「産業能率大学って難しいの?」
「どこの大学と同じくらいのレベルなのか知りたい」
そんな疑問を抱いている受験生や保護者の方も多いのではないでしょうか。首都圏を中心に一定の認知度を持つ産業能率大学は、偏差値や就職実績、キャンパスの立地などから近年注目されている大学の一つです。
一方で、ネット上では「Fラン?」「知名度が低い」といったネガティブな声も見られます。実際のところ、産業能率大学は本当に難しいのか?そして、どの大学と同じレベルと見なされているのか?
本記事では、偏差値・倍率・就職実績などの客観的データをもとに、産業能率大学の難易度を徹底分析。同時に、同レベルとされる大学群を比較し、あなたに合った進学先選びの参考になる情報をお届けします。
産業能率大学は難しい?偏差値・倍率・入試方式

産業能率大学の入試難易度は決して高くはありませんが、学部や方式によって差があります。また、就職実績の高さから、志望者にとっては「コスパの良い大学」としても注目されています。まずは最新の偏差値や入試情報を確認し、実際の難易度を見ていきましょう。
産業能率大学の偏差値は?学部ごとの最新データ
産業能率大学の偏差値は、全国的な大学ランキングでは「中堅私大の下位〜中位」に分類される水準です。特に経営学部は学科によって偏差値の幅があり、学部内でも難易度に差があることが分かります。以下に2025年度向けの最新の偏差値データをまとめました。
学部名 | 学科名 | 偏差値 |
---|---|---|
経営学部 | 現代ビジネス学科 | 42.5〜45.0 |
経営学部 | マーケティング学科 | 45.0〜47.5 |
情報マネジメント学部 | 情報マネジメント学科 | 40.0〜42.5 |
引用:スタディサプリ進路
マーケティング学科は特に人気が高く、産業能率大学の中でも最も偏差値が高く設定されています。一方で、情報マネジメント学部は比較的入りやすい傾向にあり、幅広い層の受験生に対応しています。全体としては大東亜帝国と同程度、日東駒専の一部下位学部と重なる水準です。
産業能率大学の入試方式と倍率は?どの方式が狙い目か
産業能率大学では、以下の入試方式が用意されています。
一般選抜(A日程・B日程)
入試期 | 学科 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|
前期Ⅰ(3教科) | 経営学科 | 265 | 257 | 87 | 3.0 |
前期Ⅰ(3教科) | マーケティング学科 | 186 | 177 | 53 | 3.3 |
前期Ⅱ(全学科) | 経営学科 | 356 | 346 | 100 | 3.5 |
前期Ⅱ(全学科) | マーケティング学科 | 341 | 332 | 78 | 4.3 |
前期Ⅱプラスワン(高得点2教科) | 経営学科 | 107 | 97 | 26 | 3.7 |
前期Ⅱプラスワン(高得点2教科) | マーケティング学科 | 114 | 111 | 25 | 4.4 |
前期Ⅲ(2教科) | 経営学科 | 108 | 101 | 41 | 2.5 |
前期Ⅲ(2教科) | マーケティング学科 | 72 | 70 | 33 | 2.1 |
中期日程 | 経営学科 | 91 | 76 | 31 | 2.5 |
中期日程 | マーケティング学科 | 85 | 77 | 27 | 2.9 |
後期日程 | 経営学科 | 127 | 114 | 11 | 10.4 |
後期日程 | マーケティング学科 | 99 | 90 | 8 | 11.3 |
一般選抜では、前期日程の倍率が比較的安定しており、特に前期Ⅲ(2教科)や中期日程は倍率が低めで狙い目とされています。一方、後期日程は倍率が高くなる傾向があるため、注意が必要です。
共通テスト利用入試
学科 | 方式 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|
経営学科 | 3教科型 | 162 | 162 | 53 | 3.1 |
経営学科 | 4教科型 | 18 | 17 | 13 | 1.3 |
マーケティング学科 | 3教科型 | 183 | 179 | 65 | 2.8 |
マーケティング学科 | 4教科型 | 10 | 10 | 4 | 2.5 |
共通テスト利用入試では、3教科型の倍率がやや高めですが、4教科型は比較的倍率が低く、受験者にとって有利な場合があります。
総合型選抜(旧AO入試)
学科 | 入試期 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|
経営学科 | AO方式Ⅰ期 | 183 | 182 | 93 | 2.0 |
経営学科 | AO方式Ⅱ期 | 95 | 95 | 42 | 2.3 |
マーケティング学科 | MI方式Ⅰ期 | 116 | 116 | 43 | 2.7 |
マーケティング学科 | MI方式Ⅱ期 | 84 | 82 | 30 | 2.7 |
総合型選抜では、志望動機や活動実績が重視されるため、自己PRや面接対策が重要です。倍率は一般選抜よりもやや低めですが、しっかりとした準備が求められます。
学校推薦型選抜
学科 | 方式 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|---|---|
現代マネジメント学科 | 公募制方式専願型 | 22 | 22 | 21 | 1.0 |
現代マネジメント学科 | 公募制方式併願型 | 82 | 82 | 66 | 1.2 |
学校推薦型選抜では、評定平均や学校からの推薦が必要となります。倍率は比較的低めですが、出願条件を満たすことが前提となります。
産業能率大学の評判は?SNSや知恵袋に見るリアルな声
