「広島大学で入りやすい学部ってどこ?」
「学部ごとの難易度の差が知りたい」
そんな疑問を持って検索された方も多いのではないでしょうか。
国立大学の中でも中堅上位に位置する広島大学は、学部によって偏差値や共通テストの合格ボーダーが大きく異なります。
本記事では、偏差値データ・就職実績・人気度などの観点から「入りやすい学部」と「人気学部」の両面を徹底解説。受験戦略を立てる上でのヒントが満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。
広島大学で入りやすい学部はどこ?偏差値と得点率から徹底分析

広島大学は全国的にも高い評価を受けている総合国立大学ですが、学部によって入試難易度には明確な差があります。この章では、広島大学の「入りやすい学部」について、偏差値や共通テスト得点率のデータをもとに分析していきます。
広島大学の偏差値・共通テスト得点率一覧【全学部比較表あり】
広島大学の各学部の難易度は、偏差値や共通テスト得点率から客観的に判断できます。ここでは、2025年版の河合塾データをもとに全学部の最新情報をまとめました。偏差値や得点率が相対的に低い学部は「入りやすい」と見なされやすいため、受験戦略を立てる際の重要な指標となります。特に、夜間主コースや一部の学部は、得点率のボーダーが比較的低く、志望校として検討しやすい学部といえるでしょう。
学部名 | 偏差値(河合塾) | 共通テスト得点率 |
---|---|---|
文学部 | 57.5 | 71%~78% |
法学部(昼間) | 57.5 | 74%~86% |
経済学部(昼間) | 55.0 | 70%~83% |
法学部(夜間主) | 52.5 | 65%~77% |
経済学部(夜間主) | 47.5 | 59%~66% |
教育学部 | 50.0~57.5 | 68%~79% |
理学部 | 50.0~62.5 | 67%~86% |
工学部 | 50.0~52.5 | 66%~84% |
生物生産学部 | 50.0 | 69%~81% |
医学部(保健含む) | 47.5~65.0 | 62%~86% |
歯学部 | 45.0~60.0 | 59%~79% |
薬学部 | 55.0~60.0 | 75%~80% |
総合科学部 | 52.5~57.5 | 71%~81% |
情報科学部 | 52.5~55.0 | 68%~88% |
引用:スタディサプリ進路
この表から、特に法学部(夜間主)・経済学部(夜間主)・工学部・生物生産学部・歯学部あたりが相対的に「入りやすい学部」とされることが分かります。
偏差値と得点率で見る“入りやすい広島大学学部”ランキングTOP5
広島大学における「入りやすい学部」を探すうえで、重要な指標となるのが「偏差値」と「共通テスト得点率」です。以下は、偏差値が50以下、かつ共通テスト得点率が概ね70%未満の学部を基準に作成したランキングです。データはすべて河合塾の最新資料に基づいています。
順位 | 学部名 | 偏差値(目安) | 共通テスト得点率 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
1位 | 経済学部(夜間主) | 47.5 | 59〜66% | 全体で最も低い偏差値・得点率。働きながら通う学生も多い。 |
2位 | 歯学部(低偏差値帯) | 45.0〜 | 59〜79% | 医療系ながら一部学科で偏差値が低く、入りやすい傾向。 |
3位 | 医学部(保健) | 47.5〜65.0 | 62〜86% | 医学部の中でも看護・保健系は相対的に難易度が低い。 |
4位 | 法学部(夜間主) | 52.5 | 65〜77% | 昼間部よりも低い偏差値で受験可能だが、学習環境は独特。 |
5位 | 工学部(下位学科) | 50.0〜52.5 | 66〜84% | 下位学科は比較的入りやすいが、学科ごとの差が大きい。 |
これらの学部は、全体的に広島大学の中では難易度がやや低めです。特に夜間主課程は偏差値が抑えめで、倍率も昼間より低いことが多いため、「入りやすさ」を重視する受験生にとっては有力な選択肢になります。
ただし、学び方や進路にはそれぞれ特徴があるため、自分の将来像に合った学部選びを心がけましょう。
入りやすさだけじゃない!将来性とのバランスも重要
偏差値や得点率の低さだけで学部を選んでしまうと、後々「やりたいことができない」「就職が厳しい」と後悔することになりかねません。重要なのは、「入りやすさ」と「将来性」のバランスです。
