高校受験で最後まで勉強しなかった子はどうなってしまうのでしょうか?
親御さんの中には、このような疑問不安をお持ちの方も多いでしょう。
実際塾をやっていると、全くとは言わないものの、最後までロクに勉強せずに高校受験を迎えてしまう生徒は少なからず目にします。
高校受験の結果としては、不合格になる生徒も当然います。しかし、最後まで勉強しなかったのに合格…って生徒もいます。
そこで本記事では、高校受験で最後まで勉強しなかった子の末路について解説します。複数のケースに分けて紹介していきます。
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【高校受験】最後まで勉強しなかった子の末路まとめ
ではまず最初に、高校受験で最後まで勉強しなかった子がどうなるのかをいくつかケースを分けて紹介していきます。
どれもこれもあるあるのパターンなので、これから受験生になる方の保護者さんにはぜひ読んでほしい内容です。
普通に「不合格」になる
まずは、ある意味ではオーソドックスな展開。
高校受験で最後まで勉強しなかった子が、そのまま「不合格」という結果を迎えるというケース。何も不自然ではありませんが、こういう結果も当然のように全国で発生しています。
このタイプは、最後の最後まで危機感がありません。自分が受験を受ける当事者であるという意識が感じられません。
完全にやらされている受験です。だから、仮に不合格になってもそこまで悲しまないというオチです。そもそも論、受験結果についてあまり関心がないんですよ。勉強という側面に対して、無関心って子も多いです。
このタイプは、そもそも受験という競技に向いていません。
何もかもが向いていないってケースも多いです。知能、思考力、価値観、性格など、受験をクリアする上で最小限必要な条件みたいなものが欠けています。
もし我が子がこのタイプであった場合、親御さんはどこかで受け入れるしかないでしょう。そして、勉強以外の道を探すことを、なるべく早くしてあげてほしいです。
志望校のレベルを下げて順当合格
高校受験で最後まで勉強していない子でも、必ずしも不合格になるわけではありません。
そもそも、受験というのは合格することは、ほとんどの子にとってはクソ簡単なことです。なぜなら、志望校を下げればいいのですから。
受験が苦しくなるのは、少し背伸びして、自分のレベルを上げないと受からない高校にチャレンジするからです。あるいは、本番でミスったらワンチャンダメになるという恐怖感があるからです。
しかし、志望校を下げていけば、合格確率が限りなく100%に近づくことだってある。攻めなければ、受験は合格できてしまう競技です。
そのため、最後まで勉強しない子でも、自分の身の丈に合った高校に下げて合格を勝ち取る?ってケースは決して珍しくありません。
下位層(30%以下)だと正直高校は選べませんが、真ん中ぐらいの子だと、下げたらどこかには引っかかりますからね。
人には地頭によって勉強しなくても取れてしまう点数もあるので、それプラス塾の対策で負荷かければ高校に受かってしまうというケースは全然あるあるです。
最終的に、志望校のレベルを下げて順当合格ってケースです。
公立高校を断念して私立専願で利確
全然勉強しない子でも、中3の最初はそれなりの志望校を口にします。
夢を語るのは自由ですし、何も負荷がかからないです。現実と乖離した目標を掲げる受験生は決して珍しくありません。
ただ、受験期が近づくにつれ、いよいよ現実の受け入れタイムです。
そもそもこの層は、志望校は高いくせに、それに見合った努力はしません。本気で目指してるわけじゃないんですよ。志望校を口にしている自分に酔いしれているだけ。
その志望校を口にしている間は、自分にはまだ可能性があると思い込んでいられるからです。こういうのは「ファッション志望校」にすぎません。
でも、実力がなければ学校との面談でいよいよ処刑宣告です。レベルが低い場合は、志望校を下げるというより、公立を断念して私立専願を勧められてしまうケースも少なくありません。
子供としても、そもそも努力などしたくない子でしょうから、私立専願を喜んで受け入れます。私立専願であれば、推薦さえもらえれば合格確定なので、あとは遊び呆けたって高校には行けてしまう…
こんな風に、何も絶えず、何も積み上げず、壁を乗り越えぬまま高校生になります。
運よく「逆転合格」してしまう
さて、一番最後がこのパターン。
なんと、最後まで勉強しなかったのに逆転合格してしまうケースです。
おめでたい話です。
って、そんなわけあるか!
