高校受験の時期になると「内申が足りないから諦めるしかないの?」という相談を必ず受けます。もう、毎年毎年必ずです。
内申点の比重が多い県(※特に兵庫県)においては、内申点が不足した時点でほぼ不合格という現象が起こってしまいます。残念ですが、その子はその時点で志望校は断念です。
内申点のウェイトが大きい高校受験は、本番の入試を受ける前からすでに不合格が確定しているケースなど多々あります。つまり、どこかのタイミングで”諦める”という意思決定が求められます。
本記事では、高校受験において内申点が足りないから諦める選択をするしかないケースを紹介します。厳しい話ですが、無謀なチャレンジ受験を避けるためには必要な情報です。
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【高校受験】内申足りないから諦めるべきケース:逆転合格は厳しい
高校受験において、内申点が足りないため志望校を諦めることは残念ながら多いです。内申点はそのまま受験結果のようなものなので、内申が決まった時点である程度の合否の推測は出来てしまいます。
そして、残念ながら突っ込んでも高確率で受からないであろう子は先生も塾講師も概ね分かってしまいます。
では、高校受験において内申点が足りないから諦めるべきケースは何でしょうか?詳しく解説します。
計算上どう見積もっても本番の逆転がありえない場合
まず、どうあっても不合格になるケース。それは、「本番で500点取っても合格最低ラインに乗らないケース」です。
えっ、本番500点でも落ちることがあるの?と思う方もいるかもしれません。残念ながら、当然ありえます。
例えば兵庫県第一学区のトップ高の「神戸高校(偏差値69)」の場合。
もし、内申点がオール3で受験しようとすると、本番入試で「520点ぐらい」は得点しないといけなくなります。もちろん、500点満点のテストなのでありえないことです。
つまり、オール3という内申点が確定した時点で、神戸高校は逆立ちしても受かりません。不合格が確定します。これは、県のトップ校の神戸高校だけに限ったわけではありません。他の偏差値の高校でも、内申点が低いと本番満点でも不合格というケースが起こりえます。
なお、ここ数年のデータでは、本番の入試で500点満点は0人です。つまり、満点を取れば受かるとしても、満点は取れないから受からないという結論になります。(過去は未来を保証しないですが。)
本番入試の難易度が高い都道府県:主に都心部
正直なところ、本番入試で逆転合格しやすい県・しずらい県というのは確実に存在します。その差は、「入試問題の難易度の差」です。
入試問題は定期テストと違っていて、覚えていれば得点できるようなテストではないです。思考力・応用力・判断力が求められ、ザックリ言えば”頭の良さ”を求められています。
そしてそれは、都心部の入試問題に顕著に現れている傾向があります。
都心部の公立受験では上位校を目指す子も多いので、それなりに難易度が高く差がつく問題を出題するしかなくなります。ゆえに、平均点も低くなりやすく、高得点がとりずらい入試になってしまいます。
つまり、本番の逆転が構造的に難しい。
自塾のある兵庫県もその最たる例で、長田・神戸・兵庫高校といった名だたる高校があるせいで、受験問題のレベルがそもそも高い。賢い子でも高得点を取るためには死に物狂いの努力が必要です。
中堅校(偏差値52〜58)の高校受験を検討する場合
内申の不足の影響をモロに受けるのが、中堅校(偏差値52〜58)の受験です。
兵庫県第一学区で言えば、六アイ(偏差値53)や県立芦屋(偏差値58)などです。須磨翔風(偏差値53)もこの中に入ります。
ハッキリ言いますが、中堅校の逆転合格は本当に起こしずらいです。なぜなら、内申点の差がそのまま合否の差につながることがほとんどだからです。
これが上位校であれば、まだまだ逆転合格の希望は持てます。本番入試でワンチャン高得点を取ってくれる期待が持てるからです。
しかし、中堅校を志望して内申点が付かなかったとなると、学力的にもかなり下の方の子という事になります。そのレベル感だと、本番入試でガツンと差をつけるのは奇跡が起きない限りまず無理。
厳しいことを言えば、自分の実力に見合わない志望校を掲げていたということ。努力もしていなかったのなら、ただの「ファッション志望校」だったということです。