たとえば、広島大学の生物生産学部や工学部は、偏差値が50前後とやや低めで入りやすい部類に入りますが、就職率が非常に高いのが特長です。特に工学部では、2023年度卒業者88人中88人が就職(就職率100%)という実績を誇り、マツダやJR西日本、清水建設、日本製鋼所などの有名企業への内定も確認されています。
このように、難易度が比較的低めでも社会的評価や進路に強みのある学部は存在します。「受かりやすさ」だけでなく、「学んだ後の出口戦略」に目を向けることが、後悔のない学部選びには欠かせません。
夜間主コースの特徴と注意点
広島大学では、法学部と経済学部に「夜間主コース」が設置されています。このコースは昼間主コースに比べて偏差値が低く、たとえば経済学部(夜間主)は偏差値47.5、共通テスト得点率も59~66%と、比較的入りやすい点が魅力です。
ただし、夜間主コースは夕方~夜に授業が行われるため、生活リズムの調整や、アルバイト・課外活動との両立に工夫が必要です。また、昼間主コースと比べて就職活動の場面で不利に働くこともあるため、「学費を抑えたい」「昼間は働きたい」など明確な目的意識を持って選ぶことが求められます。
単に「入りやすいから」という理由で安易に選択すると、大学生活やその後のキャリアに悪影響を及ぼす可能性もあるため注意が必要です。
新課程入試と「情報」導入で難易度に変化
2025年度から始まる大学入試改革では、新科目「情報Ⅰ」が大学入学共通テストに正式導入され、国公立大学では6教科8科目を課すケースが主流となります。
従来の5教科7科目から1科目増えることで、受験生にとっては学習負担が増加し、「情報」に対する理解度が新たな合否の分かれ目となる可能性も出てきました。特に理系受験生の中には情報に慣れていない層もおり、「情報」の得手不得手が受験戦略に大きく関わる時代へと移行しています。
そのため、情報科目の配点が低い、あるいは情報を課さない個別試験を実施する学部・学科は、相対的に“狙い目”とされることも。志望校選びでは、受験科目の構成と配点バランスを冷静に分析することが、今後ますます重要になるでしょう。
広島大学で入りやすい学部の後に:就職率や志願者数で人気学部を比較

広島大学には「入りやすい学部」だけでなく、「人気が高い学部」も存在します。ここでは、就職実績や倍率、志願者数などのデータを基に、注目度の高い学部を紹介します。将来性や進路選択の幅も含めて、受験のヒントにしてください。
就職率が高い学部はどこ?データで比較
広島大学の学部ごとの就職率を見てみると、特に教育学部・経済学部・工学部の就職実績が際立っています。とくに教育学部では約75%が就職希望者で、その中の97.9%が実際に就職しています。また、工学部や経済学部も90%を超える高水準です。
学部名 | 卒業者数 | 就職希望者 | 就職者数 | 就職率(希望者ベース) | 主な就職先例 |
---|---|---|---|---|---|
教育学部 | 459 | 347 | 340 | 97.9% | 学校教員203名(小89・中45・高55ほか)、広島県職員 |
経済学部 | 189 | 178 | 165 | 92.7% | 福岡銀行5名、広島県職員4名など |
工学部 | 471 | 90 | 88 | 97.8% | マツダ、西日本旅客鉄道、清水建設など |
法学部 | 167 | 146 | 134 | 91.8% | 国税庁、検察庁、地方自治体、銀行など |
総合科学部 | 159 | 115 | 108 | 93.9% | 公務員、IT系、教育関係など |
引用:パスナビ
このように、偏差値や入りやすさだけでなく、「就職のしやすさ」も学部選びには重要な視点です。特に教職志望や理系就職を考えている受験生は、こうした就職実績も考慮して志望学部を検討するのがおすすめです。
志願者数・倍率から見る「人気学部」ランキング
大学入試における「倍率」は、志願者数の多さ=人気のバロメーターでもあります。広島大学の2023年度の入試結果を見ると、特に情報科学部と法学部の後期日程での倍率が際立って高く、全国的な注目を集めていることがわかります。以下に倍率上位の学部をまとめました。
学部名 | 試験日程 | 倍率 | 備考 |
---|---|---|---|
情報科学部 | 後期 | 9.8倍 | IT分野の成長で志願者増加、共通テスト高得点層が集中 |
法学部 | 後期 | 9.7倍 | 国家公務員・法曹志望に人気 |
総合科学部 | 前期 | 2.5倍 | 教養系・多分野学習に関心を持つ受験生に支持 |
経済学部 | 前期 | 2.3倍 | ビジネス系志望に根強い人気 |
