中学生の成績で9教科オール5になる生徒の割合はどのくらい?

ふとこんな風に疑問を持ったことはないでしょうか。

実際のところオール5の生徒のデータを公表している自治体は多分ないです。あっても、各教科別に5を取っている生徒の割合を公表している程度です。

よって、こればかりは体感と限られたサンプルから導かれるデータでしか判断できません。しかし、自分が中学生の時の話や、現場で塾をしていて毎年中学生から聞くデータを考慮すれば、大体の割合は分かります。

本記事では、中学生で9教科オール5になる生徒の割合について解説していきます。

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【中学生】9教科オール5の生徒の割合は何%か

まず最初に、個人の主観的な感覚と実体験をベースにした数値で「中学生9教科オール5の生徒の割合」をお伝えします。

中学生で9教科オール5の生徒は約2%程度

結論、中学生で9教科オール5の生徒は「約2%程度」だと思います。

1つの学年を150人と仮定します。その中でオール5を取れる生徒って、せいぜい3人〜5人程度しかいないでしょう。

仮に3人なら約2%の割合でオール5の生徒がいることになります。

いずれにせよ、自分の学校の中で賢い子を思い浮かべ、その中でオール5の可能性がある子に直接聞いてみるのがいいと思います。

ただ、学年の中でも上位5%に入れるのって、150人学年でも7〜8人程度です。その中で、9教科全て5になるのってせいぜい3人ぐらいだと思います。もう少し少ないかもしれません。

そうなると、ワンチャン1%台と言われても違和感がないです。

正直、中学生で9教科オール5になる生徒は選ばれし者でしょう。自分も9教科オール5は流石に取れる気がしなかったです。

評定「5」の割合について

今回は、9教科全てが5になる生徒について書いています。

しかしそもそも、教科単体で見たとき、5になる生徒の割合がどのくらいかご存じですか?

これに関しては東京都が以下のようなデータを残しています。これはかなりリアリティのあるデータです。

引用:東京都公式サイト

上記の表を見ると、各評定の割合は以下のようになっています。

・評定5:全体の約12%
・評定4:全体の約24%
・評定3:全体の約47%
・評定2:全体の約14%
・評定1:全体の約4%

教科単体で5になる生徒は、9教科の平均で約12%程度はいることになります。

そのため、1教科単位で5を狙うこと自体は決して高すぎるハードルというわけではありません。もちろん、本人の能力がそれなりに担保されていることを前提に話していますが。

なお、通知表で5を取る方法については以下で詳しく解説しています。

5教科がオール5の生徒は「7%ぐらい」か?

なお、今回の主題から離れますが、主要5教科が全て5の生徒となるとかなり数が増えてくると思います。

例えば学年の中の12%ぐらいが5だとして、1学年150人の学校を考えてみましょう。この場合、150人中18人が上位12%に相当するでしょう。

この中で、5教科がオール5になっている生徒はどれくらいいそうなものか?

正直体感ベースですが、5教科に絞るなら10人ぐらいならいてもおかしくはないかな?と思います。実際はそれより少ない気がしますが。

ただ、仮に10人とするのであれば、150人中10人なので全体の約7%程度ということになります。主要5教科だけであれば、オール5になっている生徒はそこそこいそうです。

中学生で9教科オール5は奇跡的な割合:現実的な目標設定

中学生で9教科オール5は本当に奇跡的な割合です。

同級生の中で、上位2%以内に入る必要があり、とてもじゃないけど狙って入れる領域ではない。完全に選ばれしもの達の世界です。

しかし、受験戦略を語る上では、9教科オール5なんてぶっちゃけ自己満足の世界でしかないと思います。

9教科オール5にしないと受からない高校ってどこ?

