今日は、日本の歴史の中でとても大切な言葉を残した人物「犬養毅(いぬかいつよし)」について解説していきます。政治家として、国の未来を真剣に考え、命をかけて「話し合いの大切さ」を訴えた人です。

その犬養毅が残した名言には、今の時代を生きる私たちにも通じる知恵や気づきがたくさんあります。

この記事では、彼の名言を紹介しながら、どんな意味が込められていたのか、どんな状況で語られたのかを一緒に学んでいきましょう!

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犬養毅の名言を一覧で紹介!心に響く言葉の真意

犬養毅の名言には、時代を超えて人の心を動かす力があります。ここでは、彼が残した名言を一覧で紹介しながら、その深い意味や背景について一つひとつ解説していきます。

犬養毅の名言一覧|歴史に刻まれた12の言葉とその魅力

まずは犬養毅が残した名言を、一覧で見ていきましょう。このリストには、彼の人生や考え方、そして日本の将来を思う気持ちが込められています。

番号名言
1話せば分かる
2今の若いもんをもう一度呼んでこい。よく話して事情を聞かせる
3まあ待て、話をすればわかるだろう。撃たんでもええ……
4靴ぐらいぬいだらどうか
5順境とか逆境とか、貧富とかいふことを苦にするとせぬは、畢竟目的が定まって居るか居らないかにある
6順境を楽しいと思わず、逆境を苦しいと思わぬ人に取っては、順境もなければ逆境もない
7政治的な争いは『秘密の手段』ではなく『公然の手段』を用いて、正々堂々と言論を以て解決すべきである
81年の計をたてるものは米を植えよ。10年の計をたてるものは樹を植えよ。100年の計をたてるものは人を育てよ
9青年血気のときには、金も持ちたし、学者にもなりたし、政治家にもなりたしと種々の事に意思が動く。これが万事失敗の本になる
10どこまでも、私は平和ということをもって進んでいきたい
11福澤先生の眼中には、すべてのものが平等である
12失敗もしたが成功もしたと言いたいが、実は失敗だらけである

話せば分かる

「話せば分かる」。

この言葉は、犬養毅の名言の中でも、もっとも有名なものです。

五・一五事件という大きな歴史の中で、犬養毅が命を狙われたときに言ったとされる言葉です。この一言には、「暴力ではなく、対話によって問題を解決しよう」という強い信念が込められているのです。

彼は、意見の違う相手に対しても「まずは話をしよう」「話せばきっとわかってくれる」と信じていました。そして実際に、敵の前でも堂々と「話せば分かる」と言ったその姿は、多くの人の心を動かしました。

今の時代でも、人間関係や社会の問題で「話せば分かる」という考え方はとても大切です。犬養毅のこの言葉は、私たちに「対話の力」を思い出させてくれるのです。

順境とか逆境とか…

次に紹介するのは、こちらの名言です。

「順境とか逆境とか、貧富とかいふことを苦にするとせぬは、畢竟目的が定まって居るか居らないかにある」

この言葉はちょっと難しく聞こえるかもしれませんが、意味はとてもシンプルです。

「つらいときも、うまくいってるときも、それに振り回されるかどうかは、自分の“目的”がはっきりしているかどうかにかかっている」ということです。

犬養毅は、どんなに苦しい状況でも、自分が進むべき道が見えていれば、人は前に進めると考えていました。逆に、目的が定まっていないと、ちょっとしたことで落ち込んだり、調子に乗ったりしてしまうというわけです。

人生にはいろんな波がありますが、大事なのは「自分がどこに向かっているか」を忘れないこと。この名言は、私たちにブレない心の持ち方を教えてくれます。

1年の計をたてるものは米を植えよ…

こちらもとても有名な名言です。

1年の計をたてるものは米を植えよ。10年の計をたてるものは樹を植えよ。100年の計をたてるものは人を育てよ

この言葉は、「何かを成し遂げるには、それにふさわしい準備と時間が必要だよ」という教えです。

1年先を考えるなら、米を植えればいい。10年後を見据えるなら、木を植えなければならない。でも、100年後の社会をよくしたいと思うなら、「人を育てる」ことが一番大事なんだよ、ということです。

犬養毅は、教育の力をとても信じていました。次の世代に知恵や価値観を伝えていくことが、国を良くするために欠かせないと考えていたのです。今、学校に通っているみなさんも、この名言を胸に、学びの時間を大切にしてほしいですね。

青年血気のときには…

最後に紹介するのは、若い人へのアドバイスとして知られている名言です。

青年血気のときには、金も持ちたし、学者にもなりたし、政治家にもなりたしと種々の事に意思が動く。これが万事失敗の本になる

この言葉は、「若いときに、あれもこれもやりたいと思う気持ちは分かるけど、それが失敗のもとになることもあるよ」という意味です。

犬養毅は、多くの若者が夢や希望を持つのは素晴らしいことだと分かっていました。でも、やりたいことが多すぎて一つに集中できなければ、結局どれも中途半端になってしまうよ、と教えてくれているのです。

