中学生のテスト(定期テスト)は、順位が出る?出ない?

これから中学に上がるお子さんをお持ちの保護者様は、なんだかんだで気になるのではないでしょうか。

結論、「中学校によって出るか出ないはバラバラ」です。もしくは、学年ごとにも運用が違っていたりします。しかも、年によって順位が出る・出ないの運用がコロコロ変わっています。

それゆえ、最終的に入学してみないと分からないというのが実態です。

本記事では、自塾のあるエリアの近隣中学でテストの順位をどうしているかを解説していきます。

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中学のテストは順位出る?出ない?:成績表の実態

まず最初に、昨今の中学校の成績表がどんな感じなのかを紹介します。画像付きで載せておくので、どんな感じになっているのかイメージしてください。

割合(%)で表すパターン

順位を出さない学校のパターンとして、「割合(%)」を出すところがあります。

点数を10点ずつ刻み、そのレンジの中に何%の生徒が存在しているのかを表記します。そういう意味では、学年の人口が分かってしまえば、概ね学年順位が分かります。

なお、実物はこんな感じ↓です。

この学校は「受験者全体の中での自分の成績の位置」的な感じで、おおよその割合を出していることが分かりますね。

この生徒であれば、5教科合計で441点。学年全体だと上位15%以内に入っていると計算できます。なお、この時の学年人口が168人なので、5教科で25人/168人ぐらいと推測できます。

この時は、中1の一学期で平均点も350点もある超簡単なテストでしたが、この生徒かなり頑張っています!(※もちろん、自塾の生徒です。ドヤ!笑)

A〜Iでランク分けしているケース

次は、A,B,C…とアルファベットでランク分けするパターン。

この形式は、学年全体を10ランクぐらいに分けて、自分がどのランクに入っているのかを示しています。

実物はこんな感じ↓です。

この生徒の場合、5教科全体で445点。しかも理科は100点!

そして、全体の順位こそ出ていませんが、Aランク(一番上)に入っているので、学年トップ10位は確実です。というより、Aランクでも上の方にいるので、このテストだとおそらく学年トップ3位ぐらいです。

あ、もちろんこれも自塾の生徒です。(※再び自慢です。笑)

今こうやって見返しても、かなりの好成績です。中3から転塾してきてくれたんですが、最初は平均よりちょい上だったのに、1年でトップ3位というのは天晴れです。

当然のように、公立の上位校に合格を決めてくれました。

平均点と自分の点数しか載せないプロフィール

上2つは、順位こそ出ていませんが、計算すれば大体の順位が出せます。

ただ、全く順位が分からないタイプの成績表もあります。それがこちらの成績表。

このタイプの成績表は、本当に自分の順位的なものが分かりません…

学年平均に対して、自分がどのぐらい点数が上かは分かりますが、それ以外はよく分からない….

