「岡山大学のレベルって高いの?それとも私立と比べると微妙?」

そんな疑問を抱えて検索した方も多いのではないでしょうか。国立大学でありながら、ネット上では「Fラン」「やばい」など誤解を招く言葉が飛び交うこともあります。しかし実際の偏差値や共通テスト得点率、就職実績などを比較すると、岡山大学は決して見劣りする大学ではありません。

本記事では、岡山大学のレベルや入試難易度を私立大学と比較しながら、徹底的に解説していきます。特に「MARCH」「関関同立」といった上位私大との偏差値・就職力・受験科目数の違いにも注目。

岡山大学を志望する人や、私立との併願を考えている受験生・保護者の方にとって、判断材料となる情報をまとめています。

岡山大学のレベルは高い?私立大学と比べた難易度

岡山大学は「金岡千広」と呼ばれる準難関国立大学群に属しており、偏差値や共通テスト得点率からも高い評価を受けています。ここでは、各種データを元に私立大学との違いや、ネット上で語られる誤解についても詳しく検証していきます。

岡山大学の偏差値はどのくらい?学部別に一覧で紹介

岡山大学は旧六医科大学の伝統を持つ国立大学であり、全国的にも安定した学力レベルを誇ります。学部によって求められる偏差値には幅がありますが、文系・理系ともに地方の上位国立大にふさわしい水準です。以下は、各学部の最新偏差値です。

学部名偏差値(目安)
文学部55.0
法学部(昼間)55.0
法学部(夜間主)50.0
経済学部(昼間)55.0
経済学部(夜間主)52.5
教育学部52.5
理学部50.0~52.5
工学部50.0~52.5
農学部52.5
薬学部55.0~57.5
歯学部55.0
医学部52.5~67.5

引用:スタディサプリ進路

特に薬学部や医学部は偏差値が高く、全国的にも難関とされます。一方、文系学部はMARCHの中堅校と同等レベルであり、「Fラン」といった評価は明らかに的外れです。

共通テスト得点率から見る岡山大学の難易度

岡山大学は共通テストの得点率から見ても、入試の難易度が高いことが分かります。以下は最新の学部別共通テスト得点率の目安です。

学部名共通テスト得点率(目安)
文学部74%
法学部(昼間)71%
法学部(夜間)61%
経済学部(昼間)73%
経済学部(夜間)67%
教育学部63%〜70%
理学部67%〜68%
工学部65%〜69%
農学部68%
薬学部70%〜76%
歯学部73%
医学部64%〜86%

文系・理系ともに7割前後の得点が合格の目安となっており、私立大学の一般入試より高得点が求められるケースも珍しくありません。特に薬学部や医学部は、共通テストだけでなく二次試験の負担も大きく、総合的な学力が求められます。

国公立ならではの5教科型の厳しさが際立っており、対策は早めに始める必要があります。

金岡千広の一角としての岡山大学の立ち位置とは?

岡山大学は、「金岡千広(かねおかちひろ)」と呼ばれる準難関国立大学グループの一角を担っています。このグループには金沢大学、岡山大学、千葉大学、広島大学の4校が含まれ、いずれも地方の中核都市にある旧官立大学であり、旧帝大に次ぐレベルと位置づけられています。

以下は、法学部の偏差値を比較した表です.

大学名学部偏差値(目安)
千葉大学法政経学部57.5
金沢大学人間社会学域52.5
岡山大学法学部(昼間)55.0
広島大学法学部57.5

また、岡山大学の就職率は94.9%と高く官公庁や大手企業への就職も多いことから、学歴的な評価は非常に高いです。

「金岡千広」は、地方国立大学の中でも特に評価の高いグループであり、岡山大学のレベルを客観的に示す指標として有用です。MARCHや関関同立と並んで比較されることも多く、受験生にとっても人気の高い選択肢となっています。

国立大学と私立大学で偏差値の意味が違う?受験科目数に注目

偏差値は大学の難易度を測る指標として使われますが、国立大学と私立大学ではその意味合いに大きな違いがあります。岡山大学のような国立大学を受験するには、共通テストで原則「5教科7科目以上」が課される上、二次試験でも英語・数学・理科・小論文・面接などが加わるため、求められる総合的な学力は非常に高いです。

一方、私立大学の多くは「3教科型」の入試で、文系なら英語・国語・社会、理系なら英語・数学・理科が一般的。受験科目数が少ない分、得意科目に集中しやすく、偏差値も高く出やすい傾向にあります。つまり、同じ「偏差値55」であっても、国立大学では広範な教科の学力を求められるため、私立よりも負担が大きいのです。

この違いを理解せずに偏差値だけでレベルを比較すると、実際の難易度や勉強量のギャップを見誤ってしまいます。志望校を選ぶ際は、偏差値に加えて受験科目数や試験形式も必ず確認しましょう。

岡山大学と同レベルの私立大学:MARCH・関関同立との比較

岡山大学のレベルを私立大学と比較するとき、候補に挙がるのがMARCH(明治・青山・立教・中央・法政)や関関同立(関西・関学・同志社・立命館)です。ここからは偏差値や就職実績、入試方式、キャンパス環境、併願傾向といった観点で詳しく比較していきます。

偏差値で見る岡山大学とMARCH・関関同立の比較表

岡山大学のレベルを把握するうえで、MARCHや関関同立といった私立難関大学群との偏差値比較は非常に参考になります。以下は、文系学部を中心とした各大学の偏差値の目安です。

