大正時代(1912年~1926年)は、明治時代のあとに来る時代で、西洋文化の影響をたくさん受けた「モダン」でおしゃれな時代でした。食べ物やお菓子、遊び、ファッションにいたるまで、新しい文化が次々に流行しました。

最近では「大正ロマン」という言葉が人気になり、当時の雰囲気を再現したカフェやイベントも増えています。

今回はそんな大正時代に流行ったものを、塾長が分かりやすく解説していきますよ!

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大正時代に流行ったもの一覧とその魅力

大正時代には、日本と外国の文化が混ざり合い、さまざまなものが流行しました。食べ物からファッション、遊びまで、多くの新しい文化が生まれ、特に都市部では目まぐるしく生活スタイルが変化していきました。

ここからは、「大正時代に流行ったもの」をジャンルごとに紹介していきます。

大正時代に流行ったもの一覧表|食べ物・お菓子・遊び・文化まとめ

まずは、大正時代に流行したものを表でまとめてみましょう。

ジャンル流行ったもの
食べ物カレーライス、コロッケ、ライスカレー、オムレツ、ビーフシチュー
お菓子カルメ焼き、ラムネ、金太郎飴、モナカ、べっこう飴
遊び羽根つき、凧あげ、おはじき、ゴム飛び、すごろく
ファッション袴姿、モダンガール風ワンピース、庇髪、リボン、編み上げブーツ
習い事ピアノ、お琴、茶道、書道、裁縫
娯楽活動写真(映画)、カフェ、画報(淑女画報・婦人画報)

このように、大正時代はさまざまなジャンルで新しいものが登場し、人々の暮らしを楽しく彩っていたのです。

大正時代に流行った食べ物:カレーライスやコロッケ

大正時代の食べ物の中で、特に人気だったのがカレーライスやコロッケです。これは、当時の日本が西洋文化をたくさん取り入れていたからです。

特に都市部では「洋食屋(ようしょくや)」が増え、ビーフシチューやオムレツなど、今の私たちが当たり前に食べている料理が「新しい食べ物」として人気を集めました。

また、学校給食にも洋食が出されるようになり、カレーは子どもたちの定番メニューに。庶民にも広まりやすいように、家庭でも作られるようになったのです。大正時代のグルメは「おいしさ」だけでなく、「オシャレで近代的」というイメージもあったんですね。

大正時代に流行ったお菓子:カルメ焼きやラムネ

お菓子の世界も大正時代はとてもにぎやかでした。代表的なお菓子としては「カルメ焼き」や「ラムネ」があります。これらは屋台などで手軽に買えるもので、子どもたちにとってはごちそうでした。

「カルメ焼き」は、砂糖と重曹で作ったふわっとした甘いお菓子。作っているところを見ているだけでもワクワクしました。「ラムネ」は今でも夏の定番ですね。ガラス瓶の中のビー玉を押し込む仕組みが楽しくて、当時も大人気でした。

また、「金太郎飴」や「モナカ」など、今も売られている和菓子も人気でした。こうしたお菓子は、駄菓子屋さんで手に入る、子どもたちの夢がつまった存在だったのです。

大正時代に流行った遊び|おはじき・羽根つき・凧揚げなど

今のようにテレビやゲームがなかった大正時代。子どもたちは外で体を動かしたり、手を使ったりして、たくさん遊んでいました。「おはじき」や「羽根つき」は特に女の子に人気の遊びでした。きれいなおはじきを集めたり、お正月には羽根つきをしたりして楽しんでいたそうです。

「凧揚げ」や「ベーゴマ」など、男の子に人気の遊びもありました。友達同士で競い合ったり、自分だけの工夫を加えて遊ぶなど、創意工夫が求められる遊びが多かったのも特徴です。

こうした昔の遊びは、現代の「知育」や「創造力を育てる」遊びとしても注目されていますよ。

大正時代に流行ったファッションや習い事

大正時代は、特に都市部の若い女性の間で「モダンガール(モガ)」と呼ばれる新しいファッションが流行しました。洋風のワンピースや編み上げブーツ、庇髪(ひさしがみ)という前髪スタイルなどが人気となりました。

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また、上流階級の女の子たちは「女学校」に通い、ピアノ・お琴・茶道・華道・書道など、多くの習い事をしていました。これらは「良妻賢母(りょうさいけんぼ)」となるための教育とされていたのです。