産業能率大学に対するネット上の評判は賛否が分かれます。特に「Fランなのでは?」という声が見られることがありますが、これは主に“通信教育課程”と“通学課程”の混同や、日東駒専と比べた知名度の低さからくる誤解が原因です。
知恵袋やX(旧Twitter)などでは、「ゼミが実践的で面白い」「グループワーク中心で成長を実感できる」といった声があり、学びの充実度に関する評価は高い傾向にあります。
また、noteなどで自身の大学生活を振り返る学生のブログでは、「就職支援が親身で、面接対策まで丁寧に見てもらえた」「自己肯定感を取り戻せた」といったポジティブな体験談も多く見られます。
一方で、「やっぱり日東駒専に比べると知名度で不利に感じた」「親に説明するときに微妙な顔をされた」といった、外部からの評価を気にする声も散見されます。つまり、産業能率大学は内部評価は高いが、知名度やネームバリューには課題があるというのが実情です。
就職率は高い?企業から見た産業能率大学の評価とは
産業能率大学は、実践的なカリキュラムと少人数教育を活かした就職支援体制で、非常に高い就職実績を誇っています。2022年度卒業生(2022年4月~2023年3月)に関する最新の就職データは以下のとおりです。
学部 | 卒業者数 | 就職希望者数 | 就職者数 | 主な就職先例 |
---|---|---|---|---|
経営学部 | 532人 | 512人 | 509人 | システナ(9名)、アルファシステムズ(5名)、あとらす二十一(4名)、クリエイトエス・ディー(3名)など |
情報マネジメント学部 | 355人 | 346人 | 344人 | ビービーシステム(6名)、アットホーム(5名)、旭情報サービス(4名)、大塚商会(3名)など |
引用:パスナビ
両学部ともに就職希望者のほぼ全員が内定を獲得しており、特にIT系やサービス業、販売・営業職に強みを見せています。企業からの評価も高く、学生一人ひとりに寄り添ったサポートが「即戦力」としての育成につながっている点が大きな特徴です。
また、入学前からのキャリア支援セミナーや、在学中のインターンシップ制度も充実しており、卒業後の進路選択に強い下支えとなっています。知名度だけでなく「実績」を重視する企業との相性が良く、堅実な就職を目指す学生にとっては魅力的な大学です。
産業能率大学はどんな人に向いてるか
産業能率大学は、ビジネス実務に直結した教育と、手厚いキャリア支援を重視する大学です。特に「将来の働き方」や「社会で役立つスキル」に関心の高い受験生には相性が良いと言えます。以下に、どのようなタイプの学生に向いているかを表にまとめました。
受験生のタイプ | 産業能率大学が向いている理由 |
---|---|
マーケティング・経営に関心がある人 | 実践重視のカリキュラム。特にマーケティング学科の偏差値は47.5と学内でも高め(※) |
就職に直結する学びを重視したい人 | ゼミ・グループワーク中心で実務型教育。就職率はほぼ100%に近い高水準(※) |
アクセス重視で通学したい人 | 自由が丘・代官山という都心キャンパスに立地し、通学しやすさと環境の良さが魅力 |
少人数制の授業で学びたい人 | 全学部でゼミナール制を導入。教員と学生の距離が近く、相談しやすい雰囲気 |
手厚い就職支援を求める人 | アカデミック・アドバイザー制度やキャリア開発支援セミナーなど、4年間の継続支援が充実 |
このように、産業能率大学は「大学名よりも中身重視」で進路を選ぶ受験生にとって非常に魅力的な環境が整っています。特に、実践的な学びを経て就職に直結したいと考える学生におすすめの大学です。
産業能率大学は難しい!同じレベルの大学とも比較

産業能率大学が気になっている方の中には、「他に同じレベルの大学はどこだろう?」と考えている方も多いはずです。この章では、産業能率大学と偏差値が近い大学や、学風、就職面で似た傾向を持つ大学を複数比較し、どの大学が自分に合っているかを判断できるように整理していきます。
偏差値から見る同じレベルの大学一覧
産業能率大学の偏差値は学部によって異なるものの、概ね40.0〜47.5のレンジに位置しています。この偏差値帯にある大学は、いわゆる「中堅私大」と呼ばれ、全国的に多数存在します。
大学名 | 偏差値帯 | 備考 |
---|---|---|
東京経済大学 | 45.0〜50.0 | 経済・経営系の老舗。日東駒専に準じるレベルで、就職にも一定の実績あり。 |
拓殖大学 | 35.0〜42.5 | 外国語・国際系学部に定評。就職先も幅広く、警察・公務員志望者にも人気。 |
武蔵野大学 | 40.0〜52.0 | 仏教系だが先進的カリキュラム。データサイエンスなど新設学部も注目されている。 |
国士舘大学 | 35.0〜50.0 | スポーツ・警察・自衛隊志望者に人気。法学部や体育学部が強み。 |
龍谷大学 | 37.5〜55.0 | 関西圏の中堅私大で、法・経済・国際系に強み。仏教系。 |
大阪経済大学 | 37.5〜42.5 | 経済・経営に特化した実学志向の大学。企業との連携が盛ん。 |
産業能率大学 | 40.0〜47.5 | 実践的なゼミ・プロジェクト型学習で定評。就職支援も充実。 |
福岡大学 | 37.5〜62.5 | 九州最大規模の私大。学部数・就職実績ともに中堅層トップクラス。 |
産業能率大学とこれらの大学は、偏差値帯だけでなく就職支援や実学志向などの面でも類似点が多く、併願先としてもよく比較されています。
特に、東京経済大学・武蔵野大学・拓殖大学は、首都圏在住の受験生にとって現実的な選択肢と言えるでしょう。各大学の特色を理解し、自分の将来像に合った進路選びを心がけましょう。
就職率・進路実績で比較!産業能率大学と近しい実力校は?
