中学生と高校生の生徒が修学旅行に行かない場合、内申はどうなってしまうのでしょうか?
高校受験の場合は、内申点比重が大きい県の場合は特に不安になる要素です。大学受験でも、指定校推薦などへの影響はどうしても考えてしまいますよね。
そこで本記事では、修学旅行に行かないことが内申にどう影響するのかを解説します。中学生と高校生に分けて解説します。
※なお、内申は最終的には学校が主観的に決めてしまうため、どこまで言っても「その学校・先生による」としか言えません。あくまで参考程度にしてください。
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修学旅行に行かないと内申下がる?中学生の場合
中学生で修学旅行に行かないという判断をした場合。内申点にはどのような影響があるのでしょうか?
ここでは、高校受験への影響という観点から考察してみます。
通知表の「評定」に直接影響するとは考えずらい
高校受験(※特に公立高校受験)における内申点とは、主に「評定」のことを指します。5段階評価でなされるものです。
この評定に関して言えば、修学旅行の出欠が直接的に影響するとは考えずらいです。修学旅行を休んだら、数学の「5」が「4」に下がるとか意味が分かりません。
他教科に関しても同じ理屈で、直接的な影響は考えづらいのではないか?と思います。
学校の先生の印象が下がるリスクは避けられない
正直なところ、修学旅行と内申点についてはそこまで関係ないと思います。
特に評定に関しては、定期テストや実力テストで点数が取れていれば、それ相応の評定がつきます。以下に内申が不公平とは言え、テスト90点の教科で評定「2」みたいなケースは想定されずらいです。
ただ、評定の際どい部分に関してはブラックボックスです。例えば、「3と4の境目」みたいなところにいる子が、最後4になるかどうかみたいな。
正直、この辺りはかなり先生の裁量があるように感じます。好き嫌いはないと信じたいですが、毎年のように不思議と内申点が高い子に遭遇するもの事実。
そうなった時、修学旅行に行かない(=アンチ学校)みたいに思われ、最後の最後にお情けの内申アップが受けられないリスクに関してはないとは言えないです。
注意すべきは主教科ではなく「副教科」
修学旅行に行かないことで内申に影響するリスクがあるのは、主教科ではなく「副教科」のように感じます。
特に、担任の先生が「副教科」の場合は一番リスクです。
主教科と違い、副教科の評定のつき方ってかなり曖昧に感じます。これはあくまで塾生を見ていて主観的に自分が感じている感覚ですが…
副教科はテストの比重を大きく見ることもできれば、小さく見ることも出来ます。テストの点数が低くても、部長してる子の体育の成績がいいみたいなことは結構あります。
このような判断基準の先生の場合、個人の印象を評定に反映させている部分は決してゼロとは言えないのでは?と感じてしまいます。
修学旅行に行かないという1つの要素だけで決まるわけではないですが、広い意味での「あなたの印象」を下げる原因になるのは間違いありません。
内申点において副教科の比重が大きい件(※特に兵庫県)は要注意です。
推薦入試(公立・私立)の学校内選考への影響
通知表の「評定」は先生の主観が入り込みやすい不完全なシステムです。しかしとは言え、ある程度は公平性を担保して付けられているものです。(そう信じるしかない。)
しかし、評定以上にブラックボックスなのが「推薦入試の学校内選考」です。
塾をやっていて思いますが、学校で推薦をもらえるか・もらえないかの基準は今だ不透明です。選考基準も特に明かされていないです。
先生達の生徒の心象をベースに判断している側面があるでしょ?と普通は思いますし、実際そうだと断定してもいいレベルだと思います。
もちろん、校内選考で弾かれる子の中には、そもそも客観的な水準に達していない子もいます。しかしそうではなく、「この子は問題のある子」という主観的な理由で弾かれている子も少なからずいるでしょう。
