中学校の問題集の1つに「教科書ワーク」がありますが、口コミ評判が気になりませんか?
教科書ワークは、各学校で使用している教科書に準拠した問題集です。そのため、教科書の出版社ごとに問題集が異なります。
しかし、中身のクオリティに関してはあまり変わりません。社会の用語が一部異なったり、国語は扱われている文章題の題材が異なりますが。
本記事では、現役塾講師の私が実際に中学生の教科書ワークを使用してみた感想をレビューしていきます。
副教科は買っていないので分かりませんが、主要5教科は全て塾にもあるので、生の声をプロ目線で紹介していきます。
教科書ワーク中学生の口コミ!教科別にレビュー
まず最初に、教科書ワーク中学生の教科別レビューをしていきます。副教科以外の、主要5教科に関して口コミを超えたガチの評価を忖度なしでしていきます。
お子様の問題集選びの参考にしてください。
教科書ワーク中学生国語の口コミ・レビュー
国語は、「ザ・定期テスト対策問題集」って感じです。
国語の教科書ワークは、各学校の教科書に記載されている文章に対する問題集です。例えば光村の中3だと「ルロイ修道士の話」とかが載っています。
そのため、学校の中間期末テストの対策用の問題集として使用するには非常に有用です。学校のテストも、教科書ワークと同じ問題、あるいはその類題が出ることはザラです。
正直、現行の学校の定期テストの国語は、国語力というよりも「暗記力」を求められています。学校の授業でやった文章に関してどこまでやり込めているか?を聞いています。
そのため、教科書ワークのような教科書と同じ文章を題材にしているワークは、非常に優れていると思います。内申点を上げるためのお助けアイテムという位置付けです。
内申点を少しでも上げたいと考える人は、国語用の問題集として選んで損はないでしょう。
※教科書ワークは教科書の出版社ごとに異なります。ご自身の通われている学校の教科書に準拠したものを間違えずに購入してください。
教科書ワーク中学生数学の口コミ・レビュー
数学は、「基礎から若干応用までの問題集」という印象です。
正直なところ、評価としては良くもなく悪くもなく…と言ったところでしょうか。理由は、ターゲットがイマイチ掴みづらいから。
まず、苦手な子からすれば基礎問の量が少なすぎると思います。基礎の反復をさせるべき子には、基礎のみの問題集の方が適しています。
市販だと、公文の出版社が出している基礎固め系を何度も反復した方が良いのでは?と思います。
さらにもっとヤバすぎる場合は、問題集をあえて少なくした「中1数学をひとつひとつわかりやすく」とかでもいいでしょう。

逆に、基礎標準が出来ている場合は、教科書ワークは少し物足りないです。もう少し、応用の効いた問題集を取り組む方が数学力が上がります。
市販の問題集だと、「標準問題集」とかが個人的にはオススメです。標準と書かれていますが、全問正解できる中学生など超上位層にいるかいないかレベルです。