内申点オール3で偏差値50以上を目指す子の大半は、残念ですがほぼ受かりません。
中堅校に受かる子でも、本番の入試はそこまで点数を取れていません。合格者の中でも点数差がほぼ開いていないのが現実です。みんな平均よりちょい上とかでしか受かりません。
内申で稼いで、本番入試は大コケしない程度に置きに行っているだけです。
そんな中、逆転合格を狙う子は、上位校(偏差値60以上)の子たちと同じような得点水準を求められるわけです。それは流石に無理があると言わざるをえません。
稀に逆転合格はありますが、確率的に見れば相当低く「外れ値」でしょう。自分がそこに入るとは思わない方がいいです。
苦手科目がその県における得点科目である場合
高校受験の問題は、各県ごとに大きく特色が分かれます。
例えば兵庫県の受験問題は、文系科目が得点しやすく、理系科目が得点しずらい傾向にあります。人にもよりますが、ほとんどの人はそう思うはずです。
しかしこうなると、得点しやすい科目が苦手科目の子は、受験本番で点数を稼ぐことが極めて困難になります。兵庫の場合だと、英語と社会が比較的点数がとりやすいですが、あくまでそれは全体的な話です。生徒によっては、英語と社会を苦手にする子も当然います。
しかし、兵庫入試の性質上、英語と社会が苦手な子は不利です。
逆に、理系科目は難しく(※兵庫県の理科は全国トップ級の難しさ)、普段理系科目で稼いでいた子でも、兵庫入試ではイマイチ得点できません。
こうなると、「内申点が低くて英語と社会が苦手な子」というは、兵庫受験においては明らかに勝利条件を満たせていません。最悪の前提条件です。
これは兵庫の事例ですが、全国あらゆる県で何かしらの特色があるはずです。例えば「国語が超簡単」とか。岐阜県とかはそうなんですよ。だから、岐阜県で国語弱者だと受験的にはそもそも不利です。
このように、各県で得点しやすい科目が自分にとって苦手科目である場合は逆転がまあ難しい。この辺りも志望校を諦めるかどうかの大きなポイントになります。
地頭が決して良いとは言えない子の場合
最後は、その子の資質(勉強で言うと「地頭」)の問題。
勉強は努力すればある程度までは点数を上げていくことができる競技です。それは間違いないです。
しかし、問題のレベルが上がるにつれ、努力も必要になるが、努力だけではどうしようもない場面に多々遭遇することになります。小学校とかだと努力次第でどうこうなっても、大学受験とかはそうはいかない。努力だけで東大に行けるのか?って話なので。
高校受験の問題は、絶妙なラインです。努力によって取れる問題と、(その子にとって)努力だけでは必ずしも得点できるとは言い難い問題(※パターン問題ではなく「再現性」が担保されずらい)の2つがあるからです。
要するに、(その子にとって)努力だけでは取れるとは言い難い問題まで取らなければいけないとなると、逆転合格はどうしても遠いと言うことです。
ハッキリ言いますが、逆転合格する子には「必要条件」があります。反論や反例はあると思いますが。
自塾でも逆転合格した子がいましたが、その子は提出物な度が適当で内申点は低かった。もちろんテストも良い時・悪い時はあったけど、良い時は上位層にも引けを取らない点数だったりしました。
つまり、地頭が悪いわけではないけど、普段の素行の問題で内申点が低いケース。このタイプが逆転合格する子です。
真面目に学校でもやって、提出物も出して、塾でも勉強して…ってやっていても点数が取れずに内申がつかない子とは同じ評定でも全く逆転合格の可能性が違うのは言うまでもないです。
親御さんは、我が子がどのタイプなのかを客観的に見定める必要があります。
【高校受験】内申足りないから諦める?逆転合格する方法
高校受験は内申点が命です。
基本的には、内申が不足したら諦める選択をするよう周囲からは説得されるものです。周りの同級生も、いよいよ現実的な志望校に下げていきます。
最初に偏差値60を志望していた子は偏差値55ぐらいに下げます。偏差値52〜55ぐらいを掲げていた子は、私立専願にするか偏差値40台の高校に下げます。
これはもう、毎年どの学校でも必ず発生している定番の現象です。
しかし、どうしても逆転合格をしたい場合どうしたら良いのでしょうか?
