学では?」「名前だけで落とされる」「地元でも評判がよくない」といった投稿が話題になることもありますが、それらの印象は事実に基づいたものなのでしょうか?

ここでは「恥ずかしい」と言われる背景を、偏差値・就職実績・他校との比較などを通して検証していきます。

九州共立大学が「恥ずかしい」と言われるのはなぜか

インターネット上では、九州共立大学について否定的な意見が見られることがあります。特にYahoo!知恵袋やX(旧Twitter)では「Fラン大学」「就職できない」「名前で落とされる」といった声が散見され、同じ北九州地域の私立大学である九州産業大学・九州国際大学と比較されるケースが多いようです。

以下は、ネット上で見られる典型的な意見とその傾向をまとめた表です。

発言の内容掲載例内容の傾向
「Fラン扱いされてる」知恵袋:2023年投稿偏差値35~42.5という数字だけで判断されがち
「地元の企業でも敬遠される」SNS投稿出身大学で不利になるという先入観
「3校なら九産大がマシ」質問サイト九州産業大学が相対的に有名なための比較
「就職に不利そう」コメント欄企業名や実績を知らないことによる誤解

しかし、こうした発言はあくまで個人の主観に基づくものであり、就職実績や教育内容を見ずに一面的な評価にとどまっています。実際には東京海上日動や本田技研、JR西日本といった大手企業への就職者もおり、数字で見ると就職率は非常に高い水準です。こうした事実を無視した印象論だけで大学を評価するのは危険です。

誤った風評に流されず、実際のデータを元に冷静に大学の実態を判断する必要があります。

偏差値は低い?九州共立大学の入試難易度

九州共立大学は「Fラン」扱いされがちですが、実際の偏差値や共通テスト得点率を見ると、一定の学力水準が求められる大学です。河合塾の2025年度入試予想によると、偏差値は35.0〜42.5、共通テスト得点率は37%〜58%となっており、特にスポーツ学部の一部では42.5という全国私立大学でも中堅レベルに近い数値も確認できます。

以下は、学部・学科別に整理した偏差値および共通テスト得点率です。

学部学科入試方式偏差値共通テスト得点率
経済学部経済・経営学科学力方式35.041%(82/200)
経済学部地域創造学科学力方式・併用型35.037%(74/200)
スポーツ学部スポーツ学科学力方式40.058%(116/200)
スポーツ学部スポーツ学科体力テスト併用42.5
スポーツ学部こどもスポーツ教育学科学力方式35.054%(108/200)
スポーツ学部こどもスポーツ教育学科体力テスト併用37.5

引用:スタディサプリ進路

たしかに、経済学部や一部学科の偏差値は全国平均と比べると低めですが、入試が「ボーダーフリー(BF)」ではない点でFランの定義とは異なります。また、スポーツ学部に関しては実技を含む試験であるため、偏差値だけでは測れない実技能力も評価される仕組みです。加えて、学科ごとに受験方式が分かれており、体力試験や総合型選抜など多様な選抜方式が導入されていることも、難易度の幅を生んでいます。

九州産業大学(偏差値42.5〜50.0)と比較すると見劣りする印象を持たれるかもしれませんが、あくまで学部・学科別に難易度を見極めることが大切です。「全体でFラン」と一括りにされるのは不適切であり、大学の実態を理解するには、偏差値以外の側面にも注目すべきでしょう。

「Fラン」かどうかの判断基準と九州共立大学の実態

「九州共立大学はFラン」といった声がネット上で散見されますが、その評価は正確とは言えません。そもそも「Fラン」とは、受験情報サイトの代名詞・河合塾などが使う「BF(ボーダーフリー)」という概念に由来します。

BFとは、定員割れを起こしており、どんな偏差値層の受験生でも合格可能な大学のこと。偏差値が公開されていない、または設定できないレベルの大学を指す用語です。

この定義を基にすると、九州共立大学は明確にFランではありません。以下の通り、すべての学部・学科で偏差値が設定されており、特にスポーツ学部では体力テストを併用する方式なども導入されており、誰でも入れるわけではないことが分かります。

学部学科偏差値試験形式の特徴
経済学部経済・経営学科35.0学力方式で評価、偏差値設定あり
経済学部地域創造学科35.0学力+グループ併用方式あり
スポーツ学部スポーツ学科40.0〜42.5体力テスト併用方式あり
スポーツ学部こどもスポーツ教育学科35.0〜37.5体力・学力の複合評価

たしかに偏差値が高いとは言えませんが、「Fラン」=「無試験・無基準で誰でも入れる大学」と定義するなら、九州共立大学は該当しません。また、入試倍率や志願者数などの一部データが公開されていないことから誤解が生じやすいものの、少なくとも受験形式には選抜があり、基礎的な学力や実技の評価は行われています。

そのため、イメージ先行でFランと決めつけるのではなく、実際の入試制度や学科構成を見たうえで判断することが求められます。

九州産業大学・九州国際大学との比較:どこが就職に強い?

