「姫路獨協大学ってやばいの?潰れるって本当?」
そんな不安の声が、受験生や保護者の間で広がっています。特に2025年度から薬学部が学生募集を停止すると発表されたことで、「廃止」「Fラン」「経営難」といったネガティブなワードが目立つようになりました。
さらに、人間社会学群や医療保健学部でも定員割れが続き、大学全体の存続が危ぶまれています。
この記事では、こうした「やばい」と言われる理由について、偏差値・定員充足率・就職実績・姫路市の対応などを元に徹底検証。現実に何が起きているのか、そして受験生としてどう判断すべきかを明らかにしていきます。
姫路獨協大学はやばいFラン?薬学部廃止や定員割れ

近年「やばい大学」と噂される姫路獨協大学。特に薬学部の募集停止や学部全体の定員割れが目立っており、進学を検討する学生にとって不安の種となっています。ここでは、なぜ「やばい」と言われるようになったのか、具体的な数値や事例をもとに実態を検証していきます。
姫路獨協大学の偏差値と入試難易度
姫路獨協大学の偏差値は、最新の2025年度予測(河合塾提供)によるとBF(ボーダーフリー)〜40.0の範囲に収まっており、全体的に入試難易度は極めて低い水準にあります。特に医療保健学部や人間社会学群では、複数の学科がBF(ほぼ全入状態)となっており、受験すれば高確率で合格できる状態です。
以下は、学部・学科別の最新偏差値一覧です。
学部名 | 学科・学類 | 偏差値 |
---|---|---|
医療保健学部 | 理学療法学科 | 37.5~40.0 |
作業療法学科 | BF | |
言語聴覚療法学科 | 35.0 | |
臨床工学科 | 35.0 | |
看護学部 | 看護学科 | 35.0~37.5 |
人間社会学群 | 産業経営学類 | BF~37.5 |
引用:スタディサプリ進路
偏差値が35〜40というのは、全国平均よりもかなり下位に位置し、全国私立大学の中でも下位層に属することを意味します。特に文系の人間社会学群や医療系の一部学科がBFという事実は、大学としての競争力や選抜性が大きく損なわれている証拠です。
このような偏差値帯にある大学は、しばしば「Fラン」と呼ばれ、ネット上でもネガティブな評判が拡散されやすくなります。入試難易度の低さがそのまま大学のイメージやブランド力に影響しているのが現状です。
薬学部はなぜ廃止に?近隣の強豪私大との競争が激化
姫路獨協大学の薬学部は、2025年度から学生募集を停止することが正式に発表されています。その決定の背景には、定員割れの深刻さと激化する地域間競争があります。2023年度の入学者数は定員60名に対してわずか5名で、定員充足率はわずか8.3%にまで落ち込みました。
この極端な不人気の要因として、以下のような近隣の薬学部設置私大との競争があります。
大学名 | 所在地 | 薬学部の特色 |
---|---|---|
神戸学院大学 | 神戸市 | 規模が大きく、私立薬学部で実績多数 |
武庫川女子大学 | 西宮市 | 女子大学の中でも難関、設備充実 |
神戸星城大学 | 神戸市 | 新興だが現代的な教育環境 |
兵庫医科大学 | 西宮市 | 医系総合大学としての信頼性が高い |
これらの大学はいずれも交通アクセス、教育設備、卒業後の実績において優れており、姫路獨協大学は志願者の確保で太刀打ちできなかったと考えられます。
かつて薬学部は「設置するだけで人気が出るドル箱学部」とされていましたが、薬剤師数の飽和や国家試験の厳格化により、その時代は終わりを告げています。姫路獨協大学の薬学部廃止は、こうした時代の変化に対応しきれなかった象徴とも言えるでしょう。
他学部もFラン状態?医療・看護・人文系すべてで定員割れ
姫路獨協大学では薬学部だけでなく、医療保健学部・看護学部・人間社会学群といった他の主要学部でも定員割れが続いています。特に注目すべきは、全国的に需要の高い看護学部ですら定員充足できていないという点です。
2023年度の学部別倍率(全入試方式の合算)は以下の通りです。
学部名 | 倍率(2023年度) | 状況 |
---|---|---|
医療保健学部 | 1.1倍 | 実質全入レベル |
看護学部 | 1.1倍 | 看護系としては異例の低倍率 |
人間社会学群 | 1.1倍 | BF水準、Fラン水準とされる |
いずれの学部も競争率が非常に低く、受験すればほぼ合格できる状態にあり、いわゆる「Fラン」と分類される典型的な特徴を持ち始めています。看護学部は通常、倍率2.0〜3.0倍前後が平均的であり、それを大きく下回る数字は深刻です。
