兵庫県の中学生で学習塾を探している!
難しいのは、塾選びの基準です。
塾は指導形態も指導内容もバラバラです。
体験授業はありますが、無駄足を運びたくはないですよね。
今回は、兵庫県神戸市で現役塾長をしている自分が、兵庫県に特化した中学生のための塾選びのポイントを徹底解説します。
兵庫県の中学生の塾選びの基準①:『公立高校』と『私立高校』のどちらを狙うか
塾選びを考える上で最初にして欲しいのは、
“ゴールからの逆算”
です。
最終目標が、
『公立高校進学』なのか『私立高校進学』なのか
ということです。
※ここでいう公立高校は、偏差値50以上の公立高校を想定しています。
「出来れば公立で…」は重々承知しています。
ただ、その温度感ではなく、もう一歩踏み込んで考えて欲しいです。
公立受験の場合、
・どのレベルの公立高校なら許せるのか
という、最低ラインを仮でもいいので考えておくべきです。
特に、偏差値50を超える高校を狙うかどうかは、大きな分かれ目です。
そして、我が子のポテンシャル的に、偏差値50以上が現実的に可能かどうか、客観的な視点も超重要。
その上で、ケース別に塾選びをする際のポイントを解説します。
私立高校への進学を考えるケース
この場合の塾選びですが、基本的には『個別指導塾』を選ぶべきです。
最初から私立を考える場合、子供の学力は決して高くないでしょう。
その場合、全教科型で集団指導になると、基本的に塾もフォロー不可能。
子供側の能力的に、塾の指導が機能しないからです。
そのため、内申点upという目的以外、集団塾に通うメリットはありません。
また、集団塾は兵庫県の公立入試の対策まで行うことがほとんど。
つまり、それらの塾は完全に場違いになってしまいます。
私立入試の大半は、英数国の3教科です。
よって、消去法的に個別指導を選択する以外ありません。
また、私立単願を余儀無くされる子の場合は、正直塾は不要です。
私立単願であればほとんど合格確約入試なので、塾への課金はほぼ意味を持たないからです。
公立高校への進学を考えるケース
この場合は、「少人数集団指導」をまずはベースとして考えるべきです。
理由は、『指導科目数』です。
公立入試を突破するためには、5科目必要です。
しかし、個別指導塾を選んでしまうと、金銭的な事情で多くのご家庭は2科目程度しか選択できません。
「英数」を塾で勉強し、「国理社」は子供任せにしてしまうわけです…
ただ、このケースが兵庫県の公立入試受験をする予定の子で、最も失敗する塾選びのパターンです。
「理科社会なんて暗記科目でしょ?」
「塾に行かせなくても、独学でやらせれば何とかならない?」
と思われる方もいると思います。
確かに何とかなります。
素質のある子なら。
少なくとも平均付近の子は、勉強に対する素質がそこまで強いとは思いません。
実際の入試問題を見てください。

まずですね、文章がとにかく長い。。。
※これ、1枚分ですが、実際はあと8枚あります。
社会という暗記科目でも、資料の読み取りの計算させられます。
これを完全独学で、子供が突破できると本気で思いますか?
子供が1人で正しい勉強で、必要十分な演習量をやれるでしょうか?
多分無理です。
兵庫県で公立高校を目指すのであれば、5教科を戦略的に勉強していく必要があります。
ただ、個別指導は料金が高い。
だから、5教科全て塾に任すと、月謝が10万とかになる。
それゆえ、少人数集団指導で単価を抑え、全教科指導を受ける方が合理的なのです。
関連:【漫画で解説】デキるママが注目する兵庫県公立高校受験の塾選びの全知識
兵庫県公立受験:塾選びは指導科目への温度感を大事にしよう
しつこいですが、公立受験なら、5科目指導かどうかは極めて重要な判断軸です。
ただ、科目数とは別に、もう1つ塾選びにはコツがあります。
それは、
・どの教科の指導に力を入れているか
を見ることです。
もちろん、5教科全てを教える以上、全科目に力を入れます。
ただ、兵庫県の公立入試の性質を考えた時、
・対策をほどほどにしておくべき教科
・対策をガッツリしておきたい教科
の2つにどうしても分かれます。
対策をほどほどにすべき教科とは、本番で高得点が見込みずらい教科。
兵庫の場合、国語と数学が高得点を取りずらい傾向にあります。
これは、国数が本人の地頭の出来に依存しやすいという、遺伝的な側面も大きいです。
ただ、過去のデータを見ても、国数で高得点は難しい。
よって、国数ばかりを対策しまくることは、決して期待値の高い投資と言えないのです。
関連:【兵庫公立受験】国数ではなく「英理社」の対策に強い塾を選んだ方がいい理由
一方で兵庫入試では、英語や社会は80点以上を取りに行きやすい。
兵庫の入試は、理数系が難しく、英語が簡単という傾向があります。
自塾の塾生でも英語は80点、90点が結構出ます。
ただ、簡単といううのは一定のラインを突破した子にとって、という意味です。
英語は、出来ない子は全く出来ないので、むしろ最も得点しずらい教科になっている子もいます。
正直このケースは救済不可能で、他教科で挽回が不可能な場合、私立単願を余儀なくされます。
つまり、平均程度の学力が担保されている子なら、英語や社会に力を入れてる塾が強いということです。
塾選びをするときは、英語や社会の取り組み方をヒアリングしてみましょう。
塾選びの本質:子供の『前提条件』をまずは適切に把握するべし
志望校別に塾選びをする場合、結論以下のようになります。
・私立高校志望→個別指導塾or塾不要
・公立高校志望→少人数集団指導
ただ、理想と現実の問題をないがしろにするのはNG.
というのも、偏差値50以上の公立高校を目指すとなると、一定の素質が求められます。
偏差値50とは平均程度は最低でも学力が必要です。
逆に言えば、平均点を大きく割り込む子(5教科200点以下)は、正直公立高校受験は茨の道です。
塾屋としては申し上げずらいですが、それらの子の公立受験はほぼ絶望的です。
よって、保護者さんがどれだけ公立を望もうが、最終的な目標としては高すぎる可能性を考慮しなくてはならない…
これは辛いことですが、塾選びとはそういう要素も含みます。
いい保護者の1つの定義は、
・子供の前提条件を適切に把握し、最適な教育を提供できるか
でしょう。
ポテンシャル的に勉強が超苦手な子に、偏差値50以上の普通科高校を親が望んでも、それは実現しないことが大半。
それどころか、親の願望の押し付けて親子関係が崩壊します。
最終的に子供にとってマイナスだらけになる。
そうならないためにも、ある程度はお子さんの『期待値』を知っておくことは保護者の役目です。
希望的観測や正当化ではなく、データに基づき客観的に、です。
以下の記事に、子供の能力的にどのあたりの高校が射程圏になるのかをまとめておきました。
参考にしてください。
