今日は数学の中でもとっても大事な「三平方の定理」について解説します。

この定理は、直角三角形の辺の長さを求める公式で、学校では中学3年生の後半に習うことが多いですよね。でも、具体的にいつ学ぶのか、どんなふうに使うのか、疑問に思っている人もいるのではないでしょうか?

この記事では、「三平方の定理はいつ習うのか?」という疑問に答えるとともに、その内容や使い方、練習問題を通して詳しく解説します。

塾の授業のように分かりやすく進めるので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

三平方の定理はいつ習う?学年や学期ごとに詳しく解説

三平方の定理は、中学3年生で学ぶ数学の中でも非常に重要な単元です。この公式を使うことで、直角三角形の斜辺の長さや他の辺の長さを簡単に求められるようになります。

それでは、具体的にどのタイミングで学ぶのかを見ていきましょう。

三平方の定理を習うタイミングは中学3年生が一般的

三平方の定理は、通常は中学3年生の後半、3学期ごろに習います。

この時期は、高校入試が近づいているため、多くの学校では受験勉強と並行してこの定理を学びます。

例えば、次のような流れで進むことが多いです。

  1. 1学期では、図形の基礎や相似について学習。
  2. 2学期に、平方根や二次方程式をマスター。
  3. 3学期で「三平方の定理」に突入。

このように、基礎的な知識を積み重ねた上で、最後に三平方の定理を学ぶ形になっています。

学校によって異なる三平方の定理の学習時期とは?

一部の学校では、学習進度に差があります。

例えば、進学校や私立中学では、中学2年生の終わりに学ぶケースもあります。

逆に、授業時間が少ない学校では、中学3年生の後半にようやく導入されることもあります。

学校の進度に合わせるのが大変な場合は、事前に予習しておくとスムーズに理解できます。

三平方の定理を学ぶ前に必要な基礎知識

三平方の定理を学ぶ前に、次の3つのポイントを押さえておきましょう。

  1. 平方根の計算
    • 例:√16=4、√25=5
  2. 二次方程式の解き方
    • 例:
      解くべき方程式 x²=36 の場合、解は x=±6 になります。
  3. 図形の基本的な性質
    • 直角三角形の各辺の名前(斜辺や隣辺など)。

これらがしっかり理解できていると、三平方の定理の学習もスムーズになります!

三平方の定理が学期末に導入される理由

三平方の定理が学期末に導入されるのは、他の単元とのつながりが深いためです。

例えば、直角三角形の相似を使って証明する方法が一般的です。そのため、相似を学んでからでないと理解しづらいのです。

また、平方根や二次方程式を活用する場面も多いため、これらの基礎を学んだ後に進めるのが効率的なんですね。

三平方の定理を効率よく予習する方法

効率的に予習するためには、以下のポイントを押さえましょう。

1.簡単な練習問題を解く

例題を1つ挙げます。

問題:直角三角形で、他の2辺の長さが3cmと4cmのとき、斜辺の長さを求めなさい。

解説: a²+b²=c² に代入します。


3² + 4² = c²
9 + 16 = c²
c² = 25
c = 5

答えは5cmです!

参考書や動画教材を活用

分かりやすい動画や問題集で復習するのもおすすめです。

河野玄人さんの動画↓

三平方の定理をいつ習うか分かったら:学習内容

三平方の定理を理解することで、直角三角形の問題がスムーズに解けるようになります。ここでは、公式の説明から使い方、練習問題まで詳しく解説します!

三平方の定理の公式とは?基本の形をわかりやすく説明

三平方の定理の公式は次のとおりです。


a² + b² = c²

ここで、

  • a:直角を挟む1つ目の辺
  • b:直角を挟むもう1つの辺
  • c:斜辺(直角の向かいにある最も長い辺)

公式に当てはめるだけで、簡単に問題を解けるようになりますよ!

