今回は、兵庫県公立高校受験の理科の受験対策について、公立高校専門塾の塾長自らが「勉強法」や「参考書問題集ルート」について紹介します。
自塾でも取り入れている勉強法をメインで紹介します。塾に通う余裕がなくて独学で勉強をしている人や、個別指導などで理社の対策が手薄な人、伸び悩んでいる人に向けて書いています。
なお、基本的には推奨教材の大半は学習塾で使用する塾専用教材になります。塾用教材は非売品でジュンク堂など書店では購入できません。しかし、一部Amazonだけは販売しているので、塾に通っていない人でも個人購入可能です。(※逆に言えば、塾を通さないならAmazonでしか購入できないです。)
それでは早速解説します。
兵庫県公立高校入試:理科勉強法&参考書問題集ルート
理科については、数学と異なり大問ごとの攻略法はほぼなく、原則としては各大問共通する対策をします。兵庫の場合は小問集合が数年前に消えたので、各大問は分野別に分かれて出題されるのが現在の形式です。
そのため、「生物・物理・化学・地学」とバランスよく勉強する必要があります。
基礎知識インプット段階:中2終わり&夏休み
理科の受験対策のまず第一歩としてやって欲しいのが「基礎知識のインプット」です。
今の時代は思考・判断・応用で単純な用語問題はほぼ出ません。しかし、基礎用語をすべて概念として正しく理解していることを前提とした問題というだけで、用語の暗記が不要というわけではありません。
むしろ、基礎用語の暗記すら出来ていないのはバッターボックスに立つす資格すらない状態というだけです。
そこで最初は、基礎知識インプット用の教材をやるべきです。
自塾の場合は基礎知識のインプットに特化した独自プリント(企業秘密)を作り、それを通年通して受験生にはやらせています。ほぼ全ての用語を網羅したプリントで、知識のインプットのみを目的とした作りです。
ただ、これは販売できないので、自塾に通わない人向けには以下の塾用教材をおすすめします。「みるみるわかる理科の要点」という塾用テキストです。

このテキストは学年別問題集なのですが、参考書としても幅広く使えますし、問題演習にも使える優れものの塾用教材です。受験対策的には、このテキストの「ポイントチェック」と「図表で確認」という部分を暗記用に何度もこすって欲しいです。
ポイントチェック↓

図表で確認↓

これで大体は受験範囲に出てくるような基礎基本の知識が網羅的に定着してきます。これを中1〜中3の3冊分全て暗記しましょう。
中1バージョン↓
中2バージョン↓
中3バージョン↓
これらの暗記テキストの使用時期ですが、だいたい中2の終わりぐらいから使用して欲しいです。(※その場合は中3のテキストはまだ使えないですが。)
基本的には中3の春休み明けのどこかで中3は実力テストを行うことが多いです。時期はバラバラですが、春休み明けの学校もあれば、5月に実力テストをする学校もあります。
そのタイミングに合わせて実力テスト対策に使い始めるのが最初でいいと思います。
その後ですが、知識は何回も復習しないと忘れていくものなので、定期的に見直す用の教材として永久保存して欲しいです。実力対策の次に使うのは「夏休み」です。
夏休みは復習の時間がたっぷり取れるので、もう一度中1の範囲から全て暗記箇所だけ総復習をかけ知識の抜け漏れがないかを確認してください。中3夏休みだと、中3用のテキストの暗記箇所も半分ぐらいは出来るようになります。
夏休みを過ぎて以降ですが、実力テストがある度に、知識を思い出す用のテキストとして何度も擦るのが最大のポイントです。暗記用のテキストは何か1冊に決め、英単語帳のように反復しまくってようやく価値が引き出せます。
【夏休み向け】インプット確認用の演習問題
中2の終わりの対策だと、時間的にも「みるみるわかる理科の要点」ぐらいでお腹いっぱいだと思います。他教科もありますからね。
なので、ここから先の話はあくまで夏休みからの勉強だと思ってください。
まず夏休みの学習ですが、先ほど紹介した「みるみるわかる理科の要点」をもう一回擦ります。この時期はまだまだ基礎知識の定着が激甘なので、アウトプットよりもインプットの比重が多くて構いません。
で、「みるみるわかる理科の要点」で知識の暗記が済んだと思ったら、次からは理科の演習用に特化した問題集を使います。自塾でも何年も採用し続けているおすすめ神テキストは「実戦問題集 中学理科」です。
こちらも学年別で合計3冊ありますので、全てやります。
正直なところ、受験理科用の対策教材で「実戦問題集 中学理科」を超える問題集に自分はこれまで出会ったことがありません。塾用教材で市販されていないのが本当に勿体無いぐらい神教材です。
兵庫県の公立高校受験生の夏休みは、とにかく実践問題集で反復演習しまくれば理科に関してはあまり言うことがありません。本当にこれだけやっておけ系の問題集です。
ただし、実戦問題集は「ポイント演習」と「実戦演習」の2つのタームがありますが、ほとんどの生徒にとっては「実戦演習」は難し過ぎます。なので、「ポイント演習」に絞って演習しましょう。自塾でもそうしています。
こう言うところです↓

