塾をやっていると、いろんな生徒と接することになります。
当然ですが、
・この子は伸びるな
・この子は伸びないな
と、ある程度直感的に分かることもあります。
賢くなりそうか、ならなさそうか、大体は分かる。
これが塾講師の本音です。
では、何を根拠にその判断をしているか?
色々ありますが、今日はそのうちの1つを紹介します。
我が子が賢く育ちそうか判断する魔法の質問
賢い子に育ちそうかどうかを見分ける魔法の質問。
「どうしてそう思うの?」
この一言。
この受け答えで、大体分かる。
この質問のポイントは、
はいorいいえ
の2択で答えられないところ。
つまり、子供は自分なりに「理由」を添えてボールを投げ返す必要がある。
そこに、子供の思考プロセスが垣間見える。
しかしとは言え、年齢が低い段階であれば、まだまだ論理的な解答は期待できない。
つまり、まだまだ未知数なのは分かります。
ただ、
「この子は賢くは”ならない”だろうな」
と言うネガティブな側面だけであれば、どの時期でも大体分かります。
どう言う子が賢くならない子か?
「思考の負荷が大きな質問をすると、話をすり替える子」
これ。
特に中学生でこのスタンスの子は、99.9%伸びない。
例えば中学生で進路の事を少しでも話し始めると話をすり替える子。
どの学年にも大体います。
「進路についてどう考えてる?」
みたいなオープンクエスチョンだけでなく、
「最低でも〇〇高校以上とかあるの?」
という質問でも話をはぐらかす子。
これ理由は大体分かりますよね?
思考することに負荷がかかる質問になると、脳をシャットダウンしたがるからです。
考える負荷を無意識に抜こうとしている。
これで賢くなることは絶対にない。
あとはね、この質問で伸びるか伸びないかが分かるのは、覚悟も同時に確認できるから。
進路のことを話すとなると、子供もポジションを取らなきゃいけないでしょ?
例えば「最低でも〇〇高校」と言えば、そこに受かるために必要な勉強量は絶対に求められるわけで。
子供だってそんな事は分かってますから、ここでは何も言いたくない。
逆に言えば、覚悟が決まらないし、隙あれば逃げる気満々。
逃げ道を残しておきたいと無意識に思ってしまっている。
このスタンスで勉強が伸びていくこともない。
このタイプは中3になっても伸びない。
精神年齢がずっと低いままだからです。
これが塾講師目線で「この子伸びないよな…」と思ってしまう生徒の特徴です。
思考力が弱い子は同時に「語彙力」も不足
賢い子に育つか育たないか。
要するにこれは、
「思考できる子かできない子か」
の問題です。
しかし、親さんはどうやって子供の思考力を伸ばせばいいのか?
自分がまず最初に思う事は、
“語彙力を増やすこと”
思考力が弱い子は間違いなく、同時に語彙力も弱い。
知ってる言葉の数が極端に少ない。
賢い人は思考が違う。
そして思考とは、言葉で作られるもの。
例えばリンゴという単語を説明する時。
A君「赤いやつ」
B君「ポストのように真っ赤な色で、シャキシャキした歯ごたえで、水々しい果実」
AとBは完全に語彙力に差がある。
・歯ごたえ
・水々しい
語彙が弱い子は絶対にこんな言葉出て来ない。
だから思考も浅い。
言葉のストックがなさすぎて、対象を自分なりに説明出来ない。
言葉が弱いという事は、教科書の文章も絶対読み飛ばす。
いや、読み飛ばすしかない。
途中で出てくる用語がイチイチ分からないから、雑に読むしかない。
いや、目で文字を追っているだけの「眼球運動」をしている。
これで賢くなるわけない。
塾に来てもらっても、伸ばせるラインに限界がある。
ハッキリ言いますが、このタイプは良くて平均点ぐらいまでしか上がらない。
総合点で。
国語と英語はほぼ取れないので、理社でカバーさせて全体点で勝負させるしかなくなる。
これで数学も苦手な子であれば、よくて下位40%
保護者さんはこの現実を多分知らないけど…
語彙力増強は親子の対話の質を上げるしかない
思考力は語彙力が上がれば向上する。
それは絶対そう。
でも、ここで語彙集みたいなものを買い与えるのは微妙。
問題集自体、すごくいいものはありますよ。
こんなのとか。
でも、正直オススメ出来ない。
だって、言葉は経験とセットじゃないと、自分のものにならないから。
言葉を赤シートで隠して覚えても、決して使える言葉にならない。
本当の語彙力は、無意識に脳から出てくる言葉ですからね。
そう言う意味では、ギリおすすめ出来るのが「ふくしま式語彙力」かな?と。
ただ、ここで問題集に逃げちゃダメ。
結局生きた言葉は、日常生活の中でしか養われない。
つまり、親子の対話が一番影響としては大きい。
子供が興味関心のあることに親も一緒に没頭し、そこで大人の言葉を補充してあげる。
その瞬間、子供の興味関心と言葉がリンクし、語彙が増えていく。
これが子供の語彙力を増強する一番の技。
だからもちろん、親自身の語彙力が弱いのは論外。
それはまず親が勉強しないとダメ。
過去記事で、親さんは一緒に算数を勉強する必要はないと書きました。
関連:母親も勉強すべき?小学校算数への保護者の接し方全知識【学年/ケース別に解説】
でも、国語はそうはいかない。
国語の点数を上げたいなら、語彙力からは逃げられない。
親に語彙力がないなら、それはもう詰んでいる。
ただ、子供と一緒に語彙力を上げていけば済む話。
漫画でわかる系の語彙帳とかを見ながら、親さんも勉強すればいい。
面白そうな語彙があれば、それを子供に見せて説明してあげればいい。
例えば、こんなのでOK。
漫画で語彙を解説してくれているので、お子さんと一緒に読んでも面白い。
教育に対する意識と行動量があれば、どうとでもなるはず。
少なくとも小学生の国語に関しては、親の対話力が影響します。
関連:【小中学生】子供の国語読解力を爆上げする方法!今すぐ実践出来るテクを教えます。
と言うことで今回は以上です。
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