中3の三学期の成績って受験に影響するの?

こんな疑問をお持ちのお子様や保護者様も多いと思います。

これに関しては、ほとんどの公立中学校では中3の三学期の成績は高校受験に影響しません。少なくとも、自塾のある兵庫県では中3二学期までの成績しか考慮されていません。

本記事では、中3三学期の成績の特徴を解説します。また、公立高校志望の受験生が中3の三学期をどのように過ごすべきかを受験という観点から解説します。

※全保護者さんに読んで欲しい「勉強法や子育て本のおすすめ」を以下の記事で紹介中。Kindle Unlimitedを使うと全て”無料”で読むことができます。

中3三学期の成績:高校受験への影響

中3では内申点が重要と言われます。しかし、中3三学期の成績の重要性についてはどうなのでしょうか?

多くの子供達は、中3三学期の成績についても心配することが多いです。

そこで、中3三学期の成績について解説していきます。

結論:中3三学期の成績は高校受験には影響しないことがほとんど

冒頭でもお伝えしましたが、まず結論をもう一度。

中3三学期の成績は、高校受験には影響しません。

全県調べたわけでないのですが、ほとんどの県がそうです。少なくとも、自塾のある兵庫県公立高校入試においては影響しません。

ほとんどの県の高校受験では、中3二学期までの内申点を高校受験の合否の判断材料にしています。

中3三学期の成績が高校受験に影響しない理由

中3三学期の成績は、さまざまな理由から受験の判断材料にはなり得ないです。

そもそも、中3三学期の成績については、高校受験の出願のタイミングではついていません。

兵庫県の場合、公立高校受験の一般入試は三月中旬に行われます。しかし、高校に提出する調査書はそれ以前に送付しなければなりません。

そう考えると、中3三学期の評定が出るタイミングより前に高校入試の出願締め切りがあることになります。仮にそのタイミングで評定が出せたとしても、調査書の内申点に反映させる時間的余裕はほぼないでしょう。

だから、時間的な問題もあって中3三学期の成績は高校受験には用いないのです。

また、中3三学期の成績というのは極めて短い期間に対する評価でしかありません。

中3は3月上旬に卒業式を迎えることが多いですが、3学期は1月上旬からスタートします。つまり、評定を出すのに2ヶ月程度の期間しかない上に、すでに学習内容については概ね終えているわけです。

こう考えると、この時期の評価というのはそもそも難しいと考えられます。だから、高校受験の結果を左右する調査書には反映していないのでは?と思うわけです。

注意点:中3三学期の成績は高校に送付されることがある

中3三学期の成績は、ほとんどの地域で高校受験の結果に影響を与えません。三学期の成績が下がったからといって、合格取り消しになるようなこともないです。

ただ、三学期の成績が進学する高校に送られることはあります。もちろん送られたから何?って話なのですが。

ほとんどの人は受かってさえいれば、3学期の成績をどう思われても大丈夫だと思っているでしょう。ゆえに、やっぱり中3三学期の成績をどうでもいいと感じてしまうものです。

中3三学期の成績:公立中学校は悲惨

中3三学期の成績は、高校受験には実質的に無関係と言えます。

しかし、この仕組みが公立中学校3年生の三学期を無秩序にしています。ぶっちゃけ、3学期は悲惨です。

真面目に授業を聞かない生徒が続出

三学期になると、公立中学校の3年生のクラスは一気にカオス化します。

まず、真面目に授業を聞かない生徒が続出します。何なら、高校受験に必要ない教科で受験勉強の「内職」をする子も出ます。

内申点に影響しないとわかると、子供は本能に従って思うがままに行動してしまうものです。こう考えると、理性というのは恐怖でしか支配できないのでは?と人間不信になりかねないです。

いずれにせよ、内申を下げられたくないという恐怖感情が学校秩序を維持しているのでしょう。

学校を休む生徒も当然出てくる

中3は三学期になると受験直前になります。

受験生の中には合格ギリギリのラインで勝負をする子や、逆転合格を狙って必死に勉強する子もいます。

そんな時、ぶっちゃけ学校が邪魔です。家や塾で自習したいのが受験生の本音です。

だから、学校を休み始める子が出てきます。

この判断は、合理的と言えば合理的です。なぜなら、この時期の学校ってハイリスクローリターンだからです。

そもそも、受験で一番怖いのって「体調を崩すこと」なんですよ。インフルとかコロナとかは究極のリスク。しかし、学校はウイルスリスクが高すぎます。しかも、行っても対して受験の役に立たない勉強をさせられる…

この状況に耐えきれずに学校を休む子は毎年一定数現れるのです。

ダルい授業は露骨に手を抜く子も出る

ダルい授業を、露骨にサボる子がいます。

一番顕著なのは、音楽や体育でしょう。合唱とかしたくない子は、歌うのをやめます。体育の持久走などは、歩き始める子も出ます。

これらは全部塾生から聞いた情報ですが、先生方もかわいそうです。汗

正直、仕組みとして中3三学期って機能していないんですよ。と言うより、内申点という恐怖がないと機能しない学校の仕組みって…

中3三学期の成績は頑張らなくていい?定期テストのポイント

中3三学期の成績は高校受験には影響しませんが、学年末テストを実施する学校は多いです。多分、ほとんどの中学校はテスト自体はしています。

問題なのは、公立高校受験を考える生徒が、最後の定期テストをどう取り組むかです。

結論:理科社会だけは真面目にやりなさい

三学期のテストの結果は、高校受験には影響しません。しかし、全てのテストで手を抜くのはNGです。

まず、理科社会のテストだけは絶対に真面目にやりましょう。

理科社会のテスト勉強をすることは、そのまま受験で使える知識の定着に繋がります。社会で言えば公民の最後の分野、理科も最後に残した分野(運動か天体)は受験的にも重要です。