教育学部 | 前期 | 2.0倍 | 教員志望者が安定して受験 |
倍率の高い学部=狭き門であることは事実ですが、その背景には就職や将来性への期待が色濃く反映されています。特に情報科学部は、AI・データサイエンス分野の拡大により受験者の関心が高まり続けています。
志望学部を決める際には、「人気だから受ける」のではなく、自分の適性と将来設計に合った選択を意識しましょう。
教育学部が人気な理由とは?教員志望だけじゃない多様な進路
広島大学の教育学部は、全国的にも教員養成に強い学部として知られていますが、近年はその進路の多様性が注目されています。2023年度のデータによると、教育学部の就職者340名のうち、203名が教員として就職しています(小学校89名、中学校45名、高等学校55名、特別支援学校13名、幼稚園1名)。これは全体の約6割にあたりますが、残りの約4割は広島県職員などの公務員や、福祉・教育関連企業などに進むケースも増えています
また、教育学部のカリキュラムは実習やフィールドワークが多く、教育現場との接点を持ちながら学ぶことで、教育以外の分野でも「対人スキル」「組織理解力」など社会で求められる力を培えるのが特徴です。心理学や教育行政、障害児教育など、興味に応じて多様な専門を選べる点も人気の理由の一つです。
「教育」というキーワードに限らず、「人と関わる仕事」全般を目指す受験生にとって、教育学部は非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
工学部の人気と実力のギャップとは?偏差値以上の難易度も
広島大学の工学部は偏差値こそ50.0~52.5程度と、他の学部に比べて「やや入りやすい」と見なされがちです。しかし、実際の入試難易度は想像以上に高く、特に二次試験で課される数学や理科(物理・化学)の問題は高度で、しっかりとした理解力と応用力が求められます。共通テスト得点率も66%〜84%と幅があり、得点調整の影響を受けるため、見た目のボーダーより厳しい面もあります。
それでも工学部が高い人気を維持しているのは、就職実績の強さが理由です。2023年度のデータでは、就職希望者90名中88名が就職しており、ほぼ全員が希望通りの進路を実現しています。就職先にはマツダ、西日本旅客鉄道(JR西日本)、日本製鋼所、清水建設など、日本を代表する大手企業が並びます。さらに、学科ごとに明確な専門性が設けられているため、企業側からの評価も高く、産学連携も活発です。
人気と入りやすさは別?“狙い目学部”を見つける戦略
広島大学を志望する際、「人気が高い=難しい」と考えるのは早計です。実際には、倍率が高すぎて合格のハードルが上がっている学部よりも、「一定の人気はありながら、難易度が極端に高くない学部」を選ぶほうが、戦略的に合格の可能性を高められる場合があります。
たとえば、情報科学部は後期試験での倍率が9.8倍と非常に高くなっていますが、前期試験では倍率が2.0〜2.5倍程度と落ち着いており、狙い目のひとつです。また、生物生産学部も偏差値50.0、共通テスト得点率69〜81%と、数値的には入りやすい部類に含まれますが、農業・食品・バイオ分野の専門職に直結する進路を持ち、「隠れた実力派学部」として注目されています。
こうした「狙い目学部」を選ぶ際は、自分の得意科目との相性や将来のキャリア像をしっかり見据えることが重要です。偏差値や倍率だけにとらわれず、自分に合ったフィールドで戦う戦略的な志望校選びが、合格への近道となります。
総括:広島大学で入りやすい学部まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
- 広島大学は学部ごとに偏差値や共通テスト得点率に差があり、「入りやすい学部」が存在する。
- 特に**経済学部(夜間主)・歯学部(低偏差値帯)・工学部・生物生産学部・法学部(夜間主)**などが比較的入りやすい。
- 「入りやすさ」だけでなく、就職率や将来性も考慮すべきで、工学部や生物生産学部は就職に強い。
- 夜間主コースは偏差値が低く入りやすいが、授業時間や就職活動に注意が必要。
- 2025年からは「情報」科目が共通テストに追加され、受験科目の変更に伴い戦略的な学部選びが重要に。
- 教育学部・経済学部・工学部は就職率が高く、将来の安定性を重視する人におすすめ。
- 倍率が高い情報科学部や法学部は人気の学部だが、前期試験では倍率が落ち着いており狙い目にもなる。
- 「人気」と「入りやすさ」は異なる軸であり、自分の得意科目・進路希望との相性を見て志望学部を選ぶのが重要。