大前提:現実的に逆転できる「勝負論」があるのかを考える
逆転合格というのは、基本的には茨の道です。ほとんどの子は、高校受験は順当合格するからです。
しかし、逆転合格でも合格は合格。どうしても行きたい高校なら、それを狙うことは悪いことじゃない。
ただし、「勝負論の有無」だけは最初に分かっておきましょう。
前半に、逆転合格が不可能・難しいケースを紹介しました。それらのケースに悪い意味で複数ハマっている場合は、やはり勝率は低い(もしくは”ない”)ことがあります。
少なくとも、何かしらの変数がうまく重なった時、合格する可能性がわずかでも残っているのかを、感情ではなくロジックで説明できるようにはしてください。
それが出来ないのであれば、それは挑戦ではなく「思考停止した特攻」です。何も褒められたもんじゃない。
やることを絞り切る=賭けに出る
そもそも、逆転合格に再現性などありません。むしろ奇跡を狙いにいく意味不明な挑戦です。であるなら、積極的にギャンブル要素を受け入れ、取り入れていく勇気が必要になります。
その上で、「やることを絞る」が逆転合格的には極めて大事です。
例えば、ほとんどの子は国語を頑張っても点数が変わりません。だから、ほどほどの勉強時間にして、捨てるイメージになります。また、数学が苦手な子も計算問題ぐらいしか取れないので、難しい受験問題をやりまくっても意味がありません。
このように、己の元ある能力に依存しすぎる部分は潔く捨て、本番勝負に持ち込むしかないことを受け入れてください。英語の読解も、時間的には上がらないことがあるので、文法ぐらいしか間に合わない子も当然でます。
理科社会は分野を絞って山をはる
逆転合格で大事なのは、理科社会で得点することです。英数国は一定の地頭がないと取れません。
しかし、理科社会は再現性がまだある。しかも、受験の場合はある程度出題される単元の予想ができます。
特に理科は、直近2年で出題されている単元は除外されることが多いです。そういう箇所は、潔くノー勉にしてください。あなたには時間がないのですから。
この手のアドバイスに関しては、やはり塾を活用するのがオススメです。
おまけ:応援メッセージ
内申点が取れなくて、志望校を諦めるか迷っているあなた。
正直、中学3年生は嫌でも現実を見せられます。遺伝的なもので概ね決まる己の能力の有無、これまでのサボったツケ、生活習慣などなど…
そして、努力だけではどうあっても達成出来ない問題があることにも気づく。
さあ、こんな時どう考えるか?
まず、努力では越えられない才能の壁みたいなものはある。これはもう絶対にある。黒人の身体能力には、アジア人は勝てないよね。勉強だって一緒で、生まれ持った才能に依存する部分も大きい。
だから、「人生は努力次第」みたいな努力棒を振り回し、才能格差を認めない綺麗事満載の人間の言うことを鵜呑みにしてはいけない。まずは、才能格差を認めることが出発点。
で、才能格差があって、自分には才能がないと思った時どうするか?勝負するの?勝負しないの?
自分が言えることは、「才能格差はエグいけど、勝負する権利は誰にでもある」かな。勝ち負けとか結果の話は知らんけど、勝負する権利は皆平等にある。ただそれだけの話。
さあ、あなたはどうする?
総括:【高校受験】内申足りないから諦めるべきケースまとめ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
内申点が足りないために諦めるべきケース
- 計算上逆転が不可能な場合
- 例: 内申点が低すぎて、本番で満点を取っても合格ラインに届かない。
- 特に兵庫県など内申比重の高い地域では顕著。
- 本番の入試難易度が高い場合
- 都心部では入試問題の難易度が高く、本番での逆転が難しい。
- 思考力や応用力が問われる問題が多い。
- 中堅校の受験
- 中堅校(偏差値52~58)の場合、内申点の差がそのまま合否に直結。
- 本番で大差をつけることが難しいため、逆転合格が稀。
- 苦手科目が得点科目に該当する場合
- 県ごとの試験の特色(得点しやすい科目)が苦手だと逆転が難しい。
- 例: 兵庫県では英語・社会が得点しやすいが苦手な場合は不利。
- 地頭が良くない場合
- 努力だけではカバーできない問題が存在。
- 普段から提出物を出さない、真面目に取り組まないが地頭は良い子は逆転しやすい。
逆転合格を狙う方法
- 現実的な勝負論の確認
- 合格の可能性がわずかでもあるか、冷静にロジックで説明可能かを確認。
- やることを絞る
- 得点アップが見込めない科目(例: 国語や苦手な数学の難問)には力を入れない。
- 自分の得意分野で点数を取る計画を立てる。
- 理科・社会で得点を狙う
- 出題される単元を予想して重点的に学習。
- 直近2年間で出題された単元は避ける。
応援メッセージ
- 才能格差を認める
- 努力だけでは超えられない壁があることを理解。
- 勝負する権利は平等
- 才能格差があっても、挑戦する権利は誰にでもある。
- 成功の可能性がわずかでもあるなら挑戦する価値はある。
※全保護者さんに読んで欲しい「勉強法や子育て本のおすすめ」を以下の記事で紹介中。Kindle Unlimitedを使うと全て”無料”で読むことができます。
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