そもそも、高校受験後ときは、多少地頭がいい子であれば本番の試験で高得点が取れてしまい、ワンチャン逆転が起こせてしまいます。
特に国語や数学などは、最低限の知能がある子は何回かに1回は高得点が取れてしまいます。暗記系では奇跡は起きないですが、国数は割とある。で、マグレで高得点とれた教科のおかげで逆転合格が起こります。
自塾でも、こういう事例は実は1件ありました。
しかし、このタイプが高校生になったらどうなるかぐらい察しがつきます。例外なく堕落します。
理由は、「たまたま運よく勝利してしまったから」です。
勝負というのは、不思議の負けというのは存在しません。負ける時は、必ず何か理由があるものです。
でも、不思議の勝ちはたまに起こる。運が味方したり、偶然が重なることでマグレでも上手くいってしまうという経験は誰しもしたことがあるのではないでしょうか。
しかし、その成功体験に価値はない。そこに「再現性がないから」です。ブルーロックで潔が言っていた以下の名言通りです。

しかも、身の丈に合わない成功は、いつか己を滅ぼすリスクがあります。
これも、ブルーロックで絵心が言っていた名言から拝借したフレーズなのですが、本当にその通り。

このタイプは、高校受験をマグレで勝利してしまった。その成功体験はきっと忘れられないでしょう。気持ちよかったはずです。
そうすると、大学受験をするときでも、同じようなことを期待してしまう。
ただ、再現性がない成功なのであれば、大学受験で同じように上手く保証はない。というか、次は100%に近い確率で失敗するでしょう。
そういう意味では、全く勉強してこなかったのに受かってしまうタイプが一番危険だと言えるのです。
高校受験で最後まで勉強しなかった子にならないために
ここまでは、高校受験で最後まで勉強しなかった子の末路について紹介していきました。
ここからは、そうならないようにするためにどうすべきかを解説していきます。
大原則:勝負は中2の段階でついています
まず、中学生のお子さんをお持ちの保護者様へ一番伝えたいこと。
正直なところ、高校受験の結果というのは、中3の頑張りで決まるわけではありません。
批判を恐れず申し上げれば、中2の途中の段階(少なくとも2学期終わり)ではもう概ねの結果は見えているものです。
それゆえ、「中3から勉強しても手遅れ」系のネタが非常に多いです。
中3は結局全員がそれなりに頑張るので、大きな差がつかない時期です。これまでの実力や立ち位置を必死にキープすべき時期とも言えます。
だからこそ、高校受験の戦略は中1・中2で練りきり、中3は惰性で順当合格に持っていくのが大原則であることをご理解ください。
勉強しろ!と口を出さない
高校受験の時期になっても勉強しない生徒は結構います。
このような姿を見ると、保護者は不安になってついつい口を出したくなるものです。
しかし、ほとんどの場合でそれは悪手。
結局、勉強しない子に勉強しろと言って済むのなら、塾なんていらないです。それができないから、環境を強制的に用意するしかなく、お金がかかってしまうのです。
また、勉強しろ!と言われれば言われるほど、子供は勉強しなくなります。子供とはそういう生き物です。
むしろ受験期になっても何も言ってこない親の方が、子供に危機感を与えやすいのではないか?とすら思うレベルです。
スマホやゲームのルールを受験期になる前に固めるべし
最終的にやるか・やらないかなんて子供次第です。
だからこそ、親御さんや我々塾が出来るのって環境づくりだけです。ただ、塾と保護者では決定的に違う部分が1つあります。
それが、「家庭内でのスマホやゲームの取り決め」です。
これらIT機器が勉強に悪影響を及ぼすことは言わずもがな。スマホなんて子供の脳を完全に破壊します。ある研究では、1日3時間以上スマホを触ると学力は伸びないとされています。
つまり、スマホやゲーム中毒になった時点で塾通いをさせてもお金の無駄。
だから、保護者さんは中3になるまでに、スマホやゲームのルールをかなり厳しくしておいてください。というより、スマホやゲームを与える段階で、極力厳しいルールを設定して渡してください。
塾として偉そうにお願いさせていただくと、自分の部屋にスマホを持ち込ませることだけは絶対に辞めてください。
これをされると、どれだけ塾で頑張って指導しても、全てが台無しになります。学業成績はその子の生活習慣などと密接に関係しているので、勉強だけ教えても成績は上がりません。
なんなら、塾なんか行かせなくてもいいから、生活習慣をガラッと変えるために課金した方が、長期的に見た時には絶対に子供の学力アップに繋がると言えます。
総括:高校受験で最後まで勉強しなかった子の末路まとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
高校受験で最後まで勉強しなかった子の末路
- 普通に「不合格」になる
- 危機感がないまま受験を迎え、不合格という結果になる。
- 受験に対する意識が低く、そもそも勉強に興味がない。
- 親は早めに「勉強以外の道」を探る必要がある。
- 志望校のレベルを下げて順当合格
- 志望校を下げることで合格できるケース。
- 地頭や最低限の学力で「身の丈に合った高校」に進む。
- 最終的に「受験を安全圏で終える」パターン。
- 公立高校を断念して私立専願で利確
- 最初は高い志望校を掲げるが、現実的に私立専願へ変更。
- 推薦入試で合格が確定し、努力せず高校へ進学。
- 努力や挑戦を避け、無難な道を選ぶパターン。
- 運よく「逆転合格」してしまう
- 本番の偶然や「まぐれ」で高得点を取り、逆転合格する。
- ただし、この成功体験には再現性がなく、高校以降に堕落する可能性が高い。
- 身の丈に合わない成功は、長期的にリスクを伴う。
高校受験で最後まで勉強しなかった子にならないための対策
- 大原則:勝負は中2の段階で決まる
- 中3の頑張りでは大きな差がつかない。
- 中1・中2で学力を固め、中3は維持に専念する戦略が必要。
- 「勉強しろ!」と口を出さない
- 親が口出しすると逆効果になることが多い。
- 危機感を持たせるため、あえて何も言わない方が効果的な場合もある。
- スマホやゲームのルールを早期に設定する
- 中3になる前にスマホやゲーム利用の厳しいルールを設ける。
- スマホやゲームは学力に悪影響を与えるため、管理が重要。
- スマホを自室に持ち込ませないことが最優先。
- 生活習慣を整える
- 勉強環境よりも生活習慣の改善が学力アップに直結する。
- 家庭内でのルール作りや課金で、長期的な成果を目指すべき。
結論
- 高校受験の結果は中1・中2でほぼ決まるため、早めの準備が重要。
- 親ができるのは「環境づくり」と「生活習慣の改善」だけであり、口出しや過干渉は避けるべき。
- スマホやゲームの管理が最優先であり、家庭内のルール設定が成功のカギを握る。
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