「青山学院大学の偏差値って、なんかおかしくない?」そんな声をSNSや掲示板で目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

青山学院大学といえば、MARCHの一角を担う有名私立大学ですが、一部では「偏差値が実力以上に高く見える」「推薦ばかりで誰でも入れる」などの疑念がささやかれています。

この記事では、そんな「青山学院大学の偏差値はおかしい」という主張の真偽を徹底的に検証。学部別の最新偏差値や共通テスト得点率、就職データを基に、「本当に青学は頭がいい大学なのか」「それとも恥ずかしい大学なのか」を冷静に分析します。

青山学院大学の偏差値はおかしい?噂の真相と難易度

青山学院大学の偏差値に対する疑念は、SNSやネット掲示板を中心に一定数見られます。「過大評価では?」「実態に合っていない」といった声もありますが、果たしてそれは正しいのでしょうか。

ここでは「偏差値がおかしい」と言われる理由を整理し、実際の学部別難易度や共通テスト得点率との整合性を検証していきます。

そもそも「偏差値がおかしい」と言われる理由とは?

青山学院大学の偏差値に疑問を持つ声には、主に次の3点が挙げられます。

まず、推薦・AO入試の比率が高いことです。実際、入学者に占める推薦・AO比率は約45%(推定)であり、一般入試のみでは測れない実力層が混在しています。

年度推薦・AO入学比率備考
2022年度約45%私立大の中でも高水準
参考:明治大学約30%MARCHの中ではやや低め

次に、渋谷・表参道という洗練された立地やメディア露出の多さにより、「ブランド人気で偏差値が上がっている」という印象が先行しています。

またSNSでは「推薦なら誰でも入れる」といった誤情報も広まりやすく、学力に見合わない高評価というイメージにつながっているのです。

青山学院大学の学部別偏差値一覧

では、実際に青山学院大学の偏差値はどのようになっているのでしょうか。以下は、河合塾の「2024年度入試難易度データ」をもとにまとめた学部別偏差値です。

青山学院大学 学部別偏差値(河合塾 2024年度版)

学部名偏差値(目安)
文学部57.5~65.0
教育人間科学部60.0
総合文化政策学部60.0
地球社会共生学部57.5
国際政治経済学部57.5~65.0
法学部57.5~60.0
経済学部60.0~62.5
経営学部57.5~62.5
理工学部55.0~57.5
社会情報学部55.0~60.0
コミュニティ人間科学部55.0

引用:スタディサプリ進路

このように偏差値60前後の学部が中心で、一部の学科(文学部・国際政治経済など)ではMARCHトップ水準となっています。ただし、偏差値が高いからといって一様に難関というわけではなく、学科や方式ごとの違いも見逃せません。

共通テスト得点率で見る実力は?偏差値と整合性を検証

偏差値が信用できないと思うなら、共通テストの得点率を見るのも一つの手です。以下は、青山学院大学の学部別共通テスト得点率です(2024年度)。

青山学院大学 共通テスト得点率(2024年度)

学部名共通テスト得点率(目安)
文学部75%~88%
教育人間科学部80%~84%
総合文化政策学部82%~88%
地球社会共生学部81%~82%
国際政治経済学部80%~88%
法学部74%~84%
経済学部83%~84%
経営学部78%~87%
理工学部80%~89%
社会情報学部83%~87%
コミュニティ人間科学部79%~83%

得点率から見ると、青学の入試は決して“簡単”ではありません。特に文系学部でも80%以上が合格ラインの学科が多く、実力が伴っていなければ合格できない水準です。このデータを見ても、偏差値はある程度妥当だと言えるでしょう。

「偏差値はおかしい」とされる穴場学部の特徴

青山学院大学の偏差値が「おかしい」と言われる理由の一つに、学部ごとの入試難易度のばらつきがあります。特に文学部フランス文学科や法学部ヒューマンライツ学科、理工学部の一部学科では、偏差値・合格最低点が他学科と比べて低めに設定されており、「穴場」と見なされがちです。

