明石高専は、全国にある高専の中でもトップの高専と言われています。

それゆえ、ただでさえ難しい高専の中でも最難関レベルで難しいわけですから、「めちゃめちゃすごい」です。

自塾のある中学校からも、明石高専に受かる生徒は本当にその学校のトップ層です。神戸高専はそこそこ受かれても、明石高専は中々に厳しいというのが塾屋の見解です。

そこで本記事では、明石高専がすごい理由&受かるにはどうすべきかを解説していきます。

編集:英俊社編集部
¥2,970 (2025/06/24 14:52時点 | Amazon調べ)

明石高専がすごいと言える理由まとめ:進学実績や難易度

まず最初に、明石高専がどれくらいすごいのかを解説します。

ここからは、明石高専を褒めまくります。笑

明石高専の偏差値がすごい

まず最初に、明石高専の偏差値について。

明石高専の各学科の偏差値は以下の通りです。

・機械工学科:偏差値69
・電気情報工学科:偏差値69
・都市システム工学科:偏差値67
・建築学科:偏差値67


明石高専は、全ての学科が偏差値60後半の超難関校です。なお、明石高専に関しては、全国の高専の中でトップの偏差値です。

参考までに、全国の高専偏差値を載せておきます。

高専名都道府県偏差値
明石工業高等専門学校兵庫県69~67
徳山工業高等専門学校山口県68
久留米工業高等専門学校福岡県68
群馬工業高等専門学校群馬県67
奈良工業高等専門学校奈良県67
佐世保工業高等専門学校長崎県67
熊本高等専門学校熊本県67~62
大分工業高等専門学校大分県67
石川工業高等専門学校石川県66
岐阜工業高等専門学校岐阜県66
鈴鹿工業高等専門学校三重県66
北九州工業高等専門学校福岡県66
鹿児島工業高等専門学校鹿児島県66
仙台高等専門学校宮城県65~61
長野工業高等専門学校長野県65
沼津工業高等専門学校静岡県65
和歌山工業高等専門学校和歌山県65
八戸工業高等専門学校青森県65~64
東京工業高等専門学校東京都65~64
神戸市立工業高等専門学校兵庫県65~62
苫小牧工業高等専門学校北海道64
福島工業高等専門学校福島県64
茨城工業高等専門学校茨城県64
大阪公立大学工業高等専門学校大阪府64
呉工業高等専門学校広島県64
有明工業高等専門学校福岡県64
函館工業高等専門学校北海道64~63
豊田工業高等専門学校愛知県64~63
富山高等専門学校富山県64~54
釧路工業高等専門学校北海道63
木更津工業高等専門学校千葉県63
都城工業高等専門学校宮崎県63
旭川工業高等専門学校北海道62
小山工業高等専門学校栃木県62
福井工業高等専門学校福井県62
阿南工業高等専門学校徳島県62
香川高等専門学校香川県62~61
舞鶴工業高等専門学校京都府62~61
新居浜工業高等専門学校愛媛県61
沖縄工業高等専門学校沖縄県61
一関工業高等専門学校岩手県60
秋田工業高等専門学校秋田県60
産業技術高等専門学校東京都60
長岡工業高等専門学校新潟県60
松江工業高等専門学校島根県60
宇部工業高等専門学校山口県60
津山工業高等専門学校岡山県59
高知工業高等専門学校高知県59
鶴岡工業高等専門学校山形県58
米子工業高等専門学校鳥取県58
近畿大学工業高等専門学校三重県56~47
大島商船高等専門学校山口県55
広島商船高等専門学校広島県52
サレジオ工業高等専門学校東京都51
弓削商船高等専門学校愛媛県51
鳥羽商船高等専門学校三重県50
国際高等専門学校石川県48

引用:じゅけらぼ予備校

なお、全国の高専偏差値の平均は62.2程度です。そのため、明石高専の偏差値はかなり高いことが分かります。高専自体の偏差値がそもそも高いので、その中でも特に高いというのは「別格」と評価してもいいのではないでしょうか。

明石高専の進学実績もすごい:大学進学率は70%以上

次に、明石高専の進学実績について解説します。

明石高専のすごいところって、やっぱり「進学実績」なんですよ。他の高専では就職する生徒も多い中、明石高専は大学進学率が極めて高いです。

明石高専では、卒業生の約70%が大学に進学します。この数値は、めちゃくちゃ高いです。なお、就職する30%程度の学生も優秀ですから、大手企業や官公庁へ就職を決めます。

