中3になると定期テストとは別に「実力テスト」があります。

夏休み明けの実力テストはみんな勉強することが多いのですが、4月や10月11月の実力テストだと「ノー勉」で特攻する生徒が必ず現れます。

ハッキリ言いますが、ヤバすぎる…

そこで本記事では、中3の実力テストをノー勉で受けるデメリットを解説します。また、完全に捨てる前にできることも紹介していきます。

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中3の実力テストをノー勉で受けるデメリットまとめ

中3のとかで実力テストをノー勉で受ける生徒がいます。

しかし冒頭で申し上げた通り、デメリットが大きすぎるので原則として絶対にやめてください。

ここでは改めて、中3の実力テストをノー勉で受けるデメリットを解説していきます。

内申点が上がらないリスク

まず、一番大きなデメリットは「内申点」です。

テストにもよるし学校にもよるのでしょうが、多くの中学校では学校の実力テストは内申点をつけるときの重要な参考資料になっています。

そもそも中3の場合、テスト回数は以下のようなケースが多い。

①第1回実力テスト(4月)
②1学期期末テスト(6月末)
③第2回実力テスト(夏休み明け)
④2学期中間テスト(9月)
⑤第3回実力テスト(10月)
⑥2学期期末テスト(11月)
⑦第4回実力テスト(冬休み明け)

もしこんな学校だとすると、実力テストは全部で4回。しかもテスト7回のうち4回ですから、定期テストよりも割合が大きいことになります。

各テストをどのくらい内申点に反映されるかはその先生の評価基準に委ねられるでしょう。しかし、かなり見られていることは間違えないです。

そういう意味では、実力テストでこけ続けるとどうしたって内申点が上がりません。内申点が上がらなければ、自動的に志望校を諦めるしかなくなります。それが高校受験なのです。

理科社会の暗記の復習頻度が不足しまくる

実力テストをノー勉で行くことは、本番のペーパーテストの結果にも当然ですが悪影響を及ぼします。

特に理科社会などの暗記科目への影響が大きすぎます。

そもそも受験生は、1年や2年の理科社会を暗記し続けておくことがとても大変です。中3で新しい内容を習いながら過去の忘却と戦わなければいけませんからね。

ただ、1・2年の理科社会の復習なんて、受験直前を除けば実力テストの前しかないでしょう。勉強している生徒は、このタイミングで絶対に理科社会の記憶を呼び戻しています。

しかし、実力テストノー勉勢は、理社の復習の多さに絶望して諦める。

いや、0・100にせずに少しでもいいから復習してくれればまだ救いの道はあります。ただ、大半の生徒は量の多さに絶望して、「今からやっても間に合わないからもういい。」と全部捨てます。

これだと、理科社会の復習は受験直前期まで先送りになります。しかも、中3んで習った知識も合わせて復習することになり、さらに量が増える…

こうなると、基礎固めだけでもアホほど時間がかかります。いつまで経っても受験過去問の演習に入ることができず、受験勉強の進捗に明らかに遅れが出てしまうことは言わずもがな。

この時点で詰んでいる子も大勢います。

「逃げ癖」が完璧に染み付いてしまう

一度でも実力テストをノー勉で向かった人間は、次の実力テストも高確率でノー勉で向かうでしょう。

なぜなら、マインドの根っこに「逃げ癖」があるからです。

あまりこんな言葉を使いたくありませんが、世の中で”落ちこぼれ”と呼ばれる子供達には決まって共通項があります。

・嫌なことがあったら逃げる

これはもう絶対の法則と言えます。少なくとも勉強の場合、学習障害や境界知能以外で勉強が極端にできない場合、まず間違えなく逃げ癖の塊みたいな生徒になっています。

当然ですが、高校受験直前になっても逃げ癖なんて消えない。頑張ることができない体質みたいなものがあるからです。

中3の実力テストをノー勉で受ける前に:できることは何?