九州共立大学を評価する際に、よく比較対象となるのが「九州産業大学」「九州国際大学」といった同じ福岡県内の私立大学です。いずれも地域密着型の大学として知られており、偏差値や就職実績に一定の注目が集まっています。では、実際にどこが就職に強いのでしょうか?以下の比較表をご覧ください。

大学名主な学部偏差値就職率(概算)主な就職先の例
九州共立大学35.0〜42.5約96.7%(経済学部:393/406人)東京海上日動、日本新薬、JR西日本
九州産業大学42.5〜50.0約95.1%(※2023年大学通信)九州電力、西日本新聞、三井住友銀行
九州国際大学35.0〜45.0約93.0%(法学部・現代ビジネス学部等平均)イオン九州、福岡県警、自衛隊

このように比較すると、偏差値の面では九州共立大学がやや劣る印象を受けるかもしれません。しかし、就職率ではむしろ他大学を上回っており、特に経済学部やスポーツ学部では就職支援体制が整っていることがうかがえます。また、JR西日本や東京海上日動といった全国規模の企業にも内定者を輩出しており、単なる“地方私大”の枠に収まらない実績を持っています。

地域志向の学生が多い中、地元企業との太いパイプやOBネットワークの存在も大きな強みです。「就職できない」というネットの噂とは裏腹に、実際は高い就職率を維持しており、むしろ“堅実な進路選択が可能な大学”という評価がふさわしいと言えるでしょう。

キャンパスの雰囲気や学生の特徴に“恥ずかしい”要素はあるのか?

九州共立大学に対して、SNSや掲示板では「金髪」「ピアス」「チャラい」といった外見に関する偏見的な投稿が見受けられます。こうした意見は、学生の一部を切り取った印象にすぎず、大学全体の実態とは大きく乖離しています。実際のキャンパスには、地元志向で真面目に学び、将来に向けて地に足をつけて努力している学生も数多く存在しています。

また、就職支援についても以下のように体系化されており、見た目とは無関係に「社会で通用する力」を育てるための支援が充実しています。

項目内容
外見の自由髪型・服装は原則自由(大学での規定なし)
就職指導開始時期1年次からキャリアガイダンスを実施(大学HP記載)
主な就職支援面接対策、履歴書添削、企業説明会、インターン紹介
就職実績経済学部:就職率96.7%、スポーツ学部:就職率98.2%

このように、見た目が少々派手に見える学生がいたとしても、それが大学全体や就職力の評価に直結するわけではありません。むしろ、1年次からの就職準備や手厚いキャリア支援体制を活用することで、多くの学生が堅実な進路を築いています。

九州共立大学が恥ずかしいは偏見!就職・学費はやばい?

「九州共立大学はやばい」という噂も見られますが、その真偽はどうなのでしょうか?ここでは、学費や就職実績、学部の内容、奨学金制度などの客観的なデータを基に、“やばい”というレッテルが事実なのかを冷静に検証していきます。

学費は高い?九州共立大学の初年度納入金と他校との比較

九州共立大学の学費は本当に高いのでしょうか?

結論から言えば、九州圏の私立大学としては標準的な水準であり、特別に高額というわけではありません。2025年度の初年度納入金は、経済学部で約109万6,160円、スポーツ学部で約134万6,160円です。以下の表をご覧ください。

大学名初年度納入金備考
九州共立大学(経済)1,096,160円委託徴収金含む
九州共立大学(スポーツ)1,346,160円委託徴収金・トレーニングウェア代含む
九州産業大学約1,170,000円2025年度参考
福岡工業大学約1,250,000円2025年度参考

引用:九州共立大学公式サイト

スポーツ学部の納入金が高く見える理由は、授業料に加えて実技設備使用料やトレーニングウェア代などが別途かかるためです。トレーニングウェア代は18,000円(税込)と明記されており、これらも含めた上での金額設定となっています。

経済学部に関しては、同じ福岡県内の私立大学と比較しても最も安い部類に入り、むしろコストパフォーマンスの面で優れた選択肢といえるでしょう。奨学金制度や学費免除制度も整っており、経済的な理由で進学を迷っている受験生にとっても配慮された環境が整っています。

学費の金額だけで大学を評価するのではなく、就職率やサポート体制も含めて判断することが、進学後の満足度につながるといえるでしょう。

就職実績はやばいのか?主な内定先企業と進路

九州共立大学の就職実績は「やばい」と噂されることがありますが、実際には全国平均を大きく上回る高い就職率を記録しています。2023年4月から2024年3月までの卒業生データを見ると、経済学部では就職希望者403人のうち393人が内定を獲得し、就職率は97.5%。スポーツ学部も同様に高く、就職率は98.2%に達しています。以下は学部別の進路データです。

学部卒業者数就職希望者数就職者数就職率
経済学部423人403人393人97.5%
スポーツ学部246人225人221人98.2%

引用:パスナビ

主な内定先を見ると、経済学部では東京海上日動火災保険や本田技研工業(ホンダ)、日本新薬、西日本旅客鉄道(JR西日本)など、大手企業への就職実績が目立ちます。さらにジャパネットたかたなど、地元企業や成長企業とのつながりも深いことが分かります。

