勉強が本当に苦手…
原因は色々あると思う。
・認知能力が低い
・計算処理が苦手
・暗記能力が低い
などなど、生まれつきの遺伝的な問題。
・遊びすぎて勉強してなさすぎ
・テスト前にサボりすぎ
など、努力面・生き方の問題。
ただ、勉強が苦手な子の親がするべき選択は以下の2つがメインだと思います。
「勉強」を捨て他のルートを探す
1つ目の選択肢。
“勉強という道を捨て、他のルートを探す”
もちろん、簡単に言ってくれるな!というお叱りの声は十分理解できる。
ただ、鳥の目を持って、もっと世界を広く観察して欲しい。
勉強以外の道で上手くいっている人が、山ほどいることを。
勉強という道から外れたルートを歩むことが、成功するための第一歩になっているかもしれないこと。
決して、勉強がだけが成功への一本道ではないことを。
時間は有限。
限られた時間を何に振り分けるかが人生。
勉強に振るのも人生。
勉強以外に振るのも人生。
色々考える事はあるけれども、子供にとって期待値の高い選択をするべき。
「勉強苦手な子に勉強をさせる時間を、別のことに使ったらどうなる?」
この視点を、もっと想像力を働かせて考えて欲しい。
生意気だけど、それは親であるあなたの役割じゃないのかな?
指導現場から正直に言わせてもらうと、勉強に向かない子は一定数います。
例えば、1時間与えても、ワーク1ページすら覚えられない子。
正直それが限界ならば、テストの点数は20点とか30点が限界です。
定期テストですら、ワーク150ページ以上あるからね。
そして、テスト前に150時間なんて取れない。
取れたとしても、その子が150時間の勉強に耐えられる可能性は限りなく低い。
つまり、その子の能力では物理的に点数が取れない。
受験となれば、中学3年間の全範囲。
仮に定期テストでドーピング気味に点数を上げても、受験勉強は流石に乗り越えれない。
努力や戦略の問題では解決できない、持って生まれた才能の壁がここにはあるのです。
昨今は医学も進歩し、
・学習障害
・境界知能
といったIQベースの区分けも進みました。
これらが意味する事は、どうしたって勉強に不向きな子はいるってこと。
一般的に学習障害と境界知能は人口の16%程度。
つまり、学年下位16%はその疑いが強まります。
学校のテストは、5教科合計200点以下に約20%の子が集まります。
つまり、定期テストで200点を割り込む子の大半は、境界知能の疑いがある。
データだけ見るとそういう事になってしまう。
もちろん、5教科で100点台の子が、大爆発したケースもたくさんあるよ。
自塾でも、5教科170点で入塾した子が、入塾後初回のテストで299点まで上がりました。
これは自塾の『毎日通塾』で死ぬほど追い込んだから。
関連:【漫画で解説】定期テスト完全攻略法!点数爆上げ『毎日通塾』の驚愕の仕組み
ただ、それだけじゃないのよ。
もともとその子は、境界知能ではなくて、ただのサボりマンだったということ。
極端に点数が低くても復活出来る子は、こういうタイプです。
塾選びをする際は、ここの見極めを保護者さんがしっかり行う必要があります。
【極論】小学生まで戻って勉強し直す
境界知能ではない。
でも、勉強が苦手で点数が取れていない子。
この子達が復活出来る道は何か?
それは、
“圧倒的に戻って勉強し直す”
これ。
勉強ができない状態って、決して0か100じゃない。
勉強が苦手な子って、連続性が無い。
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10
って順番に積み上げなきゃいけないところを、
1、4、6、7、9、10
みたいな感じで、歯抜け状態。
大抵の人は不足している、「2、3、5、8」を何とか埋めたがる。
が、それは99%失敗に終わる。
なぜか?