「みるみるわかる理科の要点」で暗記したことがちゃんと定着していれば、実戦問題集の問題が結構スイスイ解けます。逆にスイスイ解けない場合は、基礎知識の暗記が甘いか、訳もわからず用語だけをクソ暗記している可能性があります。
ただ、訳も分からず用語のクソ暗記をする子のために「実戦問題集」があります。この問題集の強みは”しつこさ”です。論点としては同じ箇所を、表で聞いたりグラフで言い換えて聞いたり、計算問題にして聞いたり角度を変えて問題をシャッフルしてしつこく聞いてきます。
例えば同じ「密度の問題」でも、計算だけの問題や、グラフを使った問題などほぼ全部の問題を角度を変えてしつこく問います。

このしつこさこそが実戦問題集の素晴らしいところで、語りだすと愛が止まらなくなりそうなのですが、理科を理解する上では絶対に外せないです。夏休みを過ぎてもコスって欲しい問題集の1つです。
なお、夏休みに実戦問題集すら終わって余裕があれば、「Winning ウイニング 中3理科」を追加演習してもいいです。自塾は、最後の確認テスト代わりに使用し、夏期講習終盤にやらせます。
この問題集の後半が中1・中2のまとめ問題になっていて、暗記と実践問題集の演習が終わった後にどれぐらい定着しているのかを測定するために毎年使用しています。タイミング的には夏休みが終わる直前にやります。
夏休み以降:受験過去問演習に入る前に
夏休みが終わり、定期テストが片づけば、いよいよ受験問題にトライすることになります。
ただ、兵庫の理科は全国レベルで見てもトップクラスに難しく、普段の学校ワークや問題集レベルをやっただけでは太刀打ちできません。
そこで、貯めておいた実戦問題集の「実践問題」にようやく着手します。
実践問題↓