9教科オール5は確かにすごいです。

が、しかし、9教科オール5を取らないといけない子ってどんな子ですか?って話です。

正直、9教科オール5じゃないと合格できない高校なんてないですよ。内申点が大幅なアドバンテージになるのは間違えないけど、決して必要条件ではない。

県内トップ校はオール5に近い水準の内申点を求められるのは確かです。しかし、オール5である必要はない。ほとんどが5で4が少しついている状態なら地域No.1の高校でも十分受かります。

と言うか、ほとんどの子は5に出来ない教科が2〜3個はありますからね。

だから、何がなんでも9教科全部をオール5にしないと!とかは思わなくてOKです。

副教科オール5はキツすぎる【特に男子生徒】

9教科オール5を狙うと言うことは、副教科も全部5にすると言うことです。(当たり前ですね。なんか小泉構文になってしまった。笑)

しかし、副教科オール5はキツすぎでしょ。特に男子生徒のお前ら。笑

いや、自分も過去に同じような感情を抱いたことがあるのでよく分かります。主要5教科は頑張れば5に出来るけど、サブ教科がマジでキツいです。

ぶっちゃけ、技術家庭科の5は狙えると思うんです。テストで満点近く取って、提出物ちゃんとしてればいけそうなので。

でも、音楽・体育・美術は才能ゲー要素強すぎでしょ。特に音楽の才能は最も遺伝要因の影響を受けることは研究でも出ていて、努力でなんともならん。運動神経とか、絵が上手いか下手かみたいなものもかなり才能でしょ。

まあ、突き詰めると5教科の勉強も遺伝要因で決まる領域が大きいので、そう言う意味では人生才能ゲーなのですが…

にしても、お勉強が得意な子が運動や芸術も得意とは限らないので、9教科オール5は本当に色んな勝利条件重ならないと無理ゲーだと思います。まあ、勉強できる子はペーパーテストで点を取って4で逃げれば全然OKです。

難関大を目指したい子は主要5教科はオール5であって欲しい

正直、副教科の内申点なんてものは、高校受験に支障がない範囲で取れていれば問題ありません。

ただし、その後の大学進学を考えたとき、難関大に行きたいのであれば、流石に主要5教科はオール5であって欲しいと言うのは本音です。

いかに苦手教科があるとは言え、所詮は公立中学で全体の12%程度に入ればいいだけです。将来的に難関大を目指すような子であれば、そんなの大して難しい話ではないはずです。

ここで、

・どうしても数学だけ4になってしまう
・どうしても国語だけが4に…

的な感じだと、国公立の難関大は結構厳しいですからね。

特に中学数学レベルで4しか取れないとなると、高校の理系はかなりハードですし、文系でも共テで数学使うので厳しい。結局は私立文系の道しか残されていないことが概ね見えてしまいますから。

総括:【中学生】9教科オール5の生徒の割合について

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

1. 中学生で9教科オール5の生徒の割合

  • 9教科オール5の生徒は全体の約2%程度と推測。
  • 学年150人の場合、約3人~5人程度が該当。
  • 上位5%以内に入る必要があり、非常に稀な存在。

2. 評定「5」の割合(東京都データ)

  • 各教科の評定5の生徒割合は全体の約12%。
  • 1教科単位で5を狙うのはそこまで高いハードルではない。

3. 主要5教科オール5の生徒の割合

  • 主要5教科に限定するとオール5の割合は約7%程度。
  • 副教科を除けば、主要5教科のみでオール5の生徒はやや増える。

4. 9教科オール5が奇跡的な理由

  • 副教科(音楽・体育・美術など)も含めてオール5を取るのは非常に困難。
  • 特に男子生徒にとって副教科オール5は高いハードルで、運動神経や芸術的才能が大きく影響する。

5. 9教科オール5を目指す必要性について

  • 9教科オール5が必要な高校は存在しない。
  • 県内トップ校でも、オール5に近い内申点で十分合格可能。
  • 副教科で「4」があっても高校受験には大きな影響を及ぼさない。

6. 大学進学を目指す場合の内申点

  • 難関大学を目指すなら主要5教科でオール5を目指すべき。
  • 数学や国語で「4」がつくと、特に国公立大学への進学が厳しくなる。

7. 結論

  • 9教科オール5は非常に特別なケースで狙う必要はない。
  • 現実的な目標は主要5教科で高評価を維持すること。

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