「日本映画大学ってやばいの?」

そんな疑問を検索してこの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。

ネット上では「偏差値が低すぎる」「潰れそう」「学費が高い」「教授がパワハラ」といった否定的な声が見受けられます。しかし、それらは本当に事実なのでしょうか?

本記事では、日本映画大学がやばいのか、偏差値・学費・教授陣・就職実績などあらゆる観点から噂の真偽を検証します。そのうえで、進学する価値があるのかを多角的に評価し、進路選択に役立つ情報をお届けします。

日本映画大学はやばいって本当?噂の真相と根拠

ネットで「日本映画大学はやばい」と検索すると、偏差値や学費の高さ、教授の問題、卒業率の低さなどが話題に挙がります。ここでは、事実と噂を見極めながら、同大学の実情に迫っていきます。

偏差値はBFで誰でも入れる?入試難易度をチェック

日本映画大学の偏差値は、2025年度時点で「BF(ボーダーフリー)」とされています。これは偏差値が設定できないほど受験者が少なく、実質的に全入に近い状態であることを意味します。

以下に、映画学部の偏差値情報を一覧で整理しました。

学部学科入試日程偏差値共通テスト得点率
映画学部映画学科A日程BF

偏差値がつかないということで、ネット上では「誰でも入れる」「Fラン」といった声も上がり、「やばい」といった評価につながる一因になっています。しかし、映画大学という特性上、学力試験よりも実技や表現力が重視されるため、偏差値だけで一概に評価するのは適切ではありません。

それでも、学力的なハードルが極めて低いことは事実であり、「偏差値=大学の格」と捉える層にはネガティブな印象を与える要因になっています。進学を検討する場合は、偏差値の低さ以上に、カリキュラムの実用性や卒業生の実績なども合わせて判断するのが賢明です。

学費は高い?初年度188万円の内訳を詳しく解説

日本映画大学の初年度学費は、合計1,880,000円(税込)と、私立大学の中でもやや高めの水準にあります。特に映画制作に必要な実習費や施設維持費がかかるため、学費構成が他大学と異なる点に注意が必要です。

以下が初年度の詳細な学費内訳です。

項目前期納入額後期納入額年間合計備考
入学金300,000円300,000円入学時のみ
授業料500,000円500,000円1,000,000円年間授業にかかる基本費用
施設設備費200,000円200,000円400,000円校舎・スタジオ維持費用
実習費90,000円90,000円180,000円映像制作の実践費用
合計1,090,000円790,000円1,880,000円

特に実習費と施設費で年間58万円を占めることから、映画制作のための特殊な教育環境が費用に反映されているといえます。一方、進学前の資料や説明会では「高額だが実習が充実している」との説明がなされる一方で、ネット上では「学費に見合った環境ではない」とする声もあり、評価が分かれています。

納入時期に関しては、前期分(1,090,000円)を入学手続き時に一括納入する必要があります。辞退時の返金条件などもあるため、公式ページを必ず確認しておきましょう。

留学生頼みで潰れる噂は本当か?経営状況の実態

日本映画大学について「留学生を増やさないと潰れるのでは?」という声がネット上で散見されます。背景には、少子化による志願者減少と定員割れリスクがあります。実際、日本映画大学の在籍学生数は約450〜470人程度で、全国の私立大学と比較しても非常に小規模です。

以下に、日本映画大学の経営に関する不安要素と現状を表でまとめました。

項目実態と分析
在籍学生数約450名(推定)/定員125名×4年制
留学生比率公開情報なし(ネット上では一定数の受け入れあり)
財政基盤学費収入が中心。補助金・企業連携の記載は見当たらない
経営安定性の公式発表非公開(公式サイトに財務情報の掲載なし)
経営への不安の声掲示板・ブログなどで「潰れる」「危ない」と指摘あり

「Fラン」「潰れる」といった言葉が拡散される要因の一つに、経営情報の不透明さが挙げられます。特に、公式に決算書類や財務状況が開示されていないことが、進学検討者の不安感を増幅させています。

とはいえ、現時点で大学側が経営難を公表した事実はなく、過剰に悲観するのは早計です。ただし、今後も人口減や私立大学淘汰の流れが続くことを考えれば、継続的な経営努力と情報開示が求められる段階にあることは間違いありません。

校舎がボロい・設備が古いは本当?キャンパス施設の現状

日本映画大学の校舎について、「ボロい」「古い」といった口コミが目立ちますが、その背景には建物の由来と立地環境が影響しています。同大学は「新百合ヶ丘キャンパス」と「白山キャンパス」の2拠点制ですが、どちらも再利用施設であることが設備面の評価に直結しています。

