“弱い奴は死に場所も選べない”
このセリフは、ワンピースの中でローやドフラミンゴが語ったセリフです。

ローは、パンクハザードでたしぎに対してこう言いました。
なお、ドフラミンゴはルフィやロー、ベラミーに対してこう言っています。

こう考えると、ローの名言はドフラミンゴに昔言われた言葉だったことがわかります。
また、作中ではクロコダイルがこれに近い発言をしていたことも印象的です。

クロコダイルは「弱ぇってのは…罪なもんだ」と言っています。チャカに対して言っているのでしょう。
このように、作中では”弱さ”に対する尾田先生の見解が何回も形を変え、キャラを変え登場していることが分かります。
つまり、尾田先生の中ではそれほどまでに伝えたいメッセージがあるのではないか?と思ったりもします。
そこで本記事では、「弱い奴は死に場所も選べない」から学ぶことというテーマで記事を書きます。学習塾ブログなので、勉強に活かせる話も織り交ぜて解説していきます。
弱い奴は死に場所も選べない!各シーンの状況をおさらい
まず最初に、ワンピースにおいて「弱い奴は死に場所も選べない!」という名言が登場したシーンを改めて振り返ってみましょう。
どのような場面で尾田先生が、このフレーズを使っているかを知ることで、名言に対する理解が深まります。
トラファルガー・ロー:弱ェ奴は死に方も選べねェ
まず最初に、この名言と言えばローなので、ローから紹介していきます。
ローの口からこの名言が出てきたのは、パンクハザードでスモーカー中将及びたしぎと戦闘をしている時でした。
ローによって胴体を真っ二つに切られたたしぎは、屈辱を感じ、ローにこう言います。

このセリフに対し、ローはこう反論します。
心ばかりはいっぱしの剣豪か?よく覚えとけ女海兵…
弱ェ奴は死に方も選べねェ
以下がこの名シーンです。

このシーンは、ワンピース67巻に収録されています。
この発言を受けた後のたしぎの顔が何とも言い難いです。
屈辱以外の何物でもないのですが、ローの言ってる事は正論だから反論ができない。口でどれだけ正義を語っていても、力がなければ結局理想は実現しない。それが世の中であることを痛感するシーンです。
しかし、たしぎはアラバスタでもほぼ同じような局面でしたから、作中で与えられている役割が何とも言えないエモさです。
ドフラミンゴ:弱ェ奴は死に方も選べねェ
次に、「弱ェ奴は死に方も選べねェ」の生みの親でもあるドフラミンゴの名言を振り返りましょう。
ドフラミンゴは、ドレスローザでルフィ・ローと戦っているシーンでこのセリフを言い放ちます。このシーンでは、力のないベラミーに対して言っているようにも思えます。
ドフラミンゴは、イトイトの実でベラミーを操って、あえてルフィと戦わせます。最後のトドメを、自分ではなくルフィに刺させるつもりです。

ベラミーの最後を、あえて自分ではなくルフィやらせるあたりがドフラミンゴらしいです。ただ、このシーンは「弱ェ奴は死に方も選べねェ」を伝えるために差し込まれたコマだと思います。

このシーンですが、ワンピース76巻で描かれます。
なお、この場面ではドフラミンゴは未だ自分で戦おうとしません。
必死に自分のところに辿り着いたルフィたちに、自分が手を下すまでもないことを間接的に伝えています。そのぐらい、力の差がある場合の残酷さを伝えたいということなのでしょう。
まあでも、そんなドフィーは負けるんですけどね。笑
クロコダイル:弱ぇってのは…罪なもんだ
最後に、クロコダイルも同じようなことを言っているので紹介します。
ワンピースの世界では、クロコダイルとドフラミンゴは何かと関係値がありますね。アラバスタをオマージュしているのがドレスローザです。
そして、頂上戦争でもドフラミンゴとクロコダイルは謎に戦闘します。尾田先生の中では、両者の関係を読者に植え付けたかったのだと思います。

話を戻すと、クロコダイルはアラバスタでチャカと戦った際、「弱ェ奴は死に方も選べねェ」と類似する発言をしています。
それがこちら↓

こちらは、ワンピース22巻で描かれたシーンです。
クロコダイルは圧倒的な力の差でチャカをねじ伏せます。
そして、どれだけ正義感があろうが「弱かったら無駄」と伝えています。悪役ですが、こういう名言は世の中の真理をついていますよね。
なお、他にもクロコダイルはこんな名言を残しています。