なお、明石高専の主要な大学への進学実績(令和5年)は以下の通りです。※( )は進学者を表しています。

大学名令和5年度
北海道大学(1)
北見工業大学
東北大学
筑波大学
東京大学3 (3)
東京工業大学
横浜国立大学
長岡技術科学大学3 (3)
京都大学1 (1)
大阪大学6 (8)
神戸大学12 (16)
奈良女子大学3 (4)
和歌山大学2 (7)
岡山大学3 (9)
広島大学1 (2)
香川大学1 (2)
九州大学3 (3)
琉球大学
立命館大学
明石高専 専攻科21 (21)

参照:明石高専進学実績(公式サイト)

明石高専の推薦入試について

明石高専では、「推薦入試」と「一般入試」の2つの形式をとっています。推薦入試で約半分合格します。

なお、明石高専は直近で入試制度が変更になったので注意が必要です。

例えば推薦選抜の場合、以下のような配点で合否を決めます。

・調査書:350点
・特別活動:45点
・グループワーク:45点


これら合計440点でどれだけ得点できたのかを競います。

なお、調査書に関しては1年生・2年生の評価も見られてしまうので要注意です。3年生の配点が高いですが、以下のような内訳になっています。

・中1:70点
・中2:70点
・中3:210点


中3をかなり大きく見ていることが分かりますが、兵庫県の公立入試は中3しか見ないので、その点では中1・中2でサボってきた子はまあ厳しいでしょう。

なお、調査書に関しては、推薦入試だけでなく学力選抜でも同じように1年・2年の成績が見られてしまうので注意が必要です。

ただし、推薦については「受かればラッキー」ぐらいの気持ちでいてくれればいいと思います。グループワークなどは得意不得意も出てしまいます。

内申点に関しても、何だかんだでオール5じゃないと受からないのでは?と思います。オール5ないのに受けてる場合は、落ちることを前提として試験に行きましょう。じゃないとメンタルが持たないです。

明石高専の「学力選抜」は難しい

明石高専の学力選抜では、調査書と本番のペーパーテストを合算して合否を出します。

・学力検査:600点
・調査書:270点


合計870点満点で合否を決めます。

なお、学力選抜における学力検査の数字ですが「傾斜配点」があるので注意が必要になります。具体的には以下の通りです。

・理科:100点
・国語:100点
・社会:100点
・数学:150点(×1.5倍)
・英語:150点(×1.5倍)


ここから分かる通り、明石高専では数学と英語を1.5倍して見ています。英数が重視されるので、この2教科が得意であることは必須条件のようにも思えてきます。本番のテストでも明石高専であれば8割以上は取らないと厳しいでしょう。

なお、明石高専の一般選抜では調査書の見られ方が独特です。

・中1:54点
・中2:54点
・中3:162点


と中3を多く見ます。

しかし、学力選抜の場合は学力検査のほうが遥かに配点が高いので、内申勝負ではなく本番勝負になります。

そういう意味では、「逆転合格」が起こりうる受験です。

明石高専は倍率もすごい

次に、明石高専の倍率について見ていきます。

令和4年のデータになりますが、各学科の倍率は以下の通りです。

・機械工学科:1.6倍
・電気情報工学科:1.7倍
・都市システム工学科:1.0倍
・建築学科:2.0倍


都市システムに関しては推薦の兼ね合いもあるので倍率1倍になっていますが、受ければ受かるというわけではありません。

明石高専は全体的に倍率1.5倍を超える受験です。難易度は本当に高いでしょう。

しかも、明石高専を合格の見込みがあるような生徒が集結してこの倍率です。高校受験という世界の中では、かなりハードな受験と言わざるを得ないです。

相当優秀な生徒でなければ、明石高専なんてまず受かりません。

なお、各学科の合格者最低点は以下の通り。

・機械工学科:470.5点/660点
・電気情報工学科:489.5点/660点
・都市システム工学科:449.5点/660点
・建築学科:464.0点/660点


どれだけ低くても、75%ぐらいはないと厳しいってデータです。あの難しい高専のテストでこの得点率ですから、最低点の子でもかなりの学力であることは言わずもがなって感じです。

明石高専はすごい!受かるにはどう対策する?

