高校入試における過去問対策の決定版とも言える問題集が「高校入試 虎の巻」です。

実際に購入したもの↓

通常、市販されている過去問は5年分しかないものが大半です。しかし、5年分では演習量が不足しているので、もう少し遡って演習しなければいけません。

ただ、過去問DLサイトはいちいち印刷しないといけない上、肝心の解答・解説が載っていないことが多く、勉強しずらいことこの上ないです。

そんな時に役立つのが「高校入試 虎の巻」です。各県の過去問を10年分以上まとめて販売してくれる専用のサイトで、料金も3000円程度と破格。受験生には絶対に購入して欲しい問題集の1つです。

しかし、虎の巻は本屋などで市販されていないことが多く、中身がどうなっているのかイメージできないのが難点…

そこで本記事では、学習塾の塾長自らが実際に購入して中身をレビューしていきます。その辺の口コミよりもよほど参考になるはずです!

※「高校入試 虎の巻」は、以下の公式サイトから購入できます。HP内でご自身の県の過去問を選択して購入してください。

・高校入試 虎の巻【公式HP】

※いつまで続くか分かりませんが、今はAmazonや楽天でも購入可能(昔は公式サイトだけでした。)なようです。以下は、兵庫県のものですが、クリックすると検索結果一覧に飛べますので、ご自身の県の過去問を入手できます。

高校入試虎の巻の口コミ評判:塾長が実際にレビュー

では早速、高校入試虎の巻をレビューしていきます。

※なお、自塾は兵庫県にあるので、中身は兵庫県の公立高校入試の過去問となっております。

問題は分野別になっていて使いやすい

虎の巻は、問題集ではなく冊子です。そして、1枚1枚切り離しが可能で、めちゃくちゃ使いやすいです。

なお、各教科の問題は分野別になっています。

例えば数学ですが、小問集合や関数など各大問に分けて掲載してくれています。

小問集合↓

2次関数↓

1次関数の応用↓

理科や社会に関しても、分野別にしてくれています。

理科の場合、「小問・1分野・2分野」に分けています。そして、1分野の中でも「物質の性質」「化学変化」「中和・イオン」と分けて収録してくれています。

そのため、自分がちょうど対策したい分野だけを対策する!みたいな使い方もできますね。

化学変化↓

社会に関しても、「地理・歴史・公民」と分かれており、その中でも分野ごとに分けて掲載してくれています。

社会のタイトル↓

虎の巻は、決して年代順に過去問を販売しているわけではありません。毎年の過去問を分野単元ごとに整理し、プリントで順番に掲載してくれています。受験生が市販の過去問を買うよりも虎の巻を購入した方がいいと思う理由はここにあります。

教科別・分野別・単元別に自分の受ける県の過去問を販売してくれるのは、虎の巻以外しかありません。

数学の解説もきちんとついている

過去問を購入する際に一番気になるのって、「数学の解説」ではないでしょうか?

自力で過去問を解いていて一番悩むのって絶対に数学です。だから、数学の解答解説のクオリティが良い過去問集かどうかを判断するポイントと言っても過言ではありません。

その点、虎の巻の数学の解説はキチンとしています。

数学の解説↓

1次関数の文章題の解説もあります。確率などは樹形図などもきちんと書いてくれています。難解な規則性の問題もちゃんと解説ありです。

ここまであれば、解説付きの過去問集としては及第点だと思います。

・高校入試 虎の巻【公式サイト】

無料で事務局にメール質問できる

虎の巻を自分一人で使いこなせるか不安…

こんな風に思う受験生も多いでしょう。受験問題なので難しい問題も多く、塾なしの子は特に不安になるはずです。

しかし、虎の巻には「無料質問」のサポートがついているので安心です。

虎の巻を購入すると、冊子の中に質問の手順が書かれている用紙があります。そこで無料会員登録をすれば、事務局に何度でも質問可能。

こんな感じ↓

※それでもわからない場合は、有料ですが動画講義も一部使えます。

市販の問題集にはこれら質問権などは通常ありません。そういう意味では、塾通いしていない生徒はもちろん、塾通いの生徒でも重宝するのではないでしょうか?

