兵庫県入試は内申点が半分のウェイトを占めます。

兵庫入試=内申ゲー

これは、全受験生及び保護者は心得なければいけません。

では、内申点がオール3の場合、「六甲アイランド高校」に届くのか?

この辺りを気にされる保護者様は多いです。

今回は、内申点がオール3の子の公立受験の厳しさを本音でお伝えします。

【結論】オール3で六甲アイランド高校受験は絶望的

まず結論からハッキリ言います。

オール3の子の六アイ受験は、絶望的と言わざるを得ません。

保護者さんは、この残酷な現実を一旦は受け止めなければいけません。

【兵庫県第一学区】オール3で六アイ受験が絶望的と言える理由

では、どうしてオール3の子の六アイ受験が絶望的と言えるのか?

まずオール3で六アイ合格を狙う場合

・本番で5教科合計300点程度

の得点が欲しいところです。

しかし、オール3になる子の地頭では、入試本番の300点は遠すぎます。

「オール3でも六アイを目指せる!」
「これからの努力次第!」

こう考えている保護者さんは一定数います。

が、昨今の入試問題はそこまで甘くありません。

兵庫入試の毎年の5教科の平均点は、

・250〜270点程度

です。

オール3になる子というのは、基本的にいつも平均かそれ以下です。

なお、昨今は5教科200点以下でもオール3がついてしまいます。

多少真面目にやっていれば、点数が低くてもお情けの3がつくので。

しかし、その層はそもそも論外です。

ベースの学力が低すぎて、平均付近でオール3になる子と天と地の差があります。

今回の話は、あくまで平均付近でオール3の子達だとご理解ください。

話を戻すと、オール3なら本番入試は300点目標。

しかし、

・平均250点のテストで平均+50点を取ること

は正直この層にはキツすぎます。

「50点ぐらい頑張りで何とかなるでしょ?」

と思う保護者も多いでしょう。

ただ、ロジックと実態を一切無視した楽観論は辞めてください。

指導現場から言わせて貰えば、兵庫入試300点は本当に本当に高い壁です。

そもそも、御影や葺合を目指す子でも、ゼーゼー言いながら330点〜350点を取ります。

いや、御影や葺合の合格者だとしても、本番で300点ちょいしか取れない子も実際大勢います。

でも、それでも受かるんです。

なぜなら、内申点が高いからです。

兵庫入試はどこまで言っても内申点勝負と言わざるを得ないのです。

兵庫入試の問題は、本当に難しいです。

特に、数学理科。

だから、学校のテストの理数でいつも稼いできていた子の兵庫受験は茨の道。

受験問題は、正答率が30%を切る問題もたくさんあります。

正答率30%ってことは3人に1人しか解けないので、対策しても無理な子は無理。

これらの問題は思考重視で、それなりに地頭が求められるのです。

学校の定期テストのように、ワークと同じ問題が出たりしません。

努力したって、絶対取れない問題もたくさんある。

地頭がそこそこ良くないと、入試問題で点数を積み上げるのは無理です。

六アイ志望ぐらいの子は、死に物狂いで270点とかを狙いに行くことになる。

過去問を解かせると、230点ぐらいからスタートです。

入試問題はムズイので、定期テストの点数から30点〜50点下がります。

しかし、本番まで塾で特訓して追い込みます。

入試問題には傾向もあるので、

・問題への慣れや解く順番の指導

などで上がる点数もあります。

そんな風にして、何とかして270〜280点ぐらいまで強引に引き上げに行きます。

分かりますか?