三平方の定理の使い方を例題で学ぶ

それでは、三平方の定理を使った具体的な例題を解いてみましょう。

例題1:基本的な計算問題

直角三角形があり、直角を挟む2辺の長さが 6 cmと 8 cm のとき、斜辺の長さ c を求めなさい。

解答:三平方の定理の公式を使います。


a² + b² = c²

ここで、a=6、b=8 を代入します。


6² + 8² = c²
36 + 64 = c²
c² = 100
c = 10

答え: c= 10 cm

例題2:他の辺の長さを求める場合

斜辺の長さが 13 cm、1つの辺の長さが 5 cm のとき、もう1つの辺の長さを求めなさい。

解答:公式 a²+b²=c²を使い、今回は c=13、a=5とします。


5² + b² = 13²
25 + b² = 169
b² = 169 – 25
b² = 144
b = 12

答え: b=12 cm

三平方の定理の証明方法をわかりやすく解説

三平方の定理がどのように成り立つのかを証明してみましょう。

今回は「正方形を使った証明」をご紹介します。

  1. 正方形を準備する
    1辺の長さが a+b の正方形を描き、その中に斜辺が c となる直角三角形を4つ組み合わせて配置します。
  2. 正方形の面積を求める
    正方形の面積は2通りの方法で計算できます

1辺の長さを使って計算


面積 = (a + b)²

内部にある小さい正方形と三角形4つを使って計算


面積 = c² + 4 × 1/2 ×ab = c² + 2ab

3.面積の等式を立てる

両方の面積が等しいことから次の式が成り立ちます。


(a + b)² = c² + 2ab

4.展開と整理を行う

左辺を展開し、右辺と整理します。


a² + 2ab + b² = c² + 2ab
a² + b² = c²

このようにして、三平方の定理が証明されました!

よく出る三平方の定理のパターンと覚え方

テストや入試でよく出る直角三角形の辺の比を覚えておくと、計算が格段に速くなります。

頻出パターン:整数の比

  1. 3:4:5
    3²+4²=5² となる基本的な比。
  2. 5:12:13
    5²+12²=13²
  3. 8:15:17
    8²+15²=17²
  4. 7:24:25
    7²+24²=25²

覚え方のコツ

これらの比は、語呂合わせを活用すると覚えやすいです。

  • 3:4:5 → 「サ・ヨ・コ」
  • 5:12:13 → 「コイツが兄さん」

三平方の定理を活用した応用問題

例題1:図形内の直角三角形

長方形の縦が 8 cm、横が 6 cm の場合、対角線の長さを求めなさい。

解答: 対角線を斜辺とする直角三角形を考えます。


a = 8, b = 6
8² + 6² = c²
64 + 36 = c²
c² = 100
c = 10

答え: 対角線の長さは 10 cm

例題2:立体図形の問題

正方形の底面を持つ立方体の対角線の長さを求めなさい(1辺の長さが 5 cm)。

解答: 対角線を求めるには三平方の定理を2回使います。

1.底面の対角線を求める


5² + 5² = c²
25 + 25 = c²
c = 5√2

2.立方体の高さを加えた対角線を求める


(5√2)² + 5² = d²
50 + 25 = d² d = 5√3

答え: 対角線の長さは 5√3​ cm

総括:三平方の定理いつ習うかまとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

三平方の定理とは何か

  • 直角三角形の辺の長さを求めるための公式。公式は「a² + b² = c²」。
  • 中学3年生の後半、特に3学期に学ぶのが一般的。

三平方の定理を学ぶタイミング

  • 公立中学では通常中学3年生の後半に導入。
  • 私立や進学校では中学2年生の終わりに学ぶ場合もある。

学習前に必要な基礎知識

  • 平方根の計算方法。
  • 二次方程式の解き方。
  • 直角三角形の基本的な性質と用語。

三平方の定理を効率よく学ぶ方法

  • 簡単な練習問題を解いて慣れる。
  • 動画教材や参考書で復習を行う。

公式の使い方と例題

  • 基本問題として、直角を挟む2辺が与えられた場合に斜辺を求める。
  • 応用問題では、斜辺と1つの辺が与えられた場合にもう1つの辺を計算。

三平方の定理の証明方法

  • 正方形を使った証明を解説。面積を2通りの方法で計算し、公式を導く。
  • 相似を利用した証明も簡単に紹介。

頻出パターンと覚え方

  • よく出る直角三角形の辺の比(例: 3:4:5, 5:12:13 など)を覚える。
  • 語呂合わせを利用して暗記を効率化。

応用問題への展開

  • 長方形の対角線や立方体の対角線の長さを求める。
  • 三平方の定理を複数回使う複雑な問題も解説。

まとめ

  • 三平方の定理は数学の中でも重要な単元で、高校入試にも頻出。
  • 予習・復習を通じて早めに理解を深めることがポイント。