虎の巻は各県の過去問を取り揃えている

虎の巻は、公式サイトに飛び、自分の受験する県を選択して問題集を購入していくスタイルです。

こんな感じ↓で、都道府県をクリックすれば過去問販売ページに飛べます。

なお、虎の巻で掲載されている都道府県は以下の通りです。

虎の巻で取り扱いのある都道府県一覧
宮城県
福島県
東京都
神奈川県
静岡県
和歌山県
京都府
大阪府
広島県
兵庫県
香川県
岡山県
福岡県
長崎県
熊本県
鹿児島県

なお、上記に該当しない県の場合は、「虎の巻スペシャル」を購入してください。「英国数」と「理社」で分けられています。

虎の巻スペシャル↓

なお、虎の巻の販売価格は各県ごとに異なります。

しかし、2500円〜3000円程度で購入可能です。過去問10年分以上が分野別で掲載され、かつ質問まで受け付けていることを考えると、正直かなり安いのでは?と思います。

・高校受験 虎の巻【公式サイト】

高校入試虎の巻の口コミの後に:勉強法アドバイス

次に、塾長の立場から、実際に虎の巻を使用する際のアドバイスをしていきます。

勉強法及び使用上の注意点などを解説します。

注意点:虎の巻は”基礎固め”が完了してから使う問題集

まず最初に虎の巻を使用する上での注意点について。

虎の巻を使う方は、原則として「基礎固め」を終えていることを前提としています。結局は入試過去問集ということなので、用語の暗記や基礎標準問題をある程度反復している人でないと思うように解けません。

特に英語に関しては、英単語や文法が分かっていないと厳しいです。社会だって、ある程度インプットした状態で取り組まないと問題演習の無駄遣いって感じがします。

時期的には受験直前にやることになる人が多いでしょう。基礎固めがまだの人は、基礎固め用の問題集でじっくり実力を蓄えてください。

数学の難問を無理して解かない

独学で勉強している人へのアドバイスです。

虎の巻を解く上で、数学の一部の問題がどうしても難しくて解けないこともあると思います。解説を読んでも理解できないこともあるでしょう。

この場合、虎の巻であれば無料メールサポートがあるので質問はできます。ただ、数学の入試問題は正答率が3%未満のものも多いです。上位校狙いの子でも本番ではほとんど解けていないということです。

そのため、各大問の最終問題や図形問題の一部、思考力を試す系の問題は程よく諦めてください。そうすることでしか、時間的余裕を生み出せません。

理科社会&英文法の問題は反復練習

虎の巻は、一回解いて終わりにする問題集では決してありません。

何度も何度も反復してはじめて効果が出る問題集です。特に、英文法と理科社会は絶対に3周は回して欲しいと思います。

なぜか?

それは、「解いているうちに同じ論点が使いまわされていることに気づけるから」です。

これは自分が実際に虎の巻を使っていて気付いたことです。

例えば兵庫県の場合、やたら織田信長のこと聞いたりする時期があったんですよね。でも、形式をちょっと変えて出してくる。資料を読み取る問題から、地図で選ぶ問題にすり替えたりしてました。

他にも、選択問題の引っ掛けの選択肢にヒントがあることにも気づきました。例えば、数年前に引っ掛けで出した選択肢を今度は正解の選択肢にか聞けて出したり、あるいは用語を答える問題として出題していたこともありました。

こういうのって、自分の県の過去問を何年も遡り、何回も解きまくるから気づける視点なんですよね。ここまで来ると受かる気しかしなくなります。笑

逆転合格を狙うなら過去問10年分は絶対条件だと思え

虎の巻は、「逆転合格」を狙う人に特に手に取って欲しい問題集です。

理由は言わずもがな、「圧倒的な物量の暴力で殴れるから」です。

結局、高校受験ごときの問題は蓋を開けてみれば簡単なものばかりです。にも関わらず多くの受験生が苦戦しているのって、演習量が足りていないからなんですよね。過去問を回しまくれていない…

そもそも、市販の過去って5年分しか掲載されていないものがほとんどです。

こういうの↓ね。

でも、逆転合格を狙うのであれば、5年程度の量では全然足りません。受験にはトレンドがあるとは言え、5年以上前に出題された問題の類題だって平気で出題されています…

10年前の問題をやっておけば今年取れたのに…と経験値の不足に涙する受験生も少なくはないのです。

だから、虎の巻を使って絶対に10年以上までまで遡って演習してください。そもそも虎の巻って知る人ぞ知る問題集です。ゆえに、10年以上も過去問演習している受験生だってほぼいないのです。

でも、だからこそ使えば勝てます。誰もやっていないことを誰よりもやる奴が受験は強いのです。

虎の巻をうまく活用し、志望校合格を勝ち取ってください!