とくにお琴やピアノは「結婚したあと、夫を喜ばせるため」という意味が強かったようで、女性たちはがんばって稽古していたのです。今のように自由な進路を選べない時代だったからこそ、女学校時代は貴重で楽しい時間だったのかもしれませんね。

大正時代に流行ったもの:ブームの背景と今に続く影響

今、「大正ロマン」や「モダンガール」といった言葉をよく耳にします。音楽やアニメ、カフェなど、さまざまな場所で大正時代の雰囲気が取り入れられているのです。

では、なぜ大正時代は今も人気があるのでしょうか?その理由と、当時の文化が現代にどんな影響を与えているのかを見ていきましょう。

大正ロマンとは?今再評価される理由

「大正ロマン」とは、大正時代に花開いた独特の美意識や文化、ファッションなどを指す言葉です。西洋文化と日本文化がうまく融合したこの時代の雰囲気は、ノスタルジックでおしゃれな魅力があります。

最近では、YOASOBIの楽曲「大正浪漫」や、アニメ『鬼滅の刃』の世界観が大正時代をモデルにしていることで、若い世代の間でも注目されています。また、当時の建築やインテリアを取り入れた「大正レトロカフェ」も人気です。

古くて新しい、そんな大正の世界が今の時代にもマッチしているのですね。

大正時代の女学生文化がブーム:女学校やモダンガールの実態

大正時代といえば、袴姿の女学生たちが思い浮かびますよね。実はこの「女学生文化」も今、静かなブームになっています。

当時の女学校は、今でいう中高一貫のような存在で、良家の娘たちが通っていました。ピアノやお琴、茶道や裁縫などを学ぶ「花嫁修業」の場でもありました。また、制服の袴スタイルはとても人気で、今でも大学の卒業式などで見られますね。

「モダンガール」は、自由な考え方とファッションで注目された女性たちです。ワンピースに帽子、ブーツ姿で街を歩く彼女たちは、まさに時代の最先端を走る存在でした。

大正時代の生活文化と格差社会|上流階級と庶民の暮らしの違い

大正時代は文化が花開いた一方で、貧富の差もはっきりしていました。女学校に通うことができたのは一部の上流階級の令嬢たちで、多くの庶民の女の子たちは働きに出ることが多かったのです。

上流階級では、家に使用人がいたり、習い事が豊富だったり、洋食を食べる文化が広がっていました。いっぽうで、庶民は長屋に住み、銭湯に通い、家族みんなで助け合って暮らしていたのです。

この格差は、当時の写真や記録からも読み取ることができ、今と比べて「階級社会」が色濃く残っていたことがわかります。

大正時代の娯楽とメディア|雑誌・映画・カフェ文化が人気

大正時代はメディアや娯楽も進化した時代です。特に「画報」と呼ばれる雑誌が流行し、「淑女画報」や「婦人画報」などには美しい令嬢たちの写真が多く掲載されていました。

また、活動写真(今でいう映画)も街で人気となり、人々はスクリーンで西洋の世界をのぞき見ることができるようになりました。こうした文化は「見る楽しみ」を人々に与えました。

さらに、大正時代には「カフェー」と呼ばれる喫茶店のようなお店が登場し、若者たちの社交場になっていきます。こうした文化が、現代の「カフェ好き」や「レトロブーム」にもつながっているのです。

今も残る大正時代の影響

最後に、大正時代の文化が今の私たちの暮らしにどう影響しているかを見てみましょう。

まず、建築です。大正時代に建てられた洋館や、レンガ造りのレトロな建物は、今も観光地として人気があります。代表的なのは、東京駅の赤レンガ駅舎や、京都の大正ロマン館などです。

食文化では、カレーライスやコロッケなどの洋食が一般家庭にも根づき、今では定番メニューになりました。ファッションでは、卒業式での袴スタイルや、レトロモダンなワンピースなど、大正のエッセンスが取り入れられています。

このように、大正時代の文化は100年以上経った今も、私たちの生活にしっかりと息づいているのです。

総括:大正時代に流行ったものまとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

ジャンル流行ったもの
食べ物カレーライス、コロッケ、ライスカレー、オムレツ、ビーフシチュー
お菓子カルメ焼き、ラムネ、金太郎飴、モナカ、べっこう飴
遊び羽根つき、凧あげ、おはじき、ゴム飛び、すごろく
ファッション袴姿、モダンガール風ワンピース、庇髪、リボン、編み上げブーツ
習い事ピアノ、お琴、茶道、書道、裁縫
娯楽活動写真(映画)、カフェ、画報(淑女画報・婦人画報)