なお、これでも余裕過ぎる場合は「ハイクラステスト」まで取り組んでもいいでしょう。この辺りが中1からできている子は、本当に才能の塊だと思います。

以上をまとめると、数学に関してはわざわざ教科書ワークを選ばなくてもいいのでは?が個人的な見解です。
しかし、数学の問題集なので解きまくって損はないということを考慮すれば、1冊試しにやってみる分にはいいでしょう。
※教科書ワークは教科書の出版社ごとに異なります。ご自身の通われている学校の教科書に準拠したものを間違えずに購入してください。
教科書ワーク中学生英語の口コミ・レビュー
英語に関しては、子供のレベルによって評価が全く異なるというのが本音です。
まず、英語の平均点を割るような生徒。(※最近だと英語のテストは40点以下が学年の半分程度います。)
この子達は、英文法の知識が無茶苦茶で、いきなり問題集をやらせてもお通夜状態になります。全く土台がないので。
この場合、教科書ワークのような問題集で追い込んでも伸びはあまり期待できないので、基礎理解から参考書ベースで学習するしかありません。
使う参考書は、鉄板のニューコース英語でOKです。
英語の苦手に関しては、つまづきポイントを見つけることが最優先。そして、出来ない子はbe動詞や一般動詞で基本コケています。
そのため、結局最初に戻って学習するしかなく、参考書を最初のページから進めるしかありません。そして、このタイプの子は保護者が横について理解度を見ないと自主学習など成立もしません。
正直、かなり辛い状況ですが、根気よくやらせるしかありません。間違っても、問題集攻めして疲弊させてはいけません。解けませんから。
次に、英語が得意な生徒に関して。
この子達は、英語の教科書ワークを購入して、バンバン解いていくことを強くオススメします。特に、文法だけでなく単語の問題までやらせてあげましょう。
結局のところ、上位の子で差がつくのって「単語力」です。定期テストですら、英単語のスペルミスとか細かいところでハネられたり、一部英単語を覚えずに行って失点します。
教科書ワークをやり込むと、嫌でも単語をたくさん書くことになるので、学習としては非常に効果的です。今すぐ購入して、爆解きさせまくれば普通に学力向上が見込めます。
※教科書ワークは教科書の出版社ごとに異なります。ご自身の通われている学校の教科書に準拠したものを間違えずに購入してください。
教科書ワーク中学生理科の口コミ・レビュー
理科の教科書ワークは、マジでオススメです。
理科というのは、暗記論点もありますが、基本的には演習量を担保しないと点数アップしません。要するに、問題集を解きまくる学習が最も効果的です。
もちろん、用語の意味や公式、法則を概念として理解するフェイズは必ず必要です。そしてそれは、学校や塾の授業の役割です。
もし、学校や塾の説明でも怪しいのなら、参考書を購入してください。もう一度最初から全体像を捉え、その上で問題集をこなさないと全く点数が上がりません。
理科の参考書も、お馴染みの「ニューコース」でOKです。
参考書学習で、概念の理解がある程度固まったら、教科書ワークの出番です。あとは問題を解きまくるだけです。
教科書ワーク理科のいい所は、基礎標準レベルの問題がとにかく豊富に取り揃えられていることです。いい意味で「しつこい」のです。
理科の学習には、こういうしつこさみたいなものが非常に大事です。理科の教科書ワークはどの生徒でも”買い”です。
教科書ワークシリーズで最も評価が高いのはダントツで理科です。
※教科書ワークは教科書の出版社ごとに異なります。ご自身の通われている学校の教科書に準拠したものを間違えずに購入してください。
教科書ワーク中学生社会の口コミ・レビュー
社会の教科書ワークは、優先順位は高くないが、出来るなら購入して欲しい1冊というのが評価の本音です。
そもそも論、社会の学習のベースは問題集ではなく「参考書」です。
理数系の教科が問題演習命なのに対し、社会は用語の理解が重要です。そのためには、テキストを読み込む勉強に比重を増やすべきです。
社会科の学習のコツは「用語の逆説明(例えば「幕府」という言葉の意味を説明できるか)」であり、それはテキストを読み込む学習でしか培われません。
教科書を読んでもいいのですが、いかんせん分かりずらいです。よって、社会も最初はニューコースの参考書が必須です。
ニューコースの回し者みたいですが(笑)、社会のニューコースは本当に全中学生に配布して欲しいレベルです。問題集を買うより、まずはニューコースを買うことにお金を使ってください。
※3分野に分かれていますが、3冊で中学3年分全ての範囲を網羅しています。
なお、参考書も読み込んだら、まずは学校で配布されているワークをやりましょう。正直、社会に関してはそれだけでも高得点が狙えます。
ここまでやっても点数が取れないのなら、それは参考書の読み込みが甘く、概念の理解が伴っていないのです。要するに、意味も分からずに言葉を覚えようとしているだけです。
※なお、この手の子は決して決して地頭が良くないので、点数アップには社会といえども相当時間がかかります。
さて、学校の問題集まで完璧にしたら、ようやく教科書ワークです。イメージ的には2冊目の問題集的な位置付けでOKです。
なお、優先順位としては「地理>歴史>公民」です。地理が最も演習量を必要とする分野ですので、問題集の価値が高いです。
※教科書ワークは教科書の出版社ごとに異なります。ご自身の通われている学校の教科書に準拠したものを間違えずに購入してください。
教科書ワーク中学生の口コミの後に:関連情報
最後に、教科書ワークの関連情報をまとめておきます。
教科書ワークと併用すると更なる効果が期待できるものや、注意点などが分かります。
教科書ワークに対応したアプリもある
教科書ワークには、アプリ学習のツールがあります。
教科書ワークは文理出版から出されています。そして、公式サイトから専用のアプリをダウンロードすれば、Web学習も可能です。

