高校受験失敗で人生終了だ…
昨今ではこのようなネガティブな事を考えてしまう子供達が少なくありません。高校受験が近づくと、志望校と己の実力の差を感じ不安な気持ちから弱気な発言をしてしまう。また、高校受験に本当に不合格になってしまうと、「人生終わった…」と絶望してしまうこともあります。
しかし、我々大人は知っています。たかが高校受験であり、人生はそこからどうとでも変わる。難関大出たって失敗する人もいれば、中卒で大成功って人もいる。
ただ、そんなことを子供に言っても伝わらない。
中学生の子供とっては、高校受験が人生最初のビッグイベントであることが多く、あたかもそれが全てだと錯覚してしまうからです。では、子供に「高校受験失敗で人生終わった」と言わせないために、親はどのように子供に接するのが正解なのでしょうか?
本記事では、高校受験で人生終わったと言わせないために知るべき受験の残酷な現実をお伝えします。
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高校受験失敗で人生終わったと考える子供の心理
高校受験失敗で人生終わった…
こんな風に考え、そして発言してしまう子供はどのような気持ちなのでしょうか?どうしてそう思うのでしょうか?
まず最初に、高校受験失敗で人生終わった…と考えてしまう子供の心理として考えられること現場の塾講師目線で解説します。
現時点での「序列」がハッキリつくことへの恐怖
高校受験で人生終わった…と感じる子は、不合格という結果とは違う部分を評価しています。
それは、「現時点で自分につけられている序列のようなもの」です。
高校受験は本当に残酷です。
小学生の間は、皆同じように遊び、学び、生活してきて差をつけられてこなかった。学力で順位をつけられたりもしてこなかったケースが多いでしょう。ただ、中学校に入ると、テストが増えて流石に自分の立ち位置が分かるようになります。
最近では順位を出さない学校も増え、それすら分かりずらくなりましたが、それでもおおよその立ち位置は分かる。しかし、中学のテストの成績はあくまで途中経過であり、次があります。1学期が悪くても2学期で取り戻せば立ち位置は変わります。それは子供も分かっているから「次がある」と未来に希望が持てる。
しかし、高校受験に次はない。
高校受験はまだまだ一発勝負的な要素があり、ダメならダメです。負けたら負け確定。敗者復活戦も次もない。
そして、高校ごとにランク(偏差値)があり、己の立ち位置が数字で可視化されてしまう。数ポイント刻みで自分と他人の差が見えてしまう。これまで順位をつけられてこなかった子供にとって、これほど残酷なことはない。
ある意味では、これまでの人生に対する答え合わせをされた気分になります。
情報が溢れているせいで未来が見えてしまう
高校受験失敗で人生終わった…と考える子が多い理由の1つに、現代の「情報量」の多さがあると思います。
中学生はスマホでYoutubeやTickTockのショート動画を見ます。彼らはそこから色んな情報を得るわけですが、中には世の中が残酷であることを教えてしまう動画も多いです。
・高卒工場勤務の末路:転職できない
・受験に失敗したFラン卒の就活の実態
・低学歴フリーターの末路:40代で詰む
などなど、タイトル的にもキャッチーな動画は多く、中学生ってこういうの意外と見ています。
しかもこの手の動画、真実も混じっているのがタチ悪い。
子供達はこの手の世の中を皮肉るような動画などから、自分なりに社会構造や実態を理解してしまいます。
大人になるとありえないぐらい差がつく。同年代で一緒に学生生活を過ごした仲間の中で成功する子も出ます。一方、先の動画タイトルのような「負け組」とレッテルを貼られやすい子も出る。
そして、人生の分かれ道として最初に訪れるのが「高校受験」というわけです。
だから、高校受験に失敗すると、自分が負け組ルートに足を突っ込んだと思ってしまう。昔に比べ、現代はよりそう思いやすい傾向になったと言えます。
高校受験が人生最初のビッグイベント
中学受験やスポーツ系の何か大きな試験を経験していない中学生にとって、高校受験は人生最初のビッグイベントであることが多いです。
そのため、尋常ではないプレッシャーと不安を感じる子が多いです。
塾をやっていると、受験直前期には受験生の保護者から毎日のように相談メールが来ます。その中でも多いのが、子供のメンタル面に関する相談。
「家だと大声で泣き叫んでしまうんです…」
「勉強が上手く行かないみたいで、モノに当たって暴れています…」
しかもこの相談、意外なことに”女子生徒”に多いです。
女子生徒は普段から本当の自分を人前では見せない傾向にあります。その反動が、受験のプレッシャーもあり家庭内で大爆発しているのでしょう。
そのぐらい、高校受験というイベントが中学生に与えている圧力は大きいのです。
高校受験失敗で人生終了と言わせない:保護者にしてほしいこと
子供に「高校受験失敗で人生終了」と言わせないために、保護者はどう接したらいいのでしょうか?どう教育していけばいいのでしょうか?