産業能率大学は、就職率の高さと実践的なキャリア支援で知られています。
2022年度卒業生のデータでは、経営学部では就職希望者512人中509人が内定を獲得し、情報マネジメント学部でも346人中344人が就職(引用:大学通信キャリア支援データ)。このように、ほぼ全員が希望する進路を実現している点は大きな強みです。
比較対象としてよく挙げられる東京経済大学も、就職実績が高く、特に地元中小企業や金融機関への就職が目立ちます。また、拓殖大学は国際系や公務員志望者に人気があり、官公庁や警察、消防といった公共部門への就職実績が多い点が特徴です。これに対して、産業能率大学は民間企業への就職に強く、KDDI、富士通、大塚商会などの有名企業へも多数の実績があります。
「産業能率大学は恥ずかしい?」という噂の真偽を検証
「産業能率大学は恥ずかしい」「Fランでは?」といった声がネット上で見られることがありますが、これは一部の誤解や先入観に基づいた意見です。
特に、産業能率大学には通信教育課程も存在しており、偏差値や入試方式が異なるため、通学課程と混同されて評価が下がるケースがあります。また、知名度が日東駒専などと比較して低いため、ブランド力の面で劣っているように映ることも一因です。
ただ、実際に通っている学生の口コミやブログでは、「社会に出るための力がついた」「自己肯定感が上がった」といった前向きな声が多く、充実した大学生活を送っている様子がうかがえます。見た目のイメージやランキングだけで判断せず、学びの中身と成果を基に評価することが大切です。
日東駒専・大東亜帝国と比べてどう?立ち位置を整理
最後に、産業能率大学が大学群の中でどの位置づけにあるのかを整理しましょう。以下の表は、各大学群との偏差値帯と、産業能率大学との関係性を示したものです。
大学群名 | 偏差値帯 | 産業能率大学との関係性 |
---|---|---|
日東駒専 | 50〜55 | 全体的には上位。マーケティング学科は併願圏に入る場合あり |
大東亜帝国 | 45〜50 | 偏差値帯が類似し、進学層やレベル感が近い |
文東立松産玉武 | 42〜47 | 大東亜帝国よりやや上〜同等で、実質的に同格とされる |
産業能率大学の経営学部・マーケティング学科(偏差値47.5)は、日東駒専の下位学部と併願されるケースもありますが、大学全体の水準としては 大東亜帝国相当か、文東立松産玉武に近い位置 にあると考えられます。
また、産業能率大学は「就職支援の強さ」や「ゼミ中心の教育」、「アクセスの良さ」などを重視する層からは、偏差値以上に“コスパの良い大学”として一定の評価を受けており、ブランドより中身で大学を選ぶ受験生に支持されやすい大学です。大学群による序列を鵜呑みにせず、自分に合った学びができるかを重視することが重要です。
総括:産業能率大学は難しい?同じレベルの大学まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
- 産業能率大学は中堅私大の下位〜中位レベルで、学部によって偏差値に幅がある(40.0〜47.5)。
- 入試方式は豊富で、一般選抜・共通テスト利用・総合型選抜・推薦型があり、倍率は全体的に1.5〜4倍程度。
- SNSや知恵袋では「Fラン?」という声もあるが、これは通信課程との混同や知名度の問題が原因。
- 就職率は非常に高く、希望者のほぼ全員が内定獲得しており、特にIT系や販売・営業職に強い。
- 少人数ゼミや実務重視のカリキュラムが特徴で、実践力を養える教育が強み。
- 産業能率大学が向いているのは、就職重視・マーケ志向・実学志向の学生。
- 同じレベルの大学には、東京経済大・拓殖大・武蔵野大・国士舘大・龍谷大などがある。
- 就職支援では産能が一歩リードしており、実績ベースで見ると高評価。
- 「恥ずかしい」との風評は誤解が多く、実態とはかけ離れている。
- 大学群の立ち位置としては、大東亜帝国と文東立松産玉武の中間層に位置し、日東駒専の一部とは併願圏。