こういうのは、さすがにルフィに言わせるわけにはいかないので、クロコダイルという悪役にあえて言わせています。
でも、読めば読むほど核心をついている言葉だと思いませんか?
弱い奴は死に場所も選べない!から学ぶべきこと

ここまでは、ワンピースの作中で登場した「弱い奴は死に場所も選べない」という名言について改めて見てきました。
ここからは、この名言を通して尾田先生が伝えたいであろうメッセージを考えてみます。それと同時に、尾田先生のメッセージを受けて、我々はどう生きるべきか?とかも考えてみましょう。
尾田先生の想い:子供達よ、強くなれ!
作中で何回も「弱い奴は死に場所も選べない」を出したからには、尾田先生の中で、何か伝えたいことがあるのでしょう。
じゃあ、言葉の裏に隠れた尾田先生のメッセージって何?
・子供達よ、強くなれ!
シンプルにこれじゃないかな?と思うわけです。あっ、主語は子供達に限定しなくてもいいと思います。
結局、世の中には綺麗事が多すぎるんですよね。でも、綺麗事は綺麗事。世界は残酷なことの方が多い。雑魚だとすぐに駆逐されちゃうわけです。
進撃の巨人のリヴァイ兵長の言っていたセリフもそんな感じでしたね。

でも、だからこそ尾田先生は、「強くなること」の重要性を強調しているのだと思います。
主人公のルフィに綺麗事?を言わせて、悪役に現実の厳しさを伝えさせるスタイルです。笑
そういう意味では、漫画は悪役のセリフの方が大抵は深い。
塾長としてもメッセージがある
ちなみに、尾田先生と並んで自分ごときが言うのも気が引けますが、同じ思いを持っているのでちょっと書きますね。
正直、今の子供達を見ていると、甘やかされすぎです。生きやすい時代になったように見えますが、そんな単純な話じゃない。
実際、不登校の数は過去最多を更新。子供の数は減っているのに、数そのものが増えているって異常事態。無気力な子もすごく多いです。
でも、これって子供達が強くなれていない証拠でもある。
褒めて伸ばすとかやっても、結局伸びてないからね。これもワンピースの名言だけど「危機感なくして成長はない」のよ。
だけど、マクロ的な流れで見れば、もう学校も塾も誰も厳しくなんてしてくれない。メリットがないからね。いや、それどころかすぐ叩かれるから、もう注意すらしない。
こんな時代になると、子供自身がよりしっかりしないといけなくなる。ますます親の果たす役割が大きくなってるし、親の教育の差がモロに子供に出てしまう…
これを読んでいる親御さん、お子さんへの接し方を変える何かヒントにしてみて欲しいと思います。
このまま行くと、死に方すら選べない弱者が量産されちゃうよ…
総括:弱い奴は死に場所も選べない!解説まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
名言の登場シーンと背景
- ローのセリフ:「弱ェ奴は死に方も選べねェ」は、パンクハザードでスモーカーやたしぎと戦った際に登場。力のない者は理想を実現できない厳しさを表現。
- ドフラミンゴのセリフ:ドレスローザ編でルフィ・ロー、ベラミーとのやり取り中に発言。弱者が力を持つ者に翻弄される現実を示唆。
- クロコダイルの類似セリフ:「弱ぇってのは…罪なもんだ」は、アラバスタでのチャカとの戦闘時に登場。
尾田栄一郎が伝えたいメッセージ
- 「弱い奴は死に場所も選べない」というフレーズを通じて、**「強くなることの重要性」**を子供たちや読者に訴えかけている。
- 世の中は綺麗事では済まされず、力のない者は厳しい現実に直面する。
塾長としての視点
- 現代の子供たちは甘やかされがちで、危機感や強さを持てていない。
- 不登校や無気力が増加しており、厳しい現実への適応力を育む必要性が高まっている。
親へのメッセージ
- 子供の危機感や責任感を育てるために、親が積極的に教育に関わるべき。
- 「褒めて伸ばす」だけでは限界があり、時には厳しさを持って接することも大切。
名言から学ぶべきこと
- **「強くなること」**が自由や選択肢を増やす。
- 危機感や現実の厳しさを受け入れ、成長の糧にすることの重要性。
- 他人に依存せず、自分の力で道を切り開く覚悟を持つ。
ワンピースの悪役セリフの深み
- 作中では、悪役のセリフを通じて現実の厳しさや人生の真理を描写。
- こうしたセリフは主人公の成長を際立たせ、読者に深い教訓を与える役割を果たしている。
