「東北工業大学ってやばいの?」

この疑問を抱いて検索された方も多いのではないでしょうか。

ネット上では「Fランでは?」「偏差値が低い」「就職できるのか不安」などネガティブな声が目立つ一方で、「就職に強い」「専門教育が充実」といったポジティブな評価も見受けられます。

本記事では、東北工業大学が「やばい」と言われる背景を客観的データと実際の進路状況から徹底検証します。偏差値や学費、就職率、進学先などをもとに、真の実態を明らかにしていきます。

東北工業大学はやばい?Fランなのか実態を徹底検証

ネット検索や口コミで「やばい」と評されることのある東北工業大学。しかし、その実態はどうなのでしょうか?ここでは、Fラン疑惑から偏差値、学生の学力、学費事情、他大学との比較まで、幅広い観点から検証します。

東北工業大学はFランなのか?偏差値と難易度から考察

Fランク大学とは、一般的に「偏差値が表示されない(=BF:ボーダーフリー)」大学のことを指します。では、東北工業大学はFランに該当するのでしょうか?

結論から言えば、Fランではありません。

実際、東北工業大学の全学科には明確な偏差値が設定されており、ボーダーフリー(BF)の学科は存在しません。これは受験者の学力が一定水準以上にあることを示しています。

以下は2025年度の最新偏差値一覧です。

学部学科偏差値
工学部電気電子工学課程37.5
工学部情報通信工学課程40.0
工学部都市工学課程37.5
工学部環境応用化学課程35.0
ライフデザイン学部産業デザイン学科35.0
ライフデザイン学部生活デザイン学科35.0
ライフデザイン学部経営デザイン学科37.5
建築学部建築学科37.5

引用:スタディサプリ進路

東北工業大学の偏差値は全体的に「35.0~40.0」に分布しており、全国的な難易度ランクで言えば「Dランク」に該当します。決してトップレベルとは言えないまでも、「誰でも入れる大学」ではなく、一定の学力が求められる大学であることは確かです。

つまり、「東北工業大学はFランでやばい」といった意見は、やや誇張されたものであり、実態とは乖離していると言えるでしょう。

ネットで「やばい」と言われる理由とは?口コミから探る

東北工業大学が「やばい」と言われる理由には、主に以下のようなネガティブな声があります。

  • 「学費が高い」
  • 「キャンパスがアクセスしにくい」
  • 「留年が多い」

一方で、実際には好意的な意見も多数存在します。

  • 「専門教育が丁寧」
  • 「先生のサポートが手厚い」
  • 「就職支援が手堅い」

こうした口コミは、大学情報サイト「みんなの大学情報」などでも見ることができます。

つまり、評価が分かれるのは、大学の教育方針や立地条件、学費水準などに対する受け止め方の違いがあるからです。数字だけで判断するのではなく、自分に合った学習環境かどうかが重要です。

留年率は本当に高い?理系特有の背景とは

東北工業大学は工学・建築系の学部が中心であり、1年次から専門科目や実験が始まります。これは理系大学では一般的な特徴ですが、文系と比較すると難易度は高めです。

特に数学や物理の基礎が弱い学生は、単位取得に苦労し、留年のリスクが高まります。実際、在学生の口コミでも「課題が多い」「実験レポートが大変」という声が見られます。

しかし、これは裏を返せば「学びが厳しい=就職に強い」ことにもつながります。現場で即戦力となるスキルを身につけるためには、それ相応の努力が求められるのです。

他大学と比較して「やばい」のか?偏差値・就職率で比較

東北工業大学の偏差値(35.0〜40.0)は、同地域の私立理工系大学と比較して平均的な水準に位置しています。

例えば以下のような大学と並びます。

  • 北海道科学大学(偏差値35〜40)
  • 東北文化学園大学(偏差値35〜40)

就職率に関しても、東北工業大学は非常に優秀な実績を持っており、これらの大学と同等以上の水準を保っています。「やばい」とされる基準は相対的なものであり、偏差値だけでは一概に評価できないのが現実です。

東北工業大学の学費は高い?コスパの実態

東北工業大学の学費は、私立理系大学の中では標準的な水準に収まっており、「高すぎる」とは言えません。学費は学部・学科ごとに異なりますが、入学初年度に必要な納入金は以下の通りです。

学部・学科初年度納入金(合計)4年間総額
工学部・建築学部・産業デザイン学科約973,660円約5,760,660円
ライフデザイン学部(生活デザイン学科)約838,660円約4,680,660円
経営デザイン学科約773,660円約4,160,660円

※初年度納入金には、入学金、授業料、設備負担金、学生諸費・委託徴収金が含まれます。2年次以降は入学金が不要なため費用は軽減されます。

引用:東北工業大学公式HP

設備投資や研究環境も整っており、Tech-Lab(実験・教育棟)や附属図書館、産学連携を活用した実践教育、キャリアサポートの「Tohtech Career Navi」など、学費が有効に活用されています。費用に見合う環境が整っているため、コストパフォーマンスは決して悪くありません。

東北工業大学はやばいFラン?就職に強いのかも検証

「就職に強い大学」としても知られる東北工業大学。理系・実学志向の教育方針により、企業との結びつきや業界との連携も強く、多くの学生が卒業後に大手企業や公務員、大学院進学という堅実な進路を選んでいます。