この生徒は、5教科合計で424点と好成績です。

学年順位もかなり良い方だと思うのですが、立ち位置がわからないので客観的にみてどう評価すべきか悩みます。

こんな風に、自分の立ち位置がほぼ分からない学校もあります。

中学のテストで順位が出ないことの危険性と対処法

ここまでは、実際のプロフィール(成績表)を元に、昨今の中学校の成績開示情報についてお伝えしてきました。

ご覧の通り、学校ごとに順位を出す・出さないの運用がかなり違います。

ただ、昨今の流れではハッキリした順位を出さずに、割合やランクでおおよその位置を知らせている感じです。

まあ、子供に序列をつけるのはダメ!的なリベラル論者に弱腰になっている今の学校教育の成れの果てがこれです…

ただ、順位が出ない昨今の中学テストはデメリットが大きいです。

中学で順位を出さないことの弊害

中学校で順位を出さないことは、学力下位層への配慮でしょう。

昨今、とにかく差をつけることを「悪」とするトレンドが強く、こういった流れが加速しています。

しかし、人は優劣があるから頑張るもの。

勉強だって、自分の置かれた立ち位置が分からなければ、そこから這い上がろうとしようとは思わないです。

そのため、中学生の学力は年々下がりまくっているように感じます。

もちろん、学校で順位を出さないことだけが原因ではないことは分かっています。ただ、競争心みたいなものを子供から感じる機会がすごく減りました。

一部の上位層のみ、自分がどの位置にいるのかを気にしているだけ。

それ以外は、無気力・無関心って感じです。

受験期には残酷にも現実は突きつけられる

定期テストで順位を出さないことは、子供のメンタルへの配慮なのでしょう。

仮に順位を出し、その結果ショックを受けて〇〇…みたいなことも全然考えられる時代なので、学校側もそうするしかないでしょう。

しかし、やっていることは「問題の先送り」です。

遅かれ早かれ、子供は己の立ち位置を知ることになります。特に高校受験では、偏差値などがバチンと出てしまいます。

その時になって初めて、「自分はこんなに下の方にいたのか…」と気付く。しかし、その時にはもう手遅れです。

こんな風にして撃沈している中学生、本当に多いです。三者面談で最後泣いてる子もめちゃくちゃいます。

順位を出していれば、もしかしたらもっと早い段階で変わろうと思えたかもしれないです。時期によっては、手遅れにならずに済んだかもしれないです。

しかし、昨今の行き過ぎたリベラルが、このような生徒のチャンスを奪っているようにも感じます。

保護者さんは絶対に現実を受け止めて

学校が順位を出すことに逃げ腰になる以上、子供は自分の置かれた立ち位置を知ることはできません。

しかし、平均点など基準となる指標はまだまだ公開されています。

そして、平均点からどの位点数が離れているかを見れば、おおよその偏差値的なものは見えてくるはずです。

例えば、定期テストで300点だったらどのくらいの高校に行ける?的な記事は、ネット上にもゴロゴロ転がっています。自分も以下の記事で書いています。

また、定期テストの点数以外にも、己の立ち位置を知ることができる指標は他にもあります。

例えば「評定」は進路を占う上で極めて重要な数字です。評定の数字を見れば、自分の偏差値やいけそうな高校の偏差値ランクも概ね分かります。

評定や偏差値の関係についても、以下の記事で解説しているので、知らない人は必ず見て確認してください。

学校が順位を隠してしまう以上、保護者は自ら進んで情報を拾いにいかなければいけない時代になりました。

後から調べていては手遅れってこともあるので、我が子の立ち位置を知るための努力をしていくことが求められています。

総括:中学のテストは順位出る?出ない?

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

中学のテストで順位の運用が学校や学年によって異なる

  • 順位を出すか出さないかは学校や学年、年ごとに異なる運用がされている。

順位を出さないケースが増えている背景

  • 学力下位層への配慮や、子供に序列をつけることを「悪」とするリベラルな教育観が影響している。

順位が出ない場合の成績表の種類

  1. 割合(%)を表す成績表
    • 点数を10点刻みで、各レンジにいる生徒の割合を記載。
    • 学年人口が分かれば概ね順位が推測可能。
  2. ランク分け(A〜Iなど)
    • 学年全体をランク分けし、自分のランクを確認できるが、正確な順位は不明。
  3. 平均点と自分の点数のみ記載
    • 自分の順位や相対的位置が全く分からない場合がある。

順位を出さないことで生じる弊害

  • 子供が自身の学力や立ち位置を把握できない。
  • 学力向上の動機付けが減少し、競争心が育ちにくい。
  • 一部の上位層を除き、多くの生徒が無気力・無関心になる。

高校受験で現実を知る時の問題

  • 高校受験では偏差値や合格可能性が明確に示されるため、急に現実を突きつけられる。
  • 順位を知らないまま受験期を迎えると、成績の低さに気づいて精神的なダメージを受ける場合が多い。

保護者への対処法の提案

  • 学校が順位を隠しても、平均点や基準点を活用して子供の立ち位置を把握する努力が必要。
  • 定期テストの点数や評定から進路の偏差値を推測し、適切な準備を行う。
  • 保護者が積極的に情報収集し、早めの対策を講じることが求められる。

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※中学生向きコラムおすすめ関連記事は以下の通りです。

・期末テストは何点取ればいい?中1中2中3の偏差値別得点目安

・定期テスト300点で行ける高校の偏差値レベル!現実を本音で解説

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