速読英単語(中学版)は、高校受験の英語対策において極めて優良な教材です。現役塾長の立場から見ても、最高に良く出来た単語帳だと忖度なしに思います。
公立高校受験で偏差値60以上を狙いたい子は、絶対に購入して欲しい単語帳です。
本記事では、塾の現場で指導をしている私が「速読英単語中学版の使い方」を解説します。また、難しいのか?といった評判口コミについても触れていきます。
速読英単語中学版の使い方
では早速、速読英単語の中学生版の使い方を解説します。最も効果が出る方法だと個人的には思います。
英語の読解をメインに単語学習をする
速読英単語が他の単語帳とは全く異なるのは、「長文読解」が入っていることです。長文と言っても大した量ではないですが。
こんな感じ↓

見開きで、左側に英文が書かれていて、右側に日本語訳がついてます。
速読英単語を使う場合は、英文を何度も何度も読みながら英単語を覚えるようにしてください。単語帳を赤シートで隠して覚えるのも良いですが、読解しながら覚えることに最大の利点があります。
反復学習が命:過去にやった英文をしつこく読む
速読英単語中学版には、英文読解のページが全部で60題あります。
こんな感じ↓

最初の1〜8は読解ではないので、正確に言うと9回目からが本格的な文章読解です。レベル的には、先に進むにつれて上がっていきます。
やり方ですが、多くの人は1日1題でやっていくのかと思います。ただ、時期にもよりますが、1日1題は少ないです。3題ぐらいはやりたいところです。
そして、大事なのは復習の仕方です。
例えば1日3題やるとします。その場合、次の日は前日にやった3題をもう一度復習し、その上で新しい3題をやってください。その次の日は、これまでにやった6題を復習し、さらに追加で3題進めましょう。
要するに、新しい文章に入る前に必ずそれまでにやった文章を復習する時間を作ることです。こうすることで、英単語の暗記定着率が飛躍的に向上します。
余裕がある子は「シャドーイング」もやる
速読英単語で文章を読むときは、音読が大事です。
単語帳にはQRコードがついているので、音声を聞きながらリスニングもできます。そこで、まずは音声で単語を聞き、その後に追って音読しましょう。
これを「シャドーイング」と言いますが、リスニング対策にはもってこいの手法です。
ただし、そこまでやると時間的に厳しい場合は、リスニングだけして自分なりに音読するだけでも良いです。英語の語順で読めるようになれば、リスニング能力も上がってきます。
いずれにせよ強調したいのは、「音読は絶対にやれ」と言うことです。
速読英単語は夏休み以降からスタートしよう
速読英単語をいつからやれば良いのか?
これは人によりますが、夏休み以降でOKです。と言うか、10月以降でも良いのかな?と思います。
速読英単語の文章読解は、ある程度英文法ができていることを前提としています。関係代名詞や間接疑問文など中3二学期以降の文法も織り交ぜられています。
それゆえ、早くから始めても文法が分からずに詰みます。なので、早い人でも中3の夏休み以降(※関係代名詞まで予習している前提)にやりましょう。
もし学校や塾の進度が遅い場合は、自力で関係代名詞を予習しましょう。ニューコース英語中3の参考書を読めば、上位層なら独学でも分かるはずです。
単語を覚える英単語帳はターゲットの方が使いやすい
速読英単語は、形式上は英単語帳です。
しかし、英単語をベースとした読解練習用の教材の印象が強く、純粋なる単語帳としては実は使いずらいです。理由としては、単語がレベル順にまとまっていないのと、レイアウトがやや見ずらいことです。個人の感想ですが。
そこで、英単語を暗記するために繰り返し何度も見直す単語帳は、別に用意する方が良いです。オススメは「ターゲット」です。
なお、それ以外でオススメの英単語帳を知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
速読英単語中学版の使い方が分かったら:口コミ評判・難しい?
ここまでは、速読英単語中学版の使い方を説明してきました。
ただ、実際に購入する前にもっと評判や口コミなどを知りたい人も多いと思います。そこで、いくつか紹介していきます。
速読英単語中学版の評判口コミ
速読英単語中学版の口コミは、同じ塾講師の先生方がYoutubeなどでもしています。ここでは、それらの解説動画を紹介します。
リクレア様↓
名古屋の塾講師チャンネル様↓
学習塾スーラボ様↓
なお、「ゆっくり解説」では市場の口コミもうまくまとめられています。
評価や使い方などは先生方の趣味的な問題もあってさまざまです。
しかし、速読英単語に関する評価はどの塾講師も極めて高いです。自分も自信を持ってオススメできる教材だと確信しています。
マジで受験生は速読英単語をガチりましょう!
速読英単語中学版は難しいのか?