選抜性がないということは、教育の質に対する信頼性や、卒業後の進路選択に対する懸念を生む要因にもなります。特に人間社会学群は偏差値BF、倍率1.1倍という点からも、大学ブランドそのものへの信頼が揺らいでいることが伺えます。
就職実績から見る実力|医療職は堅実だが文系は不安あり
姫路獨協大学の2023年度卒業生の就職実績をみると、医療系学部では堅実な就職先が確保されている一方で、文系である人間社会学群ではやや将来性に不安が残る状況です。
学部名 | 卒業者数 | 就職希望者 | 就職者数 | 就職率 |
---|---|---|---|---|
人間社会学群 | 155人 | 139人 | 132人 | 約95.0% |
医療保健学部 | 56人 | 50人 | 44人 | 約88.0% |
薬学部 | 39人 | 13人 | 12人 | 約92.3% |
看護学部 | 60人 | 52人 | 52人 | 100.0% |
引用:パスナビ
人間社会学群の就職先は、トヨタレンタリース・播州信用金庫・イオンリテール・中国銀行・ホテルニューアワジなど、地域密着型の中小企業やサービス業が中心です。大手総合職や難関企業への実績は見当たらず、大学のネームバリューが弱いことを物語っています。
一方で、医療保健学部や看護学部は病院・福祉施設への安定した就職が目立ち、国家資格職であることが強みとなっています。たとえば看護学部は、兵庫県立病院や加古川中央市民病院など、地域医療を支える病院に多数の内定実績を持っています。
ただし、医療系でも「姫路獨協大学だから就職できた」というよりは、資格取得による職能ベースの就職である点は留意が必要です。大学名によるブランド力で就職が有利になるような状況ではないのが実態です。
姫路市の対応は?公立化断念で「見捨てられた」大学に
姫路獨協大学は1987年に、姫路市と獨協学園が協力して設立した全国初の「公私協力方式」大学です。しかし、少子化と定員割れが続く中、大学側は2021年に姫路市に対し「公立大学法人化」を要望しました。
ところが、2022年に姫路市審議会は以下の理由から公立化は困難との結論を出し、支援を拒否しました。
姫路市が支援を断った理由(審議会報告書より) | 内容概要 |
---|---|
ノウハウ不足 | 姫路市は大学運営の専門的知見を有していない |
財政負担 | 公立化すれば市に多額の継続的な財政負担が生じる |
他私大への影響 | 近隣の私立大学に志願者が流出する恐れがある |
校舎の老朽化対策 | 改修・建て替えに多額の資金が必要 |
基本は「自主再建」 | 獨協学園側が主体的に対応すべきという姿勢を明確にした |
この決定により、姫路市から「見放された大学」という印象が強まり、地域からの信頼も低下しました。特に地方創生や若者定着を掲げる姫路市がこのような対応を取ったことで、「地元密着型大学」としての役割も果たせない状態になっています。
現在は獨協学園のみが再建に取り組んでおり、姫路市は事実上、責任の一切を放棄した形となっています。再建支援がなければ、今後の存続も非常に厳しいと言わざるを得ません。
姫路獨協大学がやばい:潰れるのか?Fラン大学の未来

薬学部の廃止、定員割れ、そして市からの支援拒否──これらの事実が重なり、「姫路獨協大学は近い将来潰れるのでは?」という疑念が生まれています。ここでは、数値や状況をもとに、今後の可能性と受験生が取るべき行動を掘り下げます。
定員充足率は31.6%!大学経営として危険水準
姫路獨協大学の定員充足率は2023年度時点でわずか31.6%という深刻な水準に陥っています。これは、一般的な私立大学に求められる安定経営の目安(90%以上)を大幅に下回っており、経営危機ラインを大きく超えた状態です。
実際、同大学の2024年度における総学生数は1,275人と報告されている一方で、設置されている学部の定員合計は約4,000人規模に達します。単純計算でも、全体の3分の1以下の学生数しか確保できていない状況です
このような状態では、授業料収入の大幅な減少は避けられず、教員の人件費や校舎・機材の維持費を十分にまかなうことができません。結果として教育環境の質も低下し、さらに志願者が減るという負のスパイラルに陥る危険性があります。定員充足率が30%台というのは、すでに持続可能な大学運営が難しいフェーズに突入していることを意味しています。
学部別の構成と入学者数:どこが残りどこが危ない?