要するに、「修学旅行を休む=社会性がない」と評価する先生や校長に当たってしまうと、推薦入試の選考でこぼれてしまう可能性は少なからずあると言えます。
私立専願なども同様に考えられますね。(公立の推薦よりは影響少ないように感じますが。)
修学旅行に行かないと内申下がる?高校生の場合
次に高校生の場合を考えてみます。
中学生と違って、高校生は大学入試の方式が多種多様なので非常に難しい議論ではありますが、考察してみましょう。
最も心配なのが「指定校推薦」への影響
高校生の場合、修学旅行を休むことの影響は「指定校推薦」でしょう。
これはね、ほぼ確実に何らかの影響があることは覚悟しておいた方がいいと思います。リスクはかなりでかいです。
そもそも、指定校推薦はそもそもが闇の制度です。不公平極まりない制度で、学校の主観を入れまくってもOKです。
もちろん、評定の基準などは各学校・各大学であるのは大前提ですが、枠を争った時に最後は先生の好き嫌いで決まるのは当たり前。そういうシステムなんですから。
ゆえに、修学旅行を休んでしまうような社会不適合予備軍のあなたは、そもそも指定校推薦でははじかれやすいでしょう。
しかし、個人的にはそういう子好きです。会社勤めは向かないけど、起業して成功する確率が高いのってこっち系の子ですから。
指定校推薦以外のその他の推薦入試への影響
修学旅行を休むことの影響は、指定校推薦だけではないでしょう。
その他の学校を経由する系の推薦入試には、何らかの影響があってもおかしくはないと考えておくべきだと思います。
例えば国公立の推薦などもそうです。学校ごとに枠がある場合は、これまた指定校推薦的な要素は少なからずありますからね。
推薦という学校の援助ありきの制度に頼ろうとする以上、学校行事に消極的というのはロジック的にも通らないでしょう。ここで「不公平」というのなら、それはあなたが間違っています。
一般受験には何も影響しない:行きたくないなら行かなくてOK
修学旅行を休んでも一切問題のない入試は、結局は「一般入試」です。
そもそも、修学旅行を休むことの影響を考えている人って、一般ではなく推薦入試をどこか想定していますよね?
であるなら、やっぱり修学旅行を休むのは避けないといけない。我慢するしかない。
そして、我慢できないなら「一般入試」で合格できるように腹を括るしかないです。と言うより、推薦で受かる保証なんてないのですから、一般入試から逃げてる時点で二流も二流。
もしあなたが内申点のことで悩むのであれば、一般受験に向けて勉強してください。どのみち、大学受験とはそういう競技なのです。
まとめ:修学旅行に行かないと内申下がるのか
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
中学生の場合
- 通知表の「評定」への直接影響は考えづらい
- 修学旅行の出欠が数学や英語などの評定に直接影響を与えることは少ない。
- 先生の印象に影響を与えるリスク
- 評定が「3」か「4」の境目にいる場合、先生の裁量で印象が影響する可能性あり。
- 副教科が注意ポイント
- 特に担任が副教科を担当している場合、修学旅行不参加が副教科の評定に間接的な影響を与えるリスクあり。
- 推薦入試への影響
- 学校内選考での推薦枠争いにおいて「社会性がない」と評価される可能性がある。
高校生の場合
- 指定校推薦への影響が大きい
- 修学旅行不参加は指定校推薦の枠争いで不利になる可能性が高い。学校の主観が強く影響する制度のため。
- その他推薦入試でも影響の可能性あり
- 学校の推薦を必要とする入試では、行事への参加が評価に影響を与えることが考えられる。
- 一般入試には影響なし
- 一般入試では修学旅行不参加が影響することはなく、学力勝負のみ。
結論
- 修学旅行不参加が直接的に評定を下げることは少ないが、先生の印象や副教科、推薦入試の校内選考には影響を及ぼす可能性あり。
- 推薦を狙わず、一般受験に集中するなら修学旅行に行かないことは問題なし。
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