中学生の通知表の数字において、「3で終わるか4に上がるか」は極めて重要な要素です。

なぜなら、高校受験においては評定3は最低水準(誰でも取れる・取れない人がやばいだけ)なので、実質的には評定4以上しか加点要素としての価値がないからです。

しかし、3は非常に守備範囲の広い数字で、学年の実に50%程度が3を獲得してしまいます。そのため、テスト70点でも3になるし、テスト40点でも3になります。

だから、評定3は本来一括りにして考えるべき数値ではなく、3の中にも上と下があることをきちんと認識しておく必要があります。

そしてハッキリ言えば、「通知表3の上位と通知表4の下位のレベルはほぼ同格」です。少なくとも自分が見ている限り、本人の勉強面での素質で差がついているとは1mmも感じません。

※なお、3の上位(テスト60点後半〜70点)と3の下位(テスト40点台)には、遺伝的な要素として差を感じます。3の下位は理解力や暗記力が弱く、地頭のレベルが明らかに下がります。

本記事では、通知表3の上位と通知表4の下位の実情を塾長目線で解説します。

通知表3の上位と通知表4の下位の生徒に地頭の差はない

繰り返しですが、通知表の3の上位と通知表4の下位の生徒には、そこまで地頭的な先天的な要素による知能格差を感じることはありません。

どちらの生徒も、

・一定の理解力は有しているけど、トップ層の地頭からワンランク落ちる

というのが塾講師目線の正直な感想です。

この層の特徴というのは、典型的な「YDK(やればできる子)」です。

同年代の中でも、確実に半分よりは上の知能を持っており、おそらく地頭的なランキングをつければ公立中学の中だと上から25%〜40%とかのレンジに収まるタイプです。

学校や学習塾などで講師の説明を聞けば、よほどの下手くそが教えない限り、言っている内容ぐらいはきちんと理解してくれます。塾で解説して、基礎問題を演習させる際にも、そこまでつまづくとかもありません。

だからこの時点で、平均点を割り込んでしまうみたいなリスクはなく、普通に塾に通い、普通にワークをこなしていれば酷い点数になることは想定しずらい。あとは、プラスアルファでどれだけガチれるかで点数の上振れが決まるイメージです。

なお、これが通知表3の下位や通知表で2が付く生徒になると、そもそも最低ラインの水準が下がります。

そもそもこの層は、学校や学習塾で説明を受けても、その内容すら理解できずつまづくことが多いです。決して難問を教えているわけではなく、ワークのA問題レベルですらこうなります。

その理由は、「根本的な地頭(IQ)が日本人の中央値よりも下にあるから」です。講師の説明が分かりずらいケースもありますが、それなら講師を変えれば問題解決します。しかし大半の生徒は、講師を変えても解決しない。

理由は簡単で、「理解しなければいけない概念のレベルが、本人の地頭の処理能力を超越しているから」です。

そもそも中学以降の勉強は小学校と違い「抽象化」が求められます。数学で言えば、数字が意外にも文字を使い、具体的なものを概念として把握する必要が出ます。

英文法だって、be動詞と一般動詞の概念の違いを押さえ、日本語の文章を見て使い分ける必要がある。ルールそのものを正しく理解し脳内で抽象化し、具体的な事例に当てはめる作業がどうしたって必要です。

でも、通知表3の下位や通知表2の生徒はそれら複雑な脳処理が苦手です。

このことは、以下の記事にも書いています。

ただ、通知表3の上位にいるような子だと、この壁は勝手に超えています。一定の地頭は最低限有しているので、そもそも「基本問題が説明されてもよく分からない」みたいなことにはならないのです。

通知表3の上位と通知表4の下位の生徒を分ける差

しつこいですが、通知表3の上位と通知表4の下位には大した差などありません。少なくとも知能レベルにおいて遺伝的な差が目に見えてあるなんてことは絶対にない。

では、どうして最終的に差がついてしまうか?

①直前の追い込みの差
②人間性の問題(授業態度や提出物)

主にはこの2つです。

直前の追い込みの差

まず、3と4の壁として、どうしてもテストの点数の壁はあります。

一般的に3と4をテストの点数だけで分類すると、以下のようなイメージになります。(※平均点60点を想定。)

・4の生徒:75点〜84点
・3の生徒:30点〜70点


ざっくりこんな感じです。

70点〜75点が空白地帯になっているのは、どちらに転んでもおかしくないような気がするからです。

これは、その時のテストの状況(70点以上にどのくらい密集しているか)などにも影響されますし、あとわずかな子は後述するように「授業態度・提出物・課題(レポート)」などを総合評価して3か4かを決めているからです。

ただ、原則としてテストの点数は最重要されていることは押さえてください。2を3に上げることと3を上げることは先生からしても全く意味が変わってきます。

正直3までなならどれだけつけても文句は出ないですが、4以上の評定はそのまま高校受験の結果を左右してしまうので、そんな簡単にポンポンつけられません。特に中3はそうです。

だから、一定の点数(目安は75点)とかを4以上とか決めておくか、上位○%までを4の水準と見なすとか決めておかないと無茶苦茶になります。だから、テストの点数は極めて重要です。

そこで3と4の境目の生徒に求められるのは、「テスト直前の追い込み」です。正直なところ、直前の過ごし方が全てです。

この層は、そもそも論として地頭に課題がありすぎる3の下位や2の生徒と違い、やればできるタイプであることは明らかです。だから、一定の点数までは勉強量に比例して伸びることが期待できます。

90点以上とか80点後半になるともはや5のレベルの子と戦う必要になるので、正直なところ勉強時間だけでは乗り切れませんが、70点後半ぐらいまでなら普通に力押しでOKです。

そのぐらいまでなら、勉強のやり方とかクソみたいなこと言うんじゃなくて、

・ワークをいつもより2周多めに反復する
・直前の見直し時間をいつもの2倍に増やす
・いつもは流し見していた学校のノートまでやり込む


とか、こんな感じで直前にとにかくガチるだけでOK。

正直このレベルの層は、学力そのものを上げる必要なんて全くない。今まで物量が不足していたせいで取りこぼしていたものを取りこぼさせないようにするだけでで4になります。

だからね、本気で4以上を狙いたいなら、勉強時間の多い塾(特に直前に追い込んでくれる塾)を選んで通うべきです。ウチのようなタイプの塾です。

②人間性の問題(授業態度や提出物)

点数が4の水準(かそれに近い水準)なのに、どうしても4がつかずに3止まりになてしまう生徒は毎年必ずいます。

そもそも3の上位と4の下位が紙一重なので当たり前と言えば当たり前なのですが、毎年のようにそう言う生徒を見ると、当然ですが「共通項」のようなものが観測されます。

・提出物の評価がゴミ
・レポートなどに一生懸命さが感じられない
・テスト直しなどが雑

これ以外にも挙げたらキリがありませんが、点数はまあまあだけど素行に問題があると言うことです。

なお、このタイプは学業面でも共通する課題があります。

・何度言っても途中式を書かない
・丁寧に字を書かない
・人の話を聞いていない(毎回指示が通らない)


まだありますが、これ以上やると本人への人格攻撃と紙一重になるのでこの辺りにしておきます。笑

しかしまあ一言、というか一文字で言えば「雑」なんです。全ての生き方が。

「丁寧にきちんとやる=めんどくさい」と即時に脳内変換し、めんどくさいこと回避する際にのみIQが120を超えてきます。あの手この手を使ってサボる方法を考えます。ある意味天才です。

当然自分が見ていてそう思うので、学校の先生も同じように評価するでしょう。そこら辺はなんだかんだで内申点はきちんとつけられていると思います。不思議の勝ちはあっても、不思議の負けはない。

やっぱり3止まりになる生徒というのは、学業以前に解決しないといけない人間の根っこの部分の課題がありすぎます。

そしてこのタイプは、塾通いなどしても問題解決にはなりません。

正直、こういうのって「性格」です。性格は基本的に変わりません。遺伝でほぼ決まってしまうからです。

だから、後天的に変えられないものがラスボスとして君臨してくるので、学習塾のような外部のサポートで出来ることレベルでは手も足も出ません。お手上げです。

以前は提出物を塾で管理しようとしたこともありました。しかし、この層にそんな小手先のテクニックは効きません。

・そもそも学校ワークを塾に持ってくることを忘れる
・レポートを添削しようとしても、レポート用紙をなくしてしまう
・丸つけさせようとしたら、解答は家に置いてきたと言う
・ワークの提出範囲をそもそも把握していない

など、こちらの斜め上を行く問題行動を引き起こされ、サポートは断念しました。この層に歩み寄っても、返り討ちになるだけですし、根本的な治療には決してなりません。

だから学校での見え方や先生の印象は決して覆ることなく、テストの点数があと少しで4でも決して4になることはない。

それならもっと一生懸命やる子に自分の時間を使うべきだと考えるのが自然なので、学習塾からも見放されます。しかし、そう言う生き方がいかに他人のエネルギーを奪うのかを理解できていないので仕方ないです。

中学生になってもこの感じなので、おそらくもう治りません。最近の叱れない教育だとそれを指摘すらしてもらえないので、高校生になるとわがまま度合いが爆発することも想定されます。

中途半端に頭がいい感じでもあるので親は期待したくなりますが、勉強は「①地頭 ②勤勉性」の2つの勝利条件を満たさないと少なくとも大学受験は勝てません。②の勤勉性が欠落している生徒は、外部のサポートでは改善しません。

もちろん、親があれこれ言って聞く年齢でもなくなります。

お母さん、ご愁傷様です。

  終
制作・著作
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総括:通知表3の上位と通知表4の下位は同格

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

  • 通知表「3の上位」と「4の下位」は学力的には同レベル
    → テスト点数や理解力はほぼ変わらず、実力差はほとんどない。
  • 通知表3の上位は「やればできる子(YDK)」タイプ
    → 学年で上位25〜40%の地頭。理解力も平均以上。
  • 通知表3の下位や「2」評価の子は、抽象的理解が苦手
    → 地頭(IQ)が平均未満で、講義内容を理解するのも難しい。
  • 3と4の差は「勉強量」と「人間性(提出物や態度)」
    → 点数を75点以上に上げる努力と、提出物・授業態度の改善が鍵。
  • 点数は特に重要。4以上は高校受験に直結するため慎重に評価される
    → 中3では特に、点数基準を明確に設定している学校が多い。
  • 提出物・態度で損している生徒は多い
    → 丁寧さがなく、雑な印象を与えていると3止まりになる。
  • 「雑な性格」は後天的な改善が困難
    → 塾でのサポートも無力。性格や生活習慣に根本原因がある。
  • 勉強の勝因は「地頭×勤勉性」
    → 地頭だけでは限界があり、勤勉性が欠けると大学受験には勝てない。
  • 親の努力だけでは限界がある段階に入っている
    → 中学生にもなれば外部のサポートも効きにくく、本人次第。

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