テキストベースの学習と併用するといいでしょう。
定期テスト対策としての活用法
教科書ワークは、原則として「定期テスト対策」で使用する問題集です。受験対策で使用する問題集ではありません。
なお、定期テスト対策をする上では、教科書ワークよりも重要なものがあります。それは、学校で配布されているワークです。
定期テストは、学校配布のワークや先生のノート、プリントなどから出題されます。そのため、学校配布の教材から優先的にやるのがセオリーです。
学校ワークすらままならない子に、教科書ワークを買い与えてやらせるのはやめましょう。
こういう保護者さんの暴走をよく目にしますが、悪影響でしかありません。親の自己満でしかなく、子供のためになりません。
教科書ワークと教科書ガイドの違い
教科書ワークと混同しやすいものとして、「教科書ガイド」があります。
こちらは、教科書をさらに詳しく説明したものです。教科書ワークのような問題集ではなく、参考書に近いです。
正直、教科書ガイドに関しては賛否が分かれています。検索しても、「教科書ガイド ずるい」と言った検索候補も出ます。
教科書ガイドの使用に関しては、慎重になるべきでしょう。
教科書ワークと教科書ぴったりトレーニングの違い
教科書ワークによく似た問題集に、教科書ぴったりトレーニングがあります。通称「ぴたトレ」と呼ばれる問題集です。

これらは、両者とも教科書準拠のワークです。
違いについてですが、ぶっちゃけよく分かりません。笑
と言うより、どちらを使ってもOKとしか言いようがなく、差がつけられません。何となくの趣味で選べばいいのでは?というのが本音。
個人的には、教科書ワークが好きです。
総括:教科書ワーク中学生の口コミ&レビューまとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
教科書ワークとは
- 各学校の教科書に準拠した問題集で、出版社ごとに異なる内容。
- 中間・期末テスト対策として活用される。
教科別レビュー
- 国語
- 定期テスト対策に最適。教科書の文章を題材にした問題が出題され、内申点向上に役立つ。
- 暗記力が重要視される現行のテスト形式に合っている。
- 数学
- 基礎~標準問題を扱うが、基礎問題が少なすぎる点がデメリット。
- 上位層には物足りず、苦手層には量が不足している。
- 他の基礎固め用や応用問題集との併用がおすすめ。
- 英語
- レベルによる評価の分かれ方が大きい。苦手層には不向きだが、得意層には文法や単語の学習に効果的。
- 苦手層には参考書「ニューコース英語」で基礎理解を優先すべき。
- 理科
- 演習量が豊富で、基礎標準レベルをしっかり固められる。
- 全生徒におすすめの問題集。理科の教科書ワークの評価は非常に高い。
- 社会
- 優先度は高くないが、購入価値はある。
- テキストでの用語理解が重要で、参考書「ニューコース」を優先すべき。
- 2冊目の問題集として使用がおすすめ。分野ごとの優先順位は「地理>歴史>公民」。
教科書ワークの関連情報
- アプリ対応:文理出版が提供する公式アプリでWeb学習が可能。
- 定期テスト対策:学校配布ワークが優先であり、教科書ワークは補助的に使うべき。
- 教科書ガイドとの違い:教科書を詳しく解説した参考書のようなもの。問題集とは性質が異なる。
- 教科書ぴったりトレーニング(ぴたトレ)との違い:両者に大きな差はなく、好みで選んで良い。
総評
- 教科書ワークは特定教科(特に理科・国語)のテスト対策に最適。
- 社会や英語などは参考書との併用を推奨。
- 学校配布の教材が優先されるため、無理に購入する必要はないが、目的に応じて活用可能。
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※市販教材でおすすめ教材を知りたい人には、以下におすすめ参考書・問題集をまとめた記事を掲載しておきます。
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