ここでは、その実態をデータとともに詳しく見ていきましょう。

東北工業大学の就職率は高い?データから検証

東北工業大学の就職率は、私立理系大学の中でも非常に高水準を維持しています。2023年4月~2024年3月卒業生の進路データによると、各学部で就職希望者に対する就職者数がほぼ100%に達しており、安定したキャリア支援体制の裏付けとなっています。

学部卒業者数就職希望者数就職者数就職率(希望者ベース)進学者数
工学部362名333名332名約99.7%25名
建築学部133名111名110名約99.1%17名
ライフデザイン学部243名229名225名約98.3%1名

引用:パスナビ

特に注目すべきは、工学系と建築系の高い就職率です。これらの分野では専門スキルが重視されるため、東北工業大学の実学教育が評価されている証拠と言えるでしょう。

さらに、ライフデザイン学部においても高水準の就職実績が確認されており、全学部を通じて「やばい大学」といった評価とは真逆の堅実な進路実績が見て取れます。

主な就職先はどこ?大手企業内定の実態

東北工業大学の学生は、地元企業だけでなく全国規模の有名企業にも多数内定しています。以下は、各学部の主な就職先です。

主な就職先(一部抜粋)

  • 東京エレクトロン
  • 富士電機
  • トヨタ自動車東日本
  • 東北電力
  • 鹿島建設
  • セコム
  • ユアテック
  • 大和ハウス工業
  • 日比谷総合設備
  • ネクスコ・エンジニアリング東北

これらの企業は、専門知識を持つ人材を高く評価しており、東北工業大学のカリキュラムで培った技術力がそのまま評価につながっているといえます。

公務員や大学院進学者の割合と実績

東北工業大学では、大学院進学率が約8%と全国の理系大学と比べても高水準です。進学先には、東北大学や筑波大学といった研究力に定評のある難関国立大学も含まれています。

この背景には、研究志向の教育体制が整っていることが挙げられます。学生は在学中からプロジェクトに参加し、実践的な研究スキルを積み上げていくことで、進学後も即戦力となる研究者として活躍できる力を養っています。

また、公務員への就職も毎年安定しており、建築系では地方自治体の住宅センターや都市計画部門に、工学系では技術職としての採用が多く見られます。

キャリア支援・インターン制度の充実度

東北工業大学は、1年次からのキャリア教育に力を入れています。特に就職活動支援では、以下のような制度が整備されています。

  • Tohtech Career Navi(求人検索システム)
  • 企業説明会・業界研究セミナーの常時開催
  • 履歴書・面接対策の個別指導
  • 長期・短期インターンシップの紹介
  • 卒業生による就職講演会

こうした手厚いサポートにより、学生は早い段階から自身のキャリアについて考える機会を得られ、実社会に出る準備が自然と整います。

また、地元企業とのネットワークも広く、東北地方での就職を希望する学生にとっては、非常に有利な環境となっています。

学部別に見る進路傾向とおすすめの分野

学部によって進路の傾向や活躍できる業界が異なるため、志望分野に合わせた進学が重要です。以下に学部ごとの特徴と進路傾向を一覧でまとめます。

学部特徴主な進路
工学部ハードウェア・技術職に強い電機メーカー、通信業界、建設・インフラ業界
建築学部建築設計・施工に特化建築設計事務所、建設会社、不動産開発
ライフデザイン学部デザインとビジネスの融合マーケティング、住宅・インテリア業界、流通業界

このように、各学部ごとに明確な進路モデルがあり、学生自身も将来像を描きやすいのが東北工業大学の魅力の一つです。

出身高校の偏差値や進学背景も実は高め

東北工業大学には、地元宮城県を中心に偏差値60超の進学校からの進学者も多く見られます。

たとえば以下のような高校が挙げられます。

高校名偏差値都道府県
仙台第三高等学校67–68宮城県
泉館山高等学校64宮城県
東北学院高等学校63–67宮城県
仙台育英学園高等学校41–60宮城県
宮城県工業高等学校48–54宮城県

これらの高校からは、国公立落ちの優秀な学生が東北工業大学へ進学するケースも多く、実質的な学力水準は表面的な偏差値以上に高いと評価できます。

総括:東北工業大学はやばいFラン?頭いい?まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

  • Fランではない:全学科に偏差値が設定されており、ボーダーフリー(BF)ではない(偏差値35.0〜40.0)。
  • 「やばい」と言われる理由は主観的:学費やキャンパス立地、留年率などへの不満が一因。ただし専門教育や就職支援には好意的な評価も。
  • 学費は私立理系として標準的:初年度納入金は学部ごとに約77万円~97万円程度。教育・設備投資にしっかり活用されておりコスパは良い。
  • 就職率は非常に高い:2023年度の就職率はほぼ100%に近く、全学部で堅実な進路実績。
  • 主な就職先は大手企業:東京エレクトロン、富士電機、東北電力、大和ハウス工業など。
  • 大学院進学や公務員採用も多い:東北大学・筑波大学など難関国立大の大学院進学者も存在。
  • キャリア支援が充実:求人検索システムやインターン、就職セミナー、個別指導など多面的サポートあり。
  • 出身高校のレベルは意外と高い:仙台第三・泉館山など偏差値60以上の進学校からの進学者も多数。