「うちの子、塾の宿題を真面目にやっているのに点数が上がりません…」
以前、弊塾に転塾してくださったお母さんの相談です。
おそらく、同じような悩みを持たれている人も多いはずです。
この疑問ですが、多くの塾講師はその答えを知っています。
しかし、塾の都合上、その真実を決して言いたがりません。
そこで今回は、塾講師が言いたがらないことをあえて公言します。笑
塾の宿題で点数がアップしないのには、明白な理由があるのです。
今回は、『塾の宿題で点数アップしない残念な理由』を解説します。
塾の宿題で点数アップしない理由は「学校ワーク」がおろそかになるから
まず結論から。
塾の宿題で点数が上がらないのは、
“学校配布のワーク”をおろそかにするから。
公立中学校の場合、定期テストは学校ワークや学校プリントから相当な割合出題されます。
つまり、学校ワークをやりこむ事が、最も最短最速で点数アップする方法なのです。
しかし、塾の宿題に追われてそっちを優先させると、学校ワークを真剣に取り組む時間がなくなる子が出ます。
地頭が良く要領がいい子は両立できますが、そうじゃない子は決まってこうなる。
それなら、塾の宿題をやらずに、学校ワークに一点集中した方が点数上がるのにね…
これが、塾の宿題をやったのに点数が上がらなかった時に一番に疑う事です。
優先順位を間違えている、典型的な失敗パターンです。
戦略をミスっているわけなので、上がるわけがない。
【塾の内情】学校ワークより塾の宿題を優先させてしまう理由
しかし、定期テストが学校ワークから出ると分かっているのに、なぜ塾は別課題を出すのか?
学校ワークをそっちのけにして。
これは、塾というサービスの仕組みに理由があります。
①宿題を一律に管理できない
学校ワークは、各学校ごとに採用しているワークがバラバラです。
教科ごとに出版社も全く違うことも多いですし、中学校の中でも学年によって会社が違ったりします。
その学年の教科担当の先生が決めてますからね。
すると、複数の中学の生徒を指導する塾は、どうしても対応しきれない。
課題を出すとしても毎回学校ごとにバラバラにしないといけないです。
仮にバラバラに出来たとしても、次の時間に解説を同時に行えないわけで、まあ使いづらい。
だったら、
「全員に同じ問題集与えてその中で宿題与えた方が楽じゃね?」
こうなるわけです。
完全に塾都合ですが、大手塾はゴリゴリのマニュアルで動くので、臨機応変には動いてくれません。
②学校ワークは塾でも買えない
学校ワークを塾で扱いづらい理由の一つに、「学校ワークは非売品」という裏事情もあります。
学校ワークは、学校しか購入する事が出来ず、塾ですら売ってもらえません。
そのため、そもそも塾が学校ワークを入手する事が出来ないのです。
だから、宿題に設定したくとも、それが叶わない…
ヤフオクで型落ち版を買うとか抜け道はありますが、大手塾がそんな手間のかかる事するわけないです。
【定期テスト】学校ワーク対策が出来る塾が強い
さて、ここまで読んで保護者さんはどう思いましたか?
「うーん、それ塾都合じゃないの?」
と思いませんか?
そうです、塾都合なんです。
だから、塾はこの事実をあまり言わない。
じゃあなぜ自分は言うのか?
それはね、ちゃんと学校ワーク対策をする塾だからです。
正直います。
自分だって、塾用教材だけ取り扱っている方が楽です。
学校ごとにバラバラの対応しなくて済むし、毎年毎年ワークが変わってその都度教材研究しないといけないし、しんどいですから。
毎年同じやつ使いまわせば授業準備もしなくていいから、その分仕事が減って楽できる。
でも、覚悟と信念を持ってやっているから胸を張れる。
大手塾やフランチャイズの個別指導塾ははこれが出来ないですからね。
ウチにしかない強みの1つがここにあるわけです。
定期テスト対策をきちんと考えてあげるなら、どう考えてもここは塾の踏ん張りどころだと思うんですよね。
ただ、これは塾の形態に依存します。
結局は、以下の条件が揃っている塾じゃないと無理です。
①対象学校を絞っている塾(※多くて3校)
→多すぎるとバラバラのワークの対策は無理
②同じ講師がずっと教える
→講師がコロコロ変わるとワークの引き継ぎなど物理的に無理
③複数教科指導&演習を塾の中でやらせる仕組みがある
最後の③ですが、学校ワークは非売品で、生徒に持ってきてもらわないといけません。
そのため、学校ワークをやらせるタームを塾のコマの中にあえて組み込み、そこで解かせるのが一番効率的です。
自分はそう言う時間を作っているし、その時に学校ワークを解説したりもします。
これは個人でやっている塾じゃないと出来ない。
しかも、複数科目にきちんと対応していないと出来ない。
FCの個別指導に真似できるわけないですからね。
だから個別は微妙。(まあそれ以外にも個別指導が伸びにくい理由はありますが。)
関連:個別指導塾に通う子供が伸び悩む理由!親の〇〇な意識の問題です
学校ワークの進捗を塾で管理するしくみもアリ
学校ワークが定期テストにおいては極めて重要!
であれば、その塾が学校ワークをきちんと対策してくれているのか聞くべきです。
ここで、
「分からない問題があれば質疑応答します。」
程度であればクソでしょう。
そんなことは当たり前。
そうじゃなくて、定期テストに向けて学校ワークを塾が主体的に解説していないと。
塾の中で解説し切れていないなら、ある程度は学校ワークの進捗管理をしてくれるのも見方によってはいい塾です。
本物の上位層はそんな事されていてはダメですが。
あくまで、中間層以下のオペレーションの問題です。(※この層は管理されないと基本やれない。)
ちなみに、「学校ワークを宿題にする」と言うのは、一見良さそうな塾ですが微妙です。
これは、宿題というシステムそのものに問題があるからです。
その点は以下の記事で詳しく書いておきますが、宿題では結局機能しないですから。
関連:宿題が多い塾はハズレ?気になるメリット・デメリットを徹底比較
最後に:定期テスト10日前にもう一度ワークを爆解きする時間が必要
学校ワークが定期テストの鍵なら、テスト直近に一番学校ワークをやらせることが効果的だと思いませんか?
だから、自塾では最低でもテスト10日からは毎日強制通塾にさせ、学校ワークを覚えるまで解いてもらいます。
めちゃくちゃしんどいですよ。
子供もですが私も。笑
10連勤ですし。
でもやる。
これこそが個人塾の強みで他塾に真似できないこと。
本気で向き合うって言葉じゃなくて、その塾の仕組みで大体分かりますからね。
今回はこの辺で。
関連:【漫画で解説】定期テスト完全攻略法!点数爆上げ『毎日通塾』の驚愕の仕組み
※学習塾に通っていない場合は、塾用教材を使って勉強するのが効率的です。市販教材に比べて圧倒的に質が高くコスパもいいです。学習塾の先生の要望に応えた教材で、痒い所に手が届く良書ばかりです。本屋では買えないですが、Amazonなら購入可能なので、以下におすすめ教材をまとめておきます。
※市販教材でおすすめ教材を知りたい人には、以下におすすめ参考書・問題集をまとめた記事を掲載しておきます。
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