スポーツ学部においても、アルペンやNTT西日本、九電工、マツダ、ぺんてる、ローソンなど、体力やスポーツの経験を活かした進路が確保されており、競技実績や専門性を活かしたマッチングが実現しています。

学部・学科の構成と特徴一覧|どんな分野が学べるのか

以下に、九州共立大学の学部・学科構成とその特徴をまとめます。

学部学科特徴
経済学部経済・経営学科経済・経営の理論と実務を学び、企業や行政機関への進路に対応。
経済学部地域創造学科地域課題の解決や地域活性化に特化。観光・地方行政分野に強い。
スポーツ学部スポーツ学科スポーツ指導者・競技者・健康産業などへの進路に対応。実技重視。
スポーツ学部こどもスポーツ教育学科子どもの発達や教育をスポーツと融合。保育・教育現場への就職支援も充実。

実学重視のカリキュラムが整っており、特にスポーツや地域密着型のキャリアを志望する学生にとっては有意義な環境です。

奨学金や特待制度は充実しているのか

九州共立大学では、経済的な理由で進学をためらう学生や、優秀な成績・資格を持つ学生を支援するための多様な奨学金・特待制度が用意されています。これにより、学費負担を軽減しつつ、安心して学業に専念できる環境が整えられています。以下に主な制度をまとめます。

制度名内容
学力特待生制度入試成績上位者を対象に、授業料の一部(または全額)を免除。最大で年間授業料全額の免除。
資格特待生制度TOEIC、英検、簿記などの資格取得者に対し、成績・資格レベルに応じて奨学金を給付。
家計急変対応制度親の失職、災害被災などで家計が急変した場合に、授業料の一部免除や納入猶予などを適用。
高等教育の修学支援新制度国の制度に基づき、世帯年収に応じて授業料の減免・給付型奨学金の支給。大学も申請サポートを実施。

これらの制度は、入学後の学業継続を支える仕組みとして重要な役割を果たしています。特に、学力特待生制度では初年度から最大約70万円以上の免除を受けることが可能であり、実質的な学費を大幅に抑えることができます。また、「資格特待生」も英検準1級、簿記2級などの資格保持者を対象としており、学業や自己研鑽に励む学生をしっかりと評価する制度設計になっています。

さらに、家庭の経済状況が変わった場合にも柔軟に対応する体制があり、「奨学金があるから進学を諦めずに済んだ」と語る学生も少なくありません。経済的理由で進学を迷っている方には、大きな支えとなるはずです。

州共立大学のリアルな評価:進学先としてどうなのか

九州共立大学は、「Fラン」「恥ずかしい」といった声がネット上で一部見られるものの、実際の実績を見るとその印象は的外れであることが分かります。偏差値は全国平均と比較して高いとは言えませんが、就職率・支援体制・地域連携のいずれも地方私大としては非常に堅実です。以下に、進学先としての評価を整理しました。

評価項目内容
偏差値帯経済学部:35.0~42.5、スポーツ学部:35.0〜40.0(出典:Benesseマナビジョン)
就職率経済学部:97.5%、スポーツ学部:98.2%(2023年度実績)
主な就職先JR西日本、東京海上日動、日本新薬、マツダ、アルペン、ぺんてるなど
初年度納入金経済学部:約1,096,160円、スポーツ学部:約1,346,160円
奨学金制度学力・資格特待、家計急変対応、国の修学支援新制度など
サポート体制1年次から就職ガイダンス・履歴書添削・個別面談・インターン紹介などを実施

特に注目すべきは、就職実績の高さとサポート体制の充実です。大手・上場企業への内定者もおり、「就職に強い地方私大」として一定の評価を得ています。また、スポーツ学部は実技中心の学びとトレーナー育成など専門職志向の強いカリキュラムが特徴で、体育系の進路を目指す学生にとって魅力的な環境です。

総括:九州共立大学が恥ずかしいは偏見!まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

  • 九州共立大学に対する「恥ずかしい」「Fラン」などの風評は一部のネット上の主観的意見にすぎない
  • 偏差値は35.0〜42.5で、スポーツ学部の一部は中堅レベル。全学部で偏差値が設定されておりFランではない
  • 九州産業大学・九州国際大学と比べても就職率は最も高く、97%以上を記録(経済学部・スポーツ学部ともに)
  • 主な就職先は東京海上日動、JR西日本、ホンダ、マツダなど。地元企業とのパイプも強い
  • 学費は経済学部:約109万円、スポーツ学部:約135万円で、地域の私大と同水準。特別に高額ではない
  • 見た目に対する偏見(チャラい等)は根拠がなく、実際は就職支援も充実し真面目な学生も多い
  • 学力・資格特待生制度、家計急変時対応、国の修学支援新制度など奨学金制度が充実している
  • 実学志向の学科構成で、地域貢献や体育指導など社会と直結した学びが特徴
  • 就職支援は1年次から実施され、履歴書添削・インターン紹介など体制も整っている