以下に、各キャンパスの特徴をまとめた表を示します。

キャンパス名施設の概要築年数・経年劣化アクセス状況
新百合ヶ丘キャンパス旧・昭和音楽大学の付属施設(再利用)古さあり小田急線「新百合ヶ丘」駅から徒歩1分
白山キャンパス廃校となった小学校校舎の再利用/スタジオ併設あり老朽化指摘あり同駅からバス約7分+徒歩1分

特に白山キャンパスは、スタジオや編集施設はあるものの構造が古く、芸術系大学としては物足りないという声も。加えて、駅から遠くバス通学が必須という点も学生の不満につながっています。

ただし、現役学生の中には「設備は古いけど、撮影や実習には十分」という意見もあり、使い方次第で有用性は確保されていることも事実です。見た目の新しさよりも、実用性や指導の質に価値を感じる人には合っている環境かもしれません。

教授陣のレベルが低い?講師の経歴と評判を検証

日本映画大学の教授陣については、ネット上で「凡作ばかりの監督が多い」「やばい講師がいる」などの批判も見られます。しかし実際には、映画・テレビ業界の第一線で活躍する現役プロフェッショナルが多数在籍しています。

代表的な講師と実績を以下の表にまとめました。

氏名主な肩書/専門実績・代表作例
緒方 明映画監督『幕末ヒポクラテスたち』(監督)、『独立少年合唱団』(カンヌ出品)
今井 剛映像編集技師『ゴジラ-1.0』(編集)、『キングダム 大将軍の帰還』(編集)
尾上 克郎VFXスーパーバイザー『十一人の賊軍』、多数の特撮作品でVFXを監修
藤田 直哉文芸評論家/新聞連載執筆者『朝日新聞「ネット方面見聞録」』執筆
清久 素延撮影監督『シティーハンター』(撮影)

このように、商業映画・アニメ・新聞・批評など多様なジャンルの専門家が講師を務めており、学生は現場の“リアル”を学べる環境にあります。

確かに一部の教員には経歴が不明瞭な人も存在しますが、それが大学全体の教育レベルの低さを示すわけではありません。むしろ、顔が見える少人数教育で、実践的なフィードバックを直接得られるのは大きな利点です。

SNSの断片的な評価だけで判断するのではなく、公式な教員情報や代表作を確認することが重要だと言えるでしょう。

パワハラ・セクハラの噂の出どころと信ぴょう性

日本映画大学に関しては、「教授によるパワハラ・セクハラがある」という深刻な噂がネット上で散見されます。中でも匿名ブログ「uenfte4の日記」では、特定の講師(緒方明氏など)に対して、暴言やハラスメントの告発がなされています。

参照:uenfte4の日記

以下は、その主な内容です。

情報源告発内容信ぴょう性の評価
uenfte4の日記緒方明教授によるセクハラ・パワハラ、講師による暴力実名ではない/裏付け資料なし
公式発表(大学側)該当する見解・謝罪・対応の発表はなし情報の透明性が不足している
外部メディア報道現時点で該当件に関する報道記事・裁判記録は存在しない客観的証拠が不在=未確認の情報にとどまる

これらの情報を総合すると、「個人の体験談としての主張」であり、公的な調査や報道機関による裏付けは存在していないのが現状です。したがって、「やばい大学」と断定するには根拠が不十分であり、慎重な姿勢が求められます。

また、大学としては学生相談窓口やハラスメント相談室を設置しており、公式サイトでも相談先が案内されています。

結論として、こうしたセンシティブな情報は事実確認が取れた範囲で受け止め、大学選びの際は複数の情報源をもとに判断することが重要です。感情的な口コミだけに流されるのは避けるべきでしょう。

卒業率が7割以下?中退が多い理由とその背景

日本映画大学では、「卒業率が7割を切るのではないか?」という指摘がインターネット上で見られます。公式な卒業率の数値は公開されていませんが、「中退率が高い」「卒業制作で挫折する学生が多い」といった噂の根拠は主に、匿名ブログやSNS投稿に基づいています。

参照:uenfte4の日記

とくに、元学生を名乗るブログでは、次のような背景が指摘されています。

指摘される要因内容の概要
卒業制作の難易度チーム制作が必須。役割分担や作品完成のプレッシャーでドロップアウトする学生も多い
実技重視・競争環境映画業界特有の「結果主義」「他者評価文化」に馴染めず、離脱を選ぶ学生がいる
フリーランス志向の強さ途中で「現場に出た方が早い」と考える学生が一定数存在し、中退して映像業界へ進むケースもある
メンタルヘルスや人間関係少人数の中で人間関係が固定化されやすく、孤立やストレスによって継続が難しくなることもある

一方で、大学側もクラス担任制度やキャリアサポートセンターを通じて中退防止に取り組んでいます。学業や人間関係に不安を感じたときの相談先が用意されていることは、受験前に知っておくべきポイントです。