以下は2023年度時点での入学者数と充足率を示した表です。
学部 | 入学定員 | 実入学者数 | 定員充足率 |
---|---|---|---|
人間社会学群 | 180 | 96 | 約53% |
医療保健学部 | 140 | 47 | 約33.0% |
薬学部(廃止) | 60 | 5 | 約8.3% |
看護学部 | 80 | 25 | 約31.3% |
薬学部は廃止が決定しており、次に危ないのが看護学部と医療保健学部です。特に看護学部は本来安定した人気を持つはずの学部であり、それが定員の3割しか埋まらないというのは異常事態です。
このままでは他学部の縮小や統廃合も視野に入ってくるでしょう。
Fラン大学の特徴と姫路獨協大学の該当ポイント
一般に「Fラン大学」とは、明確な定義こそないものの、偏差値がBF(ボーダーフリー)で倍率が低く、経営難や就職面で不安がある大学を指す俗称です。姫路獨協大学は、このすべての条件にあてはまるとされています。
以下に、主なFラン指標と姫路獨協大学の実態を比較した表を示します。
指標項目 | 一般的なFランの特徴 | 姫路獨協大学の該当状況 |
---|---|---|
偏差値 | BF〜40程度 | 医療保健BF~40.0、看護35.0~37.5、人間社会BF~37.5 |
入試倍率 | 1.0〜1.2倍程度(実質全入) | 全学部で1.1倍前後(2023年度選抜実績) |
定員充足率 | 50%未満で赤信号 | 約31.6%(2023年度、全学合計ベース) |
財政状況 | 継続的な赤字運営 | 約20年にわたり赤字経営、薬学部の廃止も決定 |
評判・口コミ | ブランド力・社会的評価が低い | SNSでは「地元民でも行かない」「Fラン確定」などの投稿あり |
一方で、口コミには「校舎はきれい」「友達は作りやすい」など、教育環境面に関する前向きな評価も存在します。ただしそれでも「ブランドとしての大学力」は低く評価されがちであり、進学先としての信頼性を問う声も根強く存在しています。
今後、少子化が進む中で「選ばれる大学」であるためには、偏差値や実績だけでなく、明確な教育ビジョンと魅力的な改革が必要と言えるでしょう。
今後のシナリオ|他大学への吸収合併?静かな幕引きか?
姫路獨協大学の今後について、現実的に考えられるシナリオは以下の3つです。
- 他法人への事業譲渡:獨協医科大学などのグループ内再編
- 静かな幕引き:学生募集停止→段階的な閉校
- 民間資本との連携再建:極めて実現可能性は低い
特に薬学部が2025年度以降募集停止となることで、キャンパスや教職員の整理が進んでおり、事実上の“フェードアウト型廃止”のシナリオに入っていると見る専門家もいます。市や県からの追加支援も望めない現状では、再起は極めて難しいといえるでしょう。
学生・受験生はどうすべきか?選択肢と判断ポイント
姫路獨協大学への進学を検討する際、特に受験生や編入希望者は「将来性」と「教育環境の安定性」を冷静に見極める必要があります。学部によってリスクとメリットが異なるため、以下のような視点で判断することが重要です。
判断ポイント | 内容・補足 |
---|---|
国家資格系学科 | 看護学科や理学療法学科などは、資格取得がゴールのため進学の選択肢に入り得る |
文系・人文系学群 | 偏差値BFかつ就職先が限定的。企業からの評価に不利になるケースも |
周辺の選択肢 | 神戸学院大学、大阪経済大学、兵庫県立大学、関西外国語大学などが候補 |
今後の動向リスク | 募集停止・学部縮小の可能性があるため、編入制度の確認や柔軟な進路設計が必要 |
学費と投資価値 | 年間100万円以上の学費がかかるため、教育の質・将来性と天秤にかけて判断 |
特に、看護・医療職系のように国家資格が前提となる進路では一定の価値がある一方、文系学部は他大学との比較検討が必須です。
情報収集を怠らず、リスク分散のために併願先も戦略的に選びましょう。将来の大学改革・閉学の可能性も含め、冷静かつ多角的な判断が求められます。
総括:姫路獨協大学はやばい潰れる?まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
- 薬学部は2025年度から学生募集停止
定員60人に対し5人しか入学せず、充足率8.3%。 - 他学部でも定員割れが深刻
看護学部、医療保健学部、人間社会学群すべてで倍率1.1倍前後。 - 偏差値はほぼ全学部でBF〜40程度
選抜性がほぼなく、「Fラン大学」と評されている。 - 就職率は医療系は安定、文系は地元中小企業中心
就職実績はあるが、難関企業の例は少ない。 - 姫路市は公立化を拒否し、大学を事実上見放した
財政負担やノウハウ不足を理由に支援を断念。 - 定員充足率は全体で約31.6%と極めて低水準
大学経営としては持続困難なラインを下回っている。 - 「Fラン大学」の典型的な特徴に多数該当
偏差値・倍率・財政・評判すべてでネガティブ傾向。 - 今後は吸収合併や静かな閉校の可能性も
再建の現実性は低く、自然消滅が現実味を帯びている。 - 進学希望者は慎重な判断が必要
国家資格系なら選択肢になるが、文系志望者は再検討を推奨。