・半年ぐらいかけて、270〜280点とかまで伸ばす

これが、この層の戦いの本質なのです。

そして、この層の子達にとっての塾の果たすべき役割はここにある。

・内申点で4が3つぐらいある子の本番点数を270点に持っていく

これが塾が出来る一般的な限界値で、これ以上は求められてもかなり厳しいです。

だから、六アイ志望に280点とか取らせられる塾は、ちゃんと機能している塾です。

でも、オール3の子に300点取らせるというのは、現実味がないのです。

わずか30点の差だと思うでしょうが、そこにエベレスト級の高い壁があるのが入試問題なんです。

正答率60%ぐらいの問題なら対策でなんとか出来るけど、

それ以下の問題になると一気に地頭が必要になってきちゃうのでね。

だから、結局は内申点の持ち点で最後は差がつくだけです。

六アイ受験の合格者のほとんどが、入試で300点など取れていないのですから。

兵庫入試は、本番で高得点を取るのが難しい試験です。

試験対策には限界があります。

各お子さんの地頭の限界があるので。

だから、

・内申点で4や5がどれだけあるか

が最後は合否を決めることがほとんど。

実際、六アイ受験の合格者の本番の得点って250〜270点ぐらいです。

そして、この点で受かる子はオール3ではありません。

通知表に4が3〜4個はついている子達です。

オール3の子に六アイ合格者の点数を取らせても、受験は失敗するのです。

これが六アイ受験の実態であることを、保護者は受け止めなければいけません。

内申点が取れない子の保護者さんは、本当に覚悟を決める必要があります。

関連:【勉強と人生】努力や戦略ではどうにもならない才能の壁にぶつかった時の対処法

【兵庫県第一学区】オール3の子の高校受験の現実的な選択肢

では、オール3の子が兵庫県第一学区で受験するとどうなるか?

まず、

・東灘高校を許容できるか

が1つの大きなポイントになります。

正直、六アイから下げるとなると、東灘ぐらいしか候補がない。

※ここでは「普通科」に限定し、工業・商業・須磨松風の総合学科を考えない前提です。

ただ、東灘は第一学区で一番偏差値が低い高校です。

大学の進学実績などを見た時、東灘には行きたくないと思う人も大勢います。

すると、・

・私立専願で自分の実力よりも少し上の私立

を受験するしかない。

まとめると、以下のような受験戦略になるでしょう。

①六アイを第一志望にして私立は滑り止め
※第二志望に東灘は書かず、落ちたら滑り止めの私立に行く
※ほとんど記念受験になる
→私立専願の方が結果的にランクの高い高校に進学できるけど…

②六アイ第一志望&東灘第二志望
※六アイがダメなら東灘に行く
※第二志望は受かったら行かなければいけないのが注意点

③私立専願
※公立受験を捨てる代わりに、少しいい私立に専願で確実に受かる

よほど六アイにこだわりがなければ、私立専願の方に惹かれる方も多いでしょう。

オール3の子が塾通いをする意味は果たしてあるのか問題

では、オール3の子の塾通いの意味について考えてみましょう。

意味があるのか?

これはどこに意味を見出すのかにもよります。

ただ、六アイ合格を目的としているのなら、無意味で終わることが多い。

繰り返しですが、オール3で六アイなら本番は300点目標。

しかし、オール3しか取れない子が、本番入試でそこに到達するのはほぼ無理。

つまり、

・塾通い=期待値の低い投資

になります。

なので、公立受験をするとしても東灘を許容できる人以外、意味がないと言えます。

東灘なら公立入試受験に変わりはないので、やっぱり受験対策が必要になります。

しかし、私立専願は?

これは難しいですね。

基本的に、私立専願にした時点で、基本は合格確約です。

要するに、内申点を今のままキープしておけば一応はOK。

オール3の内申点というのは、よほど下手を打たなければキープ可能。

そう考えると、塾がなくても別にいい。

・塾=お守り

みたいになっちゃいますね。

そうなると、金銭面との折り合いの問題にもなるので、家庭の問題になります。

学力や地頭が真ん中よりも少し下に位置する場合、塾通いの意味が大きく変わるということは、親さんにも思っていただきたい部分なのです。

何れにせよ、内申点で4を取る練習を中1&2でしないとこの層は積みます。

これだけは、保護者さんも強く意識しておいてください。

速報記事:令和6年度(2024年)兵庫県公立高校入試「理科」予想範囲!分野単元別に推測