以下の表をご覧ください。

青山学院大学の一部学部・学科の指標

学部・学科偏差値合格最低点率一般選抜倍率
文学部 フランス文学科60.072.3%3.0倍
法学部 ヒューマンライツ学科57.573.1%3.1倍
理工学部 電気電子工学科55.064.5%3.4倍
コミュニティ人間科学部57.573.1%3.4倍

これらの学科では、独自の入試形式(例:総合問題、理系科目重視、英語配点の変化など)が影響して受験者が敬遠しがちです。さらに新設学部である「コミュニティ人間科学部」などは認知度の低さもあり、受験生の集中が起こりにくい傾向にあります。

その結果、相対的に倍率が下がり、合格最低点も低めに出やすくなります。「偏差値がおかしい」と感じる背景には、こうした受験戦略の盲点が潜んでいるのです。

偏差値が高いのに簡単に受かる」は本当か?

「青山学院大学って偏差値は高いけど、実は簡単に受かるんでしょ?」という声を聞いたことがあるかもしれません。しかし、これは一部の情報だけを切り取った誤解に過ぎません。確かに青学は推薦やAO入試による入学者の比率が高めで、一般入試の募集枠が狭い傾向にあります。

そのため「推薦組が多くて一般はガラ空き」といったイメージを持たれがちです。

しかし実際には、一般入試の定員が限られているぶん、競争率はむしろ高めです。3〜5倍以上の倍率が一般的であり、共通テスト併用型では8倍を超えることもあります。さらに、推薦入試も「評定平均4.0以上」や厳しい書類審査、面接、小論文などが課されるため、決して“楽に入れる”わけではありません。

青学に入るには、どの入試方式でもそれ相応の準備と実力が求められるのです。

青山学院大学の偏差値はおかしい?頭いいのか恥ずかしいのか

青山学院大学の偏差値に疑問の声がある一方で、「結局、青学って頭いいの?」「恥ずかしい大学なの?」といった根本的な評価も気になるポイントです。本章では、就職実績や大学ブランド、学生の評判などをもとに、青学の“本当の実力”を多角的に検証していきます。

青学の就職実績は?人気企業への内定先

青山学院大学は、就職実績の面でもMARCH上位に位置づけられる大学です。特に文系学部では大手企業や公務員、教育職への就職に強く、理系では大手メーカーや情報通信系企業への就職実績が豊富です。以下は2024年卒(2023年4月~2024年3月)卒業生の学部別就職状況です。

青山学院大学 学部別 就職データ(2024年卒)

学部卒業者数就職希望者就職者数主な就職先(抜粋)
文学部706人616人591人公務員(24名)、教員(18名)、日本航空(11名)、ANA(7名)
教育人間科学部291人256人257人教員(53名)、公務員(8名)、JCB(3名)
経済学部511人473人461人公務員(15名)、みずほ証券(6名)、富士通・みずほ銀行(各4名)
法学部490人447人433人公務員(47名)、東京海上日動・三井住友信託(各5名)
経営学部496人468人455人リクルート(7名)、サイバーエージェント・公務員(各5名)
国際政治経済学部296人274人271人アクセンチュア(8名)、日本航空(6名)
総合文化政策学部236人211人210人公務員(8名)、ベクトル(3名)
理工学部543人257人248人NTTデータ、三菱電機(各5名)、富士通(4名)
社会情報学部221人204人199人公務員(8名)、富士通(6名)、SCSK・NTTコムウェア(各3名)
地球社会共生学部169人160人156人レバレジーズ(4名)、ANA・日産自動車(各3名)
コミュニティ人間科学部231人210人211人公務員(16名)、レバレジーズ(4名)、UR都市機構(3名)

引用:パスナビ

全体として、どの学部も就職率は非常に高く、名の知れた企業や官公庁に多くの内定者を輩出しています。とくに教員志望が多い教育系、公務員志望が多い法学系、ITや外資系への進出が多い理工・国際系といった学部特性に応じた進路の多様性も、青学の強みと言えるでしょう。