速読英単語の口コミで気になるのは、「難易度」です。要するに、どの程度のレベルの子が使うべきなのか?って話です。
これに関しては、「偏差値60以上の子なら難しくはない」です。
もちろん、英語の得意不得意にもよりますが、学年の上位30%ぐらいに位置している子であれば、速読英単語は十分使えます。
もちろん、長文読解をこれから伸ばしたい子が使うのもOKです。しかし、分からない箇所を質問できる環境にないと、独学でやって失敗する可能性は否定できません。
地域の難関高校を受ける子は、速読英単語でつまずいているようではお話になりません。
速読英単語の次に取り組むべき長文読解教材おすすめ
速読英単語は、あくまで「読む力」を鍛えるための教材です。
しかし、入試や模試の実力長文は、読む力だけでは得点が積み上がりません。読む力をベースとして、「解く力」が求められます。
つまり、問題形式の練習をしておかないと、得点アップまではまだ遠いと言うことです。そこで、長文演習ができる市販でおすすめの教材を紹介しておきます。
①受験研究社の読解シリーズ2冊
長文演習で一番おすすめなのは、受験研究社の以下の2冊です。
難易度的にも程よく、問題数もそこそこあってコスパがいいです。まず最初に購入すべき英語の長文読解教材だと思います。
②全国高校入試問題正解 英語
速読英単語が完成するのが受験直前期であれば、あまり多くの問題集を回している時間はないでしょう。
その場合はまず、あなたの受験する県の入試過去問で英語の練習をするしかなくなります。ただし、過去問は5年分ぐらいしかなくて、上位層には量が足らないです。
そこで、全国高校入試問題正解の英語を購入してください。
入試問題正解は、「分野別過去問」のシリーズを購入しましょう。全国の公立高校の入試英語長文の問題が全て掲載されています。
これらを受験まで毎日やりまくると、上位層の英語力が桁違いに上がります。
これを最後の数ヶ月でやるかやらないかの差は、高校進学後のスタートダッシュにも大きく影響します。上位校を狙うなら、絶対にやり込みましょう。
総括:速読英単語中学版の使い方まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
速読英単語中学版の概要と使い方
- 教材の特徴: 英単語帳でありながら「長文読解」を取り入れており、英語の読解力と単語力を同時に鍛えられる。
- 使用方法:
- 長文を読みながら単語を覚えることを重視。
- 過去にやった英文を何度も復習して定着を図る。
- 1日3題を目安に進め、毎日復習を欠かさない。
- 音読やシャドーイングを取り入れ、リスニング力も強化。
速読英単語を始める適切な時期
- 開始時期: 中3の夏休み以降が推奨。
- 理由: 速読英単語には中3後半の文法(関係代名詞や間接疑問文など)が含まれており、それを理解していることが前提。
- 文法が未完成の場合: 自力で関係代名詞などを予習してから取り組むと良い。
速読英単語の難易度と適したレベル
- 対象レベル: 偏差値60以上を目指す子向け。
- 難易度: 学年の上位30%程度の英語力があれば使いこなせる。
- 注意点: 英語が苦手な子が独学で取り組むと難しい場合もあり、質問できる環境が必要。
速読英単語の補助教材
- 純粋な単語暗記用には別の教材を併用推奨:
- 推奨教材: 「ターゲット 中学英単語1800」など。
- 長文読解練習におすすめの教材:
- 受験研究社の「標準問題集」「ハイクラステスト」シリーズ。
- 「全国高校入試問題正解 英語(分野別過去問)」で過去問演習を重視。
口コミや評判
- 高評価の理由:
- 長文読解を通じて単語を覚えるスタイルが好評。
- 塾講師や受験生からの支持が高く、効果が実証されている。
- 課題: 単語がレベル順でまとまっていないため、純粋な単語帳としては使いづらい。
まとめ
- 速読英単語は、偏差値60以上を目指す受験生にとって非常に有効な教材。
- 英単語の暗記と英語読解力の向上を両立させることができる。
- 効果的に使うには反復学習と音読を徹底することが鍵。
- 長文演習や過去問など、別教材と組み合わせて使うとさらに効果的。
※全保護者さんに読んで欲しい「勉強法や子育て本のおすすめ」を以下の記事で紹介中。Kindle Unlimitedを使うと全て”無料”で読むことができます。
※学習塾に通っていない場合は、塾用教材を使って勉強するのが効率的です。市販教材に比べて圧倒的に質が高くコスパもいいです。学習塾の先生の要望に応えた教材で、痒い所に手が届く良書ばかりです。本屋では買えないですが、Amazonなら購入可能なので、以下におすすめ教材をまとめておきます。
※市販教材でおすすめ教材を知りたい人には、以下におすすめ参考書・問題集をまとめた記事を掲載しておきます。
※中学生向きコラムおすすめ関連記事は以下の通りです。
・期末テストは何点取ればいい?中1中2中3の偏差値別得点目安
・定期テスト300点で行ける高校の偏差値レベル!現実を本音で解説
・中3から勉強しても手遅れと言われる理由!巻き返しできる生徒の特徴
・内申点どこから高い?学習塾の塾長が中学生の現状を本音で解説
・【中学生】勉強の仕方が分からないと子供が言い出したら危険な理由
・内申点の平均はオール3ではなく〇〇!平均では全く安心出来ない理由
・内申点オール3の偏差値は〇〇!現実的に行ける高校のランクはどこ?
・オール3がやばい&頭悪いと言われる理由!オール3の生徒の特徴
・高校受験に向け小学生のうちにしておくこと一覧!塾長目線で解説
・【高校受験】親ができること厳選3個紹介!後悔しない子供への接し方
・中3からでも間に合う内申の上げ方や裏技が大嘘である理由と現実
↓勉強のやり方について解説している書籍↓
「ウチの子は勉強のやり方が分からないと思うんです…」とお悩みの方は、上記の2冊の本をポチって読んでください。中学生の勉強の仕方の全てや、定期テストの勉強法まで全て包み隠さず書かれています。
現役の学習塾の塾長さんが現場指導の経験を基に書かれているので、よく分からない教育評論家の綺麗事とは無縁の超現実的実践的な勉強の本です。お子さんの伸びない原因が本当に勉強法を知らないことにあるのなら、上の2冊の書籍で問題解決します。
また、高校入試の全体像が分からない人や、高校受験生の勉強計画をどう立てていいか悩まれている場合は、以下の書籍を読んでください。
こちらは、高校入試の勉強法の全て(どの教科からやるか・どの時期に何をやるかなど)がかなり細かく書かれています。