それはね、2を理解できていない人は、実は1が理解できていないから。
結局、勉強とはどこまでいっても積み上げ。
2を理解する段階では、1の内容が分かっている前提。
8が抜けているときは、7以前のどこかが抜けている。
つまり、歯抜けになる直前まで戻ってやるしかない。
それ以外、勉強で今から復活する道は残されていない。
ただ、抜け穴がどこかなんて誰も分からない。
塾講師の自分ですら、どこに穴が空いているかなんて、少し見ただけじゃサッパリ分からない。
だから、最初に戻ってやるのが一番手っ取り早い。
もう一回最初から丁寧にやって、どこで穴が空いたのかを探す試合から始めるしかない。
もちろん茨の道。
気付くのが遅ければ遅いほど、戻ってやる内容が半端ないからね。
しかし、もうそれしか残っていない。
あとは、やるかやらないのかの選択。
ただ、これを塾でなんとかしてもらおうとしても、ほぼ上手く行かない。
いや、出来るんだけど、保護者に受け入れてもらえない。
だって、中2の子に小5算数の速さとか割合を教えるわけよ。
みんなが、連立方程式の勉強してる中、我が子は小5算数…
分数のかけ算・割り算からって子もいるね…
もちろん、直近のテストで成果が出ない。
あくまで負債回収期間。
結果に繋がるのは半年から1年先。
成果が出る保証もない。
それを納得して受講してくれる保護者さんって、一体どれだけいるの?って話。
でも、本来はそれしかないし、そうなるまで放置したのはどこの誰?って話。
勉強が出来ない子の保護者さんは、苦しいけど相当な覚悟がいる。
でも、じゃあどうするの?って話だけど、解決策は2つ。
①納得して塾に行く
中学で勉強が出来ていない子は、ほぼ間違えなく小学校内容が出来ていない。
つまり、ここから挽回するなら、小学校からやり直すしかない。
個別指導塾で、小学生用のテキストを使って丁寧に1から教えてもらう。
これは相当しんどいことだけど、腹をくくってください。
ただ、中途半端は意味なし。
ただでさえ遅れているので、週5とかで塾に通って、一刻も早く小学校内容を潰さないと意味がない。
高校受験直前で「小6算数が完璧!」と言われても、何の意味もないので…
経済的な問題もクリアしないといけないので大変だけどね。
②自学と親のサポートで復習
次に、自学で何とかするケース。
この場合は、市販の問題集を使い、小学校内容の穴を潰してください。
ここでは、具体的にある程度のルートを示します。
①数学
数学は、基本的に小学校の算数の欠落が原因です。
そのため、以下の問題集を、紹介している通りの順番でやらせてください。
まずは小5の算数。
速さ、割合の文章題の基礎トレをしてください。
使う問題集は、「小学5年生 文章題にぐーんと強くなる (くもんの算数集中学習) 」です。
次に小6算数で、分数のかけ算割り算・比の計算、比例反比例を復習。
使う問題集は、「小学6年生 文章題にぐーんと強くなる (くもんの算数集中学習)」です。
次に図形。
図形は、小5算数で「体積・円周」を、小6算数で「円の面積・角柱円柱の体積」をメインに学習し直せばOK。
使う教材は、「小学5年生 単位と図形にぐーんと強くなる (くもんの算数集中学習)」と、
「小学6年生 単位と図形にぐーんと強くなる (くもんの算数集中学習) 」です。
ここまでやれたら、「小学6年分の算数をたった7日で総復習 改訂版 (小学6年分をたった7日で総復習)」でテストしてみましょう。
※公文の問題集が重すぎる人は、一旦これだけをやってみるのもありです。
小学校の復習が終われば、中1、中2と中学の復習。
使う問題集は、「中1数学をひとつひとつわかりやすく。改訂版 (中学ひとつひとつわかりやすく) 」です。
量は少ないですが、復習を手っ取り早く終わらせられます。
これが出来たら、学校で配布されたワークなどを解き直せば十分です。
②英語
英語学習は、参考書と問題集をセットでこなすのがコツです。
そして、英語が苦手な人は必ず中1英語に弱点があります。
そのため、例外なく中1内容に戻すべきです。
オススメの勉強法は、まず「ニューコース参考書 中1英語 (学研ニューコース参考書)」で、be動詞から丁寧に復習です。
そして、各単元ごとに、問題集をきちんと解く。
英語に関しては演習量が大事なので、
「ニューコース問題集 中1英語」の2冊をやってください。
どちらも学研の出版で、参考書の出版社とも同じなので、学習としては効率がいいです。
ちなみに、「中1英語をひとつひとつわかりやすく。」の方が優しく、「ニューコース問題集 中1英語」の方がやや難しいぐらいなので、「中1英語をひとつひとつわかりやすく。」のから順番にやりましょう。
まとめ:勉強を捨てないのなら「とにかく戻る」が鉄則
勉強が苦手な子が唯一復活する道。
それは、「戻ること」です。
その際、塾だと逆に非効率になることも多く、自学は極めて重要です。
保護者のサポートありきですが、塾よりもコスパよく学力を伸ばせるかもしれないです。
基礎ができれば、塾の授業に途中合流して普通に受験することもできます。
茨の道であることに変わりはないですが、お子さんがよりよくなる事を願っております。
※学習塾に通っていない場合は、塾用教材を使って勉強するのが効率的です。市販教材に比べて圧倒的に質が高くコスパもいいです。学習塾の先生の要望に応えた教材で、痒い所に手が届く良書ばかりです。本屋では買えないですが、Amazonなら購入可能なので、以下におすすめ教材をまとめておきます。
※市販教材でおすすめ教材を知りたい人には、以下におすすめ参考書・問題集をまとめた記事を掲載しておきます。
※中学生向きコラムおすすめ関連記事は以下の通りです。
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