総じて、「中退が多い=やばい大学」と決めつけるのではなく、教育スタイルや実技課題との相性を見極めたうえで進学を判断することが重要です。映画制作に情熱を持ち、環境に適応できれば、充実した4年間を過ごせる可能性も十分にあります。

日本映画大学はやばい?特色と魅力

ここまで日本映画大学のネガティブな噂を検証してきましたが、一方で他の大学にはない「強み」や「魅力」も多数存在します。映画を本気で学びたい人にとって、日本映画大学は非常にユニークな進学先となり得ます。ここでは、その魅力にフォーカスして紹介していきます。

卒業生は有名人ぞろい?著名な出身者一覧

日本映画大学(旧:横浜放送映画専門学院・日本映画学校)は、映像業界を志す学生にとって注目の大学ですが、実は多数の有名人を輩出していることでも知られています。

2024年時点で出身の有名人は88名にのぼり、全国519校中第56位、神奈川県内では第4位という実績があります。

以下は代表的な卒業生の一部です:

名前職業備考(代表作・所属等)
出川哲朗お笑い芸人『世界の果てまでイッテQ!』など多数
南原清隆お笑い芸人(ウッチャンナンチャン)『ヒルナンデス!』など
バカリズムお笑い芸人・脚本家『架空OL日記』『住住』脚本など
阿部和重小説家・映画評論家『インディヴィジュアル・プロジェクション』など
アベユーイチ映画監督『ガチ☆ボーイ』『魔法戦隊マジレンジャー THE MOVIE』など
谷口悟朗アニメーション監督『コードギアス 反逆のルルーシュ』『プラネテス』など
林民夫脚本家『ディア・ファミリー』『永い言い訳』など
三池崇史映画監督『クローズZERO』『十三人の刺客』『土竜の唄』シリーズ
本広克行映画監督・演出家『踊る大捜査線』シリーズ、『亜人』『PSYCHO-PASS』など
狩野英孝お笑い芸人『ラヴィット!』などバラエティ番組多数出演

こうした人材が業界の第一線で活躍している事実は、日本映画大学の教育が「実践的で、業界直結型」であることを示しています。とくに映画・テレビ・アニメ・脚本・お笑い・小説など、多様なジャンルに卒業生が進出している点が大きな特徴です。

「映像で食べていく」ための人脈・ノウハウが蓄積されていることは、受験生にとって進学を検討する大きなメリットとなるでしょう。

映像業界に強い!主な就職先と就職率データ

日本映画大学は、映像業界との強いコネクションと実践的な教育により、高い就職実績を誇っています。特に、映画・アニメ・テレビ制作など専門職への就職が目立ちます。2024年3月卒業生における就職率は79%(就職希望者77名中61名)で、映像系私立大学の中でも健闘している数字です。

以下は、主な就職先と企業ジャンルの一例です。

分野主な就職先(一部抜粋)
映像制作・放送NHK、テレビ東京制作、TBSアクト、東映、松竹映像
アニメーションMAPPA、Production I.G、A-1 Pictures、ぴえろ
広告・映像編集博報堂プロダクツ、オムニバスジャパン、デジタルガーデン
音響・録音・編集音響ハウス、サウンドラウンド、東映ラボ・テック
芸能・エンタメ関連ジャニーズ事務所、CrazyTV、角川大映スタジオ

業界に直結する実習と、プロ監督からの直接指導により、卒業後すぐに現場で活躍する卒業生も多く、フリーランスとして第一線で活動しているケースも珍しくありません。映像業界志望者にとって、実力をつけやすい環境が整っています。

学部・コースの特徴を一覧表で紹介

日本映画大学では、映画制作に必要なあらゆるスキルを専門的に学べる10のコースが設けられており、学生は自らの興味や進路に応じて選択できます。以下のように、映像の表現から技術、マネジメントまで、網羅的にカリキュラムが展開されています。

学部学科コース名一覧
映画学部映画学科演出コース
身体表現・俳優コース
撮影照明コース
録音コース
編集コース
VFX特殊撮影コース
ドキュメンタリーコース
マネジメントコース
脚本コース
文芸コース

たとえば、演出コースでは映像表現の核となる演出力を、脚本コースでは物語構成の技術を専門的に学びます。さらに、VFXや録音など技術系のカリキュラムも充実しており、現場に即したスキルが身につきます。こうした多彩なコース編成により、日本映画大学は「映像総合大学」としての独自性を強く打ち出しているのです。

少人数制の手厚いサポート体制

日本映画大学は、1学年あたりの定員が約125名と非常に少人数制の大学であり、クラス担任制度を導入しています。これにより、教員との距離が近く、学生一人ひとりに目が行き届く指導体制が整っています。特に、作品制作の過程では教員が実技や編集、演出に至るまで個別に指導することもあり、実践的な学びが深まる点が特徴です。