正直、子育て教育という大きなテーマに対する答えは分かりません。
ただ、塾をやっていて現場で感じることや、保護者様にお願いしたいことなら伝えることができます。何かヒントにしていただければ幸いです。
大前提:高校受験で失敗させないために
高校受験失敗で人生終わった…と言わせない唯一の方法。
高校受験で失敗させないこと。これしかありません。
ただ、残酷なことに高校受験で上手くいくかどうかには、各人タイムリミットが確実に存在します。現時点での己のレベルと志望校との距離で決まるのですが、早々にして手遅れ判定になる子も現実的にはいます。
まず、学年の中でも下位30%ぐらいにいる子。
この層の子達は、小学校の頃から勉強ができていません。中1の最初の方からいきなり撃沈します。中1の最初から5教科で200点台を叩きます。
この子達は、遅くても中1の夏休みまでに小学校範囲を勉強し直させ、中1の1学期内容を復習させないと、高確率で手遅れになります。
積み上げがなさすぎて、中1の夏休み以降からは英数を中心に授業にはついていけなくなります。そこからは、ずーっと低空飛行を続ける傾向があります。
中1の2学期をすぎてしまうと、過去の負債を返済しながら新しい知識を身につける…なんてことはそれなりの能力がないと出来ません。そして、それなりの能力がある子の多くは、中1の最初から200点台になどなりずらいです。
オール3の成績の子を持つ親が一番危ない
正直なところ、学年の下位30%ぐらいの子は、早い段階で手を打ってもなんともならないことが多いです。残酷な現実ですが、あまりに勉強に向かない子にとって、中学レベルは重すぎるからです。
だから、保護者さんも「この子には勉強は向かないな…」と早い段階で気づき、何か別のことで子供の強みを伸ばそうとするものです。
しかし、問題なのはオール3付近の成績を取る子。この層が、最も高校受験で苦しみ、そして不本意な結果に涙する。
まず、オール3は普通ではないです。学年の中でも完全に「下位層」です。
オール3は学年で約47%程度存在します。そして、テストの点数が40点台でも「3」がついてしまうのが今の教育の評価体制なのです。
そのため、オール3は偏差値50ではありません。中には偏差値50ぐらいでオール3の子もいますが、ほとんどは偏差値40台でオール3です。だから、オール3は下位グループなのです。
このタイプの子が高校受験を考えると、偏差値40台の高校しか現実的に目指せるところがありません。偏差値40台の学区内最低偏差値の普通科か、専門学科のある高卒就職ルートしか選べない。
だけどそれは嫌だから、偏差値53〜55ぐらいの普通科を志望校に掲げ、学校にストップされるも特攻し、無事不合格になります。このパターンが一番失敗例で多い。
このことは、以下の記事で詳しく書いています。
子供の前提条件を受け入れてあげることが一番重要
高校受験で人生失敗した…と思わせないためにも、保護者は子供の前提条件を正しく受け止めてあげることも重要です。
ハッキリ言えば、「毒親になるな」ということ。
正直、子供の学力や知能なんてものは「遺伝」の影響を一番強く受けます。環境要因ももちろんあるものの、遺伝の方がどう考えても影響大です。だって、同じ兄弟姉妹でも学年トップと学年最下位が生まれてるんだから。
こんなものは、最初に与えられた遺伝子の差以外に考えられない。同じ親が育てて、環境がほとんど同じなんだから。兄弟がいるご家庭は、この現実にいずれ気づきますが、一人っ子家庭はその子が全てだから中々この現実を受け止められない傾向がありますが…