大学群主な学部偏差値
岡山大学文・法・経済50.0~55.0
明治大学(MARCH)政治経済・法57.5~62.5
中央大学(MARCH)法・経済57.5~62.5
立命館大学(関関同立)文・政策科学55.0~60.0

この比較からも分かる通り、岡山大学の文系学部の偏差値は、立命館大学の一部学部と重なる程度で、MARCH上位校とは若干の差があります。

ただし、国立大学は共通テスト5教科+2次試験を課す一方、私立大学の多くは3教科での受験が基本です。したがって、偏差値だけでレベルを単純比較するのは適切とは言えません。岡山大学の受験にはより広い教科の学習が必要なため、総合的な学力の観点では差が縮まる、あるいは逆転することも十分に考えられます。

就職実績で見る岡山大学の実力と私立上位校の違い

岡山大学は就職実績の面でも高い信頼を得ており、特に国公立大学としての安定感が光ります。2023年度(2023年4月~2024年3月卒)の学部全体での就職率は非常に高く、文系・理系ともに優秀な実績を残しています。以下は学部ごとの実績と、代表的な就職先の一部です。

【学部別 就職状況】

学部卒業者数就職希望者就職者数就職率(概算)
文学部180151148約97.9%
教育学部277249246約98.8%
法学部(昼)198175168約96.0%
経済学部202192181約94.3%
工学部4749392約98.9%

引用:パスナビ

【主な就職先(2022年~2023年卒)】

官公庁系では厚生労働省(23名)、財務省(22名)、国土交通省(21名)、法務省(14名)など国家公務員の実績も多数。民間企業では川崎重工業(12名)、三菱電機(10名)、村田製作所(10名)、京セラ(8名)など大手企業への就職が目立ちます。

私立上位のMARCHや関関同立も就職には強いですが、岡山大学は地方拠点の国立大学として中国・四国地方のインフラ、行政、医療系に非常に強く、地域社会に根ざした安定した進路選択が可能です。特に公務員志望者にとっては非常に有利な環境といえるでしょう。

共通テスト+2次試験 vs 私立の入試方式の差とは

岡山大学をはじめとする国立大学では、入試に「共通テスト+二次試験」が課されるのが一般的です。共通テストでは5教科7科目を受験し、さらに大学独自の記述式試験(英語・数学・理科など)を突破する必要があります。

一方、私立大学の入試は通常、英語・国語・選択科目の3教科が中心で、共通テストを利用しない一般入試や共通テスト利用型の入試が多く見られます。

たとえば、明治大学政治経済学部の一般入試では3教科、立命館大学でも英語中心の方式が採用されています。これにより、科目数・出題形式・試験時間などで求められる学習量は大きく異なります。

結果として、同じ偏差値55であっても、岡山大学のように科目数が多く記述力も問われる国公立大学の入試は、私大の偏差値よりも学力的負担が重いことが多いです。単純な偏差値比較では読み取れないこの差は、進路選びで見落とすべきではありません。

学生生活・キャンパス環境は?国公立と私立の違い

岡山大学は広大なキャンパス(津島・鹿田)を有し、緑豊かで落ち着いた学生生活が送れます。特に「晴れの国おかやま」と称される気候もあり、学びやすい環境です

一方、MARCHや関関同立など私立大学の多くは都市型キャンパスが中心で、東京や大阪などの大都市に立地しています。交通利便性やアルバイト環境には恵まれる一方、学費や生活費は高めになります。

大学名主なキャンパス所在地特徴
岡山大学岡山市北区(津島・鹿田)緑豊か・落ち着いた地方都市型
明治大学東京都千代田区(駿河台)都心・アクセス抜群
関西学院大学兵庫県西宮市(上ヶ原)美しいキャンパス・阪神間の私大

費用面でも、岡山大学の授業料は年間約53万円(国立大学標準)であり、私立の年間120万前後と比べて約半分で済む点も魅力です。

岡山大学に落ちたらどこを受ける?併願されやすい私立大学

岡山大学を第一志望とする受験生は、私立大学との併願も行うケースが一般的です。特に、以下のような大学が併願先に選ばれています。

併願先大学群主な大学名備考
MARCH明治・中央・法政 など首都圏在住者の併願パターン多し
関関同立関大・関学・立命館関西圏の国公立受験生に人気
産近甲龍京都産業・近畿・甲南・龍谷 など滑り止めや共通テスト利用で選択多数

また、岡山大学の出願倍率は毎年2.5倍前後で安定しており、滑り止め対策として私立中堅〜上位校の受験は現実的な選択です。

総括:岡山大学と同じレベルの私立大学まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

  • 岡山大学は「金岡千広」の一角を担う準難関国立大学であり、Fランではない
  • 偏差値は文・法・経済で50.0〜55.0、薬学部や医学部は全国的に難関
  • 共通テスト得点率も高く、7割以上が目安となる学部が多い
  • 国立大学は私立と違って5教科+二次試験があり、偏差値比較には注意が必要
  • MARCH・関関同立と偏差値帯が近いが、科目数の違いで国立の方が負担が大きい
  • 就職率は94.9%と非常に高く、官公庁や大手企業への就職実績も豊富
  • 岡山大学は物価が安く、学費も国立標準の年間約53万円でコスパが良い
  • 私立大学と比較すると学生生活の環境や費用面でも安定している
  • 併願先としてはMARCH・関関同立・産近甲龍が多く選ばれている