以下は、サポート体制の概要です。

項目内容
学年定員約125名(映画学科のみ)
担任制度クラス担任制(1年次は特に密接に指導)
指導形式演習・実技では少人数グループ、必要に応じて個別指導
学生の声(例)「すぐ相談できる」「距離が近くて安心感がある」

大規模な総合大学では得られにくい“顔が見える教育”が徹底されていることから、在学生や卒業生からも好評価を受けています。映像制作という実技中心の分野だからこそ、このようなサポート体制は非常に効果的です。

ワークショップ・卒業制作が豊富!実践的カリキュラム

日本映画大学では、「作って学ぶ」ことを重視した実践的なカリキュラムが大きな特徴です。1年次から映像制作の演習が始まり、3〜4年次には本格的な卒業制作へとつながっていきます。卒業制作は、企画から撮影、編集、上映に至るまでを学生自身が担当するため、プロの現場さながらの経験が積めます。

また、学外向けイベントも充実しており、ワークショップや高校生向け上映会などを通じて、社会とのつながりを意識した活動も展開されています。

プログラム内容・特徴
実習授業撮影・編集・脚本・演出など、各専門領域を少人数で実践
卒業制作チームで映画作品を制作。上映会で外部評価も得られる
高校生ワークショップ映像・身体表現・文章表現など複数ジャンル。夏季などに定期開催
映画上映会高校生と在学生が共同で鑑賞・議論する交流イベント

このように、理論よりも実践を重視するカリキュラムは、卒業後の即戦力育成にも直結しており、映像業界志望の学生にとって大きな強みとなっています。

立地やアクセスの悪さは致命的か?実際の通学環境を評価

日本映画大学は、神奈川県川崎市に「新百合ヶ丘キャンパス」と「白山キャンパス」の2拠点を構えています。両キャンパスの立地条件は異なり、それぞれ通学の利便性に差があります。

キャンパス名所在地アクセス特徴
新百合ヶ丘キャンパス川崎市麻生区万福寺1-16-30小田急線「新百合ヶ丘駅」徒歩1分駅チカで通学便利。主に事務・講義中心。
白山キャンパス川崎市麻生区白山2-1-1「新百合ヶ丘駅」からバス約7分+徒歩1分撮影・制作拠点。ロケ地のような環境が魅力。

特に白山キャンパスは「徒歩だと遠い」という声もありますが、バスを使えばアクセスは現実的です。反対に、新百合ヶ丘キャンパスは駅直結で、交通アクセス面では非常に良好です。

総合的に見て、「アクセスの悪さ=致命的」とは言えず、むしろロケーションの特性を活かした映画制作の環境が整っている点が強みとも言えるでしょう。

総括:日本映画大学はやばい?まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

  • 偏差値はBF(ボーダーフリー)
     偏差値がつかず、学力的ハードルが極めて低いが、実技重視のため一概に評価できない。
  • 初年度学費は約188万円と高額
     特に実習費・設備費が大きな割合を占め、コストに見合うかは意見が分かれる。
  • 経営不安の噂は根強いが公式発表はなし
     学生数が少なく、経営情報の不透明さが「潰れるのでは?」との憶測を生んでいる。
  • 校舎・設備の老朽化が指摘されている
     再利用施設が多く「ボロい」との声もあるが、実習には必要な設備が整っている。
  • 教授陣は一流の現場経験者も多数在籍
     緒方明氏、今井剛氏など、業界第一線の指導者が多く、教育の質は一定の評価あり。
  • パワハラ・セクハラの噂は存在するが信憑性は不明
     匿名ブログでの告発はあるが、大学側の対応や公的な裏付けはなし。
  • 卒業率が低いとの指摘あり
     卒業制作の難しさや実技中心のプレッシャーが中退の要因とされる。
  • 有名な卒業生が多数在籍
     出川哲朗、南原清隆、バカリズム、三池崇史など映像・芸能業界に多くの人材を輩出。
  • 就職実績は映像業界に強い
     NHK、東映、MAPPAなど大手企業への就職例多数。就職率は79%。
  • 10コースから選べる専門教育が魅力
     演出・脚本・VFXなど、映像制作全般に対応した幅広いカリキュラムを提供。
  • 少人数教育と個別サポートが充実
     担任制や個別指導により、教員との距離が近い。
  • 実践的な卒業制作とワークショップが豊富
     在学中から本格的な制作経験が積めるカリキュラム。
  • 立地はキャンパスによって差がある
     新百合ヶ丘は駅近、白山はやや不便だが制作に特化した施設あり。