他大学と比較!青学は恥ずかしいどころかブランド力は健在

青山学院大学は、MARCH(明治・青山・立教・中央・法政)だけでなく、より難関とされるSMART(上智・明治・青山・立教・東京理科大)にも含まれることがあるほど、ブランド力を誇っています。大学通信の「大学ブランドランキング」でも、首都圏私立大学で常に上位にランクインしています。

指標青山学院大学の評価
知名度(関東甲信越エリア)97.2%(第3位)
知名度(関西エリア)93.3%(第10位)
大学ブランド力(首都圏)偏差値69.3(第6位)
志願度(関東圏高校生全体)10.1%(第3位)
志願度(関東圏女子高校生)11.5%(第2位)
校風・雰囲気が良い大学27.3%(第2位)

また、青山・表参道という好立地も強みであり、「都会的・洗練されたイメージ」が学生や企業に好印象を与えています。こうした点が、就職活動での“顔の良さ”や印象の良さにつながっていると評価されています。

MARCHの中でも、「青学ブランド」は一線を画しており、「恥ずかしい大学」などという評価は当てはまらないのが実情です。

学生のSNS・評判から見える青学のリアル

SNSやネット掲示板では、青山学院大学の学生について「キラキラ系が多い」「見た目重視」「中身がない」といった声がしばしば見られます。特にX(旧Twitter)やYouTubeでは、「キャンパスが映える」「表参道にあるから放課後の遊びも充実」といった“リア充”な学生生活が投稿されやすいため、外からは華やかに見えがちです。

しかし、これらの評価が必ずしもマイナスとは限りません。「おしゃれで人間関係が広がる」「社会に出たときのコミュニケーション力が鍛えられる」といった肯定的な見方も多くあります。また、実際には資格取得やゼミ活動、ボランティアに熱心な学生も多く、見た目だけで中身がないというのは偏った印象です。

「偏差値がおかしい」「実力がない」という声もありますが、それは一部のSNS上の主観に過ぎません。青学生の多様性こそが、同大学の魅力のひとつだと言えるでしょう。

推薦比率が高いと頭悪いのか?「推薦=低学力」は誤解

「青山学院大学は推薦が多いから学力が低い」という声はよく聞かれますが、これは根拠のない誤解です。確かに青学の入学者に占める推薦・AO入試の比率は4〜5割を超える年もありますが、この傾向は青学だけでなく、早稲田や慶應、上智といった難関私大でも同様です。

以下に、2023年度の私立大学の推薦・AO入学者の比率を示します。

大学名推薦・AO入学者比率(概算)
青山学院大学約45%
上智大学約55%
慶應義塾大学約45%
早稲田大学約45%

青学では、推薦入試であっても「評定平均4.0以上」「課外活動の実績」「論文・面接選考」など厳格な評価が課されています。さらに、入学後もGPA制度による成績管理や、学修支援センターによる学力サポートが充実しており、推薦入学者の学力維持・向上が図られています。

実際、推薦入学者が難関企業に内定する事例も多く、単に「推薦=頭が悪い」と断定するのはナンセンスと言えるでしょう。

偏差値は正確?青学は頭いいか・恥ずかしいかの答え

青山学院大学の偏差値については、「おかしい」「簡単に見える」といった声もありますが、実際には的確な学力指標として機能しています。

確かに、ヒューマンライツ学科やフランス文学科など一部学科では偏差値や合格最低点が低めに出るケースもありますが、これは志願者数や入試方式(総合問題・共テ配点など)の違いによるもので、全体としての学力水準を否定するものではありません。

さらに、推薦入試の比率が高い点も、早慶・上智と同様の全国的傾向です。就職実績を見れば、大手企業や公務員に多数の内定者を出しており、学内での学力育成もしっかり行われています。

偏差値だけで「青学は恥ずかしい」と断じるのは浅はかであり、自分の目的に合った進学先として検討すべき大学の一つです。

総括:青山学院大学の偏差値はおかしい?まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。