ここまで紹介した内容から分かる通り、明石高専は本当に難関校です。

全国高専トップの難しさは半端じゃないです。

ここからは、そんな明石高専に受かるにはどうすべきかを解説します。

中1から内申点をきちんと確保しておく

入試制度改革によって、明石高専の入試形態に変更点がありました。

その中でも、内申点の評価として「中1・中2の内申点も見られる」と言うのは一番注意しておかなければいけないポイントです。

この辺りは完全に情報戦だと思います。

「中1の内申点も見られるなんて知らなかった…」と中2で嘆いてももう遅いです。そう言う意味では、保護者さんは中1に上がる前からこういった情報をゲットしておかないといけません。

ここに関しては、親御さんの責任も結構重たいと思います。

難問対策を早い段階からしておく

明石高専の学力選抜は、とにかく大変です。

兵庫県の公立高校入試であれば、内申点オール5近くあれば、入試本番でミスってもある程度の学校であれば受かってしまいます。

しかし、明石高専はそうはいかない。内申点は足切りレベルと思っておいたほうがいい。内申点は高いのが普通で、低いのは論外です。

それよりも、本番の学力選抜できちんと高得点を確保できるような練習が必要になります。日常学習の中で、もう一段難しい問題集を購入し、独学でゴリゴリやるみたいな努力が求められます。

特に英語と数学に関しては、圧倒的な実力をつけておかないとマジで受からないです。

過去問対策をやりまくるべし

明石高専に合格したいなら、とにかく過去問対策をしまくるべきです。

最新版の過去問については、ボロボロになるまで何度も反復して欲しいです。何周もやることでしか見えてこない景色があります。

編集:英俊社編集部
¥2,970 (2025/06/24 14:53時点 | Amazon調べ)

また、最新版の過去問だと5年分までしかないです。これだと少なすぎるので、メルカリやヤフオクなどで、昔の過去問を入手しておくことをオススメします。

10年分ぐらいは過去問を遡って対策して欲しいです。

総括:明石高専がすごいと言える理由まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

  • 偏差値の高さ
    • 機械工学科・電気情報工学科:偏差値69
    • 都市システム工学科・建築学科:偏差値67
    • 全国高専トップの難易度で、偏差値60後半の超難関校。
  • 進学実績の優秀さ
    • 卒業生の約70%が大学進学。
    • 東京大学・京都大学・大阪大学・神戸大学などの難関大学に多数進学。
    • 高専専攻科進学も活発で、実績が高い。
  • 就職実績の安定
    • 就職する30%程度の生徒も大手企業や官公庁へ就職。

明石高専の入試制度と特徴

  • 推薦入試
    • 内申点が重要で、中1・中2の成績も評価対象。
    • グループワークや特別活動も含めた総合評価。
    • オール5が必須レベルの難しさ。
  • 学力選抜
    • 配点が英語と数学で傾斜(1.5倍)される。
    • 合格者最低点が高く、学力勝負が厳しい試験。
  • 倍率
    • 各学科の倍率は1.5~2.0倍程度。
    • 優秀な受験生が集結しているため、非常に高難度。

明石高専に合格するための対策

  • 内申点の確保
    • 中1から内申点を意識して、特に中3で高い成績を維持する。
    • 保護者が早期から情報を収集し、中1からサポートが必要。
  • 難問対策
    • 英語と数学に重点を置き、高難度の問題集を活用する。
    • 日常学習で、学力を一段引き上げる努力を継続する。
  • 過去問の徹底的な活用
    • 最新の過去問を繰り返し解き、傾向を徹底分析。
    • 過去10年分の問題を可能な限り入手し、解く量を増やす。

※学習塾に通っていない場合は、塾用教材を使って勉強するのが効率的です。市販教材に比べて圧倒的に質が高くコスパもいいです。学習塾の先生の要望に応えた教材で、痒い所に手が届く良書ばかりです。本屋では買えないですが、Amazonなら購入可能なので、以下におすすめ教材をまとめておきます。

市販教材でおすすめ教材を知りたい人には、以下におすすめ参考書・問題集をまとめた記事を掲載しておきます。

※高校受験おすすめコラムは以下の通りです。

・【高校受験】親ができること厳選3個紹介!後悔しない子供への接し方

・【高校受験】勉強するのが遅すぎた!手遅れになる子の特徴を解説

・中3からでも間に合う内申の上げ方や裏技が大嘘である理由と現実

・【高校受験】内申足りないから諦めるべきケース!逆転が厳しい場合

・内申点の平均はオール3ではなく〇〇!平均では全く安心出来ない理由

・中3の実力テストがやばい理由まとめ!点数が取れない子の特徴

・偏差値60の高校に行くには内申点はいくつ必要?塾長が解説

・【高校受験】偏差値70トップ校に塾なしで受かる子の特徴&方法

・高校受験に向け小学生のうちにしておくこと一覧!塾長目線で解説

・【高校受験】最後に伸びる子の特徴!直前の追い上げで逆転する方法

・私立高校と公立高校の頭の良さ比較!同一偏差値ならどっちが頭いい?

・中3一学期の内申は厳しい?中3の1学期の成績が下がる理由&対処法

・中3の二学期で成績下がる子の特徴&理由!点数が落ちた時の対処法

・中3二学期は内申上げてくれるって本当?塾生のデータから見えた真実