・高校入試 虎の巻【公式HP】

※いつまで続くか分かりませんが、今はAmazonや楽天でも購入可能(昔は公式サイトだけでした。)なようです。以下は、兵庫県のものですが、クリックすると検索結果一覧に飛べますので、ご自身の県の過去問を入手できます。

総括:高校入試虎の巻の口コミ&勉強法まとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

口コミ評判

  • 市販過去問の5年分では不足
    虎の巻は10年分以上の過去問を収録しており、市販の5年分過去問では足りない演習量を補える。
  • 分野別で使いやすい構成
    教科ごとに分野別・単元別に整理されており、苦手な部分に特化して対策できる。
  • 解説が充実している
    特に数学の解説が丁寧で、樹形図や規則性などの難問にも対応している。
  • 無料質問サポート付き
    購入後に無料で事務局に質問可能なサポートがついているため、独学の受験生にも安心。
  • コスパが高い
    価格は2500〜3000円程度で、10年以上分の過去問が分野別で収録されているうえにサポート付き。

使用アドバイス

  1. 基礎固めを優先
    虎の巻は基礎が固まってから使うべき問題集。特に英語や社会では基礎知識が必須。
  2. 数学の難問は無理しない
    高難易度問題は無理に取り組まず、時間を有効活用するために取捨選択が必要。
  3. 理科・社会・英文法は反復練習
    過去問を何度も解き直すことで、出題傾向や繰り返し出る論点に気づける。
  4. 10年以上分の演習が重要
    演習量が不足している受験生との差をつけるため、10年分以上の過去問を回すことが必須。
  5. 独学受験生に最適
    質問サポートや解説付きで、塾なしでも十分に活用できる設計。

推奨ポイント

  • 逆転合格を狙う受験生に最適
    他の受験生が行わないレベルの演習量で、圧倒的な差をつけることが可能。
  • 戦略的学習が可能
    分野ごとに対策できるため、効率よく得点力を上げられる。

※全保護者さんに読んで欲しい「勉強法や子育て本のおすすめ」を以下の記事で紹介中。Kindle Unlimitedを使うと全て”無料”で読むことができます。

※学習塾に通っていない場合は、塾用教材を使って勉強するのが効率的です。市販教材に比べて圧倒的に質が高くコスパもいいです。学習塾の先生の要望に応えた教材で、痒い所に手が届く良書ばかりです。本屋では買えないですが、Amazonなら購入可能なので、以下におすすめ教材をまとめておきます。

市販教材でおすすめ教材を知りたい人には、以下におすすめ参考書・問題集をまとめた記事を掲載しておきます。

※高校受験おすすめコラムは以下の通りです。

・【高校受験】親ができること厳選3個紹介!後悔しない子供への接し方

・【高校受験】勉強するのが遅すぎた!手遅れになる子の特徴を解説

・中3からでも間に合う内申の上げ方や裏技が大嘘である理由と現実

・【高校受験】内申足りないから諦めるべきケース!逆転が厳しい場合

・内申点の平均はオール3ではなく〇〇!平均では全く安心出来ない理由

・中3の実力テストがやばい理由まとめ!点数が取れない子の特徴

・偏差値60の高校に行くには内申点はいくつ必要?塾長が解説

・【高校受験】偏差値70トップ校に塾なしで受かる子の特徴&方法

・高校受験に向け小学生のうちにしておくこと一覧!塾長目線で解説

・【高校受験】最後に伸びる子の特徴!直前の追い上げで逆転する方法

・私立高校と公立高校の頭の良さ比較!同一偏差値ならどっちが頭いい?

・中3一学期の内申は厳しい?中3の1学期の成績が下がる理由&対処法

・中3の二学期で成績下がる子の特徴&理由!点数が落ちた時の対処法

・中3二学期は内申上げてくれるって本当?塾生のデータから見えた真実

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