原則として、中3の実力テストをノー勉で行くなどあってはなりません。

そこでここからは、ノー勉で特攻する前に直前でも十分に意味のある勉強法を細かく伝授していきます。

何をやっていいか分からないと言って勉強しない道を選ぶ前に、以下の方法論を実行してください。言い訳するんじゃねーよ。笑

数学は公式を全部復習する

まず即効性のある数学から。

数学に関しては、中学で習う公式について全部復習することが第一優先。そして、普段やっていないせいで忘却しやすいところを重点的に復習する。

具体的には以下の通り。

<確認すべき公式等>
・おうぎ形の弧の長さ&面積
・おうぎ形の中心角の求め方
・立体の体積(表面積)の公式(柱・錐・球全部)
・相対度数や中央値の計算方法
・変化の割合(1次関数も2次関数も両方)
・三角形の合同条件・相似条件
・直角三角形の合同条件
・平行四辺形の性質&平行四辺形になるための条件
・箱ひげ図のルール
・展開公式および因数分解の公式
・二次方程式の解の公式

正直、今まで平均点ぐらい取れていた子なら、このぐらい一晩でもサッと復習できるでしょう。全部やらなくても、ここに書かれているものでドキッとするものだけ見直すだけでも数点変わるはず。

特に、「球の体積・表面積」なんて公式忘れたら即ドボンだけど、覚えてさえいれば絶対に3点取れるはず。やってください。

英熟語(イディオム)や重要単語の確認

英語に関しては、暗記さえしておけば得点に繋がりそうなものから優先的に復習してください。

例えば英熟語(イディオム)の中でも基礎的なものだけやるとかでもOKです。

・one day(ある日)
・in those days(当時)
・take care of 〜(〜の世話をする)

とか、受験頻出なやつがまとめっている系のテキストやってください。

何もないのなら、ターゲットの英熟語を使えばOKです。

あとは、直前でもすぐに繋がるのは英単語の書き取りです。これらは意外と実力テストでも出る。

・数字(one,two…)
・曜日(Sunday,Monday….)
・季節(spring,summer…..)


全部中1でやっている英単語ですが、中3になっても一部の上位層以外かけるやつ見たことないで。笑

他にも、

・代名詞(I,my,me,mine)
・動詞の活用(不規則動詞,過去分詞)


みたいな定番の暗記問題を全部復習するのもかなりおすすめ。

ね、まじでやれることたくさんあるって思わない?

理科社会に全振りするのもOK

正直なところ、英国数は地頭ゲーな部分もい多いです。そして、積み上げがないと直前で上がるような教科でもないです。

そのため、苦手な子やサボってきた子は直前で足掻いてもたかがしてれいます。

であれば、思い切って理科社会に全振りしたっていいです。両方無理な人は、内申点が上がりそうな教科1つに絞っても全然OKです。

ノー勉で向かわれるより1億倍マシなので。

社会に絞る子も、地理が難しいと思うなら、思い切って歴史に振り切ってもいいです。地理は資料問題も多く、対策しても点数取れるか分からない問題も最近は多いですからね。

こんな風に、効果が期待できるものを優先的に見つけて対策してください。

総括:中3の実力テストをノー勉で受けるデメリットまとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

中3の実力テストをノー勉で受けるデメリット

  1. 内申点が上がらないリスク
    • 実力テストは内申点に大きな影響を与える。
    • 中3の実力テストは4回程度行われ、全体の評価割合が高い。
    • 実力テストで失敗すると内申点が伸びず、志望校の選択肢が狭まる。
  2. 理科・社会の暗記復習が不足する
    • 1年生・2年生の範囲をカバーしきれない。
    • ノー勉だと受験直前に暗記量が膨大になり、復習が追いつかなくなる。
    • 理科社会の基礎固めが不十分なまま過去問演習に進むことになる。
  3. 「逃げ癖」が染み付く
    • 一度ノー勉でテストに挑むと、次回も逃げ癖が出てしまう。
    • 嫌なことから逃げる習慣が固定化されると、高校受験でも成果を出しづらい。

中3の実力テストをノー勉で受ける前にできること

  1. 数学:公式の総復習
    • 即効性があり、得点に直結する公式を優先的に確認。
    • 例:
      • おうぎ形の弧の長さ・面積
      • 球の体積・表面積
      • 展開・因数分解の公式
      • 二次方程式の解の公式
    • 忘れやすい公式を短時間で確認するだけでも数点が狙える。
  2. 英語:英熟語や基本単語の暗記
    • 短期間で効果が期待できるイディオムや基礎単語を復習。
    • 例:
      • 英熟語(例: take care of, one day)
      • 曜日・季節・数字などの基本単語
    • 不規則動詞や代名詞など、よく出る暗記項目を優先する。
  3. 理科・社会に全振りする
    • 英語・数学が苦手な場合は理科社会に集中するのも有効。
    • 理科:簡単な暗記項目や重要な公式に絞る。
    • 社会:地理が苦手なら歴史に絞って対策。
    • 一部の科目に集中することで内申点アップを狙う。

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