ある程度成長した段階で、子供の地頭的なものは見えます。つまり、進学できそうな高校も見えます。
もう言いますね。
小学校4年〜5年ぐらいには、中学でどのくらいの順位になるかなんて、塾講師はほぼ分かってしまいます。
まれに上振れ・下振れもあるけど、想定の範囲内でしか振れません。分かってしまうんです、なんと言われようが。悪い意味でほぼ間違えなく当たります。
だからこそ、保護者は正直ベースで塾聞いてください。
「ウチの子は、正直どの高校まで狙える素質がありますか?本当のことを言ってください。絶対にクレームしません。」
こうやって聞けば、塾講師の主観ですが、正直に答えてくれます。1人の講師だけではなく、何名かに聞けばもっと正確に状況が把握できます。そうやって事前に子供の前提条件を知っておき、マックスできる範囲の中で子供を応援してあげることが何より大事なことです。
ここで、子供の能力を飛び越えた願いを持ち始めると、親子の関係がこじれます。親の期待と子供の能力の差が開けば開く程、無茶苦茶な高校受験になります。
高校受験に落ちても人生終わりじゃない!と言っても無駄
子供が高校受験に失敗した時、こんな声掛けをする保護者さんがいます。
「高校受験に落ちたらかって人生終わりじゃないから!」
親御さんは子供を励まそうと言っているのですが、子供にその想いは届かないことが多いです。
なぜなら、今の子供にとっては目の前の高校受験が全てだからです。
結局、高校受験は不合格と言う事実がそこには残る。そして、子供にはその先の未来なんてポジティブに描きようがない。能天気な子は別ですが、悩みやすいタイプの子は無理よ。
だから、もし不合格になった時の声かけは「受験お疲れ様。」でいいのです。それ以外正解が見つからない。
総括:高校受験失敗で人生終了と言わせないためにできること
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
高校受験失敗で人生終了と言わせないために
- 高校受験が人生最初のビッグイベント
- 中学生にとって高校受験は大きなプレッシャーを伴う最初の試練。
- 家庭内でメンタル不調が現れることも多い(特に女子生徒)。
- 高校受験で失敗したと感じる理由
- 序列が明確になる恐怖
- 成績や偏差値で自分の立ち位置が数字で示される。
- これまで順位付けに慣れていない子供にとっては残酷な現実。
- 情報過多による未来への不安
- YouTubeやSNSで「低学歴の末路」などの情報を目にして、将来に悲観的になる。
- 序列が明確になる恐怖
- 高校受験失敗で人生終了と考える心理
- 高校受験が「一発勝負」と感じられ、敗者復活がないと錯覚する。
- 自分の将来を悲観する原因の一つに、現代の情報量の多さがある。
保護者ができること
- 早い段階で手を打つ
- 学力下位層の子供は中1の夏までに小学校範囲の復習が必要。
- 早めに学力の土台を整える努力が重要。
- オール3の子供を持つ親は要注意
- オール3は偏差値40台の高校を目指すべきレベル。
- 無理な目標設定が不合格や精神的なダメージを招きやすい。
- 子供の前提条件を受け入れる
- 子供の学力や素質を冷静に把握し、現実的な目標を設定する。
- 塾講師などに正直に相談し、適切なアドバイスを受ける。
「高校受験失敗でも人生終わらない」という言葉の限界
- 子供にとって目の前の受験が全てであり、大人の励ましは届きにくい。
- 不合格時には「受験お疲れ様」とねぎらう言葉が最善。
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