そのため、優先順位として理社を頑張って欲しいです。

英数は部分的にテスト勉強をする

テスト勉強で難しいのは、英語と数学です。

まず英語ですが、文法問題だけは真面目に勉強して欲しいです。中3最後の論点だと、「間接疑問文」などがテスト範囲になるかもしれません。これは受験頻出論点で、絶対に落として欲しくない部分です。

ただ、英語の教科書の本文内容に関する問題などは、受験英語には直結しないもの多いです。学校のテストでしか役立たないような知識は、時間的にも捨ててもいいでしょう。

数学については、問題によると思います。その先生のテストが、受験問題に即しているのであれば対策しても損はないです。

ただ、先生によっては受験の形式に沿わないテストを平気て作ってくることがあります。例えば、証明問題で記述が出ない県なのにテストでは記述を出すなどです。

数学の本質的な力という意味では重要ですが、直前の時間がない中で優先順位が大事だということを考慮すると、何とも言えないテストと評価するしかないです。

国語や副教科は無視してもいい

受験という側面から見た時、弊害としか考えられないテストもあります。

それが「国語」と「副教科」です。国語の教科書読解とかは、もうこの時期に時間をかけてやる内容ではありません。副教科なんてやってる暇すらないです。

学校によっては、副教科の学年末テストをなくしてくれているところもあります。そういう学校は当たりでしょう。

変に真面目な子が「全部やらないと!」と思って、受験勉強の弊害にならないかだけが心配です。

総括:中3三学期の成績についてまとめ

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

中3三学期の成績は高校受験に影響しない

  • 高校受験では中3二学期までの成績(内申点)が評価対象。
  • 兵庫県を含む多くの県では三学期の評定が調査書に反映されない。

中3三学期の成績が高校受験に影響しない理由

  • 三学期の評定が出るタイミングは高校入試出願後。
  • 三学期の期間は短く、評価に十分な時間がない。

三学期の成績が進学後の高校に送付される可能性

  • 高校側が三学期の成績を確認する場合があるが、合格には無関係。

中3三学期の公立中学校の現状

  • 内申点が影響しないことで授業への集中力が低下。
  • 受験勉強優先で学校を休む生徒が出現。
  • 副教科や体育などで手を抜く生徒が増加。

三学期の定期テストの取り組み方

  • 理科・社会は真面目に取り組むべき
    • 受験で使える知識の定着に直結。
  • 英語・数学は部分的に対策
    • 文法問題や受験頻出範囲は優先。
    • 学校独自の形式の問題は省略してもよい場合も。
  • 国語や副教科は優先度が低い
    • 受験に直結しない範囲なら勉強時間を割かない方がよい。

公立高校志望の中3三学期の過ごし方のコツ

  • 受験に直結する科目(特に理社)に集中する。
  • テスト勉強で効率的な取捨選択を行う。
  • 学校行事や副教科で無駄な労力をかけない。

※全保護者さんに読んで欲しい「勉強法や子育て本のおすすめ」を以下の記事で紹介中。Kindle Unlimitedを使うと全て”無料”で読むことができます。

※学習塾に通っていない場合は、塾用教材を使って勉強するのが効率的です。市販教材に比べて圧倒的に質が高くコスパもいいです。学習塾の先生の要望に応えた教材で、痒い所に手が届く良書ばかりです。本屋では買えないですが、Amazonなら購入可能なので、以下におすすめ教材をまとめておきます。

市販教材でおすすめ教材を知りたい人には、以下におすすめ参考書・問題集をまとめた記事を掲載しておきます。

※高校受験おすすめコラムは以下の通りです。

・【高校受験】親ができること厳選3個紹介!後悔しない子供への接し方

・【高校受験】勉強するのが遅すぎた!手遅れになる子の特徴を解説

・中3からでも間に合う内申の上げ方や裏技が大嘘である理由と現実

・【高校受験】内申足りないから諦めるべきケース!逆転が厳しい場合

・内申点の平均はオール3ではなく〇〇!平均では全く安心出来ない理由

・中3の実力テストがやばい理由まとめ!点数が取れない子の特徴

・偏差値60の高校に行くには内申点はいくつ必要?塾長が解説

・【高校受験】偏差値70トップ校に塾なしで受かる子の特徴&方法

・高校受験に向け小学生のうちにしておくこと一覧!塾長目線で解説

・【高校受験】最後に伸びる子の特徴!直前の追い上げで逆転する方法

・私立高校と公立高校の頭の良さ比較!同一偏差値ならどっちが頭いい?

・中3一学期の内申は厳しい?中3の1学期の成績が下がる理由&対処法

・中3の二学期で成績下がる子の特徴&理由!点数が落ちた時の対処法

・中3二学期は内申上げてくれるって本当?塾生のデータから見えた真実