ここはほぼ全てが公立高校の受験で実際に出題された過去問で、兵庫県の入試問題も実は数多く収録されています。そして、レベルはかなり高いと思ってください。実際にやれば分かりますが、思考力を相当求められるのでかなりしんどいです。
ただ、これが実際の受験レベルなので、ここまでパワーアップして欲しいです。タイミング的には11月の終わりから一気にやって欲しいです。12月末には兵庫の過去問演習が出来るように仕上げます。
受験過去問演習&最後の追い込み
主に実戦問題集で演習を詰めば、いよいよ兵庫県の入試過去問を使った本番想定の演習に入ります。大体、12月の中盤から後半に一気にやり込むイメージです。年明けの実力テスト対策も兼ねます。
過去問集ですが、自塾では以下のエディックから販売されている問題集を毎年使います。理由は、解答解説が最も読みやすいからです。
この1冊があれば、全教科5年分は過去問を解くことができます。そう言う意味では絶対に必要な1冊です。
ただし、ほとんどの生徒はここまで練習して兵庫の過去問を解いても、思うように点数が取れるわけではありません。そのくらい兵庫県の理科は難易度が高く、50点以下になることも覚悟してください。(※平均点がそもそも40点台なので、普通の子はそうなります。上位層で70点越せれば上出来レベルです。)
このタイミングで受験過去問をやると、思ったように点数が取れずに悩む生徒は当然いっぱいいます。これまでの勉強だけでは受験問題のレベルが高過ぎてまだ太刀打ちできないことを身をもって知るからです。
でも、ここはチャンスです。
受験生にとってはかなり危機感を持つタイミングであり、もう一段成長するいい機会だからです。そこで、このタイミングで上位校狙い(偏差値60以上)の生徒には以下の問題集をやり込ませます。
これは全国の公立高校の入試問題の中でも理科にのみ特化した問題集です。全て受験過去問であり、最新の問題を載せているのが最大のメリット。受験には流行りの問題ってのがあって、他県で出された良問が別の県で類題として出されることは結構い多いです。そう言う意味でも、受験レベルの問題でホットな問題を扱っている入試問題正解は絶対に外せないです。
また、理科でさらに高得点を取らせたい場合は、「虎の巻」という過去10年分の入試過去問を取り扱っている専用サイトでのみ販売されている限定問題集を使います。
こんなのです↓
こちらもネット限定(※しかも公式サイトからのみ。Amazon不可。)ですが、かなりいいサービスです。
先ほど紹介したエディックの過去問だと、5年分しか演習ができないですが、それだと少ないです。だから、10年分ぐらいまでは掘りたい。でも、昔の過去問ってどこにも売っていないので手に入れようと思うと専用サイトしかないのです。
兵庫県の場合、過去問から類題論点を出すことは過去何年もあり、5年以上前の問題を見ておけば、似たような問題が焼き回されて使われるかもしれないのでクソお得です。
しかも、それら全てに解答・解説がついており、分からなければ質問権を使ってメールなどで問い合わせることまでできる神サービスになっています。
無料で過去問をDLできるサイトはありますが、解説付きでここまで手厚いサービスは他にはないです。しかも、値段も極めて普通。いや、安い。
たった2980円で10年分の過去問が入手できる上でに、添削に近いことまでしてもらえるので、塾に行っていない人は特に利用して欲しいサービスです。公式サイトからの購入になるので、以下にリンクを載せておきます。
兵庫県公立高校入試:理科勉強法&参考書問題集ルートの後に
最後に、兵庫県公立高校受験で理科を対策する際の注意点をまとめて紹介していきます。
注意点:対策しても高得点が取れる教科ではない
兵庫県の公立高校受験には特徴があって、文系科目(英語と社会)は高得点が狙いやすいが、理系科目(数学と理科)は高得点がほぼ取れません。
実際に毎年の特典分布を見ても、英語の80点以上は13%ぐらいはいるのに、理数系科目は一桁%です。これは、理数系科目には明らかに難しすぎる問題が何個か入っており、そもそも100点満点のテストではないと言えるからです。
なので、どれだけ理科に強みがある子でも、兵庫受験の場合は対策して期待できる得点の目安はおおむね以下の通りです。
・偏差値65程度の子:70点
・偏差値60程度の子:60点
・偏差値55程度の子:50点
正直ムラはありますが、毎年の受験生を見ているとこんな感じになります。ポイントは上位層でも80点はまず越せないということと、真ん中ぐらいの子だと50点を越すのも一苦労ということです。ハッキリ言いますが、学年の半分以下の生徒は40点以下しか取れません。
そのぐらい、兵庫の理科は全国的に見ても難易度が高く、構造上高得点が取れるようなテストではないということはご理解ください。だから、理科で失点する分を他教科で埋める戦略に出るしかないと思ってください。
参考書学習を軽視している生徒は詰む
理科の学習では、実験や用語の概念の理解が大事ですが、その際に「参考書」は絶対的に重要です。
生徒の中には過去問などをやって直す際に、参考書や教科書などを見ることなく、問題集の解説だけ読んで納得しようとする子がいますが、全くもって論外な勉強法です。
そもそも間違えがあった際は、その問題単体だけではなく、その周辺知識もまず間違えなく抜けていると考えた方がいいです。だから、参考書などにもう一度立ち返り、概念理解からやり直すことが求められます。
よって、参考書だけは絶対に買い与えてください。手元に置かせていつでも読める体制を整えてあげてください。自塾でも生徒から受けがいい参考書は「ニューコース」です。
三年間分あるので全部で3冊必要ですが、絶対にないとまずいものなので、ここの投資は絶対にケチって欲しくないです。
特に生物分野と地学分野の学習では重宝すること間違えなしです。
総括:理科勉強法の全て&参考書問題集ルートまとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
■ 理科の兵庫県入試の特徴
- 小問集合は廃止、各大問が生物・化学・物理・地学の分野別で出題
- 思考・判断・応用問題が多く、単なる暗記では対応不可
■ 基礎知識インプット(中2終わり〜夏休み)
- 推奨教材:「みるみるわかる理科の要点(都麦出版)」中1〜中3の全3冊
- 「ポイントチェック」と「図表で確認」を暗記中心に繰り返し使用
- 実力テスト・夏休み・定期的復習に活用
■ 演習フェーズ(夏休み以降)
- 推奨問題集:「実戦問題集 中学理科(JES出版)」中1〜中3の全3冊
- ポイント演習部分のみでOK、問題の“しつこさ”が理解に役立つ
- 夏休み後半〜秋に「Winning 中3理科」で定着確認も可
■ 受験問題演習(11月〜)
- 実戦問題集の「実践問題」パートを11月下旬〜12月末に取り組む
- 兵庫県の問題も多数掲載、高難易度
■ 本番想定の過去問演習(12月中旬〜年明け)
- 推奨教材:「兵庫県の高校入試過去問題集(エディック)」5年分収録
- 50点以下が普通、偏差値60超で60〜70点が目安
■ 上位校対策(偏差値60以上向け)
- 「全国高校入試問題正解 理科(旺文社)」で全国の良問を演習
- 「虎の巻」サイトで10年分の兵庫県過去問を入手・質問対応付き
■ 注意点
- 理科・数学は高得点が狙いにくい構造(文系は高得点が取りやすい)
- 理科は平均点が40点台、50点超えが実力者ライン
■ 参考書の重要性
- 問題集の解説だけで済まさず、必ず参考書で周辺知識も補完する
- 推奨参考書:「ニューコース 中学理科(学研)」中1〜中3の全3冊
- 特に生物・地学分野で重宝
※全保護者さんに読んで欲しい「勉強法や子育て本のおすすめ」を以下の記事で紹介中。Kindle Unlimitedを使うと全て”無料”で読むことができます。
※学習塾に通っていない場合は、塾用教材を使って勉強するのが効率的です。市販教材に比べて圧倒的に質が高くコスパもいいです。学習塾の先生の要望に応えた教材で、痒い所に手が届く良書ばかりです。本屋では買えないですが、Amazonなら購入可能なので、以下におすすめ教材をまとめておきます。
※市販教材でおすすめ教材を知りたい人には、以下におすすめ参考書・問題集をまとめた記事を掲載しておきます。
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