だからこそ、若いうちに「本当に自分がやりたいこと」を見つけ、それに集中することが大事なんです。

犬養毅の名言「話せば分かる」は本当?意味を深堀り

さて、ここからは犬養毅のもっとも有名な名言「話せば分かる」が、実際にどんな場面で語られたのか、そして本当に言ったのか?という点に注目して解説していきます。

歴史の教科書では短く紹介されがちですが、背景には当時の政治情勢や犬養毅の強い信念がありました。事件の真実や名言の意味を深く知ることで、私たちも「言葉の力」や「話し合いの大切さ」について学ぶことができるのです。

「話せば分かる」は実在した?犬養毅の最期の言葉の検証

「話せば分かる」という言葉は、五・一五事件のときに犬養毅が青年将校たちに対して言ったとされています。

ですが、実はこの言葉が本当に発されたかどうかは、いまだに議論があるんです。証言によっては、「いま撃った男たちをもう一度呼んでこい。よく話して聞かせる」という言葉だったり、「まあ待て、話をすればわかるだろう」といったバリエーションも存在します。

このように多少の違いはあれど、どの証言にも共通しているのは、「対話によって解決しようとする姿勢」です。つまり、犬養毅が「言葉で理解し合える」と信じていたことは間違いありません。

たとえ命の危険が迫っていても、話し合いを試みた姿は、今でも多くの人に感動を与えているのです。

五・一五事件とは何か

五・一五事件とは、1932年5月15日に起きた日本の歴史を大きく変える事件です。この日、海軍の青年将校たちが首相官邸に押し入り、犬養毅首相を銃で襲撃しました。

背景には、当時の政治不安や軍部の不満がありました。特に「満州事変」をめぐる外交姿勢や、「ロンドン海軍軍縮条約」への反発が強まっていました。犬養は戦争を避け、平和的な外交を続けようとしていましたが、それが軍部には「弱腰」と受け取られてしまったのです。

この事件は、日本の政党政治の終わりを告げ、軍部の力が強まるきっかけとなりました。つまり、犬養毅は「言葉で平和を守ろうとした」最後の総理大臣だったとも言えるのです。

犬養毅が「話し合い」を信じた理由

犬養毅が「話し合い」を信じたのには、深い理由があります。彼は「憲政の神様」とも呼ばれ、日本に本当の民主主義=みんなで話し合って決める政治を根付かせようと努力した人物でした。

若い頃から新聞記者として社会を見つめ、国会では野党議員として藩閥政治と闘い続けてきました。その経験の中で「言論の力」や「公の場で議論すること」の大切さを知っていたのです。

だからこそ、テロや暴力ではなく、言葉でぶつかり合い、理解し合うことを最も重んじました。

彼の名言の中には「政治的な争いは『秘密の手段』ではなく『公然の手段』を用いて、正々堂々と言論を以て解決すべきである」というものもあります。まさに犬養毅という人が、どれだけ「話すこと」に力を感じていたかがわかりますね。

なぜ説得しようとしたのか?軍人との対話にこめた思い

五・一五事件当日、犬養毅は突然、武器を持った若い軍人たちに囲まれました。それでも彼は、恐れずにこう言ったとされます。

「まずは話をしよう」
「靴ぐらい脱いだらどうか」


こんなセリフからも、彼が相手を一人の人間として見ていたことがわかります。

彼は「この若者たちは、誤った考えを誰かに吹き込まれているだけかもしれない」と思い、対話によって誤解を解きたかったのです。実際に、将校のひとりは犬養の落ち着いた態度に圧倒され、「このままでは説得されてしまう」と焦ったという証言も残っています。

犬養毅は自分の命よりも「対話の精神」を大事にした人だったのです。

「話せば分かる」は現代にも通じるか

最後に、塾長がみんなに一番伝えたいことがあります。それは「話せば分かる」という犬養毅の言葉は、今の時代にもとても大切だということです。

SNSでの炎上や意見の対立、国と国の争いなど、現代でも「対話不足」が原因で起きる問題がたくさんあります。そんなときこそ、犬養毅の言葉を思い出してほしいのです。

「まずは話してみよう」「相手の言葉に耳を傾けよう」

そうすることで、きっとお互いに理解できることがあるはずです。犬養毅の名言は、過去の教訓ではなく、今を生きる私たちが未来をつくるためのヒントでもあるのです。

総括:犬養毅の心に刺さる名言集まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

番号名言
1話せば分かる
2今の若いもんをもう一度呼んでこい。よく話して事情を聞かせる
3まあ待て、話をすればわかるだろう。撃たんでもええ……
4靴ぐらいぬいだらどうか
5順境とか逆境とか、貧富とかいふことを苦にするとせぬは、畢竟目的が定まって居るか居らないかにある
6順境を楽しいと思わず、逆境を苦しいと思わぬ人に取っては、順境もなければ逆境もない
7政治的な争いは『秘密の手段』ではなく『公然の手段』を用いて、正々堂々と言論を以て解決すべきである
81年の計をたてるものは米を植えよ。10年の計をたてるものは樹を植えよ。100年の計をたてるものは人を育てよ
9青年血気のときには、金も持ちたし、学者にもなりたし、政治家にもなりたしと種々の事に意思が動く。これが万事失敗の本になる
10どこまでも、私は平和ということをもって進んでいきたい
11福澤先生の眼中には、すべてのものが平等である
12失敗もしたが